徒然なるまままに

展覧会の感想や旅先のことを書いてます。

ボストン美術館所蔵 肉筆浮世絵展「江戸の誘惑」(2)

2006-11-26 | 美術
ボストン美術館所蔵 肉筆浮世絵展「江戸の誘惑」
2006年10月21日から12月10日
江戸東京博物館

(承前)

喜多川歌麿
27  遊女と禿図 喜多川歌麿 寛政年間(1789-1801)初期 掛幅一幅 絹本著色

46  三味線を弾く美人図 喜多川歌麿 文化元年~ 3年(1804-1806)頃 掛幅一幅 絹本著色


鳥文斎栄之
12.隅田川渡舟図 鳥文斎栄之 文化年間(1804-1818)頃 掛幅一幅 絹本著色

16.柳美人図 ・桜美人図 ・ 楓美人図 鳥文斎栄之 享和~文化前期頃(19世紀前半)掛幅三幅(三幅対)絹本著色

33.画巻 「象の綱 」鳥文斎栄之 文化年間(1804-1818)巻子一巻 絹本著色
59.見立三酸図 鳥文斎栄之 文政4年(1821)掛幅一幅 絹本著色


見立三酸図が武士出身の鳥文斎栄之らしくて好みです。

窪俊満
60  玄宗楊貴妃遊楽図 窪俊満 天明末~寛政初頃(18世紀後半)掛幅一幅 絹本著色

61  見立高砂図 窪俊満 天明末~寛政初頃(18世紀後半)掛幅一幅 絹本著色

62  砧打ち美人図 窪俊満 天明年間(1781-1789)後期頃 掛幅一幅 絹本墨画淡彩


玄宗楊貴妃遊楽図は豪華です。

歌川豊春
7  向島行楽図 歌川豊春 天明後期~寛政前期(18世紀後半)掛幅一幅 絹本著色

遠景まで描かれた作品で奥行きのある画面、見てて楽しい。

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ボストン美術館所蔵 肉筆浮世絵展「江戸の誘惑」

2006-11-26 | 美術
ボストン美術館所蔵 肉筆浮世絵展「江戸の誘惑」
2006年10月21日から12月10日
江戸東京博物館

江戸東京博物館に「江戸の誘惑」がやってきました。神戸、名古屋と経て、漸く江戸への里帰りです。

土曜日夕方は、夜間7時半まで開館しているのでと、4時過ぎに入場しましたが、やはり人気で落ち着いては鑑賞できませんでした。ガラスと作品の距離が短いのは、作品がよく見えていいのですが、混んでくるとこれが問題になります。一人がある作品の前に立ち止まると、周りの人は全然見た気にならないので、ピタッと列が動かなくなるという訳です。それでも後ろから作品を覗きながら鑑賞しました。

構成は、
1. 江戸の四季  雪月花をめで、四季の風物を楽しんだ江戸人の暮らしぶりを紹介。
2. 浮世の華   吉原を筆頭とする遊里ではぐくまれた、独特のあでやかな文化。
3. 歌舞礼讃   江戸の大スターである歌舞伎役者を描いた姿絵や、芝居小屋の絵看板。
4. 古典への憧れ 有名な古典を当世風パロディとして置きかえた機知的な「見立て絵」。
となっているわけですが、やはり北斎が圧巻です。

私の好みは、「4.古典への憧れ」の上品な作品。
以下、画像はボストン美術館へのSRCリンクです。

葛飾北斎
13. 鏡面美人図 葛飾北斎 文化二年(1805)頃 掛幅一幅 絹本著色

14. 大原女図 葛飾北斎 文化末から文政初(19世紀前半) 掛幅一幅 絹本著色

17.朱鍾馗図幟 葛飾北斎 文化二年(1805)幟絵 木綿地朱彩

18.鳳凰図屏風 葛飾北斎 天保6年(1835)八曲一隻 紙本著色・金切箔・砂子

63.李白観瀑図 葛飾北斎 嘉永2年(1849)掛幅一幅 絹本著色

64.月下猪図 葛飾北斎 文政年間(1818-1830)掛幅一幅 紙本墨画淡彩

67 提灯絵 龍虎 無款(葛飾北斎)文化年間(1804-1818)頃 提灯 紙本著色

68 提灯絵 龍蛇 無款(葛飾北斎)文化年間(1804-1818)頃 提灯 紙本著色


朱鍾馗図幟とか、提灯絵とかは、よく江戸の風俗を伝えています。提灯絵までも北斎のような売れっ子作家が描いていたのですから、すごいことです。鏡面美人図も、鳳凰図屏風もチラシに掲載されるだけのインパクトがあります。しかし、李白観瀑図の滝の描き方のモダンな感覚がやはり北斎で、お気に入り。

William Sturgis Bigelowコレクションの「柳に烏図」は昨年来日。記事はこちら


菱川師宣
18. 芝居町・遊里図屏風 菱川師宣 貞享~元禄年間(1684-1704)六曲一双 紙本著色・金箔
19  遊女道中図 無款(菱川師宣)  天和年間(1681-1684)頃 掛幅一幅 絹本著色

東博にも「歌舞伎図屏風 6曲1双 菱川師宣筆 江戸時代・17世紀 A-11084」 (2006/10/31~ 2006/12/6)が展示されていましたが、踊る人物など同じモチーフです。出光美術館では「江戸風俗絵巻」(2006/11/11-12/3)が展示されています。揃い踏みですね。

勝川春章
8.春遊柳蔭図屏風 勝川春章 寛政年間(1789-1801)前期 六曲一双 紙本著色

(部分)
44.石橋図 勝川春章 天明7, 8(1787、1788)年 掛幅一幅 絹本著色

57.見立江口の君図 勝川春章 天明5, 6年(1785、1786)頃 掛幅一幅 絹本著色

58.見立松風村雨図 勝川春章 天明3, 4年(1783、1784)頃 掛幅一幅 絹本著色


石橋図は見事。見立江口の君図も好きです。

(続く)
(25日)

コメント (2)
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