私は森の入り口に小屋を造って一人で住んでいます。30代ぐらいです。
森の中には、沼があります。その周囲を歩いています。つなぎのズボンに、シャツを着て帽子を被っています。髪は栗毛で鼻の下に髭もあります。体格は細いけどがっちりした感じです。パイプで、タバコを吸っています。一人で歩いて、この沼の周囲はよく通る散歩のコースです。
私はこの散歩コースを歩く時、よく思索にふけります。また、町に住む好きな女性のことを考える時もあります。でも、彼女と話す勇気がもてません。どうも理屈の嫌いなお母さんの事を思い出し、彼女もそうであったらどうしよう?と思ってしまうようです。私は物事を深く考えることが好きでしたから、こういう自分を彼女がどう思うか?と思うと気が引けてしまったようです。
家の前の手作りのベンチで本読んでいると、小さい子供が遊びに来ました。
子供たちは私のことを「物知りおじさん」と呼んでいます。だから私もいろいろ教えてあげています。
「今日は何を聞きたいの?」って聞いてあげます。学校帰りの小さい子供がいっぱい来て、いっぱい質問をしてきます。だからいろんな事を教えてあげます。森の中の生き物のことや、植物のことなどいっぱい教えてあげます。でも私はあまりうれしくありません。子供たちはいっぱいいろんな事を知っている私になついて、いろいろな事を聞いてくれるのはうれしいけど、でもなんとなく何かが欠けているようで寂しいから、うれしくありません。
№72につづく
森の中には、沼があります。その周囲を歩いています。つなぎのズボンに、シャツを着て帽子を被っています。髪は栗毛で鼻の下に髭もあります。体格は細いけどがっちりした感じです。パイプで、タバコを吸っています。一人で歩いて、この沼の周囲はよく通る散歩のコースです。
私はこの散歩コースを歩く時、よく思索にふけります。また、町に住む好きな女性のことを考える時もあります。でも、彼女と話す勇気がもてません。どうも理屈の嫌いなお母さんの事を思い出し、彼女もそうであったらどうしよう?と思ってしまうようです。私は物事を深く考えることが好きでしたから、こういう自分を彼女がどう思うか?と思うと気が引けてしまったようです。
家の前の手作りのベンチで本読んでいると、小さい子供が遊びに来ました。
子供たちは私のことを「物知りおじさん」と呼んでいます。だから私もいろいろ教えてあげています。
「今日は何を聞きたいの?」って聞いてあげます。学校帰りの小さい子供がいっぱい来て、いっぱい質問をしてきます。だからいろんな事を教えてあげます。森の中の生き物のことや、植物のことなどいっぱい教えてあげます。でも私はあまりうれしくありません。子供たちはいっぱいいろんな事を知っている私になついて、いろいろな事を聞いてくれるのはうれしいけど、でもなんとなく何かが欠けているようで寂しいから、うれしくありません。
№72につづく