(今日の写真は、自作PCの右側面である。この「筐体(ケース)」は「Lian Li PC-V1000A(シルバー)」というものだ。「Lian Li」社は台湾のケースメーカーである。私はMacのアルミの質感に惹かれていたので、持っている自作PCのケースはすべて、塗装なしのアルミニウム素材のものである。そして、そのすべてが「Lian Li」社のものである。
現在、主として使っている「Intel Core i7 CPU 965」のPCは「Lian Li PC-V1000A PLUS II (シルバー)」というケースである。
このケースは前面と背面から冷気を吸い込んで、CPUの熱気、GPUの熱気を上部側面から排気するシステムになっている。空気の動きを確実に操作するという点では、非常に機能的な構造をなしている逸品だと考えている。
ところが、今日の写真の一世代前の「Lian Li PC-V1000A(シルバー)」には「ケース右側面上部」には「排気孔」がなく、1枚のアルミ板で覆われている。つまり、これは外気を前面から吸入して、背面に排気するという単純な構造なのである。
どう考えても「前面と背面」から外気を取り入れて、「ケース内の熱い空気」を冷やすと同時に上部側面から排気するという構造の方が理に適っている。
そこで、ケース右側面上部に「孔」を開けて、それに排気ファンを付けることにした。このアルミ板は肉厚が2mmの硬質アルミだ。だから、「孔」を開けるといっても簡単にはいかない。幸い工作をするといっても「正面」でなく「側面」なので「見た目」を強く意識する必要もない。
正方形の「孔」を開けるつもりだったが、旋盤を使った機械工作ではないので、最初から細かいところは無視した。だが、一応は「四角の孔」が出来た。ファンの「羽」に手などが挟まらないようにガードも取り付けた。
この「孔開け」工作に使った工具は「金鋸」、「鑢」、「電動ドリルとそれに付けた丸歯の砥石」である。ファンと防護(ガード)用の金具取り付けのためのねじ穴は、電動ドリルで開けた。
最初から、見た目にも美しくきれいに出来るはずもない。だが、この写真で見る限りでは、「結構な出来」だろう。
ただ、外部に「孔」を開けてファンを取り付けると「理に適った空気の流れ」が生まれるのかというとそうではない。前面のファンの位置はそのままでいいが、背面のファンは位置を逆にして、外気を内部に吸入するようにしなければいけない。
さらに、CPUの冷却ファンの位置も、はき出す位置から吸い込む位置に変換する必要がある。それに併せて、PC内部のケーブル周りも「通風」がうまくいくようにセットしなをさなければいけない。
そのような「プロセス」を経て、出来上がった外観が「今日の写真」、つまり、「パソコン」内の熱気を排出するためのファンの取り付け部分なのだ。
これは、今、現在「Intel CPU Core2 Extreme のPC」として、「Windows 7」の32Bit版をインストールして快適に使っている。
何故このような「工作」までする必要があるのだろうか。少し前述したが、最近の「グラフィックスカード(GPU)」は、CPU以上に高熱を帯びるからだ。
「Speed Fan」というフリーソフトを取り込んで測ってみるとCPUが40℃前後で推移するのに、GPUは70℃近くまで上がっている。
しかも、最近の「グラフィックボード」は「排気孔」と「2つのビデオ端子」を持つため厚くなり、大きくなって、全長もCD-DVDドライブに接触するほどになっている。それだけ、体積が大きいということだ。そのため、SATAの差し込み端子が塞がれるなど「ケーブル」の取り回しに支障が出るほどなのである。
つまり、表面積と体積の大きい発熱体があって、その上、内部空間が狭くなっているのであり、「熱」はますます貯まりやすくなっているのだ。
因みに、この「グラフィックボード」は「nVidia GeForce 9800 GTX」である。これは昨年の6月頃登場した「グラフィックボード」ではハイエンドのものだ。GPUコアクロックが738MHz。そして、シェーダクロックが1836MHzだ。メモリ容量はDDR3 512MB。メモリクロックは2.2GHzである。
55nmプロセスへとシュリンクされているので、消費電力や発熱はいくらか抑えられてはいるが、大体270Wattsぐらいだろう。6p端子を2つ差し込むという物々しさである。熱くなるのもうなずけるというものである。
ケース内部に「外気」を取り込むための12cmの角形「ファン」を2つ、CPUファンも外気を吸い込む方向にして、貯まった「熱気」を一挙に、この工作した上部の「ファン」で排出しなければならないのである。このPCには合計4つの12cmファンが装着されることになったのだ。
…かといって、ファンの回転数だけを上げるわけにもいかない。そうすると、それはPC「騒音」になってしまう。ケース全体を共鳴装置として、「唸る」場合もあるから、大型のファンで、rpm1500以下のものを使うことになるのである。
この工作には、半日を要した。そして、騒音はなく、まったく静かなのであった。)
◇◇ Macと「Windows 7 RC版」のこと(その2)◇◇
(承前)
昨日、私は『「Windows 7 RC版」の「快適」さは、私にこれまで使っていた「Mac Pro」を疎いもののように思わせ始めたのである。』と書いた。
