岩木山を考える会 事務局日誌 

事務局長三浦章男の事務局日誌やイベントの案内、意見・記録の投稿

花穂を紅紫色に染めて咲く段々重ねの車花 / 穀物や原油価格の急騰、生殺与奪の権を握るのは

2008-04-21 05:53:15 | Weblog
( 今日の写真はシソ科トウバナ属の多年草「ミャマクルマバナ(深山車花)」だ。
花名の由来は、高山に生えるクルマバナという意味で、「クルマ」は花が数段になって車のように輪生することによっている。

 ある年の秋、八月下旬だ。残暑は厳しく陽光は「真夏」と同じだ。とにかく暑い。
陽光を遮るブナ林内でも、風がそよがないと、蒸し風呂に近い。
 太陽の直射を受ける林縁や開放地と林内とでは気温は大体二度から三度違う。林内が涼しいのだが、それを意識出来ないほどに暑いのである。
 だが、その林内でも元気なものがいる。羽虫の類である。顔や首筋にまとわりつく。時にはアブに刺されることもある。だが、どうしようもない。ここは彼らの棲み場所なのだ。その軒先を無断で拝借して歩かせてもらっているのだから、文句は言えない。
 ブナ林を抜けた。とたんに明るくなり、狭いが草地が視界とともには開ける。同時に、直射する陽光は「暑い」。右後頭部から射る陽光を手のひらで遮りながら足下を見た。
 枝先の花穂に紅紫色の花を数段に輪生させて咲いているものがいる。ミヤマクルマバナだろう。花冠は長さ十ミリ以下だ。小さい。ご多分に漏れず、萼は紅紫色を帯びている。葉は対生し十ミリほどの柄があり、長卵形で縁に鋸歯がある。
 間違いなくミヤマクルマバナだ。野山に咲くシソ科の花の中で、一番よく目にする花であろう。この時季からシソ科の小さな花々が次々と咲き出すのだ。そういえば山頂では、このクルマバナの仲間、ミヤマトウバナが、途中の草地では、ウツボグサが咲いていた。残暑は厳しいがやはり秋は確実にそこまでやって来ていた、これより低いところにはイヌトウバナが咲いているかも知れない。

  ●●穀物や原油価格の急騰、「生殺与奪の権を握るのは?」日本はどうなる●●

 優等生というのは「普通」どんどん成績の上がる生徒をさす。ところが、物価の優等生という時は、その「物価」を維持出来る「品目」が「優等生」ということになるという。
 この論理でいくと、その国の「経済政策」の中で「貨幣価値の普遍性と永続性」が保持されると「経済政策」の優等生ということになる。
 簡単に言えば10年前の「10.000円」の価値が今年も同じ、10年後も同じであるならば、その国の「経済政策」は優等生であると言えるのである。つまり、「物価」の値上げのない国ならば、その国は優等生であるということだ。
 果たして、日本はどうだろう。明治時代の100円と今の100円の価値とを比べてみれば一番分かるし、私は子供の頃の駄菓子屋にならぶ品目の値段は1円や10円単位であったが、今は10円で買える駄菓子などはない。「銭」という単位は「円高」「ドル安」という時のテレビ画面でしかお目にかかれない。そうしておきながら「銭」という硬貨を政府は造らないという手抜きだ。そのうち「1円」という単位もテレビ画面でしかお目にかかれない事態になるかも知れない。
 日本という国の「貨幣価値」はひたすら額面だけが上昇するという歴史を辿っている。裏返しで言うと「貨幣価値の減少」と「物価値上げ」の歴史なのである。
 明治から100数十年、「貨幣価値」に関してはこれほど当てにならない国もない。(続く)