映像:谷地温泉、自然湧出のいで湯の宿。自家発電の宿、電波が届かない宿
追悼:瀬戸内寂聴 99歳の大往生 2021.11.09
闘う作家、悟りと法話の尼僧&作家が亡くなった。巨星落ちる、男と女、家族、
何よりも人間としてどうあるべきかを探った女流作家瀬戸内晴美。その彼女が
大作「源氏物語」第九巻「早蕨・宿・東屋」を執筆する為 1996年 夏から秋に
谷地温泉投宿。筆者も、少しゆとりが出来たら、筆者も谷地温泉に長逗留して
瀬戸内晴美著源氏物語をジックリと読み解きたいと思うのだが・・・・・・・。
(過去の記録:2009,8.30)
自然の宝庫。源泉池には銀ヤンマが飛び交い谷地の森にはテンが棲む。耳を澄
ませば野鳥の囀りが聞こえる。温泉で体を癒し自然で心を癒す。一級の温泉地
の条件が備わっている。瀬戸内寂聴 (晴美)が長期滞在し執筆活動をしたのも頷
ける。文学碑こそないが此処もまた文学の湯の郷。
波乱に満ちた人生。夫の同僚と駆け落ち、人生を捨てる覚悟、悟り、常人に出
来ない経験をした彼女の顔は観音様の様に眩しいのは何故だろう?瀬戸内寂聴
が詠んだ俳句2首の色紙が新館休憩処の額縁に収められていた。
『 雪の壁 抜ければ谷地に 湯の煙 』(寂聴)
『 がたろうの ひるねの夢や ねむの花 』(寂聴)
※「がたろう」とは河童の異称
瀬戸内寂聴:1922年5月生、小説家、天台宗尼僧。文化功労者、文化勲章。徳
島県立高等女学校、東京女子大学卒。徳島県徳島市名誉市民。元天台寺
住職。代表作に 『夏の終り』 『場所』『現代語訳 源氏物語』など多数。
参照#① 八甲田山(登山口)温泉紀行
② 谷地温泉周辺に出没する可愛らしい珍獣「てん」
③ 瀬戸内寂静も癒された谷地温泉の交互浴の浴室浴槽