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駒師「日向」のブログ 本店

プレーヤー目線で作る
将棋駒作家のつぶやき

過去最悪の「要修正」。

2010年08月22日 | 永世名人書シリーズ
研ぎ出しが終わりました木村名人書です。

ここに登場しました7枚は、全て「要修正」です。

うーん。。。。。こんなに修正が必要になってしまいました。

さすがに凹みます。。。

まあ、全滅ではなかったので、それに比べればまだ

救いはあるのですが、しかしこんなに失敗するとは

思いもしませんでした。

中央の香車の様に「滲み」が出ているもの(4画目)、

あるいは、それを消すために削り、文字全体が細く

なってしまったものが大半です。

目止めが甘かったと言うよりは、彫り方に問題が

あった様に思います。

気持ちを整えて、修正にかかります。

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今回も彫駒で。。。。

2010年08月19日 | 永世名人書シリーズ
制作中の木村名人書です。

幾人かの方から彫埋駒を推薦されたのですが、

はやり当初の予定どおり彫駒に致します。

前作の関根名人書と並んで出品しますので、

仕様は統一させて頂きました。

塗布直後ですので、本漆独特のニオイがします。

普通、数日後には乾燥、研ぎ出しができるはずなのですが、

どうも乾きが遅いです。。。。なんだろう??

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今回は楷書で木村名人

2010年08月15日 | 永世名人書シリーズ
全ての駒の表裏を彫り終わりましたので、

いつもの様に駒尻に銘を刻みます。

あ、そうなんです。

小生の場合、駒尻の銘は一番最後に

あれこれ考えて決めています。

ここのところ草書が多かったのですが、

色々考えた結果、書体とのバランスを考えて

選ぶことにしました。

また、「何て書いてあるか分からない」

というのはNGかなと思いましたので、

今回は思い切って楷書にしてみました。

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字母紙を貼っています。。。

2010年08月12日 | 永世名人書シリーズ
制作開始しました大山書です。

字母紙を貼った直後を写真に収めました。

実は、字母紙の貼り方も駒師によってまちまちです。

綺麗な駒形に切り取ったものを使用する方もいれば、

小生のようにザックリ切り取ったものを

調整しながら貼り付ける人もいます。

この字母紙貼り、簡単なようで実は神経を遣います。

まあ、ズレて貼ったら最後ですね。

よく量産の駒で左右に大きくズレて彫られているものが

あります。あれは、字母紙を適当に貼ったのが原因です。

小生の場合、少し工夫をしています。

それはトレーシングペーパーです。

木地が透けて見えるので、作業がとても楽です。

余計な部分をハサミでカットすれば、作業は完了です。

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十五世名人大山書 

2010年08月10日 | 永世名人書シリーズ
少し気が早いのですが、次の作品を準備しています。

十三、十四ときましたので、次はこれですね。

十五世名人大山康晴書です。

本当に偉大な実績を残された大名人でしたね。

晩年の大山名人しか知りませんが、

その強さはお亡くなりになるまで

殆ど衰えることが無かったように思います。

盤外戦術が巧みで、非情な勝負師の面が

クローズアップされがちですが、

内面はとても小心で優しい人だったのではないでしょうか。

書体から受ける印象はそんな感じです。

字母紙は由進師より頂戴したものです。

曲線模様が中心の島黄楊木地をあてがってみました。

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十四世名人木村書 折り返し地点です。

2010年08月08日 | 永世名人書シリーズ
シリーズで作っています十四世名人木村書です。

先ほど表面を全て彫り終えましたので、一休みです。

前回同様印刀の勢いを重視した彫り方をしていますが、

少し深めに彫っています。

理由は、、、、この書体はそうした方が、

書体の良さが表現できる気がしたからです。

木村名人は大変な人格者であると同時に、

大変な苦労人であったとお聞きしました。

ハングリー精神に培われた「勝負の鬼」としての顔があり、

書体にもそれが現れているように思います。

彫りの鋭さと深さで表現してみたいと思います。

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日向流 歩の彫り順 2

2010年08月07日 | 永世名人書シリーズ
前々回からの続きです。

この書体は十四世名人木村書です。

楷書の場合は、ほぼこの順です。

ただし、書体によってはごちゃごちゃした

所を先に彫る場合もあります。

「歩」1字を彫るのに必要な時間は、

測ってみたらおおよそ5分でした。

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日向流 歩の彫り順 1

2010年08月03日 | 永世名人書シリーズ
まあ、こんな分解写真を載せてもあまり意味は

無いのですが。。。。。

駒づくりをされている方には、

「あー、こんな彫り順もあるんだ」

ぐらいに思って頂ければ幸いです。

小生流は、おおよそ筆順を逆さになぞる感じです。

写真では、左上→右上→左下→右下の順です。

以前は上の方から彫っていたのですが、

やりながら一番失敗の少ない方法を

模索していたら、この順になっていました。

どうなんですかねぇ?


