Are Core Hire Hare ~アレコレヒレハレ~

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いじめとイジりの違いとは?

2016-08-30 22:03:33 | コラム

<松本人志>笑えれば「いじめ」も「イジり」 河川敷事件めぐる松本人志「持論」に異論噴出(J-CASTニュースの記事より)

さっそく上記事なのですが、かなり誤解を招く発言だと感じました。
とくに死人が出ている暴力事件をきっかけにする話題ではありません。

ただ、それを抜きにして、発言が誤解されるのには理由があると思います。

よく英のユーモアは自分を馬鹿にして、仏のエスプリは相手を馬鹿にすると言われます。
イギリス人のブラック・ジョークは、自虐ありきなのでぎりぎり許されています。
フランス人の鼻持ちならない感じは、そんな冗談の性質から来ています。

この違いは、日本でも東西の文化であります。

ボケという言葉を生んだ関西の笑いはユーモアに近いです。
芸人本人がおかしな行動をしたり変な発言をして笑わせます。

それに対して関東の笑いはエスプリです。
社会だったり有名人だったり、茶化す対象があって笑いが成立します。

さて、そこでもう一度上記事の発言を見てみます。
松本さんは毒舌な面もありますが、関西出身の芸人です。

ですから「イジり」は自分に向けられるものと考えています。
つまり、やられた自分が「おいしい」と思えるイジられ方なら、いじめにならないと言っています。

ところが、関東出身の人たちはそうは取りません。
笑いは人を馬鹿にすることですから、「イジり」は相手に向けられます。
自分が「イジってる」と思っても相手が「いじめ」ととるならそれはいじめです。

そうした両者の認識の違いが誤解につながり、より批判に拍車をかけているわけです。

今の時代でも、関東と関西の文化には、かなりの隔たりがあるようです。
生まれと血筋は純粋な関西人で関東で育った僕は、それをよく実感します。

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