徒然なるまままに

展覧会の感想や旅先のことを書いてます。

2008年10月の記録

2008-10-31 | 美術(Index)
2008年10月の記録
展覧会
  • 4日 山辰雄遺作展 人間の風景(前期)@練馬区立美術館
  • 6日 ボストン美術館 浮世絵名品展 @江戸東京博物館
  • 6日 茶人のまなざし 森川如春庵の世界(前期)@三井記念美術館
  • 10日 大琳派展-継承と変奏-(第一期)@東京国立博物館
  • 10日 平常展 @東京国立博物館
  • 11日 国貞・国芳・広重とその時代 -幕末歌川派の栄華-(前期) @太田記念美術館
  • 11日 正木美術館開館40周年記念展 禅・茶・花 @東京美術倶楽部
  • 11日 数寄者 益田鈍翁―心づくしの茶人 @畠山記念館

  • 17日 巨匠ピカソ 魂のポートレート展 @サントリー美術館
  • 18日 山辰雄遺作展 人間の風景(後期)@練馬区立美術館;
    ゴーギャンの影響を受け「人間はどこから来てどこへ行くのだろうか」という問いに答えようとした山辰雄。「聖家族」は、支えあい、しかしすれ違ったりする家族の姿を描く。印象的な作品。静謐なる世界に圧倒される。

  • 18日 巨匠ピカソ 愛と創造の軌跡 @国立新美術館
  • 18日 巨匠ピカソ 魂のポートレート展 @サントリー美術館

  • 24日 シカゴ美術館
    オリンピックに備えた工事中の為、印象派のコレクションの肝心なところを見れなかった。12月には新しく改装が終わるのに。ついていない。
    レンブラント『金の首飾りの男』(1631年頃)
    エル・グレコ『聖母昇天』(1577年)
    プッサン『パトモスの聖ヨハネ』(1640年)
    スーラ『グランド・ジャット島の日曜日の午後』(1884年-1886年)
    エドワード・ホッパー 「ナイト・ホークス」(1942年)
    などには出会えた。グランド・ジャット島の日曜日の午後には、その点描をまじまじと近くで見れて感激。

  • 31日 東京茶道会創立100周年記念 江戸・東京茶の湯展 近代茶の湯の黎明 @日本橋高島屋
    茶入の名品がチラシを飾っていた。
    家康所持 茜屋茄子 徳川美術館
    秀忠所持 利休尻膨 永青文庫
    家光所持 利休物相 静嘉堂文庫美術館


    映画
  • 4日 イントゥ・ザ・ワイルド @恵比寿ガーデンシネマ
    goo映画

    実話だという。(1)毒草への知識のなさが悲劇の直接の原因。太古の時代は(自然に対して)SMARTな人間でなければ生存できなかったと「銃・病原菌・鉄」に書いてあったことを思い出す。(2)両親の愛情のなさはいつも子供の悲劇。(3)書物を信じる左脳的発想が、自身を洗脳をしてしまっている。

    銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎
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  • 20日 Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull (2008) @JL010
    Director: Steven Spielberg
    Starring Harrison Ford, Cate Blnchett

  • 20日 ザ・マジックアワー(2008) @JL010
    監督 三谷幸喜
    出演 佐藤浩一、妻夫木聡

    映画へのオマージュ。いろいろな作品への本歌取りが篭められているようだが。。。

  • 20日 Get Smart(2008) @JL009
    Directot: Peter Segal
    Strarring Steve Carell, Anne Hathaway

    スパイ捕物帖。Steve Carellが「整形前の」Anne Hathawayの写真をみて、写真の方が母に似て好きだといっていたのが気になったが、JOKEなのかどうか?
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    大琳派展-継承と変奏-(第一期)

    2008-10-10 | 絵画
    尾形光琳生誕350周年記念 大琳派展-継承と変奏-(第一期)
    2008年10月7日から11月6日
    東京国立博物館 平成館

    圧巻だった。琳派はあまり好きというほうではなかった。少し印象が変わった。琳派らしく広い会場で伸び伸びと展示された作品を鑑賞できたからだろうか?。前期中期後期と三回見に行きそう。

  • 1-01 重文 四季草花下絵古今和歌集 俵屋宗達下絵・本阿弥光悦筆 畠山記念館
  • 1-03 重文 鶴下絵三十六歌仙絵巻 俵屋宗達下絵・本阿弥光悦筆 京都国立博物館
    前者は、畠山記念館の琳派展で拝見したが、ごく一部。今回は数メートルにわたって広げられている。ようやくそのよさがよくわかりました。後者は初見。鶴が重なる様子が展開する様は映画のよう。
  • 1-04 鹿下絵新古今集和歌断簡 俵屋宗達下絵・本阿弥光悦筆 山種美術館;鹿一匹に断簡しても絵になる。

  • 光悦謡本(特製本)「女郎花」など 法政大学能楽研究所;美しい謡本が数冊展示されていた。初見か?

