
一時は21対3でペイトリオッツに18点差で負けていたのにコルツは逆転優勝した。お互いにインターセプトもされて、ミスが目立つ荒れたゲームだったが、マニングとブレイディという卓越したQBの巧さが光った。コルツの勝利の要因はマニングのここぞという時のパスでのロングゲインだった。しかし、大差になったときにマニングがあきらめない姿勢と精神力を示したことこそがスーパーボールへ導いた原動力だろう。アメフトは組織力と状況適応が求められるスポーツ。変化を読み取り、ゲームのビジョンをつくっていくところにQBがリーダーシップを発揮する醍醐味がある。マニングはノーハドルでのゲームづくり、ディフェンスの陣形を見てからのオーディブル(サインによる作戦変更)など他のQBにマネのできない技を見せる。このあたりは組織運営を考える上でもとても参考になる。しかし、スーパーボールではコルツのオフェンス力とベアーズのディフェンス力という組織力の優劣が勝敗に影響するだろう。