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駒師「日向」のブログ 本店

プレーヤー目線で作る
将棋駒作家のつぶやき

紫電 Round 3 ~その10~

2023年07月07日 | 創作書体
紫電の成銀です。

今更ではありますが、

そもそも紫電ってどういう意味か調べてみました。

「紫色の電光。そのように、鋭い眼光、または、とぎすました刀の光。」

だそうです。

⇒Wikipedia

なるほどねー

研ぎすました刀の光、っていうのがかっこいいですね。

日向ぼっこみたいなゆるーい雅号じゃなくて、

こういうカッコいいのにしておけば良かったか?

いやいや、どう考えても似合わんやろ。。。


紫電 Round 3 ~その7~

2023年06月04日 | 創作書体
紫電の香車です。

以前、この書体指定で

根付の制作を承ったことがあり、

人気があるんだな、と思ったことがあります。

元々根付は「香車」を彫るのがオリジナルなので、

香車の字母を何にするか?

で迷うことになります。

当方に依頼頂いた中で一番多いのは長禄(守田)、

その次がこの紫電ですね。

紫電 Round 3 ~その1~

2023年04月10日 | 創作書体
次作の準備に入ります。

書体は故・肥塚一登實氏が作られた紫電書です。

人気ありますね。

廃れない書体というのは、

日本人を惹きつける何かがあると思います。

その何かを考えながら作業を進めたいと思います。

木地はお客様からご支給頂いた、

御蔵島黄楊、斑入りの柾目です。















空蝉 Round 3 ~その15~

2021年06月12日 | 創作書体
作ほど完成しました空蝉です。

磨いたらの柾目の赤色が予想以上に強く現れ、

赤柾に近い感じに仕上がりました。

使用と手入れを繰り返すと、

艶っぽく茶褐色へ変化するでしょう。

木地を判別する修行が足りないな、と反省しつつも、

お客様にとっては良い誤算なので、

そのままお納め致します。

修正した字母もいい感じです。

よかった、よかった。



空蝉 Round 3 ~その14~

2021年05月23日 | 創作書体
空蝉です。

漆を十分に乾燥させてから、

水研ぎしました。

木地は水分を含むと曲がったり、

割れたりすることがかなりの頻度であります。

では、何故この木地がそうならないのか、

といいますと、それは目止めの効果です。

詳しい内容は書けませんが、

一組の駒を作るために、いろんな工夫があります。





空蝉 Round 3 ~その13~

2021年05月17日 | 創作書体
空蝉です。

裏面に朱漆を入れました。

漆も目止めと同じで、

しっかり入れて掻き出すのが私流、

薬研の底には少し漆を溜めて、

滑らかな感じに仕上げます。

なお、漆を薄く入れて、薬研彫りの底を見せる作り方もありますが、

あれは浅彫り多くみられる手法ですね。

彫りが浅いので漆が厚いと、

細字の部分が「彫埋め」になっちゃうので、

自然にそうなる理屈です。

従って、彫埋め駒を作る時は浅く彫った方が作業効率は良くなります。