徒然なるまままに

展覧会の感想や旅先のことを書いてます。

6月の記録

2006-06-30 | 美術(Index)
6月の記録

展覧会(日付は鑑賞日)
  • 8日  NIPPONの美 @逓信総合博物館(7/17まで)
  • 8日  「花鳥-愛でる心、彩る技 <若冲を中心に>」(第3期) @宮内庁三の丸尚蔵館(7/2まで)
             渡来の中国絵画 
  • 11日  ポンペイの輝き @Bunkamuraザ・ミュージアム(終了)
  • 16日   出光美術館名品展Ⅰ(後半)
            (絵画)(書 扇面法華経冊子と継色紙)
  • 16日  石橋美術館開館50周年記念 坂本繁二郎展
  • 17日  三渓園開園100周年記念特別展 「下村観山展」(7/2まで)
  • 17日  イサム・ノグチ 世界とつながる彫刻展@横浜美術館(終了)
  • 17日  横浜美術館コレクション展 第一期(7/2まで)
  • 27日  東京国立博物館
           常設展平成17年度新収品(絵画、陶磁器)平成17年度新収品(経典・古筆)

    プラド美術館展には、もう一度訪れたいと思っていましたが、時間が取れませんでした。
    「京焼の名工~永楽保全・和全~」は、結局いけずじまい。


    7月に訪れたい展覧会

    「春季展Ⅱ 墨跡と古筆-書の美」 6月2日~7月9日 @畠山記念館
    「書の国宝 墨跡」(前期)6月17日~7月9日 @五島美術館
    「書の国宝 墨跡」(後期)7月11日~7月23日 @五島美術館
    「花鳥-愛でる心、彩る技 <若冲を中心に>」(第4期)  @三の丸尚蔵館
    「アルベルト・ジャコメティ展」6月3日から7月30日 @神奈川県立近代美術館 葉山
    「キュレーターズ・チョイス」6月24日から7月17日 東京都写真美術館
    「プライス・コレクション」7月4日から8月27日@東京国立博物館
    「随身庭騎絵巻と男の美術」6月3日から7月30日@大倉集古館
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    国指定文化財データベース(美術工芸品) 再公開!?

    2006-06-29 | 美術
    文化庁の国指定文化財データベース(美術工芸品)
    http://www.bunka.go.jp/bsys/
    が半年ぶりに再公開がはじまったようです。昨年の11月に発見して便利に使っていたのですが、12月に工事中になってしまい、しばらく公開されていなかったのですが、漸く再公開になりました。ここまでは、素晴らしいお知らせです。

    残念ながら、現時点では、所有者の欄は、どうみても正しく表示されていない。国宝の絵画の所有者のほとんどが、個人になってしまいます。

    コメントしようとしたのですが、連絡先が書いていないのでメールできない。文化庁には、インターネットのリテラシーはないようです。

    文化遺産オンラインは、http://bunka.nii.ac.jp/は、niiが作成しているのまともですね。

    P.S.メールアドレスは、文化芸術振興目安箱文化庁には、掲載されています。でも、「 御質問については本目安箱では受付けておりませんので御了承願います。」とか、宣言しているので、ここに文句を言ってみてもホームページの修正はしてくれないでしょう。「※電子メールの添付ファイルはセキュリティの理由により展開することができませんので御注意願います」など、意味不明の自分勝手な文章も書いてあります。もしかすると、文化庁には、日本語に関するリテラシーもない?

    P.P.S もっと情けないのは、英語のHP。ほとんどお寒い限りのHP。日本文化をもうすこし発信してほしいですね。

    河合長官、よろしくお願いしますよ。


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    横浜美術館コレクション展 第一期

    2006-06-29 | 美術
    横浜美術館コレクション展 第一期 
    2006年4月7日から7月1日

    時間が30分もない中で駆け足で通り抜けただけですが、久々に鑑賞すると(10年ぶりぐらい?)常設展も結構見ごたえあります。

    展示室1
    0.平成18年度新指定・重要文化財
  • (伝)ペーター・B・W・ハイネ ペルリ提督横浜上陸の図 制作年不詳 油彩 原範行氏・原會津子氏寄贈
    よく教科書で見るペリー来航の図です。

