
数年前、二重の虹を見ました。 にわか雨のあとの陽の光と、洗われたような風景の上にかかる七色の橋に、なんだか新しい何かが起こる気がしました。 幾つになっても虹を見ると心が躍る、と言った詩人を思いました。
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サウンド・オブ・ミュージック 製作40周年記念版 (ファミリー・バージョン) [DVD] 価格:¥ 2,990(税込) 発売日:2008-04-18 |
いつも一緒に行く友達二人と、花束を買うのが恒例なのですが、お花屋さんで「ブーケタイプにしますか、それとも背の高いタイプにしますか」と聞かれました。
会場の時間が迫っていたので早く決めなければならないけれど、さてどうしよう、と迷っていると、友達がすかさず口を挟みました。
「ブーケタイプでお願いします。アイツ、どうせ花嫁になれないんだから、花束くらいブーケにしようよ」
おいおい。私たちも嫁き遅れ仲間なんですけどね。
店員さんは笑っていました。
ミュージカルは『サウンド・オブ・ミュージック』を下敷きにした(っていうか実話をもとにしているから別角度の話か)ものだったので、懐かしいセリフがありました。
“神様が扉を閉めた時は、必ず別の窓を開けておいてくださる”というもの。
ああ、中学の頃、気に入った洋画のセリフをノートに書き留めたよなぁ、としみじみしてしまった。
他にも、たしか『エアポート‘75』ではなかったかと思うけれど、老いた大女優(実際大物女優が演じていた)の言葉は、今も印象に残っています。
原語は、“エブリモーニング・イズ・ビューティフル”しか覚えてなくて、後に若いうちはそれが分からないのだ、というような意味が続いたと思いましたが、字幕はこうでした。
“人生の美しさは、若い人には分からないわ”
中学生(映画公開時にはもっと幼いですよ。念のため)の私は、今自分はその“若い人”だけれど、この言葉がわかる日が来るだろうか、と思いました。
でも今は、そろそろ分かる年齢に差し掛かったなぁ、と思うようになった。
舞台の上で、やはり朝の美しさが分かる年齢になった友人は、素敵に輝いていました。
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赤毛のアンの手作り絵本〈1〉少女編 価格:¥ 2,552(税込) 発売日:1995-08 |
少女の夢が形になったような本で、イラストも素敵だし、のっている料理も手作りものもみんな綺麗であか抜けて見えた。
ただ、高価だった!!私が中学の時もたぶんこの値段。いや、もしかしてさらに高かったか?ひと月のお小遣いが1500円だったから買うのは大変でした。
でもその頃は考えに考えて本を買っていたから、今より趣味が良かった気がする……。
安野光雅氏の絵本にはまって必死に(やはり高価だったので)買ったり、ちょっと大人気分でフォア・レディースシリーズを少しづつ買ったりしていました。
それらは今も大切に持っています。
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Mickeyクッキング絵本 (ディズニー・ティーンズブック) 価格:¥ 897(税込) 発売日:1996-04 |
私もそうでした。ある種の流行ってあるんですよね。小5の時、カップケーキか、クッキーから恐る恐る挑戦しました。
もっともあまり甘党でなかったせいか、お菓子作りは少女の頃だけの趣味で終わってしまいましたけど。
その他の料理も、とてもできるというレベルではない、いや、できない、と言ったほうがいいくらいのしょぼい炊事能力しかありませんが。
けど、初めて家庭科の調理実習じゃなくお菓子以外の料理を、楽しみながら作ったのはたぶん中1くらいからで、そのときにすごーくお世話になったのがこの本でした。
これは新装版で、私が持っていたのとは少し違うけど、図書館のこども室で見つけた時は懐かしかった。
可愛い本で、眺めているだけで楽しかったな。ミートソーススパゲティのページにソースの染みがついていてちょっと可笑しい。
今もこの本を見て、料理を始める女の子がいるかもしれない。