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将棋駒作家のつぶやき

角落ち上手戦記 下手矢倉定跡~その3~

2019年08月11日 | 対局日誌
●第5図までの指し手
▲5八飛
△3一銀
▲6五歩
△5七歩
▲2八飛
△6五金
▲6六歩
△6四金
▲2五銀
△2二銀
▲3六銀

6筋でもう一歩を手持ちにして金を中央に寄せるのが上手の狙い。5筋の歩を突き捨てることで、局面を少し複雑にしている。下手は一歩得を維持しようと角と飛車を前線に繰り出すが、これが上手の誘いと気づいているだろうか。


●第6図までの指し手
△6五歩
▲同 歩
△同 桂
▲6六銀
△1四歩
▲1六歩
△9二香
▲8八玉
△4二玉
▲3七桂
△3二玉


大駒は接近戦に弱く、頭の丸い角は特にその傾向が強い。5筋で下手の角が対峙しているのは上手の金将、機動力の差が出ている。△5七歩と△6五桂のコンビネーションで下手の角は遠くへ逃げられない。
上手はいつでも△7七歩と叩ける状況を作ったが、当初のハンディキャップは全く挽回できていないため、攻めずに下手に手を渡した。
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