たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

花組『ポーの一族』_美の宝石箱(6)

2018年07月29日 19時49分59秒 | 宝塚
『ポーの一族』の好きなシーンを「ル・サンク」から引用。舞台写真は宝塚ジャーナルからお借りしています。

第11場 アラン・トワイライトの家

エドガー「メリーベルはもういないよ」

アラン「メリーベルはどこ?」

エドガー「知ってる? 君は人が生まれる前にどこから来るのか?」

アラン「知らない」

エドガー「僕も知らない。だからメリーベルがどこへ行ったか分からない」

アラン「エドガー・・・」

エドガー「僕は行くけど」

アラン「どこへ?」

エドガー「遠くへ。時空を超えて。君はどうする? 来るかい?」

エドガー「おいでよ」

アラン「君たちの仲間になるの?」

エドガー「ああ。ポーの一族に加わるんだ。君もおいでよ。一人では寂し過ぎる」


第12場 時を超えて

エドガー
「僕らは旅する 時を超えて
 永遠に
 通り過ぎる 時と時の間に
 囁き 笑い
 眼差しを送り交わし
 夢を織る人々の間を
 走り走り
 この時の果てに何かあるのなら」


 メリーベルをバンパネラだと知らずに愛してしまい、正体を見破ったクリフォードに撃たれてメリーベルが消滅したあと、叔父を階段から突き落として死なせてしまったと思い込み絶望したアラン(柚香光さん)の前にエドガー(明日海りおさん)が現れた場面。エドガーと最初に会ったときにはエドガーに対してもオラオラだった孤独な少年アランがいつしかエドガーに心に開いていき、ポーの一族に加わることを決意する流れが、明日海さんと柚香さんがそれぞれ演じているというよりもキャラクターそのまんまを生きているようにしかみえてなくて素敵でした。



エドガーとアランがゴンドラに乗って時空を超えていく場面。『ル・サンク』の表紙にもなりました。
ゴンドラはアラン・トワイライト家のバルコニーでした。
お正月に大劇場で観劇したときは落っこちやしないかと少しひやひやしながら、美しさに茫然としたままオペラグラスで必死に追っていたのでした。
エドガーに寄り添うアランが、男役同士ですがヒロインポジションにしかみえなくって、エドガーに心を委ねている感が溢れているような・・・。



バンパネラとなったアランとエドガーが時空を超えて、スイスのギムナジウムにふっと現れる場面も大好き。二人の妖しさと美しさがぎりぎりのところで雰囲気を保っていてそのきわどさがなんともいえずです。ビジュアルと芝居力の勝利というべきか。




フィナーレのパレート、クリフォードとジェインの歌

「これ以上 望ましいカップルなんて
 見たことはない
 神様は不公平」

 トップじゃないから写真がありませんが鳳月杏さんのクリフォードと桜咲彩花さんのジェインのカップルがすごくお似合いで素敵でした。鳳月さん、現在公演中の『メサイア』では全く共感する余地のない悪役を容赦なく演じて振り切っているみたいなのですごく楽しみ。『あかねさす紫の花』でも感じた桜咲さんの内側から静かに輝く美しさ、どの男役さんと並んで違和感なくお互いに引き立つ、上品で芯の強さのある娘役感が素敵だと思います。

瀬戸かずやさんのポーツネル男爵も男役の極みでキャラクターそのまんまを生きているにしかみえなくって、『ハンナのお花屋さん』に続いてダンディ過ぎました。素敵でした。ホテルの支配人役の和海しょうさんも歌声が素敵でした。




お正月の宝塚ホテル



咲妃みゆさんの衣装が展示されていました。




初演『エリザベート』の舞台写真。



宝塚の歴史が紹介されていました。
ゆっくりと見る時間なかったのが残念です。





 息抜きの観劇日記でした。
 
 昨夜はようやく8時間半睡眠。明日からまたしゃくねつの一週間、厳しいことしか待っていません。どこまで自分耐えられるのか、二か月後にはまた花組観劇できます。貴重な、貴重な、一回一回。一期一会の出会い。それまでなんとか生き延びたいです。金曜日の夜スパで疲れた足腰をほぐしていたら両足つりそうになって、こんなに疲労しているんだとびっくりしました。12月のシアタークリエ公演の先行予約の案内。仕事の目途なんて全くないのにチケットの先行予約はこうして4か月も前からやってきます。実家に戻ったとしても日帰りでかけつけたい。これを逃したら二度とない出会い。申し込んじゃおうかな。契約終了となったらすぐ他の仕事をするか、実家に戻るかどちらかしかないんですよね。どうすればいいのかわからないまま休日は駆け足で終わっていきます。

 今夜も無事に生き延びられますように。明日が無事に過ぎていきますように・・・。