    1.初期日本洋画
  • 高橋由一《愛宕山より品川沖を望む》明治10年

    3.シュルレアリスム美術の系譜
  • サルバド-ル・ダリ 幻想的風景―暁、英雄的昼、夕暮 1942 油性テンペラ、布
  • ルネ・マグリット 青春の泉 1957-58 油彩、カンヴァス
  • ルネ・マグリット 王様の美術館 1966 油彩、カンヴァス
    いい作品持っていますよね。

    展示室2 風景画と花鳥画
  • 下村観山 松ニ鶴 1927(昭和2) 絹本着色、6曲1双
  • 速水御舟 麦 1925(大正14) 絹本着色、額

    展示室3 フェリーチェ・ベアトの写真
  • 幕末に来日した写真家。横浜を拠点に国内の主要都市、名所、街道を撮影する一方、風俗写真が展示されている。結構楽しい写真です。

    もう30分ほしかった。

    (17日)
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    イサム・ノグチ 世界とつながる彫刻展@横浜美術館

    2006-06-29 | 美術
    イサム・ノグチ
    世界とつながる彫刻展
    顔/神話・民族/コミュニティーのために/太陽
    Isamu Noguchi - Connecting the World through Sculputure -
    2006年4月15日から6月25日
    横浜美術館

    イサム・ノグチ(1904-1988)といえば、日経の文化面に時々取り上げらています。札幌のモエレ沼公園の完成の記事も読んでいきたいなと思ったのですが、まだ訪問できていません。日経の同じ最終面の山口淑子(李香蘭)の「私の履歴書」にも、イサム・ノグチと結婚して離婚というのも、へえと思って読みました。そんなわけで、イサム・ノグチの作品をきちんと鑑賞したことはないなあと思い、もともと彫刻はめったに鑑賞しないのですが、訪ねてみることにしました。

    ・マーサ・グラハムのためのオリジナル舞台セット:舞台のビデオが楽しめました
    ・真夜中の太陽 (1989年、横浜美術館蔵);どうやってこの浮き輪のような彫刻は支えられているのでしょうか?不思議です。 浮き輪の向こうにいる人物に手を振ったりすると楽しいです。

    鑑賞し終わって、モダンだだな(抽象的な強いなあ)と思ったわけですが、そのあとに、上映されていた30分ほどの、イサム・ノグチの一生を振り返る映像ライブラリーを見ました。自身のスタイルについて、持論を語っていました。抽象な彫刻についても語っていましたが、素養がないので余り理解できず残念。それはともかく、このビデオで面白かったのは、彫刻家の仕事の様子。粘土こねてというの感じではなく、大理石をミケランジェロと同じイタリアの山で切り出してという画像や工場で旋盤のような工具をつかったり、電動グラインダーで石を削ったりする様子を見ると、やはり石工なんだ、造形美を体を張って創造するのか、と強く認識しました。

    それにしても、美術館なので、屋外の展示と違って、質感を確かめるために触ったり出来ないのが残念です。


    本展は、金属や石の彫刻をはじめ、陶器、ランドスケープ・デザインやプロダクト・デザインなど、多彩な活動で知られるイサム・ノグチ[1904-1988]の全体像を紹介し、その創作の真髄にせまる新企画です。

    日本人の父と米国人の母の間に生まれたノグチは、国籍や民族のちがいを超えた、人類の精神にとって根本的なものを突き止め、それを現代に生かす造形を手がけました。こうしたスケールの大きいノグチの仕事を、この展覧会では「世界とつながる彫刻」と名付け、出品作を「顔」、「神話・民族」、「コミュニティーのために」、「太陽」の四つのキーワードによって分類し、ノグチのイメージが鮮やかに立ち現れるよう展示します。初期から晩年までの彫刻作品、模型や家具など様々な材質と分野にわたる代表作の数々に加え、モダン・ダンスの先駆者、マーサ・グラハムのためのオリジナル舞台セット《暗い牧場》(1946年)が、初演当時の映像とともに、日本で初めて公開されます。


    (17日)
    コメント (3)
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    東京国立博物館 平成17年度新収品(経典・古筆)

