田舎の倉庫

Plala Broach から移植しました。

3.11のマーラー

2012年03月11日 | ギャラリー

2011年3月11日午後7時30分。
東日本大震災の影響で、東京は帰宅困難者で溢れパニック状態に陥っていた。

そんな中、墨田(すみだ)トリフォニーホールでは、新日本フィルハーモニー交響楽団による定期演奏会が予定通り開かれた。演奏曲目は、マーラーの交響曲第5番。

昨夜、午後11時からNHK総合で放映されたこの演奏会を扱ったドキュメンタリーにはいろいろ考えさせられた。

未曾有の大震災だというのに、演奏会など開いていていいのかという声があがる一方、プロであるからには、例え一人でも聴衆がいるかぎり演奏会を成功させるべきだ。

主催者は、ホールの安全点検を行なった結果、問題ないとして開催を決めた。

しかし、問題は楽団員のメンタリテイーだったと言う。
地震と津波による未曾有の惨状を知るにつけ、正常な感覚で楽器を演奏できるか心配だったが、第1楽章「葬送行進曲」冒頭のトランペットが吹き鳴らされると、楽団員の動揺はおさまり、70分もの大曲だったが、最後まで演奏を続けることができたという。

会場は1,800人収容の大ホール。聴衆は105人であった。
それにしても、主催者と楽団員のプロ根性に脱帽ではある。


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