心と体を通して見えてきたもの

個人的な生まれ変わりの体験談。心とは?カルマとは?人間の本質や使命とは?
といったことを考えてます。

第2章 心を通して №239

2009-04-30 11:11:43 | Weblog
量子のからみあい
私たちの知覚には限界がありますから、日常見ているものはそれぞれ分離して見えています。ですが、分離して見えるのは、幻覚なのだとからみあいは暗示しています。この作用は通常の時間経過を超えて、速やかに起こります。
物理学者たちの中には、からみあいが宇宙全体に広がっているのではないか、と想像している人たちもいます。
イギリスの物理学者クリス・クラークは『宇宙全体は絡み合った一つの量子系である。これまでもずっとそのような状態にあったし、今後も常にそうであり、完全に一貫性を保ち続けるだろう』と断言しています。
すべての物質が一体となったビッグバンから宇宙は生まれてきたので、宇宙のものはことごとくからみあっていると考えることができます。あらゆる素材でできた物質と、あなたと私も、鉱物も花や木などの植物も昆虫も、犬やライオンといった動物も、月や火星、木星、土星といった星も・・・宇宙に存在する物質的存在も霊的存在も含めたすべてのものが相互に結び付けられていることが想像されます。だとすると私たちは、たかだか100年ほどの短い人生という時間をただ通り過ぎていくのではなく、自分の人生を創造すると同時に、宇宙全体の創造にも関わりながら生きていて、宇宙とからみあっていることになります。
複数の量子が遠く離れていても、からみあっている状態を「quantum entanglement」と英語でいい、「もつれあい」と訳すこともあります。量子力学の基本概念であり、理論だけでなく、実験によっても量子がからみあう現象が確認されています。
一つの電子が二つに分かれると、一方は右方向に回転するのであれば、必ずもう一方は左方向に回転します。両方の回転の合計が、右と左で相殺されてゼロになっているとき、二つの電子はからみあっているといいます。どちらの電子が右回転で、どちらが左回転なのかはわかりません。もっと言うと、回転状態そのものが存在していません。測定すれば、どちらがどのように回転しているかわかります。もし、永遠に観測しなければ、永遠に回転状態は確定しません。観測をおこなわないかぎり、あるいは観測をおこなうまでは状態そのものが存在しないのです。量子力学では、測定と切り離して「状態」をとやかく言うこと自体ができません。
現在の量子力学では、様々な実験により、測定以前に状態が存在しないことは確定しています。二つの電子のスピンの状態がお互いに逆であることは、そもそもの「からみあい」の条件であり、回転の情報が生み出されたり、電子が互いに情報をやり取りしたりしているのではないのです。
ジョン・ウィラーによると、私たちはこの世界で起きる現象をただ眺めているだけの存在ではないと言います。量子物理学の実験から、ほんの一瞬だけ電子のようなミクロの物体に意識を向けて見るだけで、電子の性質が変化することが判明していると言いますから、粒子に意識を向けるだけで「からみあう」のです。
マイケル・ブルックスによると『粒子同士のからみあいは、至るとき至るところで起きており、最近の研究では、なんと私たちの住む、この巨視的な世界にまで及ぶ影響が明らかになっている。現在の物理学者たちは、そう信じているのだ』と『ニューサイエンティスト』2004年3月27日号の中で言っています。
この量子のからみあいを計算の原理に活用して、「からみあいの純化」とか「コヒーレンス・リピーター」などの技術を向上させつつあるものに、現在最も速いスーパーコンピュータよりもさらに何千倍も高速な情報処理ができる量子コンピュータがあります。
ビッグバンから宇宙は生まれているので、宇宙のものはことごとくからみあい、深く相互に結び付けられているので、生物学的にもウイルスやタンパク質や生体自身、また生体同士の間でもからみあいがあると考えられ、このからみあいを活用して進化も起こったという研究や、量子の振る舞いが心の振る舞いと似ていることから超心理学・超能力の研究などもおこなわれています。
№240につづく
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第2章 心を通して №238