    2006-06-28 | 
    東京国立博物館 特集陳列 平成17年度新収品
    2006年6月6日から7月2日

    経典・古筆
  • 重文 等目菩薩経巻中(吉備由利願経) 1巻 奈良時代・天平神護2年(766) 反町英作氏寄贈;吉備由利は吉備真備の子。孝謙天皇(と解説してありましたが、重祚した称徳天皇ですね)のために発願した一切経の一巻。西大寺の四王堂に5282巻を収めたと伝える。「天平神護二年十月八日正四位下吉備朝臣由利奉為/天朝奉写一切経律論疏集伝一等一部」の願文が末尾に記されていた。
     WIKIPEDIAによれば、「称徳天皇は764年に(再度)即位後、道鏡を太政大臣禅師とするなど重用し、また下級貴族ながら実力のある吉備真備を右大臣に用いて、左大臣の藤原永手とのバランスをとった。770年に天然痘で亡くなるが、このとき、看病の為に近づけたのは吉備真備の娘だけで、道鏡は崩御まで会うことはなかった。また、病気回復を願う祈祷も行われなかったことから、十分な治療を施さずに見殺しにしたという説(さらに踏み込んで暗殺説)もある。」ということですから、吉備由利願経は、吉備真備と称徳天皇の関係を伝える重要な歴史資料ですね。
  • 重美 白河切(ころをへてあひ見ぬとは) 1幅 伝西行筆 平安時代・12世紀 高木聖鶴氏寄贈;白河切の由来は、白河侯松平定信の遺愛によるとか。
  • 重美 石山切「伊勢集」(をりけるうへの人々をあるまりて) 1幅 伝藤原公任筆 平安時代・12世紀 高木聖鶴氏寄贈;別に記します。;石山切について東京国立博物館ニュースに解説がありました。「平安時代古筆の頂点を示す作品に「本願寺三十六人歌集」があります。(天永三年(1112)3月に)白河法皇(1053-1129)の還暦祝い、あるいは華麗な料紙と能書の手筋を競った冊子あわせとする説がある。王朝貴族の美意識を反映して、料紙装飾の粋を結集し、二十人による能書の寄せ書きによって成立した調度手本。「伊勢集」はその中でも破れ継ぎや唐紙などの料紙を含んだもっとも豪華なもの。」後奈良天皇(1497-1557)より本願寺に下賜された。とのこと。
    Wikepediaによれば「後柏原天皇の崩御にともない践祚。しかし、朝廷の財政は窮乏を極め、全国から寄付金を募り、後北条氏、大内氏、今川氏などの戦国大名の寄付によって、10年後の1536年2月26日にようやく即位の礼を行う事ができた。朝廷の財政は窮乏を極め、天皇は直筆の書を売ってその足しにしていた。慈悲深く、古典に親しんだといわれている。」とありますから、さもありなん。
    本願寺の鏡如(きょうにょ)上人は女子宗教大学(現在の武蔵野大学(1924年築地本願寺内に「武蔵野女子学院」創立。1929年築地より現在地に移転。))設立の建設資金にあてるために、益田鈍翁らの助言もあり、昭和4年(1929)に分割したのが「伊勢集」と「貫之集下」です。切名は本願寺のもとの所在地にちなむ。

    破れ継ぎの美しい石山切についてはこちら。もう一点個人蔵の石山切 伊勢集「わかやとの」も第4室に展示されていました。


    H17年度東京古典会 古典籍展観大入札会目録に 石山切「田中親美編 昭和八年刊 益田孝 解説付」という書籍が出店されていたようです。http://www.kosho.ne.jp/~kotenkai/tokusen/gazo/gp3610.html 画像は、SRCリンクです。



    こちらは二玄社の書籍。
    原色かな手本 11 (11) 石山切伊勢集[伝藤原公任]

    二玄社

    このアイテムの詳細を見る
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    東京国立博物館 平成17年度新収品(絵画、陶磁器)

