コラム(132):宜野湾市長選は民意
宜野湾市長選挙の結果に関して、共産党の山下書記局長が「政府はこの選挙結果をもって移設を民意とすべきではない」と発言していました。しかし、翁長氏が知事選に当選した時は、歴史的勝利と讃え、「これは沖縄の民意だ」と言っていました。はたしてどちらが本当の言葉なのでしょうか。
選挙結果が民意であることは民主主義の基本なのです。
共産党や下部組織のSEALDsが、選挙で選ばれた安倍政権に「民意を反映していない」と言い続けることは、民主主義を否定していることを自ら暴露しているにほかなりません。
保守回帰の流れは止まらない
宜野湾市長選挙に関して東京新聞の社説では、「沖縄県内では移設先の名護市長選、沖縄県知事選、衆院選の県内全四小選挙区など直近の主要選挙でいずれも、辺野古移設反対派が勝利してきた」と述べ、今回の市長選挙を例外として扱っています。しかし、2015年の統一地方選挙では、保守系の推薦や支持を受けたすべての現職知事が再選されています。さらに、自民党が40道府県で第一党の座を確保するなど、流れは確実に保守回帰になっています。
共産党との連携は命取り
宜野湾市長選挙と同じ日の1月24日、東京都八王子市の市長選挙が実施されました。ここでは現職の石森孝志氏が共産党系の五十嵐仁氏に圧勝しました。投票前日の23日には都内で、五十嵐候補応援のためSEALDsなどによる「市民連合」の集会があったのですが、結局、何の影響力も行使できませんでした。
唯一、例外的事例が大阪のダブル選挙です。このときは、おおさか維新対自民県連の対決の図式でしたが、自民県連に共産党が助勢するという異例の展開になりました。結果はおおさか維新の圧勝だったのは記憶に新しいところです。
共産党が軸になったり、共産党が共闘した選挙は必ず敗北しています。共産党の選挙協力の呼びかけに民主党が応じない理由はそこにあります。
共産党は民主党にさえ敬遠されているのです。
市民革命を標榜する共産党
宜野湾市長選挙、八王子市長選挙、そして2月7日の京都市長選挙でも共産党の掲げるテーマは「市民革命」です。
これは、国会前の安保法制反対集会などを見て、市民の意識が成熟したと考え、これなら安倍政権を打倒できると錯誤したことによるものです。集会の参加者は自分たちが集めた労働組合とアルバイト動員なのに、共産党幹部は自然発生的に人が集まったと判断しました。
共産党は国民の殆どが反対運動に拒絶反応を示していることに気付かず、時機到来とばかり、かねてからの「国民連合政府構想」を打ち出しました。結局、共産党は中国しか見えてなかったのです。
一連の選挙ではっきりしたことは、共産党を軸にした選挙では有権者の支持が得られないことです。
共産党の考えや、共産党の主導する「市民革命」「国民連合政府構想」に対し、多くの国民が中国政府に似た臭いを感じているからです。
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