岩木山を考える会 事務局日誌 

事務局長三浦章男の事務局日誌やイベントの案内、意見・記録の投稿

公家の姫君の花貝あわせ金塗りの花 / 北海道の195%に秋田、山形、青森、岩手の1道4県とは?

2008-04-18 05:58:44 | Weblog
(今日の写真はケシ科クサノオウ属の越年草「クサノオウ(瘡の王)」だ。「公家の姫君が遊びし花貝あわせ金塗りの花」というキャプションでどうだろう。
 花名の由来は、瘡(くさ)とは丹毒「皮膚病・湿疹」のことで、それを治す薬ということによっているらしい。
 全国的に見られる花で、何も岩木山の花と特別視するほどのものでもないだろう。

 山道を登り、歩き、花々に出会って「かわいいなあ」とか「美しい、健気だ、見事だ」とか、さらには咲き方や生育状態に「驚き」「感嘆」する前に、いつも思うことがある。 それは花は「自分のかわいらしさや美しさを誇らないし、出会う私たちに愛でられ慈しまれることを決して望んでいる訳ではない」ということである。
 それはただ今という現実を生命の限りを尽くして生きていることに他ならないことなのである。それは命の限りを尽くすことが次の世代に生命を引き継ぐ唯一の事業であることを知っているからだろう。
 花はその為にだけ色彩の、形の美しい花を咲かせ、時には芳香さえまき散らすのである。
そのような思いの後で私はきまって頭を深く垂れて「果たして私は日々、命の限りを尽くして生きているか。」と怯えてしまうのだ。緑陰の中で深い黄金に輝くクサノオウに出会った時、私は怯えながらも謙虚に対峙していた。
 そして、そこに江戸時代から冷泉家に伝わる花貝合わせの蛤の貝の内面に描かれている金塗りのクサノオウを見ていた。
 花だけ見るとキンポウゲ科の植物と間違えるがケシ科の植物である。)

●●北海道の195%を筆頭に秋田、山形、青森、岩手を加えた1道4県とは?●●

 さてこれは何のことだろう。
『北海道の195%を筆頭に100%を超えたのは秋田、山形、青森、岩手を加えた1道4県。米どころの新潟は99%だった。一方のダメな方は東京1%、大阪2%、神奈川3%。』
 これは何の数値(割合)だろう。いろいろと発表される統計的な数値(割合)を見ると、決まって最下位にいるのが青森県と沖縄県である。
 「求人倍率」などはその典型だし、死亡率などもそうである。ひょっとすると「原子力関連施設の設置率」全国一かも知れない。こんなものは全国で第一位であっても、ちっとも嬉しくはない。

 青森県が第4位に位置しているこれは、農水省が先月発表した06年度の都道府県別の食料自給率だ。
 「自給率1%」とは、1日の食事でとる2548キロカロリーのうち、自らの地域で確保できるのはレタス1個か、イチゴ5粒か、ご飯なら、お茶わんの10分の1に相当する食料だけという状況なのだそうだ。

 財政力格差や人口流出に悩む栃木県のある町長が次のように言ったという。
 …「都会に向かって、言いたくなる時があるんです。もう、自分らが吸う空気の分しか山を手入れしないし、自分らで食べる分しか作ってやんねえぞ、ってね」

 これくらいのことを三村知事も言って下さいよ。次のように言えばいいのだ。
「もう、自分らが使う電気の分しか場所を提供しないし、自分らで使う分の電気ならば原発は必要ないんだ。風力と太陽光と水力発電所しか作ってやんねえぞ。青森県はこの3つで十分電力を賄えるんだ。必要な人たちが自分たちの住んでいるところに原発を造って下さいよ。」とね…。
 「確約書」なんていつでも不渡り手形になるのであることも「確約」すべきだろう。
 石原慎太郎都知事が『東京は「日本の頭脳、心臓部」だ。』と言ったそうだが、頭脳も心臓も身体の一機能であって、全身がそれらを支えて生きていることを忘れてはならない。 私には、「東京」が、ペースメーカーをつけて毎日を不安に生きる人、人工透析という苦痛を数日間おきに味わう人、毎日インシュリンを射たなければ、いつ低血糖で倒れるかも知れないという不安を抱える人、また、点滴器具を引っ張りながら不自由な歩行や生活を強いられている人に見えてしようがないのだ。

大都会の首長や住民が自らを「頭脳・心臓」と呼び、「食べる側」を満喫し続けたいならば、「造る側」の「背中や手足の痛み、疲れ」を思いやることも必要だろう。と毎日新聞2008年4月11日付きの「発信箱」では言うのだ。
 まったくそのとおりだ。今の日本はひたすら「弱いものいじめ」であり、格差助長を越えて「差別」の時代、自分さえよければいいという「一部の権益と権力を手にした者たちの独裁」の時代になってしまった。
 「民主主義」の本質を「行動の中」で取り返すしか、明るい出口は見えないだろう。