田舎の倉庫

Plala Broach から移植しました。

名作・古典に親しむ

2008年01月22日 | 読書三昧

1月22日

ニセコは今日も雪です。
一部晴天との予報でしたが、残念ながら降雪が続いてスキーには行け
ませんでした。

私たちは、当地に移住して10回目の冬を過ごしています。
この間休むことなく町営の図書館に通いいろいろな本をお借りしています。
隔週に一人3冊、都合6冊借りられますので、いつも本に囲まれての田舎
暮らしです。

小生は、主に松本清張や司馬遼太郎、新田次郎、藤沢周平、吉村昭
(以上故人)、宮本輝、山崎豊子、渡辺淳一、宮尾登美子、村山由佳、
熊谷達也、佐々木譲、北村薫等の各氏を読んで来ました。実は、家内も
(似たもの夫婦というべきか)輪をかけた本好きで、本さえあれば他は
どうでも良いらしく(高価な装身具に凝ることもなく)ありがたい存在です。

また、特定の作家にこだわらずオールラウンドに何でも読み、読書量も
隔週3冊では足りず、小生が借りた分まで読んでいますから、概ね、
週3~4冊、年間200冊近くは読むでしょう。

というわけで町の図書館は、私たちにとってなくてはなならない存在です
が、小生は最近、3冊の内1冊は、名作あるいは古典とされているものを
借りるようにしています。つまり、長年人々によって読み継がれてきたもの
には、相応の教訓にあふれており、読み甲斐があると考えるからです。

ただ、この名作や古典は、新刊の話題作などを読むより労力や忍耐を
必要としますから、先ずは、比較的短いものから読み始めています。
最近、読んだものを上げてみますと、

 ・アンドレ・ジイド  「田園交響楽」
 ・ヘルマン・ヘッセ 「車輪の下」
 ・ツルゲーネフ 「はつ恋」
 ・魯迅 「阿Q正伝」
 ・森鴎外 「舞姫」
 ・新渡戸稲造 「武士道
 ・長塚節 「土」
 ・樋口一葉 「にごりえ・たけくらべ」
 ・鴨長明 「方丈記」

などですが、目下は吉田兼好の「徒然草」を読んでいます。ここには、
人生の教訓をズバリ指摘する小気味よさがあります。

・されば、人、死を憎まば生を愛すべし。存命の喜び、日々に楽しまざ
 らんや。愚かなる人、この楽しみを忘れて、いたづがはしく外の楽し
 びを求め、この財を忘れて、危ふく他の財を貪るには、志、満つ事な
 し。生ける間生を楽しまずして、死に臨みて死を恐れれば、この理あ
 るべからず。人皆な生を楽しまざるは、死を恐れざる故なり。死を恐
 れざるにはあらず、死の近き事を忘るるなり。もしまた、生死の相に
 あづからずといはば、実(まこと)の理を得たりといふべし。(第93段)

また、これを読んでいて不思議に思ったのは、初めは、注釈がないと
なかなか先に進めなかったのですが、読み進むうちに、「をかし」とか
「あわれ」とか「いみじ」などの概念がわかるようになり、注釈なく読む
ことができるようになりました。つまり、古典もそれなりの「慣れ」が必要
で、ある程度量をこなせば、それほど身構えなくとも読めるようになる
ようです。

こうして、少しずつ名作や古典に触れ、トルストイの「戦争と平和」や
ドストエフスキーの「罪と罰」やマーガレット・ミッチェルの「風と共に去
りぬ」 などの長編にも挑戦したいと考えています。


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