  • 1-71 国宝 蓮池水禽図 俵屋宗達筆 京都国立博物館;中国絵画の伝統を引き継ぎつつ、宗達らしく抽象化。

  • 1-45 唐獅子図、波に犀図杉戸 俵屋宗達筆 京都・養源院
  • 1-46 白象図、唐獅子杉戸 俵屋宗達筆 京都・養源院;迫力の2点。

  • 1-43 国宝 平家納経 願文 表紙見返し:俵屋宗達筆 1602年 厳島神社;なんと平家納経の修理に宗達が当たっていたとは。

    乾山の
  • 2-52 色絵定家詠十二ヶ月和歌花鳥図角皿 尾形乾山作 12枚;これは間近に拝見できたせいもあり、感嘆しきり。

  • 3-29,3-30 光琳百図(1815年)、光琳百図後編(1826) ともに東京国立博物館;後編があることを知りました。初見。

    酒井抱一は
  • 4-03 青面金剛像 酒井抱一筆 細見美術館
  • 4-04 水月観音図 酒井抱一筆
    など仏教絵画もあったが、
  • 4-26 桜に瑠璃鳥図 酒井抱一筆 細見美術館
  • 4-27 菊に小禽図 酒井抱一筆 山種美術館
  • 4-28 柿に目白図 酒井抱一筆 米国・ファインバーグ・コレクション
  • 4-29 芦に白鷺図 酒井抱一筆 山種美術館
    の4幅が並んだのを見て綺麗さに一寸感動。

  • 4-54 四季花木図屏風 鈴木其一筆 6曲一双 出光美術館;これなども遠めに拝見できる今回の展示だととても映えます。艶やか。
  • 4-38 四季草花蒔絵茶箱 酒井抱一下絵、原羊遊斎作 江戸東京博物館;最後を締めるように展示されている。蒔絵が美しい。羊遊斎はすばらしい。

    とりあえず、特に印象に残ったもののみ、書いた。光琳が抜けているのはご愛嬌。次回以降で。
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    紫式部日記絵詞断簡 @「森川如春庵の世界」

    2008-10-07 | 茶道具
    特別展 茶人のまなざし 森川如春庵の世界
    2008年10月4日から11月30日(前期は11月3日まで、後期は11月5日から)
    三井記念美術館

    HPには書かれていないが、森川如春庵といって、思い出したのは、紫式部日記絵詞。(昔書いた拙ブログ。(記事1。鴨脚さんの補足コメントもあり。記事2:田中親美「平安朝美の蘇生に捧げた百年の生涯」))

    紫式部日記絵詞の旧森川家本は断簡され、一、二、四段目は五島美術館に、三段目は益田鈍翁の手を経て東京国立博物館に、五段目は、森川家へとなった。たぶん展示されているだろうと早々に出かけた。そのうち、五段目、三段目が展示される。

  • 紫式部日記絵詞断簡(森川家本 五段目)(展示期間 10/4から10/17まで)
  • 紫式部日記絵詞断簡(旧森川家本 三段目)(展示期間 10/28から10/30まで)

    五段目は、道長、紫式部、宰相の君との対話の場面。状態がよくすばらしい。表装されているが、掛け軸にしたときに、詞と絵の割合もいい。

    三段目は田中親美「平安朝美の蘇生に捧げた百年の生涯」によれば「いまの皇太子(現在の天皇陛下)がご生誕のおりに、益田氏は宮様方をお迎えしてお茶会を催したが、そのとき森川本第三段、殿の上(倫子)が若君を抱いていざり出でさられたさまのところを掛け軸にしたてて席の床を飾った。現在の持ち主大倉亀氏も、本年の浩宮ご誕生の折には、床にこれをかけて3月26日にお祝いした」というエピソードもあるので、また見に行きたい。

    このほかには、

  • 本阿弥光悦作 重要文化財 黒楽茶碗 銘 「時雨」 (名古屋市博物館蔵)
  • 本阿弥光悦作 赤楽茶碗 銘 「乙御前」(個人蔵) 
     
  • 佐竹本三十六歌仙切「齋宮女御」  鎌倉時代 13世紀 個人蔵(展示期間 10/14から10/13)
  • 佐竹本三十六歌仙切「藤原敏行」  鎌倉時代 13世紀 個人蔵(展示期間 10/15から10/26)

    『志野・黄瀬戸・織部』を編纂した森川氏にちなんで、志野、瀬戸、織部が多く展示されていた。

  • 織部筋兜香合 「黄瀬戸宝珠香合」(根津美術館)、「志野万年青文一文字香合」ともに香合三名品の一ついうが、形と言い、色合い文様といい見とれてしまった。

    森川氏、益田鈍翁などの茶碗などが多数展示されているのはご愛敬。二度通うならばぐるっとパスを利用しないと。

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    ボストン美術館 浮世絵名品展

    2008-10-07 | 絵画
    特別展 ボストン美術館 浮世絵名品展
    2008年10月7日から11月30日
    江戸東京博物館

    ボストン美術館 浮世絵名品展。図録によれば、これから3回にわたって開催される第一回という。
    4章で構成されるが、第1章 浮世絵初期の大家たち、第2章 春信様式の時代 この2章が圧巻。ほとんどがWilliam Sturgis Bigelow Collection。

