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   ある日のできごと、心の呟き、よしなしごとetc

「拝啓ルノワール先生」の解説文

2017年02月09日 | 言葉・文字
あべのハルカス美術館で開催されている「拝啓ルノワール先生」を見ていて、その解説文で気になったのは、次の3語。



■六ヶ敷い(むずかしい )

初めて見る表記でした。

■只管(ひたすら) 

知っていたような知らなかったような…。

■タンペラマン

フランス語です。気質、個性。

ルノワールは梅原龍三郎の色彩感覚にその才能を見出したようです。


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下記は、https://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/uploaded/attachment/42063.pdfより引用

フランスに向かう船の中で友人の田中喜作にルノワールについて教えられた梅原は、現地で彼の作品と実際に接するやいなや、「そら、此の画こそ私が求めて居た、夢見て居た、そして自分で成したい画である。かかる画を見る事が出来てこそかく遠く海を越えてここにきた価値があった」と心酔し、紹介状もなくルノワールを訪ね弟子となった。梅原は、師の傍らで、絵筆の持ち方やパレットの絵の具の置き方さえ見逃さず、その色彩の輝きを学びとろうとする。ルノワールも彼の熱意をくみ取り、「画を成すものは手でない眼だ、自然をよく御覧なさい」と諭しながら絵筆を走らせた。こうした師弟の交流は梅原の著作『ルノワルの追憶』(1944年 養徳社)に詳細に綴られている。
そして、ルノワールに「君は色彩を持つ、デッサンは勉強で補うことの出来るものだが色彩はタンペラマンによるものだ、それがあるのが甚だいい」と色彩感覚に対する天性の気質を高く評価された梅原は、イタリアへ旅した際にポンペイでみた古代ローマ時代の遺跡の壁の赤色をその背景に巧みに融合させた《黄金の首飾り》(1913年/東京国立近代美術館)、肌の輝きが人間の生命力を讃えているかのような《ナルシス》(1913年/東京国立近代美術館)などに、5年にわたる滞欧の成果をみせる。当時友人への手紙の「セザンヌやルノワールには到底およばないが、自分にはまた別なものが出来るのじゃないか、という気がする」という一文はその自信を如実に表す

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