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●やはりヅボヅボでした、アベ様ら…《教団側による自民党候補者の選挙支援を確認する場だった》わけで、《党として教団との組織的な関係》が明確化

2024年09月18日 00時00分46秒 | Weblog

[※ 「自民党と旧統一教会の闇」(週刊金曜日 1386号、2022年07月22日) ↑]


(2024年09月17日[火])
朝日新聞 (2024年09月17日[火]) の大スクープ。
 やはりカルト協会とヅボヅボでした、アベ様ら…《教団側による自民党候補者の選挙支援を確認する場だった》わけで、《党として教団との組織的な関係》が明確化されました。《「4日後に公示を控えた参院選で、自民党比例区候補の北村経夫・現参院議員を教団側が全国組織を生かして支援することを確認する場だった」》(朝日新聞)。《13年7月の参院選で勝利して「ねじれ」を解消し、長期政権を築》くことにカルト協会は大きく「貢献」した訳です。こういうのをヅボヅボな関係と呼びます。アベ様は「味を占めた」訳です。巡り巡って、その結末が銃撃です。
 今、マスコミが喧伝している《歴代総裁26人の白黒写真がちりばめられた真ん中に大きな赤字で「THE MATCH」(ザ・マッチ)》と題された、しかも、アベ様がデカデカと配された、カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党総裁選、つまり、泥棒集団・犯罪者集団・反社組織の「頭目」を決める党総裁選、朝日新聞のスクープについて9人の候補者の皆さんの見解を、是非、マスコミは聞いて下さい。まさか、他社はこのスクープについて沈黙したりしませんよね?

   『●《安倍元首相の側近で、安倍派内ではポスト安倍の一番手》だった
     萩生田光一政調会長は加計学園問題等だけでなく、やはりヅボヅボだった…
    【統一教会関連団体の理事まで務めた「萩生田政調会長」抜擢にネットで
     批判殺到! それでもテレビ・新聞が萩生田を追及しない理由】
     (リテラ)《しかも、そのイベントはよくあるダミー団体のもので
     なく、統一教会の多摩東京教区主催。そのうえ、統一教会のトップ・
     徳野英治会長が「世界の平和は祝福結婚から」なる特別講演会を
     行っていた。ちなみに、徳野氏は、統一教会系の印鑑販売会社「新世」
     が不安をあおり高額な印鑑を売りつけたとして、特定商取引法違反で
     摘発された事件の責任をとるかたちで、2009年に会長を辞任。
     ところが、2012年12月26日、第二次安倍政権が発足すると、
     直後に統一教会会長に返り咲いていた人物。つまり、萩生田氏は、
     刑事事件で引責辞任しながら、安倍政権とともに戻ってきた
     統一教会会長が合同結婚式を勧める演説をした集会の来賓として
     挨拶していたのである》

   『●《安倍元首相が統一教会と蜜月関係にあったことは周知の事実だ。
     しかし、だからといって、細田氏が潔白だというわけではまったくない》
    【細田衆院議長が盟友・安倍元首相に全責任なすりつける醜い大嘘弁明
     …それでも細田追及する記者はTBSラジオとCBCテレビの2人】
     (リテラ)《それだけではない。細田氏は、わかっているだけで
     8回もの統一教会の関連イベントに出席。前出の「安倍総理に早速
     報告したいと考えております」と挨拶した2019年のイベントでは、
     「韓鶴子総裁の提唱によって実現したこの場は大変意義深い」など
     とも語っていたほどなのだ。また、細田氏は、2018年におこなわれた
     「世界平和女性連合」主催の会合に出席した際、当時、統一教会で
     会長を務めていた徳野英治氏や、国際勝共連合の会長である
     梶栗正義氏、世界平和女性連合の世界会長だった文妍娥氏といった
     教団の大物幹部らと一緒に記念写真に写る関係だった》

 鈴木エイトさんのつぶやき(https://x.com/cult_and_fraud/status/1835795538056515908)によると、《2005年に「あの教団は嫌い」と発言し、統一教会とは一定の距離を置いていた安倍氏がなぜ統一教会に組織票を依頼するまでになったのか誰が安倍氏と統一教会を近づけたのかという最後のピースを示すものに?》と。
 同席者が、アノ萩生田光一・元経済産業相(当時・党総裁特別補佐)とアベ様の実弟の岸信夫・元防衛相というのも興味深い。《誰が安倍氏と統一教会を近づけた》?

 また、中野昌宏さんのつぶやき(https://x.com/nakano0316/status/1835862095277232197)では、《2012年の総裁選を掘り下げてほしいな。その直前の高尾山登山と。》…とあります。高尾山登山とは、以下の件。

   『●村上誠一郎議員の発言よりも、統一協会票の差配等々のアベ様案件こそ
       が《国賊》であり、《党員の品位を汚す行為》だと思いますが?(1)
    【岸田はおかしくなっている! 性差別発言や統一教会擁護の極右安倍
     応援団・小川榮太郎をブレーンに 国葬も小川の進言か】(リテラ)
     《さらに、2012年4月30日に安倍氏は小川氏をはじめ、昭恵夫人や
     支援者らと高尾山の登山をおこなっているが、この登山には
     「世界戦略総合研究所」の事務局次長である小林幸司氏や
     筆頭理事の加藤幸彦氏が参加。ちなみに小林氏はその後、2013年〜
     2016年の「桜を見る会」に4回連続で招待されている。
     安倍氏を再び総理大臣に返り咲かせるためにバックアップしてきた
     小川氏だが、そこに垣間見える統一教会との関係──。》

   『●『エルピス』《政権にダメージを与えかねないスクープを自社では
     報じられず、「後追いならできる」という理由で週刊誌などにネタが…》
    【統一教会最古参元幹部が安倍晋三と教団の深い関係をテレビで
     激白! 総理復帰を決意させた「高尾山登山」にも深く関与】
     (リテラ)《■安倍晋三に総理復帰を決意させた「高尾山登山」にも
     統一教会関係者がこぞって…  …そう、まさに安倍晋三氏が下野
     していたときだった。絶対に安倍晋三を総裁・総理にしなければ
     ならない。そこで阿部氏は、自身が会長を務める統一教会系の
     政策シンクタンク「世界戦略総合研究所」で安倍元首相を招いて
     講演会を開催したほか、「気落ちする安倍元首相を励ますため」に
     高尾山の登山を企画したという。…だが、この安倍元首相に
     総理復帰を決意させた高尾山登山について、阿部氏はこう語ったのだ。
     「私たちが若者たちを300人ぐらい集めてですね、安倍先生、
     もう一度立ってください。私たちは応援しますよ。…
     (安倍氏は)自分を支えてくれる人がすごいいるんだったら、
     自分ももっとやっていいと思えて、もう一度ね、選挙出て、
     それで彼は立ったんだ」》

 《2012年の総裁選を掘り下げる必要がありそうだ。その際、カルト協会とどんなヅボヅボな支援があったのか? それが2013年の参院選でのヅボヅボにどのように繋がったのか。


 アサヒコムの記事【安倍晋三氏と旧統一教会会長、自民党本部で選挙支援確認か 写真入手】(https://www.asahi.com/articles/ASS9J2PWQS9JUTIL006M.html?iref=comtop_7_01)、《安倍晋三首相(当時)が2013年の参議院選挙直前、世界平和統一家庭連合旧統一教会)の会長らと自民党本部の総裁応接室で面談していたとみられることが複数の関係者への取材でわかった。自民党の萩生田光一・元経済産業相や岸信夫・元防衛相、教団の友好団体トップらが同席。朝日新聞は面談時とされる写真を入手した。面談は参院選公示4日前の13年6月30日だったといい、複数の関係者は取材に「教団側による自民党候補者の選挙支援を確認する場だった」と証言した》。

