Nの祝祭日

映画、読書などのメモ

ブルーノのしあわせガイド

2020-07-31 | chinema(欧米系映画)

 

★ブルーノのしあわせガイド
原題:Scialla!
監督:フランチェスコ・ブルーニ
出演:ファブリッツィオ・ベンティボリ、フィリッポ・シッキターノ、他
2011/イタリア

いきなり《あなたの子どもです》と宣言され右往左往。
勝手気ままに暮らしていたのに
突然の我が子出現に急に父性が目覚め始めるというお話。
男の場合はひょっとしてこういうことがあるかもである。


タイトルからすれば、
何となくハートウォーミングっぽいと思ったが、
映画を観ながら、
《このタイトルは微妙だなぁ〜〜》と。

 

 

原題は、《Scialla!》。
《シャッラ》というらしいが、
《まぁいいからいいから、とにかく落ち着いて》ということらしい。
つまるところ、《まぁ、ええやん〜》ということ。
とにもかくも、《まぁ、まぁ、》というわけで。
この感覚はいかにもイタリアらしいなぁ?

 

オヤジも親父なら、ムスコも息子である。
ちょっと中途半端で自由な生き方が好みである。
二人とも縛られ感覚が肌に合わない。
しかし、人柄は良く、生真面目で、
キュウリが嫌いなところは血筋である。

ふっと楽にさせてくれる作品だった。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ONCE ダブリンの街角で

2020-07-30 | chinema(欧米系映画)

 

★ONCE ダブリンの街角で
英題:ONCE
監督:ジョン・カーニー
キャスト:グレン・ハンサード、マルケタ・イルグロヴァ
2006/アイルランド

 

アイルランドの人気バンド、ザ・フレイムスのグレン・ハンサードが主演した恋愛映画。
ダブリンのストリート・ミュージシャンの男が、
外国人移民の若い女と出会う。
2人は音楽のセッションを通して親しくなる。

 


メロディーと美しい言葉の音楽。
プロモーションビデオのような印象だったが、
後味のいい余韻を残す物語に共感もした。
どこか切なくノスタルジーを感じさせる作り方で、
ストリートミュージックらしい素朴感をうまく捉えていた。
アイルランドの「詩の国」というイメージが強烈に増幅されて、
一層美しく響いた。

 


映画の中では、素敵で美しい歌がいくつか歌われる。
「Falling Slowly」、「if you want me」
美しい響き。

確か、来日して演奏したこともあったっけ。


この映画は2006年制作。
この頃のアイルランドは、想像を越えた爆発的な好況経済に支えられ、
ヨーロパ各地からの移民で賑わっていた。
「ヨーロッパの優等生」とも讃えられていたと聞く。

時代はいろいろ大きく変わった。

びっくりするくらい。

今、アイルランド社会はどうなっているのだろうか。

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密

2020-07-27 | chinema(欧米系映画)

 

★イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密
監督:モルテン・ティルドゥム
キャスト:ベネディクト・カンバーバッチ、キーラ・ナイトレイ、マシュー・グード、他
2014/イギリス=アメリカ


イギリス映画の魅力は、
小粋なウイットに富み、
ちょっぴりビターな味わいと余韻。

この作品はちょっぴりどころか
底深い哀しみに通じる。


技術の進歩は
いつも戦争の勝利をめざして。
人類の進歩と幸福のためではないんですね。

コンピュータの概念を創りだした男の葛藤。
底深い哀しみの男の物語でした。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

レッドクリフ Part II

2020-07-25 | chinema(アジア系映画)

 

 

三国志の愉しさは、
魅力溢れる多彩な登場人物たちに心を寄せたり、
覇を争う知略の妙に唸ったり。
「三国志」の前半部分は、この「赤壁の戦い」に向けて全てが進行する。
何故、「赤壁」へと向かうのか。
全ては諸葛亮孔明の「天下三分の計」の策により、
物語のヒーロー達がここに集結する。
ジョン・ウーもやはり孔明の策にはまり、「赤壁」へと向かう。
そして、新たな伝説が生まれた。

「ジョン・ウー 三国志」は 、
呉の周瑜を中心に物語を構成しているが、
周瑜と孔明の友情物語として世界を描く。
三世紀初期、中国大陸の覇を争う二人の天才に友情があったとは
いかにも現代的解釈ではあるが、
強大な曹操に立ち向かうには互いに協力しなければ、
夢を叶えることばかりか、
生き抜くことさえ難しかった。

