生贄にされた少年の人生
テレビでチベットの様子をみたことがあるのですが、この少年が住んでいた場所も良く似た場所だと思いましたが、具体的な場所はわかりません。
木の生えていない、岩の多い高い山の斜面に一軒の家があります。そこにはおばあさんが住んでいました。
私の家はふもとの村にありましたが、この家に行くのが好きでした。この家には見たことも無い不思議なもの…鳥の羽や髑髏や動物の頭蓋骨や死骸や水晶などがたくさんありました。
おばあさんはお話も上手でいろいろな不思議な…悪魔が人間に乗り移って人間を食べてしまう話などをしてくれました。だから私はこのおばあさんが好きでした。
おばあさんはその当時の民間信仰のシャーマンのようでした。人間以外の魂と交信して、人々の願い事を、取り次ぐ呪術や祈祷を行っていたようです。
私が7歳頃のある日、おばあさんは大鍋で煮物を作っていました。鍋の中には何かの植物の葉がたくさん入っていました。大鍋の中は、ぐつぐつと煮立っています。
気になった私はおばあさんに聞きました。「それどうするの?」
「これかい?自然界の神霊を呼び集めるのに使うのさ」
「それで、どうするの?」
「村人たちの願い事を聞いてもらうのさ」
と答えるおばあさんを、私は無邪気におもしろいし、願い事がかなうのはすごいと思いました。
№31につづく
テレビでチベットの様子をみたことがあるのですが、この少年が住んでいた場所も良く似た場所だと思いましたが、具体的な場所はわかりません。
木の生えていない、岩の多い高い山の斜面に一軒の家があります。そこにはおばあさんが住んでいました。
私の家はふもとの村にありましたが、この家に行くのが好きでした。この家には見たことも無い不思議なもの…鳥の羽や髑髏や動物の頭蓋骨や死骸や水晶などがたくさんありました。
おばあさんはお話も上手でいろいろな不思議な…悪魔が人間に乗り移って人間を食べてしまう話などをしてくれました。だから私はこのおばあさんが好きでした。
おばあさんはその当時の民間信仰のシャーマンのようでした。人間以外の魂と交信して、人々の願い事を、取り次ぐ呪術や祈祷を行っていたようです。
私が7歳頃のある日、おばあさんは大鍋で煮物を作っていました。鍋の中には何かの植物の葉がたくさん入っていました。大鍋の中は、ぐつぐつと煮立っています。
気になった私はおばあさんに聞きました。「それどうするの?」
「これかい?自然界の神霊を呼び集めるのに使うのさ」
「それで、どうするの?」
「村人たちの願い事を聞いてもらうのさ」
と答えるおばあさんを、私は無邪気におもしろいし、願い事がかなうのはすごいと思いました。
№31につづく