    2006-06-28 | 美術
    東京国立博物館 特集陳列 平成17年度新収品
    2006年6月6日から7月2日

    東京国立博物館ニュースに平成17年度新収品がいくつか解説されており、見逃してはと行ってきました。

    宋元画
  • 雪中花鳥図 伝王李本筆 南宋~元時代・13世紀; 団扇の花鳥図。水墨仕立ての冬枯れの景色に紅梅、水鳥、小禽を描く。狩野栄信(伊川院)が「君台観左右帳記」に記される元の王李本筆と極めたが、詳細は明らかではない。徳川秀忠につかえた松平定信(1621-92)の箱書きあり。川崎家旧蔵品。とのこと。
  • 秋塘郭索図 伝陳こう筆 南宋~元時代・13~14世紀;郭索(蟹)は甲に通じることから科挙首席合格の意味があったとのこと。本来は冊頁仕立てであり、冊頁には「陳こう 秋塘郭索図」の外題があった。
  • 榴花小禽図 伝林椿筆 南宋~元時代・13~14世紀; 南宋の宮廷の画風をよく伝える。本来は冊頁仕立てであり、冊頁には「林椿 榴花小禽図」の外題があった。

    江戸時代の絵画
  • 長恨歌図屏風 6曲1隻 筆者不詳 江戸時代・17世紀;いくつかの名場面が描かれているとのことですが、素養がないので何が描かれているかは判りませんでした。金箔で覆われたとても豪奢な屏風です。
  • 重要文化財 山中結廬図 浦上玉堂筆 江戸時代・寛政4年(1792); 玉堂(1745-1820)、48歳の基準作とのこと。
  • 徳川二十将・上杉八将・武田二十四将図 江戸時代・18世紀 山越保子氏寄贈; 似顔絵のように描かれています。
  • 月ヶ瀬探梅図巻 2巻 金井烏洲筆 江戸時代・天保4年(1833) 中島伊平(六代目)氏寄贈;金井烏洲の基準作かつ代表作。関東南画界の主要な作家。頼山陽、浦上春琴、篠崎小竹、小石元瑞らが題跋をよせる。

    日本画
  • 赤絵鉢と果物 1枚 前田青邨筆 昭和時代・20世紀 野間きみ氏寄贈;青邨は昭和30年代に五彩鉢に果物という同趣の作品を多く描いたとこと。

    陶磁器
  • 色絵荒磯文鉢 一対 伊万里 江戸時代・17~18世紀;赤地と萌黄地の一対です。5月の京博の常設展、「華麗なる伊万里、雅の京焼」戸栗美術館での「伊万里焼の茶道具と花器」でも色絵荒磯文鉢は、拝見しているが、一対で展示されると、またそれは色の対比が美しいです。

    インド細密画
  • 踊るクリシュナ(メーグ・マッラール・ラーガ) 1枚 ファキール・ウラー筆 インド、地方ムガル派(ラクナウか) 18世紀後半
  • ダマヤンティー姫の婿選びへ行く神々(『ナラ王物語』) 1枚 インド、カーングラ派 19世紀初
    インド細密画193点のコレクションのうちの2点。灰色を背景にした明るい茶や黄色をベースにした細密画。インド映画が最近人気ですが、その映画の明るい色彩と同じような色使い。そのうちに体系的に公開されるのが楽しみです。
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    東京国立博物館 常設展(本館)

    2006-06-27 | 美術
    東京国立博物館 常設展(本館)

  • 国宝室  国宝 普賢菩薩像 鳥取・豊乗寺蔵; 2006/6/6~2006/7/2
    国宝の普賢菩薩像は2点。もう1点は、東博の所蔵なのですから、並べて展示してもらえるともっとよかった。(あと普賢延命菩薩が2点、普賢菩薩の彫刻が1点のようです。Wikipedia古寺散策 らくがき庵に詳しい。)