2009-04-26 09:50:40 | Weblog
アインシュタインがEPRパラドックスの実験を提案したのは、この実験によって一つの素粒子の様々な状態を同時に測定することを妨げている制約が克服されるに違いないと期待したからでした。
彼はアスペの実験結果を知ることなく亡くなりましたが生前に、『量子論の言い分が正しいのであれば、月は我々が「見た」からそこにあり、我々が見ていない時にはそこにはないことになる。これは絶対に間違っていて、我々が見ていない時も、月は変わらずに同じ場所にあるはずだ。』と言っていました。
たしかにマクロの世界の月とミクロの粒子を同じように考えるなら、誰も月を見ていないときには、月はどこにあるのか不確定だということになります。地球上のどこかで誰かが月を見ているからこそ、月はそこにあると確定した場所を示すことが出来ることになりますし、アスペの実験によりそれが真実であるとされたのです。
その後ニコラ・ギシンによっておこなわれた実験では、情報伝達の速度は光速の2万倍以上である事が証明されました。
アスペの実験以来世界中の実験室で、同様の実験が再現されていて、非局所的長距離相関(非局所性)は個々の素粒子のあいだだけでなく、原子という素粒子の集合体同士のあいだにも存在することが実験でわかっています。
自然界のあらゆる物や出来事は私たち人間と無関係に存在していて、私たちはその様子を客観的に観測できると考えがちです。しかし量子論は、このような客観的事実の存在を否定したことになります。自然界にあるものやその現象は、観測した時初めてその状態が決まるのであって、誰も観測をおこなわなければ、確定した事実は何もなく、何も決まっていないことになります。
時間も空間も超越した非局所的長距離相関(非局所性)はミクロの量子物理学の世界の現象であると同時に、マクロな宇宙論的な現象でもあるということですね。
ベルはアインシュタインの『EPRパラドックス』に熱中して『ベルの定理』を発表し『アスペの実験』を引き出した科学者ですが、『この世という舞台に現れることを許されない何かが、幕の後ろで進行しているようだ。その垂れ幕の後ろでは、何かが光より速く伝わり、何かが共同謀議をしている。それは科学者にとって不快である。』と述べています。
『死後の生』(J・アイバーソン著)の中で1973年ノーベル物理学賞受賞者のブライアン・ジョセフソンは次のように言っています。
『ベルの仕事は、この数十年の科学の成果の中で最も重要なものの一つでしょう。量子論そのものや相対性理論に匹敵すると言ってもいい。ベルの定理では、別々の場所にあるものが直接つながることができます。死後生存に関係してくる観念の一つは、いかなる場所においても明確に限定された構造が存在する必要がないということです。ベルの発見した一種のつながりをとおして内部的に相互関係をもちながら、どこにでも広がっていくことができるんです。』
ブライアン・ジョセフソンはベルの定理から、あの世とこの世も繋がっていると言っています。(情報あるいは知性という波動の場が、あの世もこの世も含めたすべての宇宙全体に広がっていると私は感じます。)
ベルの定理は、あの世もこの世も含めたあらゆるものが宇宙全体にバラバラに広がって存在していながら(非局所的)すべての存在が全部本質的に結びついているといっていることになります。
このような遠く離れた粒子同士にみられる素早い遠隔作用を「からみあい(エンタングルメント)」とシュレーディンガーは命名しました。
№239につづく

ひとりごと・・・
もうすぐゴールデンウィークですねぇ
皆さん、楽しいご予定をお立てでしょうか?
私? たぶん、仕事の予定でてんこ盛りでしょう・・・
寂しいな・・・
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第2章 心を通して №237