新しいOS「Windows 7」はその「RC版」となって、その完成度は極まったといえるのではないか。私は「Vista Ultimate 64bit版」も1月まで使っていた。その使い心地は「Windows XP Pro 64bit版」よりも遙かに悪かった。それは使い慣れていないという「経験則」などによるものではなかった。(明日に続く)
現在、主として使っている「Intel Core i7 CPU 965」のPCは「Lian Li PC-V1000A PLUS II (シルバー)」というケースである。
このケースは前面と背面から冷気を吸い込んで、CPUの熱気、GPUの熱気を上部側面から排気するシステムになっている。空気の動きを確実に操作するという点では、非常に機能的な構造をなしている逸品だと考えている。
ところが、今日の写真の一世代前の「Lian Li PC-V1000A(シルバー)」には「ケース右側面上部」には「排気孔」がなく、1枚のアルミ板で覆われている。つまり、これは外気を前面から吸入して、背面に排気するという単純な構造なのである。
どう考えても「前面と背面」から外気を取り入れて、「ケース内の熱い空気」を冷やすと同時に上部側面から排気するという構造の方が理に適っている。
そこで、ケース右側面上部に「孔」を開けて、それに排気ファンを付けることにした。このアルミ板は肉厚が2mmの硬質アルミだ。だから、「孔」を開けるといっても簡単にはいかない。幸い工作をするといっても「正面」でなく「側面」なので「見た目」を強く意識する必要もない。
正方形の「孔」を開けるつもりだったが、旋盤を使った機械工作ではないので、最初から細かいところは無視した。だが、一応は「四角の孔」が出来た。ファンの「羽」に手などが挟まらないようにガードも取り付けた。
この「孔開け」工作に使った工具は「金鋸」、「鑢」、「電動ドリルとそれに付けた丸歯の砥石」である。ファンと防護(ガード)用の金具取り付けのためのねじ穴は、電動ドリルで開けた。
最初から、見た目にも美しくきれいに出来るはずもない。だが、この写真で見る限りでは、「結構な出来」だろう。
ただ、外部に「孔」を開けてファンを取り付けると「理に適った空気の流れ」が生まれるのかというとそうではない。前面のファンの位置はそのままでいいが、背面のファンは位置を逆にして、外気を内部に吸入するようにしなければいけない。
さらに、CPUの冷却ファンの位置も、はき出す位置から吸い込む位置に変換する必要がある。それに併せて、PC内部のケーブル周りも「通風」がうまくいくようにセットしなをさなければいけない。
そのような「プロセス」を経て、出来上がった外観が「今日の写真」、つまり、「パソコン」内の熱気を排出するためのファンの取り付け部分なのだ。
これは、今、現在「Intel CPU Core2 Extreme のPC」として、「Windows 7」の32Bit版をインストールして快適に使っている。
何故このような「工作」までする必要があるのだろうか。少し前述したが、最近の「グラフィックスカード(GPU)」は、CPU以上に高熱を帯びるからだ。
「Speed Fan」というフリーソフトを取り込んで測ってみるとCPUが40℃前後で推移するのに、GPUは70℃近くまで上がっている。
しかも、最近の「グラフィックボード」は「排気孔」と「2つのビデオ端子」を持つため厚くなり、大きくなって、全長もCD-DVDドライブに接触するほどになっている。それだけ、体積が大きいということだ。そのため、SATAの差し込み端子が塞がれるなど「ケーブル」の取り回しに支障が出るほどなのである。
つまり、表面積と体積の大きい発熱体があって、その上、内部空間が狭くなっているのであり、「熱」はますます貯まりやすくなっているのだ。
因みに、この「グラフィックボード」は「nVidia GeForce 9800 GTX」である。これは昨年の6月頃登場した「グラフィックボード」ではハイエンドのものだ。GPUコアクロックが738MHz。そして、シェーダクロックが1836MHzだ。メモリ容量はDDR3 512MB。メモリクロックは2.2GHzである。
55nmプロセスへとシュリンクされているので、消費電力や発熱はいくらか抑えられてはいるが、大体270Wattsぐらいだろう。6p端子を2つ差し込むという物々しさである。熱くなるのもうなずけるというものである。
ケース内部に「外気」を取り込むための12cmの角形「ファン」を2つ、CPUファンも外気を吸い込む方向にして、貯まった「熱気」を一挙に、この工作した上部の「ファン」で排出しなければならないのである。このPCには合計4つの12cmファンが装着されることになったのだ。
…かといって、ファンの回転数だけを上げるわけにもいかない。そうすると、それはPC「騒音」になってしまう。ケース全体を共鳴装置として、「唸る」場合もあるから、大型のファンで、rpm1500以下のものを使うことになるのである。
この工作には、半日を要した。そして、騒音はなく、まったく静かなのであった。)
◇◇ Macと「Windows 7 RC版」のこと(その2)◇◇
(承前)
昨日、私は『「Windows 7 RC版」の「快適」さは、私にこれまで使っていた「Mac Pro」を疎いもののように思わせ始めたのである。』と書いた。
新しいOS「Windows 7」はその「RC版」となって、その完成度は極まったといえるのではないか。私は「Vista Ultimate 64bit版」も1月まで使っていた。その使い心地は「Windows XP Pro 64bit版」よりも遙かに悪かった。それは使い慣れていないという「経験則」などによるものではなかった。(明日に続く)