映画は圧倒的「数の論理」で表現されている。
中国の究極の美は「数」なのかとさえ思うすざまじいパワーである。
これがアジアパワーだとしたら、空しいとも思った。
つぶされ、吹き飛ばされ、風のごとく消え去る「個」は余りにも無惨であり、
英雄たちの夢もまた風のごとく果無い。
ラスト、
周瑜の言葉「勝者はいない」
は燃え盛る炎の中で力なく響いていた。


ジョン・ウーさんは、
パワーとともに、
「アジアの微笑み」もうまく描いていたかなと思った。
金城さん、レオンさん、そして、曹操役のチャン・フォンイーの笑顔は素敵だった。
壮絶な戦いの映画ではあるが、
「微笑み」の映画でもあった。

戦いのシーンでは、
黒沢明監督の「影武者」を思い出させてくれた。
影響を受けたのだろうか。
三国志オタクとしては言いたい事はいっぱいあるが、
新しい解釈と表現が付け加えられ、
豊かな膨らみを増す事は嬉しい事である。

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

レッドクリフ  Part Ⅰ

2020-07-24 | chinema(アジア系映画)

 

★レッドクリフ Part Ⅰ
原題:赤壁
監督:呉宇森(ジョン・ウー)
出演:梁朝偉(トニー・レオン)
   金城武
   張豊毅(チャン・フォンイー)
   張震(チャン・チェン)
   趙薇(ヴィッキー・チャオ)
   胡軍(フー・ジュン)
   中村獅童
   林志玲(リン・チーリン)
   その他
2008中国

 


私は三国志ものは何でも読む、何回でも読む。
古典としての吉川英治の三国志はいい。
陳舜臣の秘本三国志も面白い。
北方謙三の三国志は人間臭くてダイナミックである。
時に映像的文章で時にコミック的で、そういう意味では非常にモダンな作品である。
もちろん、ゲームもやるし、
横山光輝のコミックも読む。


三国志ものはいろんな視点をトレーニングするのに最適である。
登場人物が呆れるくらいに多く、
誰に焦点を合わせたらいいのか困ってしまうが、
そこが愉しく面白いところ。
RPGのように、誰を主人公にしても、物語ができる。
豪快な男気の曹操、
温和な理想家の劉備、
率直で野心家の孫権、
義の人である関羽、
豪快勇猛な張飛、
さらに豪快無欲の趙雲、
そして天才的知と理の人の孔明、
知略と勇気の人の周瑜、
などなど。魅力的人物がたくさん登場し、
いわゆる格言の世界を演出してくれる。

三国志の世界の前半クライマックスは「赤壁の戦い」、
後半終局は「五丈原の戦い」であり、
物語エネルギーがその戦いに集中する。
前半は赤イメージ、
後半は白イメージ
というのがボクの三国志世界観である。

 

 

公開初日は劇場に行った。(2008年)
いつもは混雑するであろう月の初日は避けるのに、
何かに取り憑かれたように足を運んでしまった。
ヤバいと何処かに不安なものがあったけど。
不安的中。
席はほとんど埋まる。
次のゆっくり観れる時間を選ぶことにした。


そして ついに観た。


「よくぞ作っていただきました」と感激。
「三国志」の新しい物語がまたひとつ増えた歓びが大きい。

『三国志』は多くのことわざに象徴されるように、
そこに描かれるエピソードの数々は多くの人生訓に満ちている。
登場人物へのそれぞれの思いをそれぞれの視点で
自由に語ってこそ「三国志」は現代に生きる。
この「レッドクリフ」は「赤壁の戦い」をモチーフにしながら、
二人の天才的軍師の心の繋がりを描いている。
曹操という巨大な敵を目の前にして、
一歩も引けぬ、譲れぬという命を懸けた「男たちのロマン」がテーマである。
が、覇権を競う物語にしては少し「覇気」が緩いのは、
監督ジョン・ウーの甘美な処方箋による。
「傷だらけの男達」にも通じる切ない男たちのドラマのようにも感じさせる。


