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駒師「日向」のブログ 本店

プレーヤー目線で作る
将棋駒作家のつぶやき

妖精 ~その2~

2024年04月15日 | 創作書体
精霊の歩兵を彫っています。

しばらく彫ってみましたが、

どうもやりにくいので、

途中から、「目」だけ先に彫る手順に変えました。



なんだか不思議な光景ですね。

歩兵がニコニコしているので、

吊られて笑顔になってました。


精霊 ~その8~

2024年04月07日 | 創作書体
精霊です。

先ほど完成しました。

直ちにお使いになられるようで、

鏡面仕上げは施しておりません。

過去に多くの新書体を作っております経験からしますと、

おそらく、

ここはこうした方がいいなとか、

あーした方がいいな。

という感情を覚えられると思います。

筆記用具で書かれたものと、

刀で彫ったものは、全然違います。

多くの有名書体も、その過程を経て、

現在の字母になってます。

でも、始めないことには、

何も残りませんので、

その行動力に敬意を表したいと思います。






精霊 ~その7~

2024年03月26日 | 創作書体
漆を水研ぎしました精霊です。

まだ濡れてます。

薩摩黄楊の明るい黄色がいいですね。

板目は水を含むと曲がることがあるので、

一旦乾燥を待って、それを確認します。

15年以上乾燥させた黄楊材なので、

大丈夫だとは思いますが、

ビビりなので、こういうところで

手が抜けないのです。

精霊 ~その6~

2024年03月22日 | 創作書体
いやはや、楽しい作業です。

あっという間に彫り終え、

目止めもして、

漆まで入れてしまいました。

字母から伝わってくるんですよ、

字母を作っている人の楽しい感情が。

豊島字母帳をはじめとする、

現代にまで伝わる字母も、

それを作った人は、

「この書体で将棋をしたら、

さぞかし楽しいだろうなぁ」

そういう感情だったのだろうと思います。

駒師はその想いを駒に込めないといけませんね。

この書体の制作でそれに気づかされました。

精霊 ~その4~

2024年03月14日 | 創作書体
精霊の金銀です。

書体の統一感はあまりありませんが、

それも自由でいいですね。

ある芸術家の方から言われて、

木地の厚さがバラバラの駒を作ったことがありますが、

それはそれで味があって、

楽しくプレーできました。

伝統的なスタイルも大事ですが、

それにとらわれる必要はないと思います。






精霊 ~その1~

2024年02月23日 | 創作書体
お客様が自作された書体で駒を作ります。

書体名は精霊、仕様は彫埋め駒です。

私自身が鹿児島まで黄楊材を仕入れに行き、

大阪の木地師さんに形成をお願いしました、

薩摩黄楊板目を使用します。

世界に一つだけ、お客様専用の駒です。