
面接にはストラクチャード・インタビューとアンストラクチャード・インタビューというのがあるそうだ。ストラクチャード・インタビューとは、面接官の役割や聞く内容が計画されていることで、アンストラクチャード・インタビューとはいきあたりばったりで無計画の面接。外資系出身の著者にはストラクチャード・インタビューが当たり前だったそうだ。しかし計画された面接にも欠点があり、各分野に精通した面接官でないと面接者の本音を引き出せない場合もあるらしい。日本では計画性のない面接が多いという。たしかに重役や上司に質問の主役を譲るような日本の会社では、面接の役割や内容を割り当てるような合理的な面接は少ないだろう。そのほかこの本には面接者に欠点を質問された時に、いかにプラスイメージに表現するかの指南もある。「がんこ」というのは「一生懸命なところがあり、首尾一貫しているといわれる」と表現するのがよいとか。この著者の『「クビ!」論』は衝撃的だったが、その後出版される本はインパクトの点では見劣りしてしまう。面接力を説くこの本も著者がには申し訳ないが、面接者としても面接を受ける者としてもあまり得るところがない。種本はアメリカで出版されている本のようだ。