「三国志」ファンとして、ちょっと注文がある。
曹操をもう少し人間的に大きく描いてほしかった。
彼のスケールの大きさが「三国志」の前半を引っ張るのである。
小喬という美人目当ての「赤壁」では、ちょっとね。
また周瑜の武人としての強靭さと知略家としての知性を引き出してほしかった。
ちょっと甘過ぎる。
しかしトニー・レオンは天性の甘さが魅力。
爽やかに笑みを浮かべるとイチコロ。


一方、金城武の諸葛孔明は、想像以上に良かった。
孫権を戦いに引き込む舌戦の場面は見惚れた。
たぶんpart IIでは七星壇を作って蝶のように舞う事だろう。
愉しみである。
趙雲フー・ジュンの「長坂橋の戦い」での孤軍奮闘の姿にはほれぼれとした。

物語のアクセントを付けたのが、周瑜の妻、小喬のリン・チーリン。
呉の誉れたかき美人として語られる女性である。
また孫権の妹、孫尚香ヴィッキー・チャオも魅力的だった。
「三国志」は男達の物語だが、この二人の女性によって、
映画「レッドクリフ」は甘く華やいだ。

めっけものなのが、甘興の中村獅童である。
さすが歌舞伎役者、様式美にハマると美しい。


208年、「赤壁の戦い」。
卑弥呼が魏に使いを送る30年ほど前の史実である。


「三国志」では、「赤壁の戦い」の最中でも、
周瑜は孔明の才能を警戒し、隙あらばと策略を巡らし、
曹操敗北後は、この二人は敵となり戦うこととなるが、
2年後の210年、12月3日、周瑜死す。
孔明への激しい怒りをぶつけ、
「天は何故この周瑜を生みながら、孔明までも生んだのか」
と孔明の才能を恨んだと伝える。


新しい三国志物語を愉しんだ。

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハリー・ポッターと死の秘宝 part Ⅰ、Ⅱ

2020-07-23 | chinema(欧米系映画)

 

 

★ハリー・ポッターと死の秘宝
Harry Potter and the Deathly Hallows
監督:デビッド・イェーツ
原作:J・K・ローリング
音楽:アレクサンドル・デプラ
キャスト:ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン、ヘレナ・ボナム・カーター、ジム・ブロードベント、ロビー・コルトレーン、ワーウィック・デイビス、トム・フェルトン、他
2011/イギリス=アメリカ

 


「これが、最後。」

血しぶきが飛んでいるかのような凄まじいポスターです。
この戦いがハリーと仲間たちの最終ボスとの戦いです。
物語では、この絵の真ん中に誰が握っているのか解らない一本の杖、
この《ニワトコの杖》が、最後の最後で、
勝敗の鍵を握るという巧妙な設定になっています。
ドラクエやFFのRPGのようなバトルシーンの連続で、
ハリーたちと共に最終決戦に望むという《ゲーム感覚》仕立てに、
しばし我を忘れて愉しみました。

いろいろ込み入った話が一杯あって、
展開にはなかなかついていけない部分があり、
作品の全体を掴むには辛かった。
特に、この物語に登場する大人たちの人間関係が一番解りにくい。
テーマと直接結びつく、ハリーの運命を決定する、
ハリーが生まれる前のお話がどうも解りにくい。
映画を観た後、いろいろ調べてみた。
でもやっぱり曖昧でした。(私の理解力不足?)
ダンブルドアとスネイプの関係、および掴みどころのない心情が不可解です。
このふたりは、シリーズを通して物語の核心を握っている人物ですが、
果たしてハリーたちの味方なのか敵なのか? 
僕は最後まで解らずじまいででした。
(消化不良?)

ハリーの宿敵、ヴォルデモートは
今回ついに敗れるべくして敗れるわけですが、
幾つかの失敗という不完全さが可笑しく感じました。
ハリーへの最後の止めは自分でしっかりすべきでしょうね。
物語の最大の戦いならば、
そこにもう一工夫ほしかったところです。
ちょっと呆気ない展開です。
また《ニワトコの杖》の扱いが軽すぎて、
見ているこちらの感情は 《あれっ?》

ともかく、10年かけてのシリーズは、
《これで、終わり》。
熱烈なファンではないんで、
大きな特別な感慨があるわけではありませんが、
寂しい感情が湧いてきます。

最後まで振れずに、
《ハリー・ポッターの世界》を表現したことは凄いことです。
最後まで、
《純真な戦いの姿を見せた3人》は凄いことだなと思います。
子役から始め10年の時間、
その間、私生活は激変したでしょうが、
映画作品の中で
《変わらない姿勢》を見せ続けるには
大変なモチベーションが必要だったことでしょう。
そもことが凄い。