    第1章 浮世絵初期の大家たち。紅漆絵がこんなに美しい色彩とは。これは-ミネアポリス美術館秘蔵コレクション-でも「紅摺絵の発色の良さに吃驚。」と書いたのだが、忘れていたのを、また今回もしみじみと感じた。

    第2章は春信が15点、礒田湖龍斎の雛形若菜の初模様が6点。第3章になるが一筆斎文調が5点。

    春信15点は、何と時代順に並ぶという豪華さ。
  • 22 鈴木春信(見立三夕)定家 寂連 西行 宝暦13年から明和元年; MFA11.19730;
         定家 みわたせは花も ももぢも なかりけり 浦の とまやの秋の 夕暮
         寂連 さびしさは そのいろとしも なかりけり 槙たつ山の 秋の夕くれ
         西行 心なきみにも あはれは しられけり 鴫たつ さはの秋の夕暮
  • 24 鈴木春信 (馬上の朝鮮人) 明和元年;MFA53.347;明和元年の朝鮮通信使の制作と推定されるとのこと。
  • 25 鈴木春信 (雨中美人)(初版)明和2年頃;MFA 11.19430;画工 鈴木春信 彫工 遠藤五縁 摺工 湯元幸枝と彫工、摺工の名前が入っている。
  • 26 無款(鈴木春信)(見立浦島)明和2年;MFA11.19424
  • 27 無款(鈴木春信)(源氏窓に若い男女)明和2年;MFA11.19447

  • 28 無款(鈴木春信)(見立夕顔)明和3年頃;MFA53.348,53.349
  • 29 鈴木春信 坐鋪八景 ぬり桶の暮雪 明和3年頃;MFA11.19440;
  • 30 鈴木春信 坐鋪八景 鏡台の秋月 明和3年頃;MFA11.19441; この2点は残念ながら再版。初版はシカゴ美術館にしかないのでしょうか?
  • 31 鈴木春信 (飛雁をみる二美人)明和4-5年頃;MFA11.19458
  • 33 鈴木春信 (女三の宮と猫)明和4-5年頃;MFA11.19508

  • 34 鈴木春信 水仙花 明和6年頃;MFA11.19513
         水仙花 花姿霜にしやれたる水仙は 葉さへひとねち人をなすます
  • 35 鈴木春信 (永楽庵の女たち)明和6年頃; MFA34.342
  • 36 鈴木春信 寄菊 明和6-7年ごろ;MFA34.345
         待ちえしとおもふ夕へもとふ人の 袖なき色なるしらきくの花 為敦
  • 37 鈴木春信 浮世美人寄花 南の方 松坂屋内 野風 藤 明和7年頃;MFA11.19507
  • 40 鈴木春信 (伊達虚無僧姿の男女)明和7年頃;MFA11.19712

    東京展では次の4点は展示されなかった。
  • 23 鈴木春信 朝鮮人行烈 明和元年;MFA11.30408
  • 32 鈴木春信 (子供の獅子舞);MFA11.19466
  • 38 鈴木春信 浮世美人寄花 笠森の婦人 卯花;MFA11.19515
         卯の花のさからならすは山里の かきほにたれかこゝろとめまし
  • 39 鈴木春信 (松葉屋の遊女たち);MFA11.19520

    礒田湖龍斎の雛形若菜の初模様では、やはり
  • 51 礒田湖龍斎 雛形若菜の初模様 がくたはらや内 れん山
    の黒地のバックがシック。

    第3章 錦絵黄金時代 では歌麿の大首絵以前の
  • 71 喜多川歌麿 (月宮殿)
    に目がいった。あとは
  • 72 喜多川歌麿 青楼仁和嘉女芸者之部 扇売 団扇売 麦つき
  • 73 喜多川歌麿 (蚊帳)
  • 75 喜多川歌麿 (鷹狩り行列)
  • 76 喜多川歌麿 音曲恋の操 おこま 才三郎
    次の2点は展示されず。
  • 74 喜多川歌麿 (柿もぎ)
  • 77 喜多川歌麿 近代七才女詩歌

    第4章 幕末のビックネーム では、チラシにも載っている国政に目がいく。現代的な構図。
  • 90 歌川国政 (市川海老蔵の暫)寛政8年(1796)
  • 91 歌川国政 (三代市川八百蔵)寛政8年(1796)
  • 92 歌川国政 (松本米三郎)寛政8年(1796)

  • 111 歌川広重 東海道五十三次内 丸子 名物茶屋;鞠子に直す前の丸子が初版だと勉強した。

     実は初日の開館早々にでかけた。金曜日の夜は開館していないというのを知って、土日以外で都合をつけたらここしかなかった。ゆっくり鑑賞できて満足。

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