金沢・能登を旅する3日目の4月26日(金)、私たちは和倉温泉から、のと鉄道・JR七尾線を乗り継いで再び金沢に戻って来ました。
最初に行ったのが、加賀藩祖前田利家公と正室のお松の方を祀る「尾山(おやま)神社」です。
五彩のギヤマン(ダイヤモンド)が目を引く三層楼門は、和洋中の三様式が取り入れられたもので、国の重要文化財に指定されています。
さあ、これから「長町武家屋敷跡界隈」散策です。
長町武家屋敷というのは藩政時代に加賀藩の上・中級武士が暮らしていたところです。
写真は「旧加賀藩士高田家跡」で藩政時代の長屋門を修復し、一般公開しています。
敷地内には見事な池泉回遊式庭園を配し、藩政時代の面影を残しています。
長町で唯一、一般公開されている武家屋敷跡がこの「野村家」です。
代々奉行職を歴任してきた加賀藩士・野村伝兵衛信貞の屋敷跡を公開しており、格式を重んじた当時の様式を見学できます。
2009年にミシュランの観光地格付けにて2つ星に選ばれるなど、海外からも高い評価を受けています。
土塀越しの緑が美しい町筋は、甲州流兵法によってつくられ、方向感覚を麻痺させる袋小路やT字路が随所にあります。
「九谷焼窯元 鏑木(かぶらき)商舗」です。
長町武家屋敷らしい風情ある和風建築の店内には、九谷焼の販売スペース、里帰り九谷などを蒐集し販売する鏑木コレクションの部屋、茶室・庭を臨む食事スペースといった、九谷焼を多彩な角度から楽しめる空間となっています。
平成17年には東京都港区麻布十番に鏑木分店をオープンしたそうです。
「金沢市老舗記念館」です。
天正7年開業の薬舗「中屋」を移築したこの記念館は藩政時代の面影を今に伝える建物です。
1階には当時の店先を再現した「みせの間」があり、座卓、そろばん、帳簿などが商いの様子を伝えています。
2階には金沢の伝統産業、町民文化に関する資料が展示されています。
長町から犀川新橋を渡って白菊町まで歩くと、金沢の情緒が色濃く感じられる「にし茶屋街」に到着です。
にし茶屋街は文政3年(1820)、加賀藩12代藩主前田斉広が金沢町奉行山崎頼母らの口添えにより許された旧遊郭です。
この地は北国街道の犀川大橋に隣接した交通の要衝で、加賀藩では区域を限定して妓楼を集め入り口には大門や番所を設け遊郭としました。
夕刻近くに通りを行けば、出格子が美しい2階建ての家並みからは三味線の音色が流れ、芸の町・金沢の夜を粋に演出しています。
これで金沢の町を一通り見て歩きましたので金沢駅に戻ります。
犀川大橋を渡って香林坊の交差点に差し掛かると右手に古き良き時代を偲ばせる赤レンガのモダンな建物が見えました。
「石川四高記念文化交流館」です。
「石川四高記念文化交流館」は旧制四高の歴史と伝統を伝える「石川四高記念館」と郷土の誇る三文豪(泉鏡花、室生犀星、徳田秋声)をはじめ、中野重治、井上靖、五木寛之ら石川ゆかりの作家60余名の著書・直筆原稿・遺品・愛蔵品が展示されている「石川近代文学館」によって構成されています。
以上で私たちの3日間の「金沢・能登の旅」は終りです。
金沢駅前の「割烹つづみ」で昼食を食べた後、帰路につきました。
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