★線は、僕を描く
著者:砥上 裕將
講談社文庫
水墨画の世界をちょっと覗かせていただいた。
著者自身が水墨画作家ということで、
自分の想いや、制作スタイルなどを
物語の中に落としこんでいるので、
最後まで興味深く読んだ。
水墨画家を何人か登場させているが、
それぞれに個性があって
彼らの作品の雰囲気が伝わるのが
筆者の筆力。
湖山先生の
「絵は絵空事だよ」
僕は最後までこの言葉に拘りました。
達観した表現ですが、
意味ある言葉だなと思っています。
希望や光明を紡ぐ物語。
ポジティーブな世界観でした。