赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』(42)
日本最大のブラック企業――日本共産党
赤い貴族
日本共産党は中国共産党同様、最高幹部には特権が存在します。
不破哲三氏の豪邸や、常任幹部に100万円の手当をつけるなど、最高幹部には私有財産を持つことが許されるという不合理な状況が存在しています。
ワーキングプア――専従者の苦悩
一般の専従者は、「現代の蟹工船」と思えるほどの厳しい環境に置かれています。共産党は専従3000名以上を抱える巨大な組織ですが、待遇は惨憺たるものです【※1】。護憲を熱心に唱える共産党が、憲法第25条にある「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」ことを専従者には適用させていないのです。
【※1】専従者の声:「単なるアルバイト。退職金はなし。ボーナスも原則なし。雇用保険もなし。おまけに半年単位で給料遅配。外部に聞かれたら、キチンと福利厚生してもらっていると口裏合わせる暗黙の合意で専従引き受けさせられるんだ。辛いぞ、共産党専従は!即席ラーメンに屑野菜たくさんいれて腹いっぱいになる夕食。それが日本のなかの北朝鮮、日本共産党の専従の現実」。
40歳の地区専従は手取り10万です。しかもそれは「給料」ではなく「活動費」です。勿論、就業規則も存在しません。(収入が少なく活動が困難な党員に党の紹介で生活保護を受けさせる場合もあるようです。)
待遇に不満を訴えると、嫌がらせを受けて自己都合退職させられるようです。場合によっては、病気と診断されて共産党系列の民医連の精神病棟に入れられ隔離されることもあります。また、共産党に反旗を翻すなら、即刻除名処分となります。
最近でも、「共産党職員、『赤旗購読料』100万円横領 解雇・除名」という記事(2015.7.23)を見かけました。「赤旗の代金回収」が優先され「給料」配布は二の次の共産党ではよく起きる事件です。
共産党はブラック企業
「共産党の専従は労働者ではない。革命のための戦士だからどんなに待遇であっても文句を言うな」というのが共産党の本音です。日本共産党がにブラック企業を批判する資格はありません。先に自らのブラック企業ぶりを正すべきです。
もし、共産党が政権を取るようなことがあればほとんどの日本人が共産党専従者と同じワーキングプアになります。実に99%が貧困を平等に与えられることになります。
共産党本部は、排他的、攻撃的な人間を量産する
共産党本部の人間と話したことのある方はご存知だと思いますが、共産党本部は批判を一切受け付けません。一言でも批判の言葉を発した瞬間に、激しい議論を吹きかけられます。穏やかに話すということができません。敵か味方しかなく、議論で打ち負かすことが正義だと思っています。
彼らは、自らの境遇と社会の現状を重ね合わせ感情を爆発させながら「すべては政府が悪いからだ」と反論するのです。共産党が主導する大会やデモに激しい憎悪が存在するのはこうした心理的背景があるのです。
地方組織の憂鬱
ただ、これが地方組織になると事情は変わります。党本部のような原理主義、思想的教条主義はあまり感じられなくなります。選挙を抱えるため、一般の人との対応は柔軟にしようと心がけているようです。教条主義では、誰も近づかないからです。
しかし、このような現場の苦労を、党中央のエリート専従は知りません。民青などの組織からそのまま中央の専従となった人たちは、一般の市民が何を考えているのかなどには関心がありません。党中央の最高幹部の引きを得て、早く国会議員の道を歩みたいと思っているからです。
地方組織からの意見は通らず、党中央からの一方的通達を受けるしかない風通しの悪い組織現状です。
テロ三法に怯える共産党
ところで、昨年(2014)11月、「テロ資金提供処罰法改正案」「犯罪収益移転防止法改正案」「テロ資産凍結法案」のテロ三法が成立しました。このうち「テロ資金提供処罰法改正案」について共産党は衆参ともに反対に回りました。これは、共産党がテロ組織であることを証明しているのです。
警視庁発行資料「警備警察50年」の第二章には「暴力革命の方針を堅持する日本共産党」とあります。また、公安調査庁の「過激内外情勢の回顧と展望」でも共産党がテロ団体として監視対象になっています。
現在、テロ三法は反社会組織である暴力団の取り締まりに集中していますが、国家公安委員長がテロ組織として共産党を指定すれば適用対象となります。共産党はこの適用を恐れ、安保法制審議の前半では民主党の陰に隠れていたのです。
「安保法制阻止」が最後の戦い?
しかし、ここ4年ほど、日本共産党は中国から毎年61億円の資金援助があり、中国の意向に沿わない活動をするとその事実を中国側から暴露されてしまう可能性もあるようなので、安保法制も絶対阻止の構えを見せています。
共産党は駅周辺での街頭演説を活発化させたり、一般学生を装わせたSEALDs(シールズ)という民青組織を動員し国会周辺で騒ぐようになりました。
共産党の存亡をかけた戦いだとは思いますが、駅前演説や国会周辺デモの顔ぶれを見ると組織力は完全に低下しています。とくに国会周辺はアルバイト(日当2万円)や在日韓国人を動員してようやく人数を揃えている状況です。
現在の共産党は風前のともしび
共産党の状況を観察すると、共産党には未来がないように思います。とくに、組織の主力を形成する世代が、いわゆる後期高齢者(75歳以上)だからです。次の団塊の世代は日本共産党の本質を知っているので忌避しています。また、年代が若くなるにつれて現実離れした共産党の思想に魅力を感じていません。今後共産党が躍進するのは不可能だと思います。
このままでは来年の参議院選挙で現有議席3を維持することは厳しいのではないかと思われます。
共産党の存在価値とは
かつて世界中に共産主義思想が大きく広まった理由は理想主義的国家観と人間観があったからです。共産主義は貧病争に苦しむ人々を政治のシステムで解決しようと試みたことに多くの人が共感を抱いたのです。しかし、いずれの国の共産党政権もその理想とは真逆の行為を行ってしまいました。それが共産党の歴史です。
もし、日本共産党が本来の理想に立ち返り、イデオロギーではなく、本気で人びとの苦しみや悲しみの立場に立って問題を解決しようとするのなら、政党としての存在価値は急速に高まると思います。
民主主義の政治システムは最大多数の最大幸福を実現するものなので、必ず落ちこぼれる人が出てきます。そんな人にセーフティガードとして救いの手を差し伸べることができるなら、その存在意義は大きくなると思います。また、健全な意味で、最大多数の暴走のチェック機能としての価値も増してくるはずです。イデオロギーと教条主義を排すれば共産党の存在価値は高まるのです。
かつて、志位氏は「良いことには協力、悪いことにはきっぱり反対」という建設的野党の立場をとると公約しました。是非とも、この言葉を「日本の国益」と「国民の生命と安全を守る」という立場から推進していただきたいと強く思います。
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