 早速、朝日新聞朝刊を確認してみると、《複数の関係者は取材に、「4日後に公示を控えた参院選で、自民党比例区候補の北村経夫・現参院議員を教団側が全国組織を生かして支援することを確認する場だった」と話している。参院選は13年7月21日に投開票され、元産経新聞政治部長の北村氏が初当選した。北村氏は22年に実施された自民党の点検で、教団側からボランティアの選挙支援を受けたと答えている。自民党は12年12月の衆院選に大勝し、第2次安倍政権がスタート。13年7月の参院選で勝利して「ねじれ」を解消し、長期政権を築いた》とある。さらに、《首相である自民党総裁国政選挙直前党本部総裁応接室側近と共に旧統一教会トップらと会い教団による選挙応援について確認していた――。取材では2013年時点のこうした構図が浮かぶ。自民党は「党として教団との組織的な関係はない」と繰り返してきたが、疑義は深まる形になる》と。
 《党として教団との組織的な関係》があったという結論で良いのでは、予想していたけどね。安倍三代からジワジワ広がっていったわけ。カルト協会と、自民党は組織としてヅボヅボ壺壺だったという結論。さて、今般の総裁選、裏金問題や、勝共連合を含めたカルト協会問題に絡む候補者や推薦者を除いていくと、さらには、日本会議関係者も除けば、残る方は居るのでしょうか? ブログ主は、9人の総裁候補者の誰もがニッポンの首相にはなってもらいたくないなぁ。アベ様の「遺言に従って」なんて口走る傲慢なエラーヒューマン大臣河野太郎デジタル相と並び、個人的に最も嫌な候補者の1、2位な)アベ様「命」な高市早苗氏に勢いがあるようで、気持ち悪いのですが、この朝日新聞のスクープがその足をすくってくれることを祈っています。






 さて最後に、北村経夫氏議員について振り返ってみると、かなりの〝人物〟だったことが分かる。過去のリテラや長周新聞によると…:

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●つまり、アベ様は《堂々と、司法の場でも違法性が指摘されている》統一協会の《実質トップの名前を自ら挙げ、敬意を表したのである》

片山さつきは警察庁長官を使い奈良県警に圧力! 自民党が隠したい安倍元首相と統一教会の深い関係、名称変更をめぐる疑惑】(リテラ)

 …安倍氏と統一教会の密接な関係を疑わせる問題はまだまだある。

 そのひとつが、安倍氏の子飼い議員である北村経夫・参院議員が初当選した2013年参院選をめぐる内部文書だ。北村氏は元産経新聞政治部記者で、「踊る宗教」と呼ばれた天照皇大神宮教の教祖・北村サヨの孫にあたる。サヨは岸信介との関係が深かったとされ、「プレジデント」2015年5月4日号には「安倍首相は、以前から、踊る宗教のサヨに感心して“あの人はすごい人だ”と、よく話しています」との安倍氏周辺のコメントが掲載されている。

 そして、『徹底検証 日本の右傾化』(塚田穂高・編著/筑摩書房)におさめられた、統一教会について取材するジャーナリスト・鈴木エイト氏の寄稿によると、北村氏は比例で初出馬した2013年の参院選では、統一教会は全国の信者に北村氏への期日前投票を指示。内部文書では、こう記述されていたという。

首相からじきじきにこの方を後援してほしいとの依頼があり、当落は(略)当グループの組織票頼みですが、まだCランクで当選には程遠い状況です。参院選後に当グループを国会で追及する運動が起こるとの情報があり守ってもらうためにも、今選挙で北村候補を当選させることができるかどうか、組織の「死活問題」です。〉

 首相、つまり安倍氏が直接、統一教会に北村氏の後援を依頼した──。しかも、鈴木氏のレポートによると〈北村の福岡選挙事務所には統一教会系政治団体・世界平和連合から女性事務員が派遣され、後援者名簿には全国各地の勝共連合と世界平和連合の幹部の名が記されていた〉といい、北村氏も選挙運動期間中に統一教会2カ所で礼拝に参加・講演。〈統一教会内部の情報筋によると、北村に対する統一教会票の上積みは約八万票で、その結果、北村は一四万二六一三票を得て当選〉したというのである。…
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●茂木敏充幹事長、統一協会と「党としては一切関係がない」…《その爛れた関係が岸信夫防衛相や二之湯智国家公安委員長、末松信介文科相…》

安倍元首相と統一教会の直接的な深い関係が発覚!「桜を見る会」にも統一教会関係団体幹部を招待】(リテラ)

 安倍氏が応援する候補は、ほぼ確実に支援してもらえる──。しかも、これを裏付けるような内部文書もある。それは、安倍氏の子飼い議員である北村経夫・参院議員が初当選した2013年参院選をめぐる内部文書で、統一教会について取材するジャーナリスト・鈴木エイト氏が公開しているものだが、そこには〈首相からじきじきにこの方を後援してほしいとの依頼があり〉という一文が出てくるからだ。

 その上、衝撃的なのは、「統一教会のダミー団体のトップとの面談」や「統一教会系施設での泊りがけの研修までおこなわれているということだろう。先日おこなわれた参院選でも、安倍氏の元首相秘書官で、全国比例で出馬し当選した井上義行氏が選挙期間中に統一教会系の集会に参加、教会関係者が「うちの教会、うちの組織もたくさんの問題がありますこの問題を整理してくださる方が井上義行先生でございます!」「井上先生は、もう食口(信者)になりました」と紹介され、井上氏も「私は同性婚反対を、信念を持って言っていますから!」などと呼応していたことが報じられているが、集会への参加や面談、泊りがけの研修などを経て“統一教会の代理人として培養されていくシステムが自民党内には出来上がっていたのではないか。

 ともかく、このように安倍氏の一存で統一教会の組織票の差配が決まっていたとすれば、安倍氏は統一教会に“相当な恩”があったことになる。つまり、2019年に統一教会系のイベントにわざわざビデオ出演し、統一教会の韓鶴子総裁を褒め称えるようなスピーチをおこなったのも、そうした選挙協力に対する恩返しの意味合いもあったのではないか。…
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●《「真のお母様」と崇め奉ってきた自民党内の「赤子」たちは、黙ってないで公明正大にカミングアウトすべきである》(狙撃兵)

山際一人で誤魔化すな】(長周新聞)

 …しかし解せないのは、一連の過程で山際以上にズブズブだった「安倍晋三と統一教会の関係」であったり、「清和会と統一教会の関係」という本来追及されるべき本丸が後景に下がっていることで、山際一人がヤンヤと生け贄にされているのも何だか的外れというか、違うような気がするのである。いつの間にか主人公が入れ替わっていやしないか? と。

 2018年、2019年に山際が韓鶴子のイベントに参加していたとされる写真には、山際に加えて安倍晋三の子飼いで知られた江島潔(山口県選出・参議院議員)が2枚ともにバッチリ映り込んでいるし、山際とともに韓鶴子を挟んでいる写真の横には北村経夫(山口県選出・参議院議員)も収まっている。従って山口県内では、「山際大臣と韓鶴子のツーショット写真」としてニュースで紹介される度に、「江島と北村もいるじゃないか!」「アイツら安倍晋三の使いとして行ったんじゃないのか?」と話題なのである。

 山際と同時に江島や北村が何をしに韓鶴子に会いに行ったのかも明らかにされなければ極めて不平等であるし、衆議院議長の細田であるとか、山谷えり子萩生田光一菅義偉はじめ統一教会との関係性について暴露されてきた者たちについても、同じように追及の手が伸びなければ、山際更迭はただのガス抜きにしかならない。教団が自民党国会議員に100人以上もの秘書軍団を送り込んでいるといわれている以上、潜り込んでいる宗教組織のスパイを一人残らず炙り出さなければならないし、山際更迭をもってそれらすべてがチャラというのもおかしな幕引きである。

 だって、教団にとっては山際一人が生け贄にされたところで、その他に100人以上もの国会議員及び秘書軍団が使える駒として生き残っている訳で、「政治家を組織して国を動かす企みは引き続き温存され、反社会的宗教団体による政界汚染については、何らの解決にもケジメにもなっていないのである。日頃から「国を守る!」とか防衛についてやかましい右派陣営がなぜかそのことについてダンマリなのも不思議である。スパイ防止に本気ならば、まさにスパイ摘発に身を乗り出すべき時なのに、まるで何もなかったことのようにスルーしようとしているのである。…
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https://www.asahi.com/articles/ASS9J2PWQS9JUTIL006M.html?iref=comtop_7_01

安倍晋三氏と旧統一教会会長、自民党本部で選挙支援確認か 写真入手
編集委員・沢伸也 高島曜介
2024年9月17日 4時00分

     (安倍晋三元首相と旧統一教会幹部が並んだ写真
      (画像を加工しています))