2009-04-22 12:15:00 | Weblog
ゲーリー・ズーカフは『踊る物理学者たち』という著書の中で次のように述べています。
『ベルの定理は、世界が通常考えられているのとはまったく違っていることを示唆しているだけではない。それを強く求めている。そのことに関して何らの疑問もない。大変刺激的なことが生じているのである。我々が生きている世界に関する通常の合理的な考え方には根本的な欠陥があることを、物理学者たちは合理的に「証明」したのである。・・・・・・アスペの実験の方は、クローザーの実験と異なり、超光速度の情報伝達という結論を出すための論理的基礎となる条件を確実に満たしている。したがって物理学者は、アスペの実験結果を用いることで超光速度情報伝達をたしかに結論することができた。・・・・・・量子現象は、情報が古典的考え方とは矛盾する形で伝達されるという十分な証拠を提供する。情報が超光速度的に伝わるという考え方は、アプリオリ的(先験的な。先天的な。経験や実証を待たずにすでに身につけている認識)に不合理なわけではない。・・・・・・我々が自然について知っているすべての事柄は、自然界の基本的過程が時空間の外側にありながら時空間の中の出来事を生成させているという考え方とうまく合う。ベルの定理は、こうした自然観を支持するものである。ベルの定理によれば、あまり合理的でないいくつかの代替案を除くと、情報が超光速度で伝達されると考えざるを得ないことを示している。ボーアの合理的な哲学的立場からも、その他の可能性が否定され、超光速度での情報伝達が必然的であると言う結論が導き出されるように思われる。
プランクが量子仮説を提唱してから82年、空間的時空距離にある出来事間の超光速度の情報伝達が、物理学的実在の重要な一構成要素であるという可能性を物理学者たちは考慮せざるをえなくなったのである。』
あなたはこのゲーリー・ズーカフの意見をどう思いますか? 
情報が超光速度で伝わるというように「速度」を問題にしていますが、アスペの実験で粒子Aから粒子Bへ情報が瞬時に伝わったのであれば、別の視点で見ることが必要だと感じます。
情報には様々なものがあります。音声で音波として伝わるものや、視覚的な電磁波(光)として伝わるものもあります。
このように科学的に考えて情報を波動の一種だとすれば、「場」が問題ではないかと思います。
電磁波は電気と磁気の波であり、電場・磁場といったものがありますが、これは電気や磁気が離れた所に働く力を説明するために用いられます。
たとえば磁石のそばに鉄を置くと、鉄は磁石に引き付けられます。これは鉄が磁石の磁場の中にあるからです。もし磁石から離れたところに鉄を置くと、磁石に引き寄せられなくなります。これは磁石の磁場の外側に鉄が置かれたため磁石の影響を受けなくなったからです。
シャルル・クーロンによると電気の力は、距離の2乗に反比例して弱くなると言います。磁場もまた一つの磁極が作る磁場の強さは、そこからの距離の2乗に反比例します。重力もまた、質量の積に比例して二つの間の距離の2乗に反比例します。
あらゆる物質の根源である素粒子にも波の性質がありますから、自然界のおおもとにも波動があると考えられます。素粒子の世界から、宇宙全体に電磁波の波動とその場はありますから、自然界のおおもとにある波動は全宇宙に行き渡っているとすれば、全宇宙が波動の場であると考えられます。
だとすれば情報という波動についても同様に考えて、宇宙全体に情報の場、あるいは知性の場があると考えてもいいのではないでしょうか? もちろんこれは私の仮説です。
№238につづく

ひとりごと
中野のゴーヴィンダズへ久しぶりに遊びに行きました。
久しぶりに食べた菜食のお料理と、玄米ご飯、おいしかったです。
忙しすぎるとついファーストフードなどを食べてしまいますが、
あっさりと薄味で、ゆっくりと味わって食べるお野菜、たまにはいいです。
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第2章 心を通して №236

