ごじゃ満開

いすみ市内外の隠れた情報と
ちょっとしたエッセイ。

コンビニ ~蛍の光~

2010-07-28 18:34:16 | Weblog
買物を済ませ
外へ出る。

(巡)「むこうのセ○ンイレブンも駐車場広いから、そっちに行ってもらえれば?」
(俺)「(そーじゃねぇーだろっ!)・・・いやいや、ちがくてさ(ばかっ!)」
(富)「じゃ、そこまで乗っけてって」

この男、
たってヒッチハイクしか
頭にない。

(俺)「っん~、んまぁ、いいけどさ、そっからどーすんの!?」
(富)「また誰かに乗っけてもらうよ」
(俺)「この時間からじゃ、ヤンキーばっかだよ!あぶない!」
(富)「これもジャーナリストの性、突然の出会いもいい、記事にもできる」
(俺)「そんなのんきな・・・(ネタにされてたまっか!)、だったら駅にでも行ったほうがいいよ」
(巡)「あ、ちょうど私共は大原駅前に行くところです」
(俺)「(早く言えよ)そうだ、ちょうどいい、お巡りさんと一緒に駅員さんとこに行けば信用してくれてなんとかなるよ」
(巡)「この人(俺)の言う通りですよ、もしこの人の車に乗ってなんかされたら・・・」
(俺)「は?(カッ!)」
(巡)「あ、いや、この人は親切でいい人でしょうけど、夜はなおさら危ないですよ」
(富)「ん~~~・・・」
(俺)「大原駅までこの人お願いします」

お巡りに預けた。

(富)「じゃ、ありがとう」

握手を求められ
交わした。

焼きりんごの
皮のような感触だった。

(俺)「じゃぁ、気を付けて」

俺は自分の車に乗り
エンジンをかけ
男の後姿を見送った。

疲れ、落胆したのか
背を丸めた男は
警官に促され
パトカーの後部座席に
乗せられた。

まるで
コンビニで万引きして
しょっぴかれてるよう。

とりわけ無事も祈らず
コンビニを後にした。



小汚い男だったが
月明かりは
キレイだった。

コンビニ ~月光~

2010-07-28 18:20:45 | Weblog
警官2名下車。

店の前で俺らが
もめてるようにも
見えたのか
若い警官が
一瞬コチラを睨み
そそくさと店内へ。

夜食の調達のようだ。

(富)「あ~困った困った!」
(俺)「ちょうどいいや、警察に相談してみましょ」
(富)「あ、ダメダメ!アテにならない!」
(俺)「そんなことないでしょ!」

あ~だこ~だと
やってるうちに
買出し済んだ警官が
店から出てきた。

(俺)「お巡りさんに聞いてみましょ」
(富)「いや!いいよいいよ!」
(俺)「他に策ないでしょ!?」
(富)「いいぃ~って!」
(俺)「おっまわっりさぁ~ん!」
(巡)「はい?」
(俺)「コレコレシカジカでさぁ、っで、買物してきていい?」
(巡)「そうですか、じゃ、話しだけ聞いておきますよ、どうぞ」

店内で
軽くため息。

~つづく~

コンビニ ~日没~

2010-07-28 15:02:39 | Weblog
この辺りで
こんな時間に
長距離トラックなど
走っちゃいない。

一応、念のため
水産加工会社専務の友人
Sに電話してみた。

(俺)「コレコレシカジカでよぉ」
(S)「ん~、でもねぇ、明日は市場が休みだから、なおさら無いね」
(俺)「あぁ~ね」
(S)「もし、あったとして、電話で頼んでも、知らない人でしょ?トラブルあるとまずいもんねぇ」
(俺)「っだぁな、そっか、わりったね」

電話を切った。

(俺)「やっぱ、無いそうですよ」
(富)「いやぁ~!じゃぁ、どこか乗っけてってください!」
(俺)「いやぁ、まいりましたねぇ・・・」

困ってる人がいれば
助けてやりたいが、
限度ってモンがある。

ましてや
カタコトの関西弁。
あやしい。

まだ買物も済んでない。

ったく、
面倒なジジイに
つかまちまった。



・・・っと、
コンビニ駐車場に
パトカー到着。

(お巡り!いや、お巡りさん!ラッキー!)

~つづく~

コンビニ ~夕闇の富士~

2010-07-28 07:29:34 | Weblog
昨日の夕方のこと。

とあるコンビニで
買物しようと
車を停め下車した瞬間、

「すいませぇ~ん!」

と、
富士山のような髪型で
必死な形相の
初老の男性が
初老ナリの猛ダッシュで
駆け寄ってきた。

(富)「この辺に長距離トラックのターミナルありませんか?」
(俺)「いやぁ~、ここいらはないっすねぇ、なんか送るんですか?」
(富)「いや、私を乗っけてほしいんですわ!」
(俺)「は?」

話しを聞くと、
彼は自称ジャーナリスト。

はるばる大阪から
房総の歴史を
取材に来たのだが
安房で取材の途中、
荷物そっくり盗難され、
困ったあげく
ヒッチハイクで
ここまで来たと。

(富)「大きな駐車場のコンビニなら大型長距離トラック来ると思ってたんですが、一向に来ません、今日中に大阪まで帰らなあきません、なんとかしてください」
(俺)「なんとかって言われても・・・、う~~~ん・・・」

~つづく~