 安倍晋三首相(当時)が2013年の参議院選挙直前、世界平和統一家庭連合旧統一教会)の会長らと自民党本部の総裁応接室で面談していたとみられることが複数の関係者への取材でわかった。自民党の萩生田光一・元経済産業相や岸信夫・元防衛相、教団の友好団体トップらが同席。朝日新聞は面談時とされる写真を入手した。

 面談は参院選公示4日前の13年6月30日だったといい、複数の関係者は取材に「教団側による自民党候補者の選挙支援を確認する場だった」と証言した。

 関係者によると、安倍氏が面談したのは、当時の教団会長の徳野英治氏や、教団関連団体「全国祝福家庭総連合会」総会長でその後に教団世界会長に就いた宋龍天(ソンヨンチョン)氏、教団友好団体で保守系政治団体「国際勝共連合」会長の太田洪量(ひろかず)氏。勝共連合の幹部2人も同席した。自民党側は総裁の安倍氏のほか、党総裁特別補佐だった萩生田氏と、安倍氏実弟の岸氏が出席した。

 入手した写真は複数あり、安倍氏が徳野氏らと並んで立つ姿や、安倍氏が着席して徳野氏らと話す場面だった。こうした写真は例がない。

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コメント (3)
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●アベ様が《集団的自衛権の行使容認を閣議決定…このタイミングで自衛官募集のダイレクトメールが届けられた…「赤紙が来た」「召集令状だ」》

2023年09月15日 00時00分25秒 | Weblog

[※ 防衛大学、教育・指導という名のいじめ・暴行 (東京新聞2019年3月18日)↑]


(2023年08月16日[水])
まずは、昔のブログ(2014年08月08日 00時00分18秒)『●いろんな意味で疲れます…住民基本台帳活用とアイドルによる「番宣」で「果てしない夢」へGO!』にコピペさせていただいていた、半田滋さんによる東京新聞のコラム【【私説・論説室から】自衛官募集で「赤紙来た」】を再引用します。

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【私説・論説室から】
自衛官募集で「赤紙来た」
2014年8月6日

 「平和を、仕事にする」。自衛隊の募集案内が七月上旬、全国の十八歳の若者宛てに一斉に送付された。安倍晋三首相は七月一日、集団的自衛権の行使容認を閣議決定した。このタイミングで自衛官募集のダイレクトメールが届けられたのだ。

 インターネットを利用したツイッター上では「赤紙が来た」「召集令状だ」といったつぶやきがあふれた。防衛省は地方自治体が持つ住民基本台帳から適齢者の住所、名前などの個人情報を入手している。政府が自衛隊に入隊してほしいと考えた適齢者(十八~二十六歳)へ、いつでも募集案内を送りつけることができると証明された。

 八月一日から十日までは、AKB48の「ぱるる」こと島崎遥香さんによる自衛官募集のテレビCMがオンエアされている。「自衛官という仕事、そこには大地や海や空のように果てしない夢がひろがっています

 AKB48採用の理由を防衛省人材育成課は「親しみやすいうえ、東北復興にボランティアとして活躍している。『人の役に立ちたいという若者に訴えかける力がある」という。だが、自衛官になって「人助け」をしようとする若者の夢は「戦争参加の可能性」により、打ち砕かれたのではないか。「果てしない夢」はしぼんでしまったのに「夢のある自衛官になろう」と呼びかけるのだからブラックジョークというほかない。 (半田滋
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 さて、山田祐一郎安藤恭子両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/「赤紙」があなたにも? 自衛隊の入隊勧誘ダイレクトメール 知らないうちに自治体が個人情報を】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/268883?rct=tokuhou)。《自治体から自衛隊へ、若者の個人情報の提供が拡大している。進路を選ぶ年齢の住民に突然ダイレクトメール(DM)が届き、あたかも戦時中の「赤紙」を連想させるという声も。背景にあるのは、深刻な自衛官のなり手不足だ。政府はさまざまな対策を打ち出しているが、根本的な原因はどこにあるのか。戦後78年の終戦記念日を前に、教訓を考えた。(山田祐一郎安藤恭子)》。

   『●日本国憲法第九条「国権の発動たる戦争と、
     武力による威嚇又は武力の行使は、永久にこれを放棄する」
   『●沖縄では自衛隊入隊の説明会依頼は無し、
       なので、住民基本台帳を閲覧して個人情報を入手
   『●いろんな意味で疲れます…住民基本台帳活用と
      アイドルによる「番宣」で「果てしない夢」へGO!

 防衛大学校もあの惨状。《学外から招いた怪しい右翼系論客に学生たちに対する講演をさせるケースまであり、防大内に不適切な人士が入り込むチャンネルになってしまっています》、《怪しげな論客が教室で、政治的に偏向した低レベルの「講演」を学生たちに行い、彼らを招聘した「咎人」自衛官教官は良いことをしたと考え、怪しい論客は「防衛大学校で講演した」ことで自分に箔を付ける。そうした行為がまかり通っているのです》《困ったことに、この種の「商業右翼」を講師として学外から招く悪習は、防大のみならず陸海空の幹部学校(上中級幹部を養成する自衛隊の教育機関)にまで見られるのです》。
 また、《防衛ジャーナリスト半田滋の丹念な取材レポート。防大現役教授の内部告発文書が話題になっています。武器は爆買いし配備していますが、それを使い動かす自衛隊員は慢性的な人手不足リーダーを育てるはずの防衛大学校では、目を覆うばかりのハラスメントや「商業右翼」人士のトンデモ講演で、能力と意欲のある学生ほど進路を転換する。等松防大教授の内部告発「危機に瀕する防衛大学校」から、そういう防大の崖っぷちを具体的に取り上げつつ、学生はどんな時に卒業後に自衛官にならないのか、わかりやすい背景を解説します。自衛隊離れの数字は、半田さんの独自取材。そうだよね、みんな、海外の戦場にはいきたくないよね、と思わず納得する結果でした》。

   『●「たちかぜ」海自イジメの隠蔽と、
       そして、ホイッスル・ブロワーへの第二のイジメ進行中
    《内部告発した三等海佐は海自で懲戒処分の審理対象になり
     厳しい立場に追い込まれている機密情報を漏らした公務員への罰則を
     強化する特定秘密保護法の成立は、機密性のない情報の内部告発までも
     萎縮させるおそれもあり今後こうした告発者はますます出にくくなりそうだ》
    《自衛隊全体では「いじめ」による自殺も問題になっている。九九年、
     護衛艦「さわぎり」乗員の三等海曹の自殺、〇五年航空自衛隊浜松基地の
     三等空曹の自殺は、ともに上官による「いじめ」が裁判で指摘された》

   『●「たちかぜ」海自イジメへの道…《最も重要なリーダー
     シップ教育の一つである後輩指導》という名のいじめ・暴行[*]
   『●《防衛大学校…を設置する国》には責任なし?
     嫌がらせ・イジメとも呼べないほどの暴行が蔓延を見て見ぬふり…
    「そして、《国の責任》。《「防衛大の安全配慮義務違反があったとは
     言えない」として男性の請求を棄却し、国の責任を認めなかった》。
     足立正佳裁判長、そりゃぁないでしょ!? 《最も重要な
     リーダーシップ教育の一つである後輩指導》という名のいじめ・
     暴行が横行。本当に、《国の責任》はないのか?」
    「《教育》、《指導》という名のいじめ暴行。《幹部自衛官を養成する
     防衛大学校》を卒業し、〝見事な〟幹部自衛官自衛隊の幹部》へと
     〝成長〟したのでしょう…これは、「たちかぜ海自イジメなどなど
     への道です、きっと。」

   『●防衛大学校の《教育》、《指導》という名のいじめ、暴行 ―――
     国にも責任あり。一審福岡地裁判決を変更した、当り前の福岡高裁判決
    「三宅勝久さんによる、スギナミジャーナルの記事【元防大生の若者の
     たたかいが社会に与えた勇気と感動】」

   『●《損害賠償請求…情報は自衛隊が握っていて開示には高いハードル…
     組織の隠蔽、閉鎖体質が改まらない限り、自浄作用は期待できない》
   『●悪法《防衛費増額の財源を確保する特別措置法…貴重な財源は少子化
     対策や物価高への対応など国民にとっての喫緊の課題に充てるべき》
   『●【<ますます迷走マイナ保険証> 防大内部告発・「処理水」放出・大阪万博
     ・「捏造」大川原化工機【山田厚史の週ナカ生ニュース】】…落ち込むょ
    「防衛大学の腐敗(等松春夫教授の告発)…」

