有田芳生の『酔醒漫録』

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

『趙紫陽極秘回想録』はすごい!

2010-01-22 08:22:32 | 読書

 1月21日(木)午後まで異変のなかった机上のMac。いきなり画面にピンクと白の横線が入っている異常事態。寿命が来たのかもしれない。減量が進んでいるため、ときどき立ちどまってベルトを引き上げる日々。夕方に文藝春秋。有楽町から銀座まで歩き「伊東屋」。カップ麺が出来上がるまでにめくり上がるフタを押さえる「Cupmen」とコーネル大学で開発されたノートを購入。教文館で新刊を物色。『作家の酒』(平凡社・コロナブックス)と堤未果著、松枝尚嗣画の『コミック貧困大国アメリカ』(PHP研究所)を買うのに迷いはなかった。しばし悩んだのは中国共産党の趙紫陽総書記の『極秘回想録』(光文社)だった。安い本ではない(2600円)。天安門事件で失脚、16年間も幽閉され、2005年に亡くなった「不思議なほどに静かな男」趙紫陽は、2年間にわたって1時間テープを約30本収録、孫のおもちゃ箱などに残していた。私にとってはテレサ・テンの思いにつらなる人物だ。趙紫陽の歴史への責任感に共感して購入、地下鉄で読み出す。歴史の証言として第1級資料のリアリティに驚かされるばかり。学生たちを弾圧することを決めた小平の自宅会議室の写真は公表された唯一のもの。歴史に隠された事実もいずれ明らかにされるものと信じたい。


民主党参議院比例区第61支部

2010-01-21 09:37:14 | 随感

 1月20日(水)100120_145501 参議院選挙を闘うための準備作業。新党日本時代の簡潔な総括を書く。この3年間を400字にまとめる困難。民主党参議院比例区第61支部の代表者になったので、支部設立の書類を作成。都連、本部で確認を経て東京都選管に書類を提出することになる。区役所支所に出かけて住民票を入手。神田小川町で民主党本部のKさんと合流。教育団体責任者と打ち合わせ。昼食は淡路町の「やぶそば」。30代に「晩聲社」に勤めていたときに顔を出して以来のこと。近所には鶏料理の「ぼたん」やアンコウ鍋の「いせ源」がある。雰囲気としては江戸情緒。六本木で所用を終えて神保町。書店を回り、今年初めての「萱」。帰るべく歩いていたらカメラマン矢口に遭遇、「Jティップルバー」へ。「早くポスターを」とYさんに言われる。3年前も、昨年も店内に貼ってくれたのだ。


統一教会の「常識」は非常識

2010-01-20 08:07:49 | 統一教会

 1月19日(火)どうしたものか。電車のなかでも街中でも、あるいは飲食店のカウンターでも。ドンと身体が当たっても知らん顔。先日のニューヨークで感じ入ったのは、少しでも身体が触れると「Sorry」(すみません)の言葉がすぐに返ってくる。これまたコミュニケーション能力の水準だ。ネット世界でも同じこと。面識もない相手に対して罵倒は論外だが、何かを教えて欲しいときにでも名前さえ名乗らない者があまりにも多い。世間の常識がないからそれをたしなめる返信をしてきたが、もはや時間のムダ。日本人はどうしてここまでギスギスするようになったのだろうか。新宿の民主党都連、神保町で選挙の打ち合わせ。今年はじめてのジムで泳ぐ。断食から1か月。食事を意識して制限していたら4キロ減量していた。快調。統一教会に人事などで異変あり。ある人物を尾行監視しているが、警察当局も注視。相も変わらず世間感覚とは乖離した非常識。


ハッピーロード縦断道路計画に反対する

2010-01-19 09:09:11 | 東京・板橋

 1月18日(月)大山のハッピーロード商店街の長老たちから訴えを聞いた。ここでも全国のダム建設と同じで、64年前の道路計画が再び動き出そうとしている。この計画が実現すれば、日本でも有数の商店街であるハッピーロードは20メートル幅の道路で縦断されてしまう。東京都の計画はほぼ10年おきに動き出しては消えていったが、いままた板橋区の行政主導で進められている。「?」の判が押された東京都都市計画地方審議会の第10回議事録(昭和53年5月10日)にはこういう基準が示されている。「小学校区、日常買物圏等の動向と居住環境区域との関係については、その外郭の道路が主要幹線道路、幹線道路である場合は、原則として、これらの近隣生活圏を分断しないよう配慮するものとする」。この原則からしても大山の道路計画には問題がある。ましてや新しい道路計画の必要性を訴える区民の声など聞こえてこない。大山駅の高架化をふくめて400億円もかかる事業はムダなのだ。もちろん大山駅近くの踏み切り(8か所)を高架にして渋滞を解決する課題はある。しかし財政難の時代に東武鉄道の判断もふくめて、当面は実現が難しいのが現状だ。戦前からこの土地に暮らすOさんの話が興味深かった。敗戦の年の4月13日には「遊座」商店街のあたりが空襲で焼けたそうだ。昭和30年代、40年代の商店街はいまよりもっと繁昌していたともいう。歴史の証言は貴重だ。新橋で長女と待ち合わせて買い物に付き合う。夕食時にたまたま隣にいたのは宮崎から当選した道休誠一郎さん。参議院選挙での対応を相談。


