お湯の国 日本

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カインの末裔碑(有島武郎 理想の村)

2011年12月07日 |   ✒文学逍遥 紀行

未だ、封建社会のなごりがある大正時代。有島武郎は裕福が故に
渡欧できて、近代思想に触れた。自由・博愛の念が彼を押し出す。
それが代表作、小説:『カインの末裔』を生み出したとも云える。

カインの末裔:終章部分を下記に抜粋
 『・・・二人の男女は重荷の下に苦しみながら少しずつ倶知安の方に動いて
  行った。椴松帯が向うに見えた。凡の樹が裸かになった中に、この樹だ
  けは幽鬱な暗緑の葉色をあらためなかった。真直な幹が見渡す限り天を
  衝ついて、怒濤のような風の音を籠めていた。二人の男女は蟻
のように
  小さくその林に近づいて、やがてその中に呑み込まれてしまった    ・・・


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