   『●衝撃《防衛大現役教授が実名告発》…《等松春夫教授が公開した衝撃的な
        論考『危機に瀕する防衛大学校の教育』について》のインタビュー
   『●『危機に瀕する防衛大学校の教育』から見えてくるもの…《自衛隊
      離れの数字…そうだよね、みんな、海外の戦場にはいきたくないよね》
   『●等松春夫教授《困ったことに、この種の「商業右翼」を講師として学外から
      招く悪習は、防大のみならず陸海空の幹部学校にまで見られるのです》

 「まずは、「戦争絶滅受合法」を可決し、自公議員や支持者をはじめとしたオトナがお手本を示して、「非戦闘地域」の現状を確認してもらってから…」。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/268883?rct=tokuhou

こちら特報部
「赤紙」があなたにも?自衛隊の入隊勧誘ダイレクトメール 知らないうちに自治体が個人情報を
2023年8月9日 12時00分

 自治体から自衛隊へ、若者の個人情報の提供が拡大している。進路を選ぶ年齢の住民に突然ダイレクトメール(DM)が届き、あたかも戦時中の「赤紙」を連想させるという声も。背景にあるのは、深刻な自衛官のなり手不足だ。政府はさまざまな対策を打ち出しているが、根本的な原因はどこにあるのか。戦後78年の終戦記念日を前に、教訓を考えた。(山田祐一郎安藤恭子


◆高校3年生の長男に

     (東京都内に届いた自衛隊の勧誘チラシ=一部画像処理)

 「平和な日本で在り続ける為に」「自衛隊という選択肢」

 7月上旬、東京都内の会社員女性宅に届いた高校3年生の長男(17)宛てのDM。防衛省と書かれた封筒を開けると、そんな言葉が書かれたチラシが入っていた。「進学先としての防衛大であればそういう選択肢もあるかとも思えるが、『自衛隊』と書かれると、抵抗を感じた」と女性は話す。

 DMは全国の自衛隊地方協力本部が、高校を卒業する18歳や、大学を卒業する22歳に向けて送ったものだ。自衛隊法では、都道府県知事や市町村長が自衛官の募集事務の一部を行うと規定しており、DMを送るための「氏名」「生年月日」「性別」「住所」の個人情報を、全国の多くの市区町村が自衛隊側に紙や電子媒体で名簿提供している。

 従来は、多くの自治体が住民基本台帳の閲覧や書き写しを認める形にとどめていた。大きく転換したきっかけは、2019年2月、安倍晋三首相(当時)が自民党大会で「都道府県の6割以上が新規隊員募集への協力を拒否している」と述べたこと。政府は20年12月、「市区町村長が住民基本台帳の一部の写しの提供が可能であることを明確化する」ことを閣議決定し、翌年2月に防衛省と総務省が各自治体に提出が問題ないことを通知した。

 防衛省によると、18年度は紙と電子媒体による名簿提供が全1741自治体中683自治体だったのに対し、22年度は1068自治体に増加。これに対し閲覧は、894自治体から534自治体に減少した。名簿提供が39%から61%に増え、逆転したことになる。


◆安倍元首相の発言で「名簿提供が拡大」

 「安倍元首相が自治体をやり玉に挙げたことで一気に名簿提供が拡大した」と話すのは、市民団体「改憲・戦争阻止!大行進川崎」事務局の上田豊さん。7月に川崎市に対し、名簿提供の中止を申し入れた。「まさに自治体による戦争協力」と市の対応を批判する上田さん。「戦時中に自治体職員が住民に赤紙を持って行ったのと同じ構図だ」と指摘する。

 「こちら特報部」は8日午後、東京都練馬区と埼玉県朝霞、和光、新座市にまたがる陸上自衛隊自衛隊朝霞駐屯地の周辺を訪ねた。陸自広報センターがある朝霞門近くには「自衛官募集」の大きな看板と、「全国統一夏季採用広報キャンペーン実施中」の横断幕が掲げられていた。

     (陸上自衛隊朝霞駐屯地のフェンスにある
      自衛官の募集案内=埼玉県和光市で)

 30代と40代の息子がいる朝霞市内の女性(60)は「子どもが学生の時は募集のチラシが送られてきていたし、電話でも勧誘があった」と振り返る。学生はDMが届いたら、自衛隊への就職を考えるのか。和光市駅から出てきた大学1年の男性(18)は「考えたこともなかった。国を守ることも大事だと思うけど、命を危険にさらすのは嫌だ」と話した。

 前出の、DMを受け取った女性は「人を殺傷することを前提とした訓練をさせるために息子を育ててきたわけではない。一方で経済的な事情で選ばざるを得ない若者もいるので複雑だ」と心境を明かした。

 知らないうちに個人情報を提供され、年齢を見定めてDMが届く状況は問題ではないのか。甲南大の園田寿名誉教授(刑法)は「住民基本台帳法は台帳の閲覧を認めているだけ。提供の規定はなく同法を逸脱している。自衛隊法からみても自治体管理の個人情報まで得ようというのは、拡大解釈の恐れがある。自衛隊だけ特別扱いというのもおかしい」と述べる。

 情報提供を望まない人を名簿から除外する「除外申請」制度もあるが、市民に周知されているとはとても言えない。DMが届いた保護者や子どもが困惑するのは「当たり前」と園田氏。「個人情報を提供されたくないという『自己情報コントロール権』を守りたいと思うなら、居住する自治体に対し、何を根拠に提供したのか問い合わせ、異議申し立てもできる。なし崩し的に自治体の名簿提供が広がるのは筋が違う」


◆少子化やハラスメントで応募者減少

 背景には自衛官応募の減少傾向もある。先月公表された2023年版防衛白書によると、22年度の自衛官などへの応募者数は7万4947人。前年度の8万4682人から1万人近く減った自衛官の定数割れも慢性的で、22年度末は定数約24万7000人に対し、現員数は約22万8000人だった。

 こうした状況を受け、政府の人的基盤強化策に関する有識者検討会は7月、報告書を提出。任期がある自衛官候補生制度の見直しや、幹部自衛官となる前提で理工系学生に奨学金を貸与する「貸費学生制度」の対象者拡大を推奨。給与増額、ハラスメント根絶なども求めた。

 だが、福島県の陸自郡山駐屯地に所属していた五ノ井里奈さんが自衛官を辞めた後の22年、前年に男性隊員3人に押し倒されるなどの性被害を受けていたと公表。愛知県の航空自衛隊小牧基地は今年5月、後輩の男性隊員の顔にマグカップを投げつけ歯が折れるなどのけがをさせたとして、40代男性空曹長を停職6カ月の懲戒処分とした。

 「応募減は少子化だけが原因ではない。相次ぐパワハラ、セクハラ報道をみれば、入隊は不安だろう。五ノ井さんに土下座までした隊員たちが裁判で居直ったことも今後の採用に響く」とみるのは、元自衛官で軍事ジャーナリストの小西誠氏だ。「いじめやハラスメントが相次ぐのは軍隊の構造。24時間営内勤務の生活環境がいまの日本にそぐわない。有事となれば、さらに人はいなくなる

 令和を生きる若者に届くDM。明治大の山田朗教授(日本近現代史)によると、徴兵制があった戦前の「赤紙」は旧日本軍の臨時召集令状を表し、その紙の色をとって呼ばれた。日中戦争が始まったころから、戦地に赴いて退いた予備役や、徴兵検査を経て体格が良くないなどの理由で入営しなかった補充兵役らを対象に届いた。

     (自衛隊への名簿提供中止を訴え
      署名活動する人たち=7月、川崎市で)


◆欧州で進む陸軍削減「日本は軍縮怠る」

 「自分はもう呼ばれないと安心したところに赤紙は届くから、ショックは大きかった。自衛隊勧誘のDMに『数日以内に来い』というような強制力はないが、突然送られてくるという点で、赤紙と重なる」と山田氏は指摘する。日本の戦況が悪化し、敗戦に至るまで赤紙は送られ続けた。