    仏教の美術 ―平安~室町;2006/6/6~2006/7/17
  • 当麻曼荼羅図;出光美術館で別の当麻曼荼羅図を見たばかりでしたので、全く同じ構図なので、思わず解説を読んでしまいました。「奈良時代に中将姫が蓮糸で織ったと伝えられている綴れ織りのものを原本として、鎌倉時代以降浄土教の隆盛とともに多数が制作された。中央には極楽浄土を周囲に観無量寿経の序文を絵画化したもの等を描く。盛唐時代の浄土図の形式を良く伝える。」Wikipediaで補足すれば、原本は奈良の当麻寺に伝わる国宝(図面はこちら)曼荼羅という用語を用いているが、密教の胎蔵界・金剛界の両界曼荼羅とは無関係。他に智光曼荼羅と呼ばれるものと、清海曼荼羅と呼ばれるものとがあり、当麻曼荼羅とあわせて、浄土三曼荼羅と称せらる。

  • 重文 孔雀明王像 京都・松尾寺蔵;装飾を抑えた文様に仏画の特色がある。とのこと

  • 国宝 線刻蔵王権現像 1面 奈良県吉野郡吉野町金峯山出土 平安時代・長保3年(1001) 東京・西新井大師総持寺蔵
  • 重文 白銅蓮池文磬 1面 奈良県吉野郡吉野町金峯山出土 平安時代・12世紀
    金峯山出土の国宝と重文が展示されていました。5月の連休に金峯山寺を訪れたので親しく感じます。特に、 線刻蔵王権現像はすばらしかった。三葉光背形に、銅板に線刻で蔵王権現などの諸仏を表わしたもの。顔は三目、忿怒の相。
    Wikipediaによれば、蔵王権現(ざおうごんげん)は、日本仏教における信仰対象の一つ。インドに起源を持たない日本独自のほとけで、奈良県吉野の金峯山寺本堂(蔵王堂)の本尊として知られる。権現とは「権(かり)の姿で現れた神仏」の意。

  • 不空羂索神咒心経 1巻 紺紙金字 西園寺公衡筆 鎌倉時代; 説明によれば、西園寺公衡(1264-1315)は鎌倉時代末期の公卿。書写時には,後宇多天皇の勅勘を受けて謹慎中であった。巻末の奥書から,家門繁昌,寿命長遠,息災安穏,所願成就,出離生死を祈願したものと知られる。藤原氏の氏神である春日社に奉納されたものと推定される。春日権現霊験記とともに奉納とのこと。
  • 装飾無量義経断簡 1幅 平安時代・11世紀 個人蔵;上下の欄外に金銀の箔をまいた装飾料紙。

    宮廷の美術 ―平安~室町 ;2006/6/6~2006/7/17
  • 重文 星光寺縁起絵巻 巻上 1巻 伝土佐光信筆 室町時代・15世紀 ;空色の雲が印象的です。土佐光信、三条西実隆の両者の合作とされている。

    禅と水墨画 ―鎌倉~室町 ;2006/6/6~2006/7/17
  • 重文 朱買臣図 2幅 伝狩野元信筆 室町時代・16世紀 旧大仙院方丈障壁画 ;朱買臣は、中国の前漢の官僚で、武帝に使われる前は貧乏で、薪を担ぎ歩きながら勉強した。その図。
  • 偈頌 1幅 夢窓疎石筆 南北朝時代・14世紀 ;舶載の料紙がすばらしい。大きな椿の花と枝を刷りだしている。和洋の書風。師であった一山一寧の影響。

    茶道具;2006/6/6~2006/9/24
  • 重文 青磁形花入 1口 中国・南宋官窯 南宋時代・12~13世紀 広田松繁氏寄贈;尾張徳川家伝来
  • 肩物肩衝茶入 銘 松山 1口 中国 南宋~元時代・13世紀;上総大喜多藩の松平家伝来。大名物。1829年の対価で大破。漆で復元。凄いことをします。

    屏風と襖絵 ―安土桃山・江戸 ;
  • 重文 山水図屏風 雲谷等顔筆;雪舟派を標榜した。整然とした画面構成と温和で静謐な情景とのこと。納得。

    暮らしの調度 ―安土桃山・江戸;2006/3/28~2006/7/2
  • 銅鶉香炉 1対 亀女作 江戸時代・18~19世紀;鋳物製の鶉。女性の鋳工の作品。父の職を伝えたという。列品解説を聞きそびれました。

