新鹿山荘控帳

山荘管理人が季節の移ろいを、書きとめました
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濱嘉之「聖域侵犯」

2016-08-10 18:10:41 | 読書
今日も暑い日かと思い、ショッピングセンターでの涼みは絵にならないと考えて、十年来通っている日帰り温泉に行くことにしました。出発前に営業を確認したところ、サービスタイムが本日からないとのことです。お盆休みにかけて利用客の増加に対応しているようです。
昔から春休みや夏休みは子供連れのおじいさんでにぎわいます。それにお盆が重なればと大変と、日帰り温泉に行くことを止めました。

で、六畳間を締め切ってクーラーをかけて本を読むことにしたのです。

濱嘉之「聖域侵犯」
8月初めに購入、読了しておりましたが、改めて熟読を始めました。
物語は、サミット開始間際の伊勢英虞湾で、シートにくるまれた死体が発見された。そのブラックジャーナリストの背景を捜査するうちに濱嘉之の世界にどんどん引き込まれてゆきます。警視庁公安部青山望と同期カルテットのシリーズ8弾です。

濱嘉之の小説には、驚くような展開が続いてゆく小説と、むしろ社会背景や世界情勢などを解説してゆく展開の小説とパターンが別れます。
今回の小説は、後者であります。このような場合、あとで参考になればと付箋を付けるのですが、まだ半分しかチェックしておりませんがもう付箋が20か所を超えました。後で参考にするような事態には一度も遭遇しておりません。

どのような個所に私が付箋を付けたか全て書き出しますと、私の傾向がばれてしまいます。詳細は書けませんが、ミステリー情報として面白そうな情報をいくつか紹介します。

①羽田沖に沈んでいる死体
英虞湾で発券された死体は、シルバーのシートで三重に包まれ重りをつけて投げ込まれていました。上部には穴があけられています。これは死体から発生するガスを逃がすためです。さらに足下にも穴が開いています。これはアナゴや蝦蛄が死体を食べてくれるようにあけられています。これは関西方面で使われる死体処理方法だそうです。羽田沖にはたくさん沈められているという都市伝説が・・・。

②パナマ文書の裏の情報
パナマ文書が公開され、企業や個人がタックスヘイヴンを利用した名前が沢山公表されたのですが、今まで裏社会でこの仕事を請け負っていた組織が・・・

まだまだ大きな情報が沢山出てきます。どこまで本当なのか、あるいはすべてでたらめと否定してしまうのか判りませんが。
今までこの作者の情報盛り沢山の小説について社会の反応があまり伝わってきません。関係ある社会は全く無視しているのではと、思わざるを得ません。



先ほどから空が暗くなり雨が降ってきました。遠くから雷鳴が聞こえてきます。建物が涼しくなるほどしっかり雨が降ればいいのになと思っております。

コメント
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