 戦後78年を迎える日本の状況を「際限なき軍拡。自衛官が定数割れというが、そもそも今の日本に見合った兵力なのか」と疑問視する。冷戦後、西ドイツやフランス、英国の各陸軍は兵力を大幅に減らしてきたが、「日本は軍縮の努力を怠ってきた陸自を地域に張り付かせるやり方を変えず、いまは南西諸島にシフトしている」という。

 「ミサイル配備などみてくれの軍事力を拡充しても、相手国も引けず、最前線の緊張を高めるだけだ平和を実現するには文民統制下での情報収集・分析、それに対話と軍縮の努力を重ねることが必要だ


◆デスクメモ

 大戦末期、日本は平時よりはるかに多い軍人を動員。予算の大半を戦費に充て、国民生活はどん底にたたき落とされた。民間を含む国力の圧倒的な劣勢を無視し、軍事力で出し抜けば勝てると妄信。その結果、軍人・軍属230万人、民間人80万人が死んだ歴史に学ぶ点は多い。(本)

【関連記事】PAC3が沖縄で民間港湾地区に展開 自衛隊が市民の日常にじわりと「浸食」
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●《岸田首相、なぜ防衛費をあげるのですか…「日本が戦争の準備をしているような気がする」と不安になった…児童は首相の返事を待っている》

2023年02月17日 00時00分45秒 | Weblog

(2023年02月04日[土])
赤紙〟の来る時代へ…自公政権を支持し、自公お維の議員によくも投票できるものだ。子や孫を、そんなに戦場に行かせたいものかね、そんなに人殺しに行かせたいものかね? 戦争法の前に、「戦争絶滅受合(うけあい)法案」の制定が必要。

   『●『城山三郎の昭和』読了(1/3)
   『●「戦争屋」「死の商人」の胸に
     「老人のワッペン」はお似合い……「血税と赤紙」の時代
   『●「18歳選挙権」にさえ無関心?: 
       血税と赤紙と、そして、(経済的)徴兵制への第一歩か?
   『●血税と赤紙と…「主権者である天皇に
      徴兵制に基づき血を納めた」。そして、いま、アベ国王へ血税が
   『●子供たちと赤紙: 「学校保護宣言」に調印しない戦争好き、 
                      侵略戦争マニアな国々はどこ??
   『●アベ様の「誇りある国へ」= 
     戦争で「殺す側になる」「人殺しに加担する」、でいいのか?
   『●高校生による壊憲法案反対デモ: 
     赤紙を受け取る側の論理、人殺しに加担させられる側の論理
   『●「赤紙」の来る時代…
     綿井健陽さんの「“平和”のありがたさをしみじみとかみしめたくなる映画」
   『●経団連は、「プルトニウムをつくる装置」再稼働を後押し。 
             そして、国家戦略としての「武器輸出」を推進!
    「…頭に浮かんだのは、「死の商人」、「赤紙」。
      これまで数十回にわたって、CMLの記事について、
     以下を「つぶや」いてきました。
       - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
       ■「赤紙」が来る時代
        http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/c5aecf5f3f80e3bdca64d1b8b6603ed0
        『[CML 035569武器輸出に資金援助』
        http://list.jca.apc.org/public/cml/2014-December/035684.html
        「武器を売って手にした金で、
         娘はピアノを買ってもらい平和の曲を奏でる
       - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -」

   『●アベ様参院選公約「子育て…」: 「3歳児、おなかすいて盗んだ」 
                      …アベ様のニッポン、病んでいないか?
    「子どもや若者に赤紙が送り届けられるような、
     アベ様による経済的徴兵制悪徳企業型徴兵制の世、
     そんな悍ましい世にしていて本当に良いのですか?」

   『●自民党の武藤貴也衆院議員: 赤紙を送る側の(非)論理、
                     人殺しに加担させる側の(非)論理
    《◆「シールズ」学生ら反発 「みんなの思い」「全体主義見えた
     …「戦争が嫌だというのは、個人の考えだけでなく、みんなの思いでも
     あるのに」。…元山仁士郎さん…があきれる。「個人が重んじられる
     社会が許せないんでしょう。自民党の改憲草案にある全体主義的なものが
     垣間見えた気がする」》

   『●政治家の浅ましさ、政治の貧困: 
    「あたかも完璧な貧困者でないと許さないかのような社会」は病んでいる
    「2016年7月参院選の自民党による公約の一つは
     「子育て支援など社会保障の充実を据える「1億総活躍社会」の推進」でした。
    公明党も「子育ての党」を謳っていました、散々子供や若者に「赤紙」を
    送るようなことをしておきながら…。そういった公約が、100兆を越える予算に
    どれほど反映されているのでしょうか?
    政治の貧困、与党・「癒」党政治家のココロの貧困・浅ましさを感じざるを
    得ません。ニッポン社会も歪みます。《あたかも完璧な貧困者でないと許さない
    かのような社会は、病んでいよう》」

 《児童は首相の返事を待っている》…《児童》の声や《沖縄の人の声》を「聞く力」など、キシダメ氏にあろうはずもない。首相からの《返事》は赤紙では……。
 東京新聞の記事【岸田首相、教えて?「なぜ防衛費をあげるのですか」 世田谷の小学6年生たちが質問の手紙】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/229015)によると、《岸田首相、なぜ防衛費をあげるのですか—。政府の安全保障政策などに疑問を持った東京都世田谷区の小学6年生36人が、10項目の質問をまとめ、岸田文雄首相に手紙を出した。1年間、総合学習で平和について考え、「日本が戦争の準備をしているような気がする」と不安になったという。手紙には有志6人が個人で書いた意見が同封されており、児童は首相の返事を待っている》。

 「聞く力」があるのなら、こんなヒトデナシなことを出来ようはずもない。

   『●《沖縄戦で亡くなった人の骨が今も残る激戦地の土が、戦争のための
      基地建設に使われる。戦没者の尊厳に対するこれほどの冒涜はない》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/229015

岸田首相、教えて?「なぜ防衛費をあげるのですか」 世田谷の小学6年生たちが質問の手紙
2023年2月3日 06時00分

 岸田首相、なぜ防衛費をあげるのですか—。政府の安全保障政策などに疑問を持った東京都世田谷区の小学6年生36人が、10項目の質問をまとめ、岸田文雄首相に手紙を出した。1年間、総合学習で平和について考え、「日本が戦争の準備をしているような気がする」と不安になったという。手紙には有志6人が個人で書いた意見が同封されており、児童は首相の返事を待っている。


◆戦争の歴史や現在の安全保障問題を学習

     (岸田首相に書いた手紙について話す
      小学6年生=東京都世田谷区)

 10項目には、防衛費増額についての質問など、児童らの疑問が並ぶ。

  なぜ基地をつくるのですか?

  辺野古に基地を移すのですか? 沖縄の人の声を聞いてますか?

  日本に米軍基地があることについて、どう考えてますか?

  なぜ平和憲法があるのに、日本に軍隊があるのですか?

  戦争についてどう考えてますか?

  なぜ自衛隊が、国を守る以外に攻めてもいいというルールになったのですか?

  国債はどうやって返していくつもりですか?

 児童たちは、総合学習で第2次世界大戦の沖縄戦や、米軍普天間飛行場の辺野古移設について学び、昨年10月には沖縄へ4日間の学習旅行に行った。沖縄では「死ぬのは怖くなかった。苦しまず、楽に死にたいと思った」という戦争経験者の話を聞いた。地元の児童とも交流し「授業中、訓練による騒音が聞こえてくる」という悩みも聞いた。

 旅行後、クラスで「戦争は遠い昔のことだと思っていたが、今に続く問題だ」と問題意識を持ち、「今後何をするか」と話し合った。ちょうど政府が国家安全保障戦略など安保関連3文書を改定するというニュースを知り、「首相に理由を聞いてみたい」と手紙を送ることを決めた。36人の質問を担任の教諭が10項目にまとめたが、さらにそのうち6人は「もっと思いを伝えたい」と追加で手紙を書いた。

 そのうちの一人は手紙で、敵基地攻撃能力の保有を可能にする安保戦略の転換に触れ「ミサイルをミサイルで反撃することが戦争の発端だと思っていて、戦争に向かう準備をしているように思えます」と心配。「選挙権はありませんが、政府の方々に気持ちを伝えられてうれしいです。日本中、世界にまで広がる大規模なことだと分かっていますが、大人より未来を生きる私たちの意見を聞いてくれ、信じてくれると期待しています」とつづった。