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完成!! 十三世名人関根書 島黄楊 彫駒

2010年08月01日 | 永世名人書シリーズ
のんびり作って参りました関根書ですが、

本日無事完成致しました。

偉大な名人の書、その品性を損なわずに

正しく表現できたかは、甚だ怪しいですが、

これが現在の小生の実力です。

天国にいらっしゃる関根名人は、おそらく

心の広いお方でしょうから、もうお許し

下さっているものと思います。(苦笑)

9月に実施される富士駒の会展示会に

出品させて頂きます。

当日、小生はおりませんが、

お時間のある方は、是非お立ち寄り下さい。

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塗り忘れ。。

2010年07月31日 | 永世名人書シリーズ
漆の研ぎ出しをしたところです。

あれっ!?

兵の字の最終画が白くなっていますね。

漆を塗りそこなっています。

原因は、漆を塗ったときに、字母紙が剥がれてきて、

その部分だけ紙の上から漆を塗ってしまったためです。

彫った部分だけでなく、字の回りにも漆を塗りますので、

真っ黒ですから意外と見落としがちです。

この部分だけやり直しです。。。。。(泣)

ちなみに、所々に漆がはみ出ていますが、

最後まで削るとはみ出し部分はなくなります。


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帯つき

2010年07月29日 | 永世名人書シリーズ
完成までに何度もペーパーで削るのですが、

この2枚の歩は、全ての削り工程を終えたところです。

面取りも終えましたので、後は磨くだけです。

ただ、今回注目して頂きたいのは、

帯のような茶色い模様です。

一般的にこういう模様は嫌われてしまい、

撥ねられてしまいます。

板目部分でもありますし、有名な先生方は

まず使用しない木地です。

ただ、小生から見ますとなんとも個性的な、、、

まるで羽衣が漂っている様な、、、、

味のある模様に思えるのですが。。。どうですかね?

オーダー品は無理ですが、自由に作る場合なら、

こういう木地を積極的に使いたいと思います。

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研ぎ出し。

2010年07月26日 | 永世名人書シリーズ
塗った漆が落ち着きましたので、研ぎ出しした関根書です。

ここまでの出来は。。。。そうですね。。。

まあまあです。

ここまで来ると完成品に近いので、

色んな事が見えてきます。

彫りが甘いところが少しありますし、

漆ももう少し上手く入れられただろうと

思える箇所もありますね。

残りは面取りと磨きです。

最後まで丁寧に、それだけを心がけて行きます。

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墨入れ

2010年07月25日 | 永世名人書シリーズ
目止めが終わったら、次は漆を塗ります。

一般的にこの作業を「墨入れ」というそうです。

今回は彫が浅いので、多く入れすぎない様、

注意が必要です。

ただ、色が薄いタイプは好みではないので、

漆を掻き出し過ぎないようにしようとも思っています。

早ければ明日、遅くても2、3日後には、

研ぎ出しができると思います。

いよいよ終盤です。

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峠越え

2010年07月24日 | 永世名人書シリーズ
制作中の関根書に目止めをしたところです。

今まで何度も目止めについては書いてきましたが、

何度やっても一番緊張するのが目止めです。

これが失敗すると、作品は全てパーになります。

無事峠を越えることができるでしょうか。。。

関根書は彫駒にすることにしました。

一晩かけて乾燥させます。

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字母紙:十四世名人木村書

2010年07月22日 | 永世名人書シリーズ
暫く体調を崩しており、ブログの更新が遅れております。

申し訳ありません。

現在も本調子ではないのですが、なんとか生きています。


さて、次回作が決まりました。

写真をご覧下さい。

大澤師匠から頂いた十四世名人木村書の字母紙です。

以前このブログで酔棋師の完成品を紹介しましたが、

字母紙は初めてですね。

一見アンバランスな感じを受けるのですが、

絶妙なバランスの上に成り立っているのでしょうか、

眺めていると次第に馴染んできます。

この駒で指してみたいと素直に感じる書体です。

さすが、大名人の書ですね。

木地選択はこれからです。

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