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駒師「日向」のブログ 本店

プレーヤー目線で作る
将棋駒作家のつぶやき

新木地入荷です。

2010年06月21日 | 将棋駒製作
木地の買い付けに行って参りました。

その中でも代表的1組を写真に納めました。

やや赤色の柾目に虎斑が入った綺麗な木地です。

御蔵島産です。

木地師さんは「ちょい虎」なんて言っていましたが、

このくらいが上品でよい感じです。

さて、似合う書体は。。。。。?

ゆっくり考えますね。


掲載しませんでしたが、この他に杢を2組、

柾目を2組入手しました。

実は師匠から、木地のグレードを少し上げる様に

言われていましたので、丁度良かったです。

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失敗作2

2010年06月18日 | 将棋駒製作
えー、ここのところ何故か駄目なシーンばかりを

取り上げております。

駒作り初心者の皆様には、自信をつけて頂き、

それ以外の方には優越感を覚えて頂けているかも

知れませんね。


写真は、オリジナルの「聖隷書」です。

将棋初心者向けの隷書を作ったのですが、

オリジナル第一作目は、このあり様です。

ヒドイ滲みです。。。。

こんな形で皆様の前に出ることになるとは。。。


読者の方々から、失敗作をそのままに

するのではなく、寄付してはどうかと

アドバイス頂きましたので、

制作途中となっておりましたこの作品を

とり急ぎ「研ぎ出し」までやってみました。

確かに将棋を指すのに支障はなさそうです。


どなたか学校、施設等に寄付できる方に、

無償で進呈させて頂きます。

ご希望の方は

①お名前
②〒番号、住所
③お電話番号
④寄付予定先
 (学校、施設、老人ホームなど)
⑤応募理由

を明記の上、左下のメッセージ(メール)で

ご連絡下さい。

なお、当選者の選定は小生に一任頂きます。

結果は当ブログにて個人情報を伏せた形で

お伝えすることになります。

予めご了承下さい。

応募が無かった場合は、再び押し入れ行きです。

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将棋駒のメンテナンス法

2010年06月17日 | 将棋駒製作
写真は、ずっと保管してきた小生の第一号作です。

贔屓目に見ても、拙い作品ですね。

でも、思い出深い作品です。昨日、親友に進呈しました。


リサイクルなどもやってきましたので、

この辺で自分なりに出した、

駒メンテナンスの結論をお示ししたいと思います。

ご参考になれば幸いです。

なお、実際の作業に関しては自己責任で

お願い致します。


1.手入れ
 まず、駒を使う前に手を洗っています。

 使用後は、キメの細かい柔らかい布で
 軽く、丁寧に乾拭きします。
 布は少し厚手の眼鏡ふき
 「マイクロファイバークロス」
 を使っています。
 強く拭き過ぎると木地が減りますので、
 その点を注意しています。

2.油の使用について
 1~2年に一度ぐらいです。
 木目が際立つので油を塗りたくなりますが、
 椿油は「不乾性」なので、ベタベタが残り、
 木地が黒ずむ原因になるだけです。
 荏油などの「乾性」の油にして下さい。

3.汚れた場合の洗浄について
 一般的に駒に水分は厳禁なのですが、
 汚れを落とすには洗うしかありません。
 洗った後は水分を素早く取り除きます。
 経験上、板目や杢は水に濡れると必ずと言っていいほど、
 曲がるかヒビ割れますので原則洗いません。
 木地の状態によってはそれ以外でも曲がったり、
 ヒビ割れたりしますので注意が必要です。
 曲がったりヒビ割れた駒は作り直しになります。
 また、水溶性の目止めが使われている作品の場合は、
 目止めが溶けて、漆が剥がれます。
 その部分については、目止めと、漆入れの作業を
 やり直す必要があります。
 
 汚れの原因によって処置方法を変えています。
 ①油汚れの場合
 油を分解する必要がありますので、
 中性洗剤で洗います。
 柔らかい歯ブラシを使っています。
 洗った後、ぬるま湯でよーく濯ぎ、
 その後、乾いたタオルで上下から挟み、
 木地についた水分を素早く除きます。
 場合によってはドライヤーも併用します。
 
 洗浄後白っぽくなりますが、
 木地の奥に染みていた油が
 3、4日すると染み出してきます。
 まだ、油っぽい様なら、再度洗います。

 ②タバコ汚れの場合
 歯磨膏「ザクトライオン」を付けて洗います。
 酵素の働きで、ヤニ成分を分解・除去して
 くれる様です。
 研磨剤が入っていますので、
 擦り過ぎないようにしています。
 洗浄後の処置は①と同様です。

 ③手垢の場合
 洗剤で洗っても落ちなかった手垢は、
 削り落とすしか無い様です。
 平らなガラス板に耐水ペーパー#1000以上を貼り、
 丁寧に水研ぎします(盛上駒はできません)。
 水よりもぬるま湯を流しながら作業すると
 良い様です。時々中性洗剤も併用します。
 ただし、削り過ぎに注意しています。