2009-04-18 10:00:00 | Weblog
アイルランドのベルという物理学者は、常にアインシュタインの深い考え方を尊敬し『EPRパラドックス』に大きな感銘を受けていました。そこで彼は量子力学の言う奇妙な予言の間違いを見つけアインシュタインの主張が正しいことを証明しようと、測定結果が密接に関係する度合いに理論上の限界があることを見つけ出しました。
アインシュタインの言うように、観測以前に隠れた変数によって、粒子Aと粒子Bがそれぞれ確実に決まった状態にあるとすれば、粒子Aと粒子Bの密接な関係は、ある確定した最大限をこえることができない(ベルの定理)として、これを数学的に計算式にした「ベルの不等式」というものを1965年に発表しました。これはもしアインシュタインが主張するような「隠れた変数」が存在するなら、その不等式が成り立っているはずだというものです。もしボーアたちの量子論の考えが正しくて、遠く離れた二つの物体が瞬時に情報を伝えるなら、ベルの不等式は成り立ちません。
1972年にクローザーという若い物理学者がカリフォルニア大学バークレー校で、ベルの定理に近い実験をカルシウム原子を使っておこないました。カルシウム原子に適当な波長のレーザーを照射すると、原子の中の電子がレーザー光を吸収してエネルギーの高い状態に飛び上がり、元の状態に落ちます。この時2回光子が放出されます。その光子を使って『EPRパラドックス』の実験をおこないました。当時の実験の精度は十分ではなく決定的な検証とは認められなかったのですが、ベルの定理を破っていて、量子力学の予測と一致していました。
その後技術が進歩し、1982年にフランスのアスペという物理学者が、非常に巧妙なメカを工夫してこの遠隔作用が実際に存在することを実験で確認しました。
アスペの実験では、粒子Aを観測したという情報が粒子Bに伝達されるのにかかった時間は、1秒の10億分の1以下で、真空の光速の約20倍もの速さと見積もられました。
その結果ベルの不等式は成立せずアインシュタインの考えた「隠れた変数」は否定されました。ミクロ世界の物質の位置や速度、スピンの向きといったあらゆる状態は、観測されるまでは何一つ決まっていないということで、不確定性は本質的なものであり量子論に軍配が上がったといえます。
アインシュタインの相対性理論の中にある「光速度(秒速約30万キロメートル)を超えて物体が移動したり情報が伝わったりすることはできない(超光速不可能の原理)」という大前提が崩れることになります。
№237につづく

おまけです
面白いものを見つけました。

=== ウエサク祭 ===

 一年の中で最もパワフルな満月といわれるこの日、お釈迦様をはじめ、
 キリストやアセンデッドマスターが降臨し、地球と人類に
 パワフルな祝福のエネルギーを与えてくれます。
 2012年に向けて、あなた自身の原初の記憶を取り戻し、
 過去からのカルマを解放し、この地球に生まれ、肉体を持って、
 アセンションを遂げることを加速する日となることでしょう。

  日時 5月9日(土) 11:00~19:30
  場所 浜離宮朝日小ホール 
 
詳細は、こちらで→
 http://www.mshonin.com/regist/rhtcnt.asp?id=4919375715283930311812

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第2章 心を通して №235

2009-04-14 10:00:02 | Weblog
アインシュタインたちは壊れてできた2個のミクロの粒子が、それぞれ別の方向に飛び続けているという状況で、2個の粒子の距離が1光年(約10兆キロメートル)になってから1個の粒子Aだけを観測したというケースを考えました。
量子論によると、観測されるまではスピンの向きが決まっていなかった粒子Aは、観測された途端に右回りか左回りに決まることになります。すると1光年彼方にある粒子Bも同時に逆回りに決まるとアインシュタインたちは考えました。
これは当然のことに思えますが、量子論が「物質の状態は観測されるまで確定しない」と考えると奇妙な点に気づきます。観測したのは粒子Aだけで、1光年彼方の粒子Bは観測していないのです。観測していないのに粒子Bのスピンの向きがなぜ決まるのでしょう? 量子論では「粒子Aを観測したという情報が1光年離れた粒子Bに瞬時に伝わり、粒子Bのスピンの向きを決定した」ことになります。
例えば粒子Aが地球にあって、粒子Bが月にある場合でも、あるいは粒子Bが地球にある粒子Aから100億光年離れた場所で観測した場合でも同じです。これを非局所的長距離相関(非局所性)といいます。
しかしアインシュタインの相対性理論の中に「光速度(秒速約30万キロメートル)を超えて物体が移動したり情報が伝わったりすることはできない」という大前提があり、ここでは瞬時に時間ゼロで離れた場所に情報が伝わっていることになり、おかしなことになります。
アインシュタインたちは、このようにして量子論には不備があることを指摘し、非局所的長距離相関(非局所性)に異議を唱え、粒子のスピンの向きは「隠れた変数」によって観測に先立って確定されているのだと考えました。
量子論の言うように、粒子Aが観測されたことが、瞬時に粒子Bに伝わるということは、無限の距離さえ越える遠隔作用で、光速度を超えて粒子が情報をやり取りしているということになります。こんなことがありうるのでしょうか?
№236につづく