 

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東のエデン 劇場版I The King of Eden

2020-07-17 | chinema(日本アニメ映画)

 

★東のエデン 劇場版I The King of Eden

原作・脚本・監督:神山健治
キャラクター原案:羽海野チカ
音楽:川井憲次
キャラクターデザイン:森川聡子
[製作年]
2009年
(C)東のエデン製作委員会

 

テレビのアニメを観てないので初めは苦労しました。
が、ワシントンで滝沢君が登場するあたりから、
新しい物語についていくことができました。
物語はしっかりできていますから、大丈夫でした。

でも
「ええ!  これで終りですか?」

第一部の終わり方でしたら、第二部はどうしても観ないとね。

 

それにしても、日本アニメは内容はともかく、絵は美しいです。
癒されます。アニメ制作に関わっている名前をみると、
今まで公開されたアニメに共通の履歴を確認することができます。
それぞれがユニットを作りながら製作しているのでしょう。
ただ、メンバーの固定化があるからでしょうか、
どのアニメもどこかで共通するような雰囲気、

 

キャラクター原案は羽海野チカさん、
デザインは森川聡子さんの女性コンビですので、
絵全体が繊細で女性っぽいのもこのアニメの特徴ですが、
思ったよりメロメロしてません。
監督はあの「攻殻機動隊」の神山健治さんですので、
物語には一応スジを通そうと練ってあり、
落としどころもある程度想像できるんですが、やっぱり最後までみておきたいですね。

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

少林サッカー

2020-07-16 | chinema(アジア系映画)

 

★少林サッカー
監督:チャウ・シンチー
キャスト:チャウ・シンチー、ン・マンタ、パトリック・ツェー、ヴィッキー・チャオ、他
2001/香港

 

ど迫力とスピード感とそしてお馬鹿さん感覚が見事に重なり、
すごい映画だと興奮してしまう。
弱いもの、貧しいものへの優しい眼差しもあって、
観ていて心地よい揺れを感じました。
この映画は噂どおりの傑作です。

若いヴィッキー・チャオは、断然面白くかわいい。
坊主頭が一休さんみたいで、
なるほど、この表情は魅力的だと すっかり惚れ込んでしまった。

快作!快作!

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シリアの花嫁

2020-07-14 | chinema(アジア系映画)

 


「境界」という人間が作ったものに翻弄されながらも、
強い意志で、一歩前に踏み出そうとする人間たちの姿に勇気づけられた。

イスラエルの占領地、
ゴラン高原から境界を越えてシリアに嫁いでいこうとするが、
その境界で足止めされ、
どうしてもその境界を越えられない。
境界はイスラエルから見れば国境だし、
シリアから見れば国内移動にすぎない。
そこで花嫁のパスポートに押された判でもめる。
当然のことながら、両者は敵同士だから直接会って問題の解決をはかろうとはしない。
その境界地帯を国連アンタックの女性職員は行ったり来たり。
花嫁は境界で足止め、向こうに渡れない。

しかし、映画は、このとても悲劇的な状況を前にして、
ある種の楽観主義で、あきらめず明るく問題解決に立ち向かう。 
いちど境界を越えたら二つの国は国交がないから二度と故郷へは戻れない。
それでも未来に向かって道を切り開く。


人間が作った問題はいつか必ず解決できる。
未来に立ち向かう強い意志と希望を持っていつか必ず。
後味爽やかな力強いメッセージだった。

 

HPより 監督 エラン・リクリス Eran Riklis の言葉

私の映画は、ペシミスティック(悲劇的)な世界を前にして、私たちみんなが持たねばならないある種のオプティミズム(楽観主義)を巡るものです。

これははるか遠い場所にいるある家族の物語であるばかりでなく、私たちみんなの物語なのです。東京からテルアヴィヴ、大阪からニューヨークに至るまで、私たちはみな共通の目的を持っています。それは、人間的であり続けること、人間的な細部に注意を払うこと、そしてとりわけ、仲間の声に耳を傾け、違った物の見方、考え方を理解しようと常に努めることなのです。 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ローマ法王の休日

2020-07-13 | chinema(欧米系映画)

 

