『パパ、だ~いスキ』と言われたパパの映画日記

こどもが二人とも小学生になったけど、「パパだ~いスキ!」と言われてる間は、タイトルを変えませんが。

「ホテル・ルワンダ」 5000人にありがとうといいたい

2006年03月03日 | 映画
映画ファンの署名による上映というのは、アカデミー脚色賞を受賞した「Gods and Monsters」以来でしょうか。
署名活動のきっかけは、「アカデミー賞に3部門もノミネートされ、アメリカでもヒットした映画がなんで公開されへんのや!」という単純な疑問から。
黒人、アフリカ、社会派という映画興行の三重苦を背負ったこの映画(先の「Gods~」はゲイの三重奏でしたが)、アカデミー賞ノミネートで配給権が高くなって、割に合わなくなり配給会社が手をひいたらしい。
映画配給会社も理由あってのことだったのか。
で、公開にこぎつけたら、毎回満員(梅田ガーデンシネマでは)の大ヒット。
たぶん、普通に公開したよりヒットしてると思います。
こういうムーブメントは、後々にも続いてほしいです。


支配人稼業ン十年、現金より、高級葉巻1本あげる方が品位があるという賄賂術を身に付けた男ドン・チードル。
家族が一番大事だから、お向かいさんがなんかされてても、見てるだけというのはよくわかる。
ホテルの庭に集められたツチ族を撃てと言われた時も、こいつら賄賂に弱いから、「殺しても、なんの得にもなりませんよ。一人いくらで売ってくれますか?」と冷静に戦局を見つめて対処。
「ビールいりませんか?ビール」
家族を助けたいだけなのに、困ってる人、特に女、子供が助けを求めてやって来たら、やっぱり無下に断れない。
なりゆき上、英雄になってしまった。
国外脱出可になっても、車を降りて「ヨメさん、先に行っといて」
運悪く車は、襲撃をくらい、ヨメさんに激しく誤解される。
家族一番で行動してきた彼が、初めて家族を二番目においた行動をとったらこれだ。
でも、これもわかる。
きっと、この時行動してなかったら、「あの時、ああしておけば・・・」と激しく自分を責めただろう。
ラスト、バスから降りて、甥っ子を探しに行く時は、今度は家族一緒で。
離ればなれになってはダメ。
甥っ子を見つけた彼には、シンドラーのように「後○○人救えた・・・」なんてことは言わない。
自分にやれることは、全部やったつもりだ。
なにより、家族一緒やもん!
彼を見てると、シンドラーにはなれないけど、ポールさんみたいな行動はとれるかもと思えました。
そして、ねたみは最悪だということも。


やっぱり、賄賂は酒と煙草か。
私はどっちもやらないから、常備してないや。
あんな世界にはならないと思ってるから持たなくてもいいでしょ!


★★★