おまけとして・・・
2009年 ベンジャミン・クレーム講演会のスケジュールが届きましたので
お知らせしておきます。

5月16日(土曜)開場午後1時  講演会午後2時~  先着順 1820名
アルカイックホール (尼崎市総合文化センター)
阪神尼崎駅より徒歩5分 JR尼崎駅より市バス阪神尼崎行き「総合文化センター」下車
問い合わせ 06-6773-1231

5月23日(土曜) 開場12:30 講演会午後2時~  先着順 2500名
JCBホール (MEETS PORT 内)
JR水道橋駅 東口徒歩1分 都営地下鉄三田線水道橋駅 A2出口
問い合わせ 03-3358-7130

5月26日(火曜) 開場午後5時 講演会午後6時~ 先着順 1100名
中京大学文化市民会館 1F (旧 名古屋市民会館)
JR・名鉄 金山駅 徒歩5分
問い合わせ 052-836-1130

いずれも 入場無料  総合問い合わせ 042-799-2915(シェア・ジャパン)

もう一つ、おまけのお知らせ
私の友人が、東京中野で ゴーヴィンダズ という菜食家庭料理のお店をしています。
彼女がイベントを4月20日 18:30より
なかのゼロ 視聴覚室にて おこないます。
チャリティトークイベント
「しなきゃ」より「やりたい」がいいな
自分らしさって何だろう
というテーマで、ゲストも来られます。
詳細は http://www.govindas.jp/ のブログをご覧下さい。
ゴーヴィンダズでも検索できると思います。

私も行きたいけど、仕事が入っているので行けなくて残念です。
このお店には、年に数回しか行けなくて・・・残念な私です。
でも、ここのランチはおいしいですよ。
菜食、マクロビオティック、インド料理、がお好きな方にはお勧めですよ。
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第2章 心を通して №234

2009-04-10 21:43:21 | Weblog
EPRパラドックス
アインシュタインとボーアの論争は、アインシュタインが量子論の決定的な誤りを指摘したり、自ら唱えた「隠れた変数」を実際に探し出したりすることができなかったため、ボーアの判定勝ちと言える状態になっていました。
アインシュタインは量子論に対する不信感を終生抱き続け、量子論を論破しようと問題を提示した中の一つに、1935年に発表したEPRパラドックスというものがあります。これはアインシュタインの研究室の2人の学生と共に、3人の名前の頭文字からとって発表したためこのような名前になっています。
アインシュタインたちはミクロの物質が持つ、スピンという自転運動に注目しました。スピンしていない1個のミクロの粒子が壊れて、スピンしている2個のミクロの粒子A,Bが発生するという状況を考えました。
このとき壊れてできる2個の粒子のうちの1個は、粒子の進行方向に対して、「右回り(↑)」のスピンになっている確率50%、「左回り(↓)」のスピンになっている確率50%であることが確認されています。
量子論ではミクロの物質の位置や運動量は、観測する前には、ただ一つの状態に決まっていないと考えますから、この粒子(ψ)の場合にも同じように考えて、
例えば①として「粒子Aが右回り(↑)で粒子Bが左回り(↓)」という状態と、
②として「粒子Aが左回り(↓)で粒子Bが右回り(↑)」という状態が同時に共存していると考えます。
①の「粒子Aが右回り(↑)で粒子Bが左回り(↓)」の波動関数をψ①とし
(計算式ではψ①=ψ↑+ψ↓)と、
②の「粒子Aが左回り(↓)で粒子Bが右回り(↑)」の波動関数をψ②
(計算式ではψ②=ψ↓+ψ↑)とすれば、
波動関数ψは重ね合わせの原理により、ψ=ψ①+ψ② です。
観測した途端に右回りになるか、左回りになるか決まります。壊れてできた2個の粒子が両方とも右回りとか左回りといったことはありません。
一方が右回りであれば、一方は左回りというように必ず逆になります。なぜならもともとスピンをしていない1個の粒子が壊れて、2個の粒子が新しくできたので、そのスピンの向きはお互いに打ち消しあうような逆向きになるからです。
①の「粒子Aが右回りで粒子Bが左回り」になるか、②の「粒子Aが左回りで、粒子Bが右回り」になるかは、あくまでも確率に依存していて、最初から決まっているのではありません。
このように壊れてできた2個のスピンの向き(量)を合計すれば、壊れる前の1個の粒子のスピンの向き(量)と必ず一致することが確かめられています。
№235につづく