★ローマ法王の休日
原題:Habemus Papam
2011/イタリア=フランス

《ローマの休日》を連想させるタイトルですが、
想像するものとは全く違います。
コンクラーヴェの様子がある種の皮肉をもって描かれ、
爽快感と何とも言えぬ居心地悪さが同居した不可解な内容でした。
この映画の表そうとする意味がよく理解できないところに
ある種の歯痒さを感じました。
カトリックの方でしたら
この映画の意味するところは理解できるのでしょうか。

 

ラスト、
《法王にふさわしく無い》
という想いを告白したところは神の僕として最高の告白でしょうが、
まわりのみんなは《アチャーチャー》と手で顔を覆い、
《わかっている、わかっている。しかし、それはここで言うな。アチャー》
と唖然とした表情。


《罪の告白と許しを請う》というテーマを
シニカルにコメディに捉えた作品と受け止めました。

僕自身は、救われたような、心の重しがとれたような気持ちでした。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カラヴァッジョ~天才画家の光と影~

2020-07-11 | chinema(欧米系映画)

 

★カラヴァッジョ~天才画家の光と影~
監督:アンジェロ・ロンゴーニ
キャスト:アレッシオ・ボーニ、エレナ・ソフィア・リッチ、他
2007/イタリア

カラヴァッジョの凄さを知ってるか。
絵の素晴らしさはもちろんだが、
彼の生き様が凄まじい。
彼の人生そのものが「バロック」である。


2007年にイタリアで放送された全2話のテレビシリーズを、
一本にまとめて2010年に日本で劇場公開。
ですから、ちょっと物語展開の繋ぎが不鮮明です。
でも、ボクのようなファンはたまりません。
画家を扱ったものの中では、
出色の出来ではないかと思っているくらいです。

 


ローマは昔も今も、
《浮浪者と売春婦》の街のようで、
思わず苦笑です。
「富の集中するところ、芸術と悪が栄える」

 


ボルゲーゼ卿の登場は、ちょっと嬉しかったですね。
以前、「ボルゲーゼ美術館展」で観たカラヴァッジョ が鮮明に浮かんできました。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コネクテッド

2020-07-09 | chinema(アジア系映画)

 

★コネクテッド
原題:保持通話
監督:ベニー・チャン
キャスト: ルイス・クー、バービー・スー、ニック・チョン、リィウ・イエ
2008香港/中国

ハリウッド映画『セルラー』(04)を香港リメイク!
極限に立たされた人間たちのサスペンス・アクション!
このスピード感溢れる映画に興奮しました。
予想を越える展開に、興奮の頂点を越えて、笑い出す始末。
これぞ香港警察映画!


香港の街中のカーチェスは、方向定まらないチョロQのようです。
高級車を使わないところに、コミカル感が吹き出す。
人と人が繋がる携帯の威力。
しだいに強い絆が生まれる。
香港国際警察の誘拐犯、
この人、いかにも悪者らしくていいですね。
香港らしい雰囲気満載です。

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

天使の眼、野獣の街

2020-07-01 | chinema(アジア系映画)

 

★天使の眼、野獣の街
原題:Eye in the Sky
監督:ヤウ・ナイホイ
出演:レオン・カーフェイ、サイモン・ヤム、他
2007/香港

07年の「東京フィルメックス」で
審査員特別賞に輝くなど各国で絶賛されているエモーショナルな
香港製クライム・アクション。

 

レオン・カーファイvsサイモン・ヤムの、
頭脳と肉体を駆使して繰り広げられるチェイシング・ゲームの面白さに加え、
現場に放り込まれた新人捜査官が、
失敗と挫折を繰り返しながら追跡のエキスパートとして成長していく
“感動師弟物語”で涙を誘う巧みな脚本術に脱帽の一作。
ジョニー・トー監督の諸作で脚本を担当してきたヤウ・ナイホイの監督デビュー作。
レオン・カーファイやサイモン・ヤムなど、
スター俳優たちが街角の人ごみの中に当たり前のように紛れている様が、
リアルに活写されていて興味深い。
(goo映画より、謝々)

 

硬質な映画で緊張感の連続ではあるが、
どこか遊び心があり、
制作スタッフの楽しみ方の息づかいみたいなものが伝わってくる。
どこかに慣れた手作り感を感じさせ、
見ている者をしっかり楽しませてくれる。
不夜城香港の猥雑さが出ていて、面白かった。

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする