岩木山を考える会 事務局日誌 

事務局長三浦章男の事務局日誌やイベントの案内、意見・記録の投稿

薄暮の中の十六夜月、立ちつくす楚々とした風情/ 総会の案内

2008-04-24 05:58:47 | Weblog
(今日の花はフウロソウ科フウロソウ属の多年草「タチフウロ (立風露)」である。花名の由来は「茎が立つ(伸びる)風露草ということによる」とされている。

 秋の日の午後だった。鳥の海噴火口外輪からの登山道を下ってスカイラインリフト乗り場に出た。風は緩やかに吹き、冷たさは殆どなかった。聞こえるのはカラカラというリフトの乾いた機械音だけだった。夏場のような人間の嬌声も騒音も、人だかりもない静かな午後がそこにはあった。
 アスファルト道路を少しだけ歩いて、私はその道路から急峻に落ち込んでいる岳登山道に足を踏み入れた。そこは今通ってきたスカイラインターミナルの広場よりも、風が遮られているせいもあって、もっと静かであった。
 降りる体を支えるために、手がかりを探していたら、その手の向こうに一輪の小さな花が見える。
 「フウロの仲間だな」と呟く。だが、それに冠する「エゾ」とか「チシマ」とか「ハクサン」などという名称が出てこない。ゲンノショウコを一本だけ立たせて大きくした感じだ。
 マクロレンズの倍率を上げて、しっかりと覗く。花柄に出ている細かい毛、花の基部に白い軟毛が見える。確信した。これはタチフウロだ。何という淡泊な桃色、花の色は薄暮の中の十六夜月、楚々とした風情が立ちつくしていた。
 岩木山では初対面の花であったが、何だかずっと昔からの知り合いのような気がして、ほっとした。

       ◆◆ 岩木山を考える会2008年度総会案内 ◆◆
 
 総会の案内をします。友達などを誘って参加してもかまいません。。会員でない方の見学も出来ます。
 本会の活動に関心のある方を誘って参加されることを望んでいます。

 次のことが活動方針として提案されますので、あらかじめ「検討した上で」参加されて、どしどし意見を出していただきたいと考えています。
 また、今期は役員の改選期にもなっていますので、会長、事務局長、幹事など希望する人がおりましたら、総会に参加して「手を挙げて」下さい。
 

 ●● 日 時:4月26日(土)13時から16時まで ●●

 ●● 場 所:弘前市参画センター(弘前市桜大通り) ●●
 

      2008年度 活 動 方 針(案)  

1、岩木山の自然破壊の監視、阻止、および山岳自然の保護と再生をめざし調査と情報の蒐集につとめる

・鰺ヶ沢スキー場の動向には注意し、拡張部分の閉鎖と自然回復を要求する。
・これまで蒐集した動植物の資料・情報を整理する。
・重点的に「長平(鰺ヶ沢)の種蒔苗代」(岩木山唯一の高層湿原)調査を今年度も行う。
・林野庁(入会権行使の林管理)による伐採が続いているのでその動向に注意する。
・登山道だけでなく山麓から山腹に延びている林道沿いの調査も実施する。
・抜き取った後の「コマクサ」の調査を継続する。

2、弘前市が岩木山に対する自然保護行政に積極的に取り組むように働きかけ、弘前市役所および岩木総合支所の「岩木山担当部署」との連携を密にする

・ミズバショウ沼農村公園を自然観察の場所として積極的にトレイルセンターと連携させながら活用する。また自主的に整備に取り組み、自然観察会などに会員が出向いて解説や指導等にあたる。岩木山環境保全協議会、岩木山パトロール隊との連携を密にする。
・「岩木山弥生地区自然体験型拠点施設」建設跡地には森林が回復するように運動をすすめる。弘前市と弘前大学との共同研究について、その動向を注視し、学問や科学の中立性が保たれるように進言・提唱を加えながら要請があれば参加する。
・囲いのない郷土精神形成の「岩木山」という風景を取り戻し、公園の自然遺産を守るために、弘前公園有料化には基本的に反対する。
・巨大ゴミ・廃墟と化したホテルなどの撤去させる行政指導を要求する。
・岩木山百沢登山道の刈り払い整備に参加する。

3、NHK弘前文化センター講座『津軽富士・岩木山』を昨年に引き続き出来るだけ「自然観察」を中心にすえながら開設する

4、写真展「私の岩木山」を市民参加型の写真展と位置づけて開催する 
※第15回写真展「私の岩木山」は9月にNHK弘前放送会館ギャラリーで開催する

・来場者500名を目指す。出展者を出来るだけ多くし、多数のさまざなな視点からの作品を「多くの人々に開かれた写真展」という趣旨を継続し展示する。
・特設コーナーを設定する。プロジェクター使用や出展写真搬入等に関しては臨機応変に対処する。

5、「東北自然保護の集い」に多数の会員が参加する

6、市民参加型の自然観察会とする

 春・夏または秋・残雪期に会員と一般参加者を募り、年3回程度の実施を考える。
※実施日:5月18日(日)場所:(岩木山)
※主 題:(1)スプリングエフェメラルズを見て森の仕組みを知る(2)樹木と林床(3)春の野鳥
 なお、NHK弘前文化センター講座『津軽富士・岩木山』の受講生と一緒に実施したい。参加申し込みは5月2日から10日までに事務局に電話で。

                  (7.)以降の案件は明日掲載します。

 なお、終了後、懇親会も予定しています。
  場所:百石町 鮨どころ・「佐嶋」 
  電話:38-3342 
  時間:17時30分から