    書画の展開 ―安土桃山・江戸 ;2006/3/28~2006/7/2
  • 国宝 鷹見泉石像 渡辺崋山筆 江戸時代・天保8年(1837);渡辺崋山(1793-1841)は,田原藩(愛知県)の江戸詰家老。谷文晁らの教えを受け,西洋画法を取り入れた独自の画法を確立したが,「蛮社の獄」で,田原に蟄居中,49歳で自殺した。古河藩(茨城県)の江戸詰家老で,蘭学の先輩でもある鷹見泉石を描いたこの図は,崋山45歳の作。微妙な陰影法による写実的な顔の描写とおおらかな着衣の表現とが渾然ととけ合った傑作である。今回、これを見逃さぬようにと慌てて訪問しました。
  • 重文 公余探勝図巻 上巻 1巻 (2巻のうち)谷文晁筆 江戸時代・寛政5年(1793) ;老中松平定信に随行して伊豆相模を巡視したときの図。まるで写真のような風景です。

    能と歌舞伎  特集陳列「狂言の面と装束」 2006/6/27~ 2006/8/27
  • 能狂言絵巻 (中巻) 筆者不詳 江戸時代・18世紀; 徳川家の婚礼調度品、金無地の部分がばかり綺羅びやかな絵巻です。これでは大奥はお金がかかって仕方がありません。

    浮世絵と衣装 ―江戸 浮世絵 2006/6/20~ 2006/7/17
  • 七夕の短冊を書く美人 鈴木春信筆 江戸時代・18世紀
  • 屋根舟に乗込む美人 鈴木春信筆 江戸時代・18世紀 ]
    前者は一寸知的な、後者は一寸おきゃんな女性。
  • 重美 湯上り団扇持ち美人 勝川春章筆 江戸時代・18世紀
    団扇を持つ湯上りの女性。浴衣からのぞく脚が上品かつ生き生きと描かれています。と解説されていたのですが、一寸上品というより艶かしい雰囲気。

    工芸 特集陳列「内国勧業博覧会の工芸」2006/5/9~2006/7/2
  • 重文 褐釉蟹貼付台付鉢 1口 初代宮川香山作 明治14年(1881)頃;蟹が凄い迫力です。

    近代美術2006/6/6~2006/7/17
  • 重文 熱国之巻(朝之巻) 今村紫紅筆 大正3年(1914);熱国之巻は、大昔に横浜美術館(多分)で拝見した感動した覚えがあります。朝之巻はもしかすると初めてかも。すばらしい灼熱の風景です。
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    三渓園開園100周年記念特別展 「下村観山展」

    2006-06-24 | 美術
    三渓園開園100周年記念特別展
    下村観山展
    -観山と三渓-
    三渓記念館(横浜三渓園内)
    2006年6月1日から7月2日

    原三渓の旧居である三渓園で開催されている下村観山展に行ってきました。原三渓がパトロンとなった画家の中でも、特筆すべき画家ということで、原三渓の旧蔵品を中心に、下村観山(1873-1930)の作品を振り返ります。同じ、岡倉天心の弟子で、横山大観と下村観山だが、大観と異なり、観山は描画が明瞭だったため、常に一定の評価を得続けたという。たしかにと思い作品を鑑賞しました。

  • 大原御幸絵巻(1908)(第一回国画玉成会展覧会、東京国立近代美術館、三渓旧蔵);原三渓が近代美術に目覚めたきっかけになった作品。謡曲「大原御幸」に基づく。山あいに佇む建礼門院。寂光院を後白河法皇が訪ねる場面。山の間の月。7.90メートルにも及ぶ巻物です。カラリスト観山の面目躍如の素晴らしい色彩。原三渓が購入を決め手からも、なかなか作品が完成しなかったことを物語る岡倉天心の書状も展示されていた。

  • 春秋鹿図(1902-1906ごろ)(原範行氏 所蔵);春の藤の花のもとの躍動的な鹿と秋の藤袴の草原に立ち止まる雌雄の鹿を描いた屏風。朦朧体で描かれた鹿が素晴らしい。