 手紙は首相官邸宛て。各政党やメディアにもコピーを郵送した。首相官邸事務所は「一般的に手紙が来た場合は仕分けして、担当部局や内閣官房で適切に対応する」と話した。


◆有志の子どもたちが書いた手紙の内容(抜粋)

 ・自分だけの意見ではなく、人の意見もちゃんと聞き、いろいろな意見があることを理解しないと、平和にはならないと思います。なので、沖縄の声も聞いてください

 ・沖縄へ行き、戦争を体験した方々の話を聞くのは辛つらかったです。今じえいたいがこうげき出来できる様になってしまって、もしかしたら戦争が起きてしまうかもしれないと思い毎日しんぱいです…。

 ・日本を守るっといってまた、ひさんなことになるのがしんぱいです。なんのためにするのかをおしえてほしいです

 ・基地についてどう思いますか? 沖縄のことどう思いますか? アメリカのことどう思いますか? おへんじをもらえたら、うれしいです。

 ・戦争の事をどう思っていますか。米軍基地を辺野古に移せつすることについてどう思いますか? 海に移せつすることによって生物が死んでしまいます。もう一度考え直してほしいと思っています。

【関連記事】岸田首相の「聞く力」はどこに…? 国会素通りの安保大転換を正当化
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●新年こそは、まともな国に生まれ変わることを切に願う ――― 素晴らしい国にならなくてもいいので、〝まともな国〟になってほしいだけ

2023年01月01日 00時00分57秒 | Weblog

(20221217[])
明けまして、おめで………公的には何も御目出たきことのないニッポン。年初から、この話題か!? 今年こそは、自公政権が倒れ、政権交代が起き、まともな国に生まれ変わることを切に願う。素晴らしい国にならなくてもいいので、〝まともな国〟になってほしいだけ。そんな初夢が実現することを願うばかりだ。とにかく、2022年末まで、何も希望が見いだせずにいたが、さて、新年は…。

 日刊ゲンダイのコラム【適菜収それでもバカとは戦え」/2022年振り返り「今年のバカ」トップ10(前編)橋下徹、ひろゆきがランクイン】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/315339)、《今年もバカが豊作だった。恒例の年末企画「今年のバカ」トップ10。》
 さらに、後半。【適菜収「それでもバカとは戦え」/2022年振り返り「今年のバカ」トップ10(後編)統一教会、三浦瑠麗を抑えてのトップは?】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/315706)によると、《前回に続き恒例の年末企画「今年のバカ」トップ10を振り返る。》

 「ゴールまで、ウラジーミル、二人の力で、駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか」「君と同じ未来を見ている」と言っておきながら。
 《安倍晋三 4月17日、全力でこびていたロシアのプーチンに対し、「ウクライナの祖国を守るという決意の強さを見誤った。そして自分の力を過信した結果、こういうことになっている」と発言。「自分の力を過信して北方領土をむしりとられたバカは一体どこのどいつなのか?

 さて、統一協会問題、もうお終い? そんな訳がない。何の問題の解決にも至っていない。数多のアベ様案件の一つ。どんだけニッポンの政を歪めてきたのか。名称変更問題一つをとっても、放置したままじゃないか。ズブズブ壺壺ヅボヅボでない自民党議員はほぼ居ないようだが、《「政治とカネ」の疑惑を抱える》議員も多数で、キシダメ首相自身も…
 リテラの記事【被害者救済法案で統一教会と自民党の関係に蓋をする岸田首相 ズブズブ萩生田光一はなぜ政調会長を辞任せず大きな顔をしているのか】(https://lite-ra.com/2022/12/post-6250.html)によると、《だが、岸田政権は、この救済法案の成立と今国会の閉会をもって、統一教会問題の幕引きとするつもりなのはミエミエだ。そんな馬鹿な話があるか。そもそも統一教会は霊感商法などで大きな社会問題となってきたにもかかわらず、行政や警察はメスを入れることなく放置してきた。この背景には政治の力」「政治の意向があったと囁かれている。しかも、下野をきっかけに安倍晋三・元首相がこの反社会的団体と急接近。安倍派を中心にした自民党議員と密着関係にあったことが、この約半年間のあいだに次々と明るみに出た。とりわけ重要なのは、安倍政権下の2015年におこなわれた統一教会の名称変更問題だ。名称変更によって「あの統一教会」だとは気づけず被害が拡がった可能性は高く、極めて深刻な問題であることは言うまでもない。ところが、岸田政権は、名称変更を認めた経緯についてまったく明らかにしようとしていない。それどころか、癒着の根幹にかかわる安倍元首相と統一教会の関係について、調査すら拒絶したまま。挙げ句、安倍派の前会長で、2016年参院選の票の差配をおこなったとも指摘されている細田博之氏は、今国会で衆院議長の座に居座りつづける始末だった。ようするに、岸田首相は自民党と統一教会の癒着問題から世間の目を逸らさせ、統一教会問題に取り組んでいるフリをするために救済法案を利用してきたのである。こんなインチキが許されるはずがない。いや、問題は岸田首相だけではない。とりわけ目に余るのは、すでに統一教会問題などなかったかのような態度をとっている、自民党・萩生田光一政調会長だ》。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/315339

適菜収 作家
近著に「ニッポンを蝕む全体主義」「日本人は豚になる」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書45冊以上。「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。本紙連載が書籍化「それでもバカとは戦え」好評発売中

適菜収「それでもバカとは戦え」
2022年振り返り「今年のバカ」トップ10(前編)橋下徹、ひろゆきがランクイン
公開日:2022/12/03 06:00 更新日:2022/12/03 06:00

     (コントかよ(岸田首相)/(C)日刊ゲンダイ)

 今年もバカが豊作だった。恒例の年末企画「今年のバカ」トップ10。


【第10位】松井一郎

 6月27日、松井は政見放送で「維新の会は経費については領収書を公開しています。でも公開しているのが我が党の議員だけというのが大問題なんです」「私立高校、所得制限ありますけど、だいたい80%の人は授業料のキャップをはめてますんで、入学金、授業料、無償で自由に学校を選択できるようになっている」といきなりデマを流した。共産党は以前から使途を公開しているし、私立高校の入学金は有償。投票日が近づくと、大量に嘘、デマを拡散させ、選挙後はシラをきるのが、維新の会の常套手段。


【第9位】岸田文雄

 閣僚や自民党幹部と統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の関係が次々と発覚した件について、「政治の信頼を確保するために政治家としてどうあるべきか。自分自身をしっかり点検してほしい」と発言(8月22日)。その直後に、岸田の後援会長が統一教会の関連団体の議長だったことを「週刊文春」がスクープ。コントかよ。


【第8位】ひろゆき

 米軍キャンプ・シュワブゲート前を訪ね、辺野古新基地建設に抗議する座り込みが3011日に達したことを示す掲示板について〈座り込み抗議が誰も居なかったので、0日にした方がよくない?〉と揶揄するツイート。現在、辺野古では工事車両が来る9時、12時、15時に合わせて座り込みが行われている。ひろゆきは夕方の誰もいない時間にゲート前のテントを訪れていた。


【第7位】河井克行

 2019年の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、元法相の河井らから現金を受領したとして、検察当局は広島県議ら34人を公職選挙法違反(被買収)の罪で起訴(3月14日)。問題は誰がこのカネを動かしたかだ。河井夫妻が支部長だった2つの政党支部には、自民党本部から計1億5000万円が流れているが、その責任者については二階俊博が「党全体のことをやっているのは総裁(当時の安倍)とか幹事長の私」と自白した。


【第6位】橋下徹

 ウクライナ情勢について「政治的妥結を目指すべき」と述べたかと思えば「終結するまでロシア軍を叩き潰すしかない」と正反対のことを言い出す。一貫しているのは支離滅裂であることだけだ
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/315706

適菜収「それでもバカとは戦え」
2022年振り返り「今年のバカ」トップ10(後編)統一教会、三浦瑠麗を抑えてのトップは?
公開日:2022/12/10 06:00 更新日:2022/12/10 06:00

     (旧統一教会(C)日刊ゲンダイ)

