時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

図々しい御手洗の要求

2010年01月26日 | 経済問題
今年の春闘の課題について労使が意見を交わす経団連の「労使フォーラム」が25日、都内のホテルで2日間の日程で始まった。
この中で、御手洗冨士夫会長は基調講演で「賃金より雇用を優先した交渉・協議が求められる」と述べ、雇用確保に重点を置く経営側の基本姿勢を強調したという。
とんでもない詭弁である。
バブル崩壊後に、リストラ景気とも呼ばれるような首切りや、正社員の非正規雇用への置き換えで、多額の利潤をため込んできたのが大企業である。
キヤノンなどは、違法な偽装請負までしてがめつくため込んできたではないか。
そして、世間から雇用の安定を要求されたら、今度は、「雇用を守りたいのなら、賃金はがまんせよ」というわけだ。とんでもない主張である。
この間にため込んだ内部留保を取り崩せば、雇用も賃上げも、楽々とできるだけの力を日本の大企業は有している。
さらに 御手洗会長は「企業が雇用を大切にする方針を明確にすることは、従業員の生活面での安心や働く意欲の維持・向上をもたらす」と指摘し、時間外労働削減や無給休日の実施など経営実態に応じた雇用確保の取り組みを求めたという。はぁ?という感じだ。無給休日って一体なんだ?自宅待機と同じではないか。雇用を保証し、給料の確保によってこそ、生活面での安心や働く意欲が向上するということは、御手洗氏のぼけた頭で考えてもすぐにわかるはずである。
こういう無能な指導者が、日本の経済界をリードしているということは、日本の経済界にとっての不幸であるだけでなく、労働者、国民にとっても極めて不幸なことと言わなければならない。
御手洗氏も、いよいよ経団連の会長を降りるという。御手洗氏に合掌!