  • 重要文化財 弱法師(1915)(第2回再興院展、東京国立博物館)(三渓旧蔵)(絹本金地着色);この展覧会のハイライトです。三渓園の臥竜梅に着想を得たという作品。謡曲「弱法師(よろぼし)」を題材にした作品。父を求めて摂津の天王寺にさまよう俊徳丸が,日輪を拝している場面。画面いっぱいに枝振りを伸ばす梅が枝。弱法師が梅が枝越しに夕日に手を合わせる様を描く。余りに真に迫る弱法師の姿が印象的で心を捉えます。当時から話題になった作品。
    (画像は東博へのSRCリンクです)


    あらすじは、帰ってからインターネットで探しました。こちら(77歳のキャッシュさん)にありました。盲目で足弱くよろめき歩く俊徳丸を人々は“弱法師”と名付けて慰みものにする。弱法師自身は梅の花の香りを楽しみ、遊び舞い謡う。観山は、三渓園の梅を見て、まだ再び歩き出したばかりの自分たち再興院展を弱法師に例えたのでしょうか?

  • 春雨(1916)(東京国立博物館)(三渓旧蔵)
  • 豊大閣(1918)(東京国立博物館)(三渓旧蔵);ちょっとリアルで怖い感じです。

    図録によれば、原三渓は、観山をはじめとする再興日本美術院の今村紫紅、前田青邨、安田靫彦、小林古径らの若手を支援したという。天心亡き後は、三渓と細川護立の支援により再興美術院は経済的基盤と社会的評価を得たという。

    また、展示解説によれば、三渓園で三渓のパトロンのもとで描かれた作品の中に、先日東京国立博物館で感銘した前田青邨筆 神輿振があった。ちょっとこの話をしって感激。

    三渓園では花ショウブがきれいに咲いていました。おすすめです。(17日)
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    石橋美術館開館50周年記念 坂本繁二郎展

    2006-06-18 | 美術
    石橋美術館開館50周年記念
    坂本繁二郎展
    ブリヂストン美術館
    2006年6月16日から7月6日
    NHK「新日曜美術館 坂本繁二郎・孤高なる探求」は録画したので見てからとは思っていたのですが、時間ができたので来館してしまいました。久留米出身で、青木繁とともに石橋の庇護を受けていたことは知ってはいたのですが、あまり坂本繁二郎絵画について知見ないままに訪問したこと訳です。

    展覧会の構成は、
    1.洋画との出会いと模索。
    2.フランス留学と自己への確信
    3.美しき郷里と馬
    4.深まる芸術-能面と静物
    5.晩年のはなやぎ-月と馬

    初めの一室目で、あまりにわからないのでGIVE-UP。音声ガイドを借りて楽しみました。

    1.洋画との出会いと模索。
    まずは、青木繁と同窓ということに吃驚します。テレビで放映された《立石谷》(1897)の絹本墨色のリアリズムの滝が展示されていません。故郷の風景を描いた3.《水縄山風景》(1898)(Mt.Mino)などが展示されています。里山の何気ない風景に美しさを感じています。174森三美旧蔵A.F.グレース著「油彩風景画の指南書」(1885)が展示されていますが、森三美から西洋の風景画の指導を受けて、日常の風景を眺めると別の風景が見えてきたといいます。第2室は、東京に出てからの絵画。近藤薫と結婚し、彼女を描いた12.《新聞》(1910)、24《髪洗い》(1917)など。(TVで放映された《張り物》(1911)も展示されていない)いかにもドガかボナールかといった構図。16《海岸の牛》(1914)(二科美術展出品)は彩色の牛。水平線の位置は画面の上半分に。海岸が画面を結構占めています。そして、牛シリーズの集大成が27《牛》(1920)(二科展出品)。灰色の画面で牛が描かれる。日本的なものを追い求めて、墨色に至るというのは、藤田嗣治と同じ。藤田が《巴里城門》(1914年)で「でんぐり返しを打って喜んだ」というのと同じでしょうか?坂本繁二郎が《牛》を発表したは1920年ですから、藤田が1921年のサロン・ドートンヌの入選よりは前ですが、同時期ということになります。

    2.フランス留学と自己への確信
    そして1921年から1924年にフランス留学。結局は田舎育ちの坂本繁二郎は、パリよりは郊外の景色の方を好んだようです。ここは、都会生まれの藤田とは異なるところでしょうか。そして空気の色が日本と違うと感じたようです。