 前回に続き恒例の年末企画「今年のバカ」トップ10を振り返る。


【第5位】菅義偉

 今年見たものの中で一番おぞましかったのが、安倍晋三の「国葬」における菅の弔辞だった。いわく「(安倍の判断は)いつも正しかった」。安倍は生前私は総理大臣ですから、森羅万象すべて担当しております」「全く正しいと思いますよ。私は総理大臣なんですからと述べていたが、シンプルなカルトだよね。


【第4位】門田隆将

 現実と妄想の区別がつかない夢見る夢子ちゃん。森友学園決裁文書改ざん問題を苦に自殺した財務省近畿財務局の元職員赤木俊夫さんを巡る記事では立憲民主党の小西洋之議員、杉尾秀哉議員に関するデマを流し、東京地裁は産経新聞社と門田に計220万円の損害賠償を命じた。問題の記事には「(両議員は)財務省に乗り込み、約1時間、職員をつるし上げている。当該職員の自殺は翌日だった」とあるが、両議員が訪れたのは東京の本省で、自殺した職員には面会していなかった。その後、門田は謝罪するどころか〈唖然…左傾化し正義を捨てた日本の司法〉とツイート。意味不明。


【第3位】統一教会(現・世界平和統一家庭連合)

 自民党幹事長の茂木敏充が「今後、旧統一教会および関連団体とは一切関係を持たない」と発言したが、自民党自体が関連団体だったとはこれいかに。安倍の政務秘書官だった井上義行は「今後は党の方針に従って、一切の関係を断ちます」、萩生田光一は「今後関係はもたずに政治活動をやっていきたい」。多くの自民党議員が判を押したかのように「今後は」と繰り返したがだまされてはいけない。「今後」ではなく「これまでの関係が問題になっているのだ。


【第2位】三浦瑠麗

「村八分」という言葉を真逆の意味で使ったり、大喪の礼を「たいものれい」と読んだり、今年も大ハッスル。新型コロナ、統一教会、ウクライナ情勢、国葬……。ありとあらゆるテーマに対し、オールラウンドのバカっぷりを発揮し、お茶の間に苦い笑いを届けた。


【第1位】安倍晋三

 4月17日、全力でこびていたロシアのプーチンに対し、「ウクライナの祖国を守るという決意の強さを見誤った。そして自分の力を過信した結果、こういうことになっている」と発言。「自分の力を過信して北方領土をむしりとられたバカは一体どこのどいつなのか?
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●《「真のお母様」と崇め奉ってきた自民党内の「赤子」たちは、黙ってないで公明正大にカミングアウトすべきである》(狙撃兵)

2022年11月17日 00時00分41秒 | Weblog

[※ 「自民党と旧統一教会の闇」(週刊金曜日 1386号、2022年07月22日) ↑]


(2022年10月31日[月])
いつの間にか主人公が入れ替わっていやしないか?》(狙撃兵) そして地方議員だな。先日の『報道特集』(2022年10月29日[土])、富山県の実情は酷かった。《「真のお母様」と崇め奉ってきた自民党内の「赤子」たちは、黙ってないで公明正大にカミングアウトすべき》であり、まずは、ズブズブ壺壺ヅボヅボ議員に統一協会の「どこが問題か」を答えさせるところから、スタートを。《一人残らず炙り出さなければならない》(狙撃兵)。

   『●「苦渋の判断だ」としてアベ様の「国葬みたいな追悼儀式」に「労働者
     代表として出席」する人と、「何の苦渋も感じることなく欠席」する人
   『●漸く内部から火の手が…村上誠一郎議員《安倍氏の政権運営が「財政、
        金融、外交をぼろぼろにし、官僚機構まで壊した。国賊だ」と批判》

   『●村上誠一郎議員の発言よりも、統一協会票の差配等々のアベ様案件
     こそが《国賊》であり、《党員の品位を汚す行為》だと思いますが?(1)
   『●村上誠一郎議員の発言よりも、統一協会票の差配等々のアベ様案件
     こそが《国賊》であり、《党員の品位を汚す行為》だと思いますが?(2)
   『●国葬モドキが強行され…《全額が国費負担》によるアベ様を《神格化
     しようという意図がミエミエのなんともグロテスクなものとなった》
   『●アノ「苦渋の判断」とやらは一体何だったの? 「苦渋の判断」で参列
     しておきながら、《国賊》の国葬モドキを《強く批判》する芳野連合会長
   『●《閣僚としての器量に欠ける大臣がもう1人いた。…高市早苗だ。…
     閣僚が公に発言することがセキュリティー・クリアランスに不適格》
   『●(狙撃兵)《その死を呼び寄せた原因が反日カルト組織である統一教会と
     ズブズブだった関係にあり…なぜ「ファザームーン」みたく神格化…?》
   『●自民党《国賊》(発言)処分問題…数多のアベ様案件や《悪夢》な暴政、
     ズブズブ壺壺ヅボヅボな統一協会との関係と「政」への介入こそ《国賊》
   『●《安倍がやったのは国家と社会と法の破壊だった。…今回の弔辞は、
     その「共犯者」による国民を愚弄した「勝利宣言」だった》(適菜収さん)
   『●朝日新聞スクープ…統一協会《関連団体…が…参院選や昨年の衆院選に
       おいて、自民党議員に対して「政策協定」への署名を求めていた》

 長周新聞のコラム【山際一人で誤魔化すな/コラム 狙撃兵】(https://www.chosyu-journal.jp/column/24854)によると、《しかし解せないのは、一連の過程で山際以上にズブズブだった「安倍晋三と統一教会の関係」であったり、「清和会と統一教会の関係」という本来追及されるべき本丸が後景に下がっていることで、山際一人がヤンヤと生け贄にされているのも何だか的外れというか、違うような気がするのである。いつの間にか主人公が入れ替わっていやしないか? と。》

 《山際以上にズブズブだった「安倍晋三と統一教会の関係」であったり、「清和会と統一教会の関係」という本来追及されるべき本丸》(狙撃兵)。
 地方議員も含めて《全議員調査し公表せよ》。統一協会という《教団側が掲げる政策》には、壊憲だけでなく、日韓トンネルの推進なんて言うズブズブ壺壺ヅボヅボな、トンでもな《政策》まで入っていて、統一協会とも疑うことなく (統一協会と知った上で)、喜々として「推薦確認書」に署名し、「政策協定」を結んだんでしょ? 正気かね? そこまでして当選したいの? 政教分離を脇に置くとしても、自称宗教・統一協会の《政策協定》なるモノがマトモならば救いがあるが、その中身ときたら…。《日韓トンネル》ですよ!? 《党幹事長・茂木敏充》が相当に性格も悪くデタラメだが、キシダメ《首相は国会答弁で「自民党の政策に影響があったとは思わない」との認識》を示す政治音痴ぶり。即刻首相辞任・議員辞職してくれ。

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https://www.chosyu-journal.jp/column/24854

山際一人で誤魔化すな
コラム 狙撃兵 2022年10月27日

 国会で統一教会との関係について質問が集中していた山際経済再生担当大臣が24日、唐突に辞任を表明し、岸田首相による実質的な更迭だったことが報じられている。テレビに出てくるコメンテーターや政治評論家たちがいうように「遅すぎる」といえば遅すぎるが、もともとは内閣発足時点から取り沙汰されていたわけで、「大騒ぎした挙げ句になにを今更…」である。本人はその日の国会でも直前まで統一教会のイベントへの参加や韓鶴子(統一教会のトップ、マザームーンこと“真のお母様”)との記念写真について他人事のような答弁に終始し、四方八方から飛んでくる矢もなんのその。乗り切れるとたかをくくっていたのだろう。ところが急転直下、本人が辞職を申し出たという体裁による実質的な更迭となった。内閣支持率が下がり続けるなか、岸田文雄の焦りなのだろう。

 国会が開会してからというもの、テレビも新聞も「山際大臣の統一教会問題」をことのほか熱心に取り上げてきた。野党としても統一教会問題に絡めて現職大臣を徹底追及し、首を取って政権を揺さぶる戦略があるのも十分に理解できる。確かに山際本人と教団との関係性は放置できるものではなく、マザームーンとのツーショット写真であるとか、秘書を派遣してもらっているのではないか? とか、いかなるズブズブな関係であったのか? 等々、一人の政治家と反社会的宗教団体とのつながりについては解明されなければならないことである。