政界再編から権力再編へ

2010-01-18 10:13:39 | 随感

 1月17日(日)阪神大震災から15年。お孫さんを亡くした女性が涙ながらに「いまでもつらい」とテレビで語っていた。時間感覚は当事者であるかどうかで違うのだろう。地下鉄サリン事件も同じこと。ついこの間のことにしか思えない。成増で長瀬達也区議、井上航区議と懇談。いずれも30代の若い政治家。駅頭や街頭での宣伝方法など、いくつもの興味深い話を聞いた。候補者の「本人」タスキや電車の始発から最終まで駅に立って宣伝する手法などにも、当り前のことだが、起源があったことを知る。民主党の小沢問題。テレビ朝日「スーパーモーニング」で検察出身のO弁護士が「検察官に私情はない」などと捜査を弁護していた。ありえない馬鹿げた発言だ。小沢幹事長が呼び出しを断ったことを「ふざけるな」といきりたったことは有名な話。そんなことさえ報じないマスコミには問題がある。政界再編から権力再編へと向う日本政治におけるきしみは深まる。


民主党大会に出席して

2010-01-17 12:26:47 | 随感

 1月16日(土)100116_141701 3時間の睡眠で起きていくつかの文章を書く。そのひとつは「なぜ新党日本だったのか」「なぜ離脱したのか」「なぜ民主党か」というテーマ。新しく作成する名刺の裏に入る字数でまとめるには凝縮とわかりやすさが必要。第1稿を終える。新宿の東京合同法律事務所へ。浅見定雄さん、山口広弁護士、宮村峻さんと座談会。テーマは統一教会とその応援団が「拉致・監禁」と呼んでいる家族問題について。歴史を振り返りつつ、統一教会のキャンペーンがいかに欺瞞に満ちたものかが明らかになった。地下鉄で日比谷。民主党大会に出席。まず各党代表の挨拶。社民党の福島瑞穂さんは午後にもかかわらず「みなさん、おはようございます」。会場から失笑。国民新党の亀井静香さんは、いつものように右後ろの髪の毛がピンと立っていた。新党日本の田中康夫さんには「短くていいよ」「わかった、わかった」の野次。ベーシックインカ厶が必要との政策提示。国会議員の大きな声での私語をふくめ行儀の悪い党大会だ。新党大地の鈴木宗男さんの検察批判に会場の反応は盛り上がる。鳩山由紀夫代表に続いて小沢一郎幹事長が登壇。メモなしの力強い訴えは検察との闘争宣言。疑惑となっている4億円の原資について遺産であり金融機関や口座も検察に教え、確認の連絡もあったと発言。そもそも石川議員に証拠隠滅や逃亡の恐れなどなかったのに逮捕とは横暴だ。検察当局は、マスコミへの情報リークで雰囲気を作り、権力を行使する手法が世間の感覚とズレていることに気付いていない。「政治と金」の問題とは次元を異にして、自民党政権を終わらせた民意に大きな変動は見られない。生活現場のさまざまな声を聞いていればわかることだが、いまの最大の関心事は暮らしの問題なのだ。最高検が石川逮捕に反対していたのも、「日本経済がガタガタなときに政権与党を揺るがしていいのか」という経済界の声をすくい取っていたからである。大会が終り、岡崎友紀さんと立ち話。いくつかのメディア取材を受けて麹町。霊感商法対策の会議に出席。大山に向かい、「丸亀」で新年会。北海道、静岡、愛知、石川からの参加者も。テレビ朝日「スーパーモーニング」の取材が入った。放送は18日予定。