    3.美しき郷里と馬
    帰国し、故郷に戻ってから、また風景を描き出します。フランスとは違って懐かしい思いもあったのでしょう。東京とは違う風景でもあったでしょう。49《方水路の雲》(1924)は、雲が主題です。ほとんど最後の人物画作品として51《母の像》(1927)、57《自像》(1923-30)を描きます。そして、65《放牧三馬》(1932)(19回二科展)。エメラルド・グリーンを基調とする馬の像です。色彩いは洋画です。しかしタッチは日本画のような世界。石橋美術館がはじめて購入した作品になります。(TVで放映された《二馬壁画》(1945)(泉屋博古美術館所蔵)は展示されていません。)

    4.深まる芸術-能面と静物
    さらに、96《八女風景》(1946)は黄色の大地と淡い群青色の空を描きます。柿、梨のような静物のほかに、能面さらには砥石までを題材にした作品群がならびます。111《モートルの図》(1952)は安川電機から社史の表紙を飾るために依頼された作品。静寂なモータが画面中央にある、という作品です。

    5.晩年のはなやぎ-月と馬
    「はなやぎ」という形容は、井上靖氏が没後展にて、坂本繁二郎の晩年の作風を評した言葉だそうです。月と馬を描いた作品を描いています。純日本的な世界です。
    144《月》(無量寿院所蔵、福岡県立美術館寄託)は、菩提寺の無量寿院に寄贈した作品。月、シルエットの木陰、ちぎれ雲が描かれた幻想的な風景です。148《馬屋の月》(1967)月光を背景とした馬を描きます。154《幽光》(1969)は絶筆。はぜの木と月を描く。

    夭逝した青木繁と長命だった坂本繁二郎。対照的です。

    (16日)
    コメント (2)
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    出光美術館名品展Ⅰ(絵画)

    2006-06-17 | 美術
    出光美術館名品展Ⅰ(絵画)

    開館40周年記念 出光美術館名品展Ⅰ
    受け継がれる伝統の美
    ―絵巻・室町屏風と中国陶磁
    2006年4月29日~6月18日
    後半 5月27日~6月18日

    仏画、絵巻物、中国絵画、室町屏風と優品が展示されています。1点1点心落ち着く作品です。
    仏画
  • 普賢菩薩騎象図 
  • 地蔵菩薩独尊来迎図
  • 当麻曼荼羅図 曼荼羅ですから繊細なのは当然ですが、状態がよく、見とれてしまいます。

    絵巻物
  • 重文 橘直幹申文絵巻 筆者不詳 一巻 鎌倉時代;伴大納言絵巻と同じく、火災が題材になった絵巻です。  
  • 八幡縁起絵巻 筆者不詳 二巻 元亨2年(1322);応神天皇が崩御した後に八幡大菩薩になって現れるという縁起を描いた絵巻。古事記、日本書紀が歴史書としてあるのですから、漫画「日本の歴史」といったところになりますでしょうか?
  • 重美 北野天神縁起絵巻 室町時代
  • 福富草紙絵巻 室町時代;御伽草子の一つ。放屁の術によって人々を喜ばせて金持ちになるとは、教訓めいた話ではありますが、庶民的な笑いですね。

    中国絵画
  • 重文 平沙落雁図 牧谿筆 一幅 中国 南宋時代
     瀟湘八景の一。この淡い山影。霞みがかった空気の中に雁が飛ぶ。仙人のような風景。この延長線上に東山魁夷がいるということになるのでしょうか?足利義満の館蔵印あり。
  • 重文 山市晴嵐図 玉澗筆 一幅 中国 南宋末~元時代初期;瀟湘八景の一;たたきつける様な墨による絵。
  • 山水図 伝 夏珪筆 二幅 中国 元末~明時代初期  
  • 重美 夏景山水図 戴文進筆 一幅 中国 明時代;典型的な山水図。切り立つ山々。徳川一ツ橋家旧蔵

    室町屏風
  • 日月四季花鳥図屏風 筆者不詳 六曲一双 室町時代
    前回は、あまり気にも留めませんでしたが、これってモダンです。

    (16日)
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