おまけです~
「朝日リーナ先生の CD№3 を聴く会」ご案内 がアミカ事務局から届きました。
4月26日 日曜日 午後2時~4時   参加費 500円
東京・新橋 港区立 生涯学習センター「ばるーん」 304号室
 JR新橋駅 烏森口を出て、ニュー新橋ビルを右に見ながら2分ほど進むと、学校の門のようなところがあります。門を入って左にあります。
リーナ先生は来られませんが、以前先生がお話をされた「お釈迦様の話」と「思いに形がある」についてのCDを聴き、学びと交流をおこないます。
詳細と参加希望の申し込みは、アミカ事務局まで
TEL/FAX 042-989-3192
E-mail amica8290@hotmail.com
お暇な方はお出かけくださいませ。
「思いに形がある」は、私も興味があり、聴いてみたいですが、忙しくて無理だろうなあ・・・ 
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第2章 心を通して №233

2009-04-06 21:38:00 | Weblog
以前陽子と中性子の中には、アップ・クオークとダウン・クオークがあり、電気を帯びていますがすべて分数であり、「弱い力」によってお互いに中性子が陽子になるといったやり取りがおこなわれていることを説明しました。陽子と中性子の中に入っているクオークは3種類だけであり、取り出すことはできません。
このクオークには性質の似た仲間が6種類あります。アップ・クオークとダウン・クオークが第一世代、チャーム・クオークとストレンジ・クオークが第二世代、トップ・クオークとボトム・クオークが第三世代です。
クオークがまだ3個しか見つかっていなかった頃、クオークは3世代あり6つのクオークがあることを理論的に予言し論文にしたのが、2008年にノーベル賞を取った益川博士と小林博士でした。
電子は普通 -e で表します。電子は陽子や中性子、クオークと比べても非常に小さくて軽い粒子です。
この電子には似た性質を持つ仲間もクオークと同じように、電子を含めて6種類あります。レプトン(軽粒子)と呼ばれています。ギリシャ語でレプトンは「軽い」という意味です。
基本的にこれら12種類の粒子が、物質を作る極小の素粒子と考えられ、宇宙のすべての物質は素粒子からできていると考えられます。
マイナスやプラスの電気を持つ電子やクオークなどの粒子の共通する性質として、自転(スピン)があります。粒子によってスピンの大きさは異なり、大きなスピンを持つほうが勢いよく自転している感じになります。具体的にはスピンの大きさはプランク定数を単位として表し、クオークも電子もスピンの大きさは2分の1です。陽子や中性子もスピンをしていて、その大きさも同じく2分の1です。またスピンには右回りか、左回りの区別があります。粒子の進行方向に向かって右回りを +(プラス)として上向きの矢印(↑)で表し、左回りを -(マイナス)として下向きの矢印(↓)で表します。
クオークやレプトンは ±1/2 のスピンを持っていますが、このように半整数のスピンをもつ粒子をフェルミ粒子(フェルミオン)といい、同じ向きにスピンしているフェルミ粒子は同じ場所(同じエネルギー準位)には一つしか入れません。これを「パウリの排他律」といいます。パウリは「2個以上のフェルミ粒子は、同じ位置とスピンの向きで存在できない」としました。スピンの向きが右回りと左回りで違っていれば、2つの粒子が同じ場所で重なり合って存在することができます。電子のスピン状態には +1/2 と -1/2 がありますから、原子の電子軌道に電子が2つずつ入る理由がこれからわかります。
№234につづく
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第2章 心を通して №232