産業構造転換と国際医療都市構想

2010-01-16 06:11:23 | 随感

 1月15日(金)100115_133702 大山の事務所。ソフトバンクで壊れたi-Phoneの相談。「事故」で破損した機器の無料交換はないという。飛行機の座席リクライニングで破損するとは思ってもいなかった。小川町で民主党本部のKさんと待ち合せ。参議院選挙で支援してくれる教育団体幹部と協議。神保町「トロワバグ」で月末に埼玉県東松山市で行う医療問題での講演打ち合わせ。産業構造転換で医療施設をどうするのか。全国に国際医療都市を作る構想がある。朝日新聞社の岩田一平さんから連絡。2月に森ビル社長の森稔さんと対談することが決まった。これも成熟社会の居住モデル構想の一貫だ。さまざまな課題が一挙に動き出した感じあり。再び大山に戻る。気付かなかったが駅前のお菓子屋チェーン店が閉店していた。昨年開店したばかりだったのに。日本経済の縮図はここにもあり。


大江健三郎さんとの会話

2010-01-15 09:07:35 | 人物

 1月14日(木)大山の事務所で実務。ある方からハッピーロード商店街の今後について相談を受ける。RAOXが閉店、ドーナツ屋が開店など、ここしばらくにも消長がある。医療・福祉中心の産業構造に転換するにも新しい都市作りが密接につながっている。この課題は新著でも明らかにするつもり。「あおい珈琲店」で「選挙用手帳」に予定を記入。新宿で竹村文近さんに鍼を打ってもらう。田中健さんと奥様に遭遇。池袋「リブロ」で大江健三郎さんの『水死』(講談社)発売を記念してのサイン会に並ぶ。10代からいままで読んできた作家の「後期の仕事」に深い思い入れがある。ペリカンの万年筆で丁寧にサインをする大江さんとしばし会話。そもそもの「出会い」は雑誌編集者をしていた20代後半のこと。大江さんとその愛読者だった上田耕一郎さんの対談を依頼したことがある。「これは大江の国家論なんだよ」と上田さんに言われたのは『同時代ゲーム』が出版されたころのこと。いま本棚から取り出してみると、読み終えた「1979、12、23」という日付と70年代の最後に読んだ小説だと感想が書いてある。大江さんからは葉書で対談は難しいとの返事があった。荷が思いという理由である。そこには上田さんの国会質問に注目しているとの記述があり、「テレヴィ」という表記がとても新鮮だった。その大江さんとの会話メモ。「選挙はどうするんですか」「まだやります」。「繰り上げ当選を断ったものですから」「ああ、そうでしたね」。「あなたが政治にかかわるとは思いませんでした」「この国を何とかしなければ」「そうですね」。「あなたとは九州のホテルで会ったことがありましたね」「ロビーでした」「おっ、有田ホーセー(芳生をあえてこう読む方がいる)だって」「そうでしたか」「あのときは痛風がひどいときでね」……。このホテルは大江さんの勘違いで神戸のオリエンタルホテルのこと。いまから16年前のことで、お互いに挨拶をしたわけでもない。大江さんがロビーのソファーに座ったことを覚えているが、それが痛風の痛さからだったとは知る由もなかった。「ご健闘を!」と参議院選挙への励ましの言葉をもらったので「10代からいままで読んできました。ありがとうございました」とお伝えして会場をあとにした。『水死』が大江さん最後の小説になる予感が強いからだった。「おもろ」で泡盛を飲みながらあれこれと思いにふける。


「新・都市の論理」を求めて

2010-01-14 08:39:05 | 参議院選挙

 1月13日(水)100110_122501 長女の卒業式に出席するためアメリカに行っていた。ニューヨークに滞在していて思ったことは、フリー(無料)ネット環境が東京に比べて遅れていること、公共トイレの整備がないに等しい(スターバックスなどが補完している)こと、タイムズスクエアの深夜までの煌々たる電飾を持続しているなら温暖化対策など無理があること、地下鉄車内で見たパフォーマンスでカンパを求める黒人ホームレスの逞しさなどなどである。この間に思案していたことは「政治家」ということ。ある会合で自民党議員と立ち話をしていたとき「(国会には)いろんな人がいていいんです」と言われた。そんな関心から石川真澄さんの『人物戦後政治』(岩波現代文庫、サブタイトルは「私の出会った政治家たち」)を読んでいる。たしかに多様な政治家がいる。求められているのは理想や「志」を抽象的なものに終わらせず、「行動の指針」とする具体的構想を主張し、実現していくことだ。春には出版する予定の書籍(共著)のタイトルを『新・都市の論理』、サブタイトルを「成熟社会の居住モデル構想」にしようかと考えている。7月の参議院選挙はこのテーマと拉致問題の解決を前面に訴えていく。