
吉岡商店
所在地:中央区日本橋本町4-10
構造・階数:木・2F
解体年:2018〜19
Photo 2014.5.6
撮影時は既に廃業していたらしく、看板は外されていた。下記サイト「ぼくの近代建築コレクション」では、まだ営業していた頃の写真が掲載されていて、「風呂敷・タオル・手拭 名入卸 吉岡商店」と書かれた袖看板が建物に付いていたことが分かる。
木造モルタルの看板建築で、少々凝ったデザインのベランダが魅力的だった。真ん中のアーチはともかく、両サイドの細い隙間とそこのアーチが、本格的でない洋風のしつらえを見せていておもしろい。
よく見ると2階右側には卯建壁のような小さな張り出し壁も付いている。少しでも壁を張り出しておけば、いざという時、効果があるかもしれないと設置したのだろうか。左側は袖看板を付けるために省略したのかもしれない。
写真の後もしばらくは仕舞屋として残っていて、2018.4のGoogle Street Viewでは健在だったが、2019年5月時点では残念ながら既に解体中だった。都心からはこのようなモルタル看板建築も次第に減っている。