チェロの巨匠ロストロポーヴィチがシューベルトの物憂く優雅なメロデイーを深々と演奏しています。
この憂鬱で懐かしさ一杯の旋律は、日本人のメンタリテイーによくフィットして、一度聴くと忘れられない曲です。
作曲は、シューベルト。
当時、新しくつくられたチェロより少し小型の「アルペジョーネ」という6弦の楽器のために作曲したものだそうですが、この楽器はすぐ姿を消してしまったため、現代ではチェロで演奏されることが多いようです。
このレコードのもうひとつの売りは、ピアノ伴奏を作曲者として名高い「ベンジャミン・ブリテン」がつとめている点で、両者の交流の深さを物語るものとなっています。
何せ古いレコードで、今では、中古でしか入手できませんが、手元において楽しみたい一枚です。ブリッジのチェロソナタがカップリングされています。