N の 祝祭日

映画、読書などのメモ

ミレニアム・マンボ

2017-09-14 | chinema(アジア系映画)

 

 

台湾映画。

未完成作品?でしょうか。

ちょっと謎が多い。

 

 

★ミレニアム・マンボ
原題:千禧曼波、英題:Millennium Mambo
監督:侯孝賢(ホウ・シャオシェン)
撮影:李屏賓(リー・ピンビン)
音楽:林強(リン・チャン)、他
キャスト:舒淇(スー・チー)、他
2001/台湾=フランス映画

自分のことを《彼女》と三人称で語る女の、現在と過去と想像と希望の話である。
なんだかよくわからない作品で、ずっと混乱の連続だった。
たぶん、たぶんだが、監督自身も充分なモノとは思っていないだろう。
つまり、《未完成作品》であること。
リアリズムに徹した詳細な説明はいらないが、
物語の筋がこのままでは、読みにくく、謎が多すぎる。

また、たぶんだが、撮影の時間が足りなかった、それだけのような気もする。
その不足分を、監督自身の最高の編集才能で、
なんとか《完璧な予告作品》に仕上げたといってもいいかも。
そう想うと、《物語の奥の深さ》が垣間見えてくる。
と言えば、ちょっとご贔屓し過ぎかな?  
監督は侯孝賢(ホウ・シャオシェン)、撮影は李屏賓(リー・ピンビン)、
そして音楽 は林強(リン・チャン)。
それだけで、ご贔屓。

 

台北のネオンの光に揺れる人影、若者たちの群像、
そして、ビッキーとハオのアパート暮らしは、集中した緊張ある空間。
窓から差し込む光、透明感があり美しい。
一方、ビッキーが再生を試みる北海道、東京での空間が甘すぎる。
時間がなかったのか、監督にイメージが湧かなかったのか。
海外ロケの難しさ。

夕張映画祭の風景は、侯孝賢監督の日本映画に対する真摯な思いが伝わる。
李屏賓(リー・ピンビン)によって高倉健や渥美清など往年のスターが蘇る。
あの時のカメラはリー・ピンビンかどうかはわからないが、やっぱりあの絵はいいよなぁ。
ラストのカラス、あの場面によくきてくれたよなと感謝した。

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 遠い道のり | トップ | マネーボール  »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

chinema(アジア系映画)」カテゴリの最新記事