無事に観劇できてよかった

　平日の疲れが足腰にどっときている土曜日、都心は結局雨が降らず、夜地下で食事をしようとしていたら地震のニュースでびくつきましたが無事に東京芸術劇場を往復し、ミュージカル『キス・ミー・ケイト』を観劇してきました。地下にいると揺れてもわからないですね、全くわかりませんでした。地下の方が安全なん？　自然災害がとまらない日本、今年も大雨と土砂災害、年々すごくなってきているような気がします。今年は春らしい春も梅雨らしい梅雨もなくっていちだんと不穏。いつどこでどうなるのかわかりません。大阪では宝塚とモーツアルトを観劇できなかった方もいらっしゃるんだろうなと思うと、チケットをとった時からこの日この時を指折り数えてまっていたのに悔しいだろうなと思うと、お正月の大劇場遠征を大雪などなく無事に果たすことができて本当によかったと思うし、自分はこうして無事に観劇できたことに感謝しかないです。毎日毎日何が起こるかわからないので、一回一回が奇跡で大切な出会いなのだと再認識。お金と時間と体力がないと、平和でないと観劇をはたすことはできないのでありがたいことです。

　東京芸術劇場、池袋駅の出口からすぐなんですが駅構内から出口までの道のりがわかんなくって、直接すぐ近くの出口にでることはできないので駅のホームの案内を見てもどっちの方向に進めばいいのかわかんなくって焦りました。4年前の1月に来た時もわかんなくって
焦ったことを思い出しました。2014年1月、一路さんに会いに『シャーロックホームズの冒険』を観にいきました。忘れもしません、お正月明けすぐ大会社から自分は使い捨てにされようとしていることを知り、もやもやもやもや大混乱し始めた時でした。収入の道が途絶えればこうして観劇することはもうできなくなるんだと劇場の中で思ったことを思い出しました。それから4年半、今日また一路さんに会いに劇場へ行ってきました。1年10カ月の失業と昨年2回の失業は大きくって根本的な立て直しは全くできていませんがこうしてまた一路さんに会うことができたからひとまずよかったのかな。ほぼ同い年だし、雪組の二番手時代の半ばから拝見しているのでなんか勝手に懐かしい人にまた会えた感覚。コンサートでなんどか拝見しているので、ミュージカルの一路さんは『ブラック・メリー・ポピンズ』以来かな。素敵でした。歌に芝居をのせていく力がすごいし、華があってドレス姿がお似合い。所々男役時代の面影があってかっこいいし、帝劇の舞台に立つ一路さんもまたぜひ拝見したいなあと思った次第でした。

　作品はコール・ポーターの、どこかできいたことがある、ゆったりとした調べの耳に心地いい楽しい曲ばかりで、『雨に唄えば』に続いて、アメリカのショービジネスを題材にした、息の長い楽しいミュージカル。いい時の作品が今も色あせることなく受け継がれているのですが、今だとちょっと違和感もあり。その違和感を音楽のよさが越えている感じかな。またゆっくりと思い出していこうと思います。無事に観劇できてほんとによかった。

　おそくなったのでこれにて・・・。