ナンバー1770 2019.04.30. あらゆるものは分割不可能でホログラフィックな全体である
『投影された宇宙 ホログラフィック・ユニバースへの招待』(マイケル・タルボット著 春秋社発行)の続きです。
『ここでひと息ついて、このことをよく考えてみてほしい。
自分の手をながめてみよう。
そばにあるスタンドから流れる光、足もとにいる犬。
あなたは単にこういうものと同じ物質でできているだけではない。
文字どおり同じものなのである。
それはひとつのもの、切れ目ないものなのだ。
目に見えるあらゆる物体から、原子、絶え間なくゆれる海、そして宇宙にある星の瞬きの中にまで、その無数にある手、触角をのばしている膨大な何か、なのである。
しかしボームは、この考えが、宇宙は何の変化もない巨大なひとつの物質だという意味ではないことに注意するよう指摘している。
分割できない全体の一部でありながら、それぞれ独自の性質をもつことも可能なのである。
これをわかりやすく説明する例として、彼は川の中によくできる小さな流れや渦巻きをあげる。
一見それは、大きさや流れの速さ、回転の方向など個々の特性をもっていて、なにか別のもののように見える。
しかし、注意深く観察してみると、どこで渦巻きが終わりどこで川が始まるのかを定めるのは不可能なことがわかる。
つまり、ボームは「もの」の間の違いには意味がないと言っているのではない。
ホロムーヴメントのさまざまな側面を分割し、それを「もの」と定義するのが抽象概念にしかすぎないこと、そしてそのような側面が知覚の中に現れてきたときに、私たちの思考に理解しやすいよう際立たせるためのひとつの方策でしかないことをいつも念頭に置くように望んでいるだけなのだ。
この点をなんとか正そうと、ホロムーヴメントの異なった側面を「もの」というかわりに、ボームは「比較的独立した小全体」というよび方の方を好んでいる。
世界を断片に分け、すべてのものの間にあるダイナミックな相互結合性を無視するという、人類にほぼ共通する傾向にこそ、科学にかぎらず私たちの生活や社会が抱える問題の原因があるというのがボームの考えだ。
たとえば私たちは、地球全体に影響をおよぼすことなくその貴重な一部分を取り出せると思っている。
あるいは、身体全体のことを考えずに、ある一部分だけを治療することができると思っている。
犯罪、貧困、麻薬中毒といったさまざまな社会問題も、社会全体の問題を考えることなしに対処できると思っている。
その著作の中でボームは、世界を断片に分けるという現在のやり方は、うまくいかないどころか、私たちを絶滅に導いてしまう可能性さえあると強く主張しているのである。』
ナンバー1771 につづく
あれ? もしかして、今日が、平成最後の日のブログでは?〈〈・o・〉〉
平成最後の夜をどんなふうにお過ごしでしょうか? ^^
平成は自然災害が多かったですね。
令和は穏やかだといいですね。
私はきっと令和は素晴らしい、素敵な出来事の起こる時代になると思ってます。
それが、何か知りたいですか?
これから、じょじょに、ブログに書いていけたらと、思っています。^^
『投影された宇宙 ホログラフィック・ユニバースへの招待』(マイケル・タルボット著 春秋社発行)の続きです。
『ここでひと息ついて、このことをよく考えてみてほしい。
自分の手をながめてみよう。
そばにあるスタンドから流れる光、足もとにいる犬。
あなたは単にこういうものと同じ物質でできているだけではない。
文字どおり同じものなのである。
それはひとつのもの、切れ目ないものなのだ。
目に見えるあらゆる物体から、原子、絶え間なくゆれる海、そして宇宙にある星の瞬きの中にまで、その無数にある手、触角をのばしている膨大な何か、なのである。
しかしボームは、この考えが、宇宙は何の変化もない巨大なひとつの物質だという意味ではないことに注意するよう指摘している。
分割できない全体の一部でありながら、それぞれ独自の性質をもつことも可能なのである。
これをわかりやすく説明する例として、彼は川の中によくできる小さな流れや渦巻きをあげる。
一見それは、大きさや流れの速さ、回転の方向など個々の特性をもっていて、なにか別のもののように見える。
しかし、注意深く観察してみると、どこで渦巻きが終わりどこで川が始まるのかを定めるのは不可能なことがわかる。
つまり、ボームは「もの」の間の違いには意味がないと言っているのではない。
ホロムーヴメントのさまざまな側面を分割し、それを「もの」と定義するのが抽象概念にしかすぎないこと、そしてそのような側面が知覚の中に現れてきたときに、私たちの思考に理解しやすいよう際立たせるためのひとつの方策でしかないことをいつも念頭に置くように望んでいるだけなのだ。
この点をなんとか正そうと、ホロムーヴメントの異なった側面を「もの」というかわりに、ボームは「比較的独立した小全体」というよび方の方を好んでいる。
世界を断片に分け、すべてのものの間にあるダイナミックな相互結合性を無視するという、人類にほぼ共通する傾向にこそ、科学にかぎらず私たちの生活や社会が抱える問題の原因があるというのがボームの考えだ。
たとえば私たちは、地球全体に影響をおよぼすことなくその貴重な一部分を取り出せると思っている。
あるいは、身体全体のことを考えずに、ある一部分だけを治療することができると思っている。
犯罪、貧困、麻薬中毒といったさまざまな社会問題も、社会全体の問題を考えることなしに対処できると思っている。
その著作の中でボームは、世界を断片に分けるという現在のやり方は、うまくいかないどころか、私たちを絶滅に導いてしまう可能性さえあると強く主張しているのである。』
ナンバー1771 につづく
あれ? もしかして、今日が、平成最後の日のブログでは?〈〈・o・〉〉
平成最後の夜をどんなふうにお過ごしでしょうか? ^^
平成は自然災害が多かったですね。
令和は穏やかだといいですね。
私はきっと令和は素晴らしい、素敵な出来事の起こる時代になると思ってます。
それが、何か知りたいですか?
これから、じょじょに、ブログに書いていけたらと、思っています。^^