2009-04-04 16:35:33 | Weblog
何らかのエネルギーがなければ、物質を生み出すことはできません。光の性質と想念の性質は同じものであり、想念エネルギーによって具体的に現実化されることによって物質ができています。
どのような物質であれ、エネルギーが回転運動をすることで物質が生まれますから、その物体からはエネルギーが出ています。
このエネルギーは宇宙に遍満しているエネルギーと同じものです。物体が現物として現れるために使われたエネルギーを、その物体は持っていることになります。
エネルギーには、電気的なエネルギー、機械的なエネルギー、熱エネルギー、光エネルギー、化学的エネルギーなどの種類がありますが、これらはすべて互いに変換することができます。
ということは、物質を作り出した想念エネルギーと、物質が物質であることを維持し保有している物質エネルギーと、私達が物質の運動エネルギーだと思っているものは同一のものです。
また物体を作ろうとした想念エネルギーと、実際にその物体を創造したエネルギーと、その物体の持つエネルギーと、その物体が放射するエネルギー、またその物体が仕事をするエネルギーは比例することになります。
ですから、物質と考えられているものと、私達が精神的なものと考えている想念や思考、感情、認識などの間には、エネルギー的に見れば何も境界線が無いのです。
物質宇宙は実は私達の意識によって構造化されたものであり、光の意識に対する、影の物質ということになります。
サー・アーサー・スタンレー・エディントンは『物質界の本質』という本の中で『物質科学が取り扱っているのは影の世界に過ぎない、と素直に認めたことは、もっとも有意義な進歩のひとつである』といい、『物質の世界においては、われわれは生命のドラマの影絵を見ているに過ぎない。ここにあるテーブルも、その上に置かれた私のひじも、この紙も、このインクも、みな象徴としての影である。物理学者はそれらを象徴のままに放置しておくが、やがてそれらの象徴に質的変化を加える、心の錬金術師が現れる。・・・端的に言えば、この世界は精神素材でできているのである。』と断言しています。
私たちは外界であるマクロな物質世界を客観的に観測して、科学を作り上げてきたと思っています。
実はそうではなく、外にひろがって見えているマクロな物質世界こそが、精神的な内なる世界なのです。精神的な内なる世界を観測して得られた結果発展してきたものが、知識であり現代科学なのです。
そしてここで量子物理学者たちが観察しているミクロの世界の電子は、無限の可能性を秘めた創造の最小単位であり、想念エネルギーという光によって物質化されるのを待っている、無限の創造の機会の源であり、知識の源なのです。
ごく簡単にたとえて言えば、太陽というエネルギーの源から来る光のエネルギーに照らされている部分が意識で、その後ろにできる影の部分が物質です。
私達は意図と意思を持ち、光という想念エネルギーによってさまざまなものを作り出しますが、作られたものはすべて意識の影なのです。
世界中にある「光」という言葉には、すべて智恵の意味が含まれているそうです。
たとえば、漢字の「光」は「火」の下に「人」を重ね合わせてできた文字です。動物は火を扱うことができません。人が火を使用する時には、火をコントロールする智恵が必要となります。智恵がなければ、火事になったり火傷をしたりしてしまうでしょう。人の頭上に火を掲げる時、「光」という漢字になり、それは智恵を意味します。
№233につづく

すみません・・・本文に少し追加しました
悩みながら書いていると、こんな追加もまたあるかも・・・すみません
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