 水分が完全に蒸発したことを確認できたら、
 1.の作業をします。
 
4.カビ
 これはどうにもなりません。
 「カビキラー」などを試してみようかと
 考えていますが、現在の結論は処置なしです。


5.保管
 桐製の平箱が一番良いと思います。
 シリカゲルなどの乾燥剤を添えます。
 使わなくても、時々取り出し、風通しの
 良いところに置いたり、乾拭きしています。
 梅雨の時期は特に注意しています。

失敗の山

2010年06月16日 | 将棋駒製作
小生が生んだ失敗作たちです。

時間が有るときに、押入れの奥から取り出して、

眺めたりしています。

手前の王将は、研ぎの段階で漆が飛んでしまいました。

かわいそうですね。。。。

その他、サビ漆の調合が上手く行かず、

ムラになってしまった彫埋駒、

字母紙の貼る位置が悪く、彫った後に気づいたもの、

目止めが甘く滲んでしまったもの、などなどなど。。。

キリがありません。

完成品は人手に渡ってしまいますので、

拙宅に残っている自作の駒は、その殆どが

失敗作になります。

彼らは無言で語りかけてくるような気がします。

数々の「苦い思い出」が彼らを通じ甦ってきます。

ありがたい先生のような存在です。

いつも日陰にいましたので、

偶には明るいところに出してあげないとね。

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駒が泣いている。。。。

2010年06月10日 | 将棋駒製作
現在トーシンさんが出品されている香月作の盛上駒です。

(小生の出品ではありません。念の為。)

うーん。。。。。

ご存知のとおり小生も駒修復を致しますが、

流石にこれは無理なレベルです。

いやーー、駒が泣いていますね。

見ているだけで悲しくなります。

湿度管理。。。ですかね。。。。

押入れの奥なんかに、放置しておくと、

梅雨の時期に一発でヤラレてしまいます。

今が一番危ない時期です。

皆様の愛駒は大丈夫ですか?

是非一度様子を見てあげて下さい。

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木口杢の名作

2010年05月31日 | 将棋駒製作
ままま、まずは写真をご覧下さい。

素晴らしい作品です。

木村香順作 島黄楊 木口杢 原田書 盛上駒です。

以前オークションでお見かけし、写真だけ頂戴していました。

のっぺりした(失礼!)原田書は、小生の好みではありませんが、

この木口杢はお気に入りです。

味のある木地ですねー

ただし、作るとなったら話は別です。

こんな木地恐ろしくて遣えません。

今の技量では、とてもとても。。。。

目の保養になりました。

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一舟先生のこと

2010年05月25日 | 将棋駒製作
現在出品中の一舟作彫駒です。

既に幾人かの方々からご入札を頂戴しており、

この場を借りて感謝申し上げます。

**********************

一舟先生にはお会いしたことはありません。

また、お話ししたこともありません。

ご縁はこの駒だけです。


その昔先生は、天童で大活躍をされていたとお聞きしました。

しかし、小生が駒づくりの世界に入った時の一舟先生は、

伝統工芸師を返上され、雌伏されていた時期でした。

そんな時期にご縁があり、この駒に出会いました。

熟慮の末に購入を決めた時、知人に

「そんな価値の無いものやめとけ」

と言われたのを今でもはっきり覚えています。

当時の一舟先生に対する評価はそんな感じでした。

印刀を置いたはずの一舟師が、どんな気持ちで、

またどんな状況でこの作品を連盟に持ち込んだのかは、

小生の知るところではありません。

故に勝手な想像ですが、所々に出ている漆の滲みは、

当時の一舟先生の苦悩の現れだと思いました。

作品は駒師の状態を映す鏡のようなもので、

彫の技術以外に、そういうことを教えてくれた作品です。

一舟先生が復活されなければ、ずっとそのまま

持っているつもりでしたが、そうならなくて良かったです。

これから盛上駒にも挑戦しますので、今後も

いろいろ参考にさせて頂くつもりです。

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名作鑑賞 會田一舟作 彫駒

2010年05月13日 | 将棋駒製作
小生作です!!!

と言いたいところですが、残念ながら違います。

巨匠會田一舟(本名昭二1947~)師の彫駒です。

書体は錦旗、木地は島黄楊の柾目、

実にオーソドックスな作品です。

今から7~8年ぐらい前、日本将棋連盟で

購入したものです。

実は小生の「手本駒」です。

随分勉強させて頂きました。

彫の素晴らしさからしてご本人が彫っているのは

間違いありませんが、その後の作業を職人さんに

任せたのでしょう。

写真では見えないのですが、

極々僅かながら漆の滲みがあります。

また、角1枚、金1枚に僅かなサンダー痕が

残っています。

目を凝らさないと分かりませんがね。。。

現在の會田一舟師は盛上駒しか作らず、また、

職人さんではなく、ご本人が作られた「一舟作」の

彫駒は希少かも知れません。

見本としての役目を十分に果たして頂きましたので、

近々オークションへ出品する予定です。

見納めになりますので、写真に収めた次第です。

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タダイマ帰りました。

2010年05月09日 | 将棋駒製作
長い休みを頂戴し、外出しておりましたが、

先ほど帰って参りました。

三重県の某所に滞在し、自然を満喫しておりました。

おかげさまで、リフレッシュでき、創作意欲も大幅増加です!

