徒然なるまままに

展覧会の感想や旅先のことを書いてます。

2017年3月の記録

2017-03-31 | 美術(Index)
2017年3月4日
  • 生誕90年 加山又造展~生命の煌めき@日本橋高島屋
  • オルセーのナビ派展 @三菱一号館美術館
  • 開館50周年記念 古唐津 @出光美術館

    2017年3月5日
  • マティスとルオー展 ―手紙が明かす二人の秘密― @パナソニック汐留ミュージアム
  • 高麗仏画 香りたつ装飾美 @根津美術館

     高麗(九一八~一三九二)仏画の名品を一堂に並んだ。金銀で加飾された写経。すこし太めの金銀で描かれた口絵。威厳に満ちた阿弥陀如来像。彩色も美しい。堂々たる姿の地蔵菩薩像、このうえなく優美な水月観音像。
     併設の茶入れの包みとしての更紗特集も面白かった。茶道具は地味な色調のイメージだが、包みだけは非常に華やか。また中国絵画の外箱包布の更紗も展示されていた。これもインド更紗と中国絵画の組み合わせで何ともいえない。

    2017年3月19日 工芸二題 長次郎と山本茜(雁金ガラス)
  • 茶碗の中の宇宙 楽家一子相伝の芸術 @東京国立近代美術館
  • 工芸の現在 第2回菊池寛実賞 -菊池寛実記念 智美術館

    2017年3月25日
  • シャセリオー展―19世紀フランス・ロマン主義の異才 @国立西洋美術館
  • 日本・デンマーク外交関係樹立150周年記念 スケーエン:デンマークの芸術家村 @国立西洋美術館
  • 博物館でお花見を @東京国立博物館

    ・国宝 花下遊楽図屏風 狩野長信筆: 初見か?一部が関東大震災で焼失したという。
    ・源氏物語図屛風(若菜上)伝土佐光則筆 個人蔵:優品
    ・月次風俗図屏風 (A11090):第1扇は正月の羽根突,毬打,松囃,第2扇は花見,第3・4扇は田植の模様る。第5扇は賀茂競馬と衣更,第6扇は犬追物と蹴鞠,第7扇は富士の巻狩,第8扇は春日社頭の祭と雪遊び。縦の構図を画面いっぱいに描く様子は、いかにもヘタウマ。魅力的な作品。初見?

    ・鈴木春信 三十六歌仙・在原業平朝臣 A-10569-1342
    ・鈴木春信 見立七小町・清水小町 A-10569-95 林忠正印
    ・鈴木春信 風流六歌仙・小野小町 A-10569-3949
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    シャセリオー展

    2017-03-25 | 絵画
    2017年3月25日
  • シャセリオー展―19世紀フランス・ロマン主義の異才 @国立西洋美術館
     カリブ海のイスパニョーラ島(現ドミニカ共和国)に生まれ。11歳の時、アングルのアトリエに入る。アングルの新古典主義とドラクロワのロマン主義を調和させる。
     《アポロンとダフネ》、近代を先取りした裸体画《泉のほとりで眠るニンフ》などの神話画、はロマン主義。
     《カバリュス嬢の肖像》, 《アレクシ・ド・トクヴィル》(1850年 ヴェルサイユ宮美術館) など当時の有名人をパトロンとしていた。アレクシ・ド・トクヴィルとシャセリオーは家族ぐるみのつきあいでだったという。
     会計検査院の建物のためのシャセリオーの装飾壁画:断片しか残らないというが、群像は躍動感があり、残っていないのが惜しまれる。
     東方三博士の礼拝(1856年 パリ、プティ・パレ美術館蔵):37歳で急逝したシャセリオーが最後に手がけた作品の1つ。東方の三博士はそれぞれ褐色、黒、白と肌の色が違い、異なる民族をあらわしている。マリアの顔は最後の恋人マリー・カンタキュゼーヌ公女の面影を宿すといわれ、彼女が所有していた作品の一つ。

     シャセリオーの作品はピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ、ギュスターヴ・モローの作風に強い影響を与えたという。若者と死 (1881-82年 パリ、オルセー美術館)は、私淑したモローが、シャセリオーへのオマージュとして制作した作品。

  • 日本・デンマーク外交関係樹立150周年記念 スケーエン:デンマークの芸術家村 @国立西洋美術館
     これが、19世紀末の絵画か感じさせる明るい色彩、エネルギーとデンマークのプライドを感じさせる漁師たち、素直に楽しめる絵画。
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    工芸二題 長次郎と山本茜(雁金ガラス)

    2017-03-19 | 工芸
    2017年3月19日 工芸二題 長次郎と山本茜(雁金ガラス)
  • 茶碗の中の宇宙 楽家一子相伝の芸術 @東京国立近代美術館

    15代吉右衛門の工芸として茶碗がメインの展覧会。とはいえ、様々な風合いの長次郎の茶碗が13点。どうして、この銘という雰囲気が味わえた。

    黒楽茶碗 大黒(千利休所持)、万代屋黒(楽美術館、千利休所持)、禿(表千家不審庵、千利休所持)、コシロヒキ(裏千家不審庵、千利休所持)、面影(楽美術館)、大夫黒(北村美術館)、本覚坊(千利休所持)
    黒楽筒茶碗 杵オレ(楽美術館)
    赤楽茶碗 無一物(穎川美術館)、白鷺(裏千家今日庵)、太郎坊(裏千家今日庵、千利休所持)、次郎坊、一文字(千利休所持)

  • 工芸の現在 第2回菊池寛実賞 -菊池寛実記念 智美術館

    山本 茜氏の截金ガラスを初めて見る。。ガラスの色・形と截金のを組合せの妙。高島屋での個展ではあっという間に売り切れてしまう人気作家というのも得心。

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    マティスとルオー展

    2017-03-05 | 絵画

    2017年3月5日

  • マティスとルオー展 ―手紙が明かす二人の秘密― @パナソニック汐留ミュージアム

     ちらしのマティスの《ラ・フランス》(ひろしま美術館)を観たいと訪れた。予想をはるかに超える素晴らしい展覧会だった。
    1.ルオーとマティスがともにモローの生徒だったという知識を得た。(それ以来の交流の手紙が今回の展示のテーマ。)
    2.マティスの『 ベル・イルの花束 』(1897)は、すでにフォービスムな色合いだった。彼のWoman In the hat(1905)の8年前です。
    3.ルオーの作風の変遷を辿れたこと。初期には娼婦とかを描いていた。(「堕落したエヴァ」(パリ市近代美))
    4.「旧・福島コレクション」のルオー作品から《曲馬団の娘たち》(泉屋博古館)(1924-25)や《大馬車(旧題:サルタンバンク)》(1931)等3点が並んだ。福島氏というコレクタがいた。。また、マティスの子息ピエールが画商だったとは。


    5.マティスの小品が並んだが、有名作品とはちょっとイメージが違った。肘掛椅子の裸婦(DIC川村美)、窓辺の女(みぞえ画廊)、横たわる裸婦(ポーラ美術館)、赤い屋根のある風景、読書する女(上原美術館)。いずれも淡色だ。
    6.ジョルジョ・ルオーの「気晴らし」の原画が並んだが、マティス財団所蔵だった。
    7.テリアードが作った雑誌Verveの美しいこと。ほしくなりました。
    8.ルオー《聖ジャンヌ・ダルク》「古い町外れ」1951年個人蔵(ジョルジュ・ルオー財団協力)とマティスの《ラ・フランス》は、第二次世界大戦時の愛国の図。と解説を読み、ちょっと涙しました。
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