これからも今まで以上に頑張ります!!


さて、写真は小生作錦旗シャム黄楊彫駒です。

現在オークション出品中です。

休暇中の出品となり、作品に関して何ら情報提供ができず

申し訳ありませんでした。

遅れ馳せながら。。。。

この駒は、4年ぐらい前に製作したものです。

初期作品ですので、作り方が随分違っています。

字母紙もやや簡略形の錦旗を使用していますので、

全体的に素朴な感じになっています。

実は、製作当初あちこちで滲みが発生してしまい、

修復できないため「押入れ行き」になっていたのでした。

(小生宅の押入れには、そういう駒がワンサカおります。。。)

1ヶ月ぐらい前、他の探し物と一緒に偶然発見し、

滲んでいた駒5~6枚を全て作り直しました。

シャム黄楊木地が無かったので、似たような島黄楊木地を使っています。

結局、完成までに5年を要した事になりますかね。。。。

最近の作品と比較しますと、技術的には物足りない感じですが、

こういうシンプルな駒は、将棋を指す上では疲れなくて

良いかも知れませんね。

ただ、、引き取って下さる方がいるかどうか。。。。

返品されたら。。。。母校へ寄付ですね。

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印刀を新しくしました。

2010年04月27日 | 将棋駒製作
現在使っている印刀を並べてみました。

いろいろ試す中で、随分本数が増えてしまいました。

今回購入したのは、中央にあります白っぽい印刀です。

6MM幅の印刀で、静岡市内の刃物専門店で

見つけました。

この店は、老夫婦が経営しているのですが、

老舗だけあって品揃えが違います。

価格は3,000円弱でしたが、

造りがとてもしっかりしている印象です。

まずは、この印刀で一作作ってみたいと思います。

使っているうちに、手に馴染んでゆきます。

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駒袋いろいろ

2010年04月21日 | 将棋駒製作
地味な存在ながら、重要な役目を果たしている駒袋たちです。

着物のハギレを利用したものが多いですが、

実にいろんなものがあります。

左側の二つは、けっこうな値段出して買いました。

高級駒にはこのレベルが似合いそうです。

一方、右奥にある緑色の袋は、ペットボトルのお茶を

買ったらついてきました。

「伊右衛門」って書いてありますね。

色も渋く、内側はふわふわなので、

持ち歩きにはかなり便利です。

旅行先へ携帯する時、かならず使っています。

手前の白黒もお茶のおまけです。

簡易保存用で活躍しています。

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駒銘の新書体 

2010年04月17日 | 将棋駒製作
現在製作中の無剣と錦旗です。

駒尻の字母紙を貼りました。

今回の無剣は隷書ですので、

駒銘も隷書に統一してみました。

駒銘は作者のサインのようなものです。

どんな風に書いても良く、特に決まりは無い様です。

草書と行書が多いですが、楷書も結構ありますね。

個性的な隷書もなかなかだと思いますが、

いかがでしょう。

錦旗にまで隷書はやり過ぎかな?

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名作鑑賞 掬水作 羽前書 孔雀杢

2010年04月16日 | 将棋駒製作
日本将棋連盟のHPを覗いていましたら、

この作品が販売されていました。

将棋駒づくりの第一人者掬水師の羽前書です。

ご紹介したいのは、この孔雀杢という木地です。

小生の手元にあれば良いのですが、

残念ながら持っておりませんので、写真を

拝借しました。

孔雀杢は、薩摩黄楊から取れる木地です。

一般的に杢は木の根っこ周辺からとるのですが、

孔雀杢は枝の根元から採取します。

自ずと数が限られていますので、

複数の木から採取し、組み合わせます。

孔雀が羽を広げたような模様は、とても綺麗ですね。

実は、反対側から木取ると「稲妻杢」になります。

稲妻がゴロゴロ!!っと落ちてきたような模様になり、

途端に迫力が出ます。

同じ模様なのに、逆さまにしてネーミングを変更

しただけで、雰囲気がまったく変わるのが不思議です。

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木地制作 ~その2~

2010年03月28日 | 将棋駒製作
はい! できました!!!!

すみません。

作るのに夢中で、途中の写真を撮り忘れました。

均(なら)しも完了していますので、

このまま字母紙が貼れる状態です。

手前は飛車、向こうは桂馬の木地です。

実は、桂馬の木地は途中で制作をやめました。

模様が濃すぎて他の駒とのバランスが

あまりにも悪かったためです。

では、写真に写っている桂馬はどうしたのか

といいますと、余り駒木地の金を削り、

桂馬サイズに変更したものです。

丁度似たような模様の木地があって助かりました。

さあ、準備完了です。

次第に全容が明らかになって行きますよ。

お楽しみに。。。

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