 しかし解せないのは、一連の過程で山際以上にズブズブだった「安倍晋三と統一教会の関係」であったり、「清和会と統一教会の関係」という本来追及されるべき本丸が後景に下がっていることで、山際一人がヤンヤと生け贄にされているのも何だか的外れというか、違うような気がするのである。いつの間にか主人公が入れ替わっていやしないか? と。

 2018年、2019年に山際が韓鶴子のイベントに参加していたとされる写真には、山際に加えて安倍晋三の子飼いで知られた江島潔(山口県選出・参議院議員)が2枚ともにバッチリ映り込んでいるし、山際とともに韓鶴子を挟んでいる写真の横には北村経夫(山口県選出・参議院議員)も収まっている。従って山口県内では、「山際大臣と韓鶴子のツーショット写真」としてニュースで紹介される度に、「江島と北村もいるじゃないか!」「アイツら安倍晋三の使いとして行ったんじゃないのか?」と話題なのである。

 山際と同時に江島や北村が何をしに韓鶴子に会いに行ったのかも明らかにされなければ極めて不平等であるし、衆議院議長の細田であるとか、山谷えり子萩生田光一菅義偉はじめ統一教会との関係性について暴露されてきた者たちについても、同じように追及の手が伸びなければ、山際更迭はただのガス抜きにしかならない。教団が自民党国会議員に100人以上もの秘書軍団を送り込んでいるといわれている以上、潜り込んでいる宗教組織のスパイを一人残らず炙り出さなければならないし、山際更迭をもってそれらすべてがチャラというのもおかしな幕引きである。

 だって、教団にとっては山際一人が生け贄にされたところで、その他に100人以上もの国会議員及び秘書軍団が使える駒として生き残っている訳で、「政治家を組織して国を動かす企みは引き続き温存され、反社会的宗教団体による政界汚染については、何らの解決にもケジメにもなっていないのである。日頃から「国を守る!」とか防衛についてやかましい右派陣営が、なぜかそのことについてダンマリなのも不思議である。スパイ防止に本気ならば、まさにスパイ摘発に身を乗り出すべき時なのに、まるで何もなかったことのようにスルーしようとしているのである。

 「真のお母様」と崇め奉ってきた自民党内の「赤子」たちは、黙ってないで公明正大にカミングアウトすべきである。自らが敬愛してきたただのお母様どころか「真のお母様」について、「えっと…、誰かよく知らないんですけど…」「会った記憶がないんですけど…」とは、それ自体、相手が例えただのお母様であっても失礼な話であろう。世間を前にして親子関係であることをトボケ、卑下する不肖の息子、娘たちの裏切りについて、マザームーンもいったいどう考えているのだろうか? と思う。まるで犯罪者の子どもであることをひた隠しにしながら生き抜いてきた子どもの世界観と重なって、仮に自分が親だったら切なくて泣くぞ! と――。
                       吉田充春
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●汚染責任者アベ様という壺の蓋が割れた瞬間に、自民党“統一協会汚染”物質が壺から噴出…衆参院議長、防衛相、文科相、国家公安委員長…

2022年08月11日 00時00分30秒 | Weblog

[※ 「自民党と旧統一教会の闇」(週刊金曜日 1386号、2022年07月22日) ↑]


(20220730[])
汚染責任者アベ様という壺の蓋が割れた瞬間に、自民党“統一協会汚染”物質が壺から噴出…衆参院議長、防衛相、文科相、国家公安委員長…。自民党とズブズブじゃん。
 日刊ゲンダイのコラム【「知らなかった」と大嘘 自民党“統一教会汚染”議員の見苦しい言い訳】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/308941)によると、《まさに“総汚染”である。旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)と自民党議員との癒着が次々に明らかになりはじめている。現職大臣だけでも3人が旧統一教会と関わっていたことが発覚している。二之湯国家公安委員長は、2018年に旧統一教会の関連団体が開催したイベントの実行委員長…》。

 自民党と統一協会の関係やその実態…今、明らかにせずに、いつやるのか?
 長周新聞の記事【記者座談会 安倍晋三は神様なのか? やるなら統一教会葬でどうぞ 英雄扱いする報道の異様さ】(https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/24185)によると、《カルト宗教である統一教会への恨みから、その親派として元首相が射殺されるという衝撃的事件から1週間以上が経過した。その後、メディアは気味悪いほど元首相である安倍晋三の神格化に勤しみ、お涙頂戴キャンペーン一色に染まっている。問題の宗教団体と自民党の癒着やその構造、戦後からこの方に至る歴史的な経緯、政教分離の実態について迫るものは乏しく、むしろ亡くなった途端に生前の数々の疑惑は帳消しとなり、まるで国家の英雄であったかのような持ち上げっぷりである。そして、岸田政権はあろうことか吉田茂以来、55年ぶりの国葬(開催費用はすべて国家負担)を実施するなどといい始め、その是非を巡って波紋が広がっている。各種媒体や関わってきた弁護士等々の努力によって、徐々に明るみになってきた自民党と統一教会の関係やその実態…》。

 清水潔さんのつぶやき:

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https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1551431511626330112

清水潔@NOSUKE0607

かつての首相が深く関わった宗教。そのトラブルに起因して溺愛していた孫の元首相が殺害されるというストーリーがかなり怖い。

さらにその容疑者の自供を無きものにするため精神鑑定し、国葬で全てを終わらせる政府という続編に凍りつく夏。
……

午後1:57  2022年7月25日
―――――――――――――――――――――――――――――――

 前川喜平さん《カルト対策が進まないのは、政治家と宗教団体が持ちつ持たれつの関係だからです。政治家は集票や選挙中の勤労奉仕を期待し、教団側は所轄庁や税務署との緩衝材の役割をあてにする》、《図らずも、銃撃事件によって政治家とカルトの関係が明るみに出て、カルト問題を顕在化させた。対策を取らないのは政治の怠慢だと思います》。
 《さらにその容疑者の自供を無きものにするため精神鑑定し、国葬で全てを終わらせる政府》…怖すぎます、ニッポン。自公お維コミに投票した「1/4」、選挙に行かないことで間接的に自公を支持した「2/4」がもたらしたニッポンの惨状、あとの祭りだ。いま、自民党と統一協会のズブズブの関係を炙り出せないようであれば、お終いだね。

   『●「統一協会、暴力団、日本会議に神道議員連盟…どうするの」と
     ヤジり返して、アベ様にそれらの真偽を確認してもらうべきだった
   『●あとの祭り…《故人の過大評価、美化・神格化…「安倍元首相の悲願は
        憲法改正」「憲法改正が安倍元首相の夢だった」》の垂れ流し…
   『●《二〇二一年時点で民主主義国は八十九で、権威主義国は九十。世界人口
       の七割の約五十四億人が権威主義下で暮ら》す…91国目に堕ちる?
   『●《私は意見を言いません、強いものの近くにいたいのです、という宣言
      に、音楽業界の偉い人がすり寄っているという光景は、あまりに…》
   『●前川喜平さん《「暴力と言論」…言論の衰退と暴力の増長の悪循環を
     止めるには言論を立て直すしかない。だから今言論が委縮してはいけない》
   『●《メディアコントロール》という置き土産 … 《新聞・テレビはこの
      宗教団体の名前を報じていないが、ネット上では「統一教会」…》
   『●《彼のしたこと、しようとしてきたことはただただカネ儲け、戦争が
     できる国への道づくりだった》…それを支持する「1/4」と「2/4」
   『●《「民主主義への挑戦・冒涜」という点で言えば、それこそ安倍政権の
        8年とは、まさに民主主義への挑戦と冒涜、否定の連続であった》
   『●《元首相の死によってすべての疑惑を闇に葬り去るどころか、安倍氏を
     神格化しようとしている》…「民主主義を断固として〝破壊〟する決意」
   『●「不気味な兆候」は既に現実になっている…《まさに言論の砦たる
        メディアとメディア人の役割が問われています》(青木理さん)
   『●《少数意見を尊重し、歩調を合わせようと努めて議論を重ね、成り
     立ってきた戦後民主主義ではないか。それを「聞かない」とは。…》
   『●《メディアコントロール》は続いている…《だからといって、政治》と
     統一協会の《関係について徹底追及がおこなわれているわけではない》
   『●武田砂鉄さん《繰り返し問題視されてきた団体…付き合いが深い議員…。
      再発防止のためにも、宗教と政治の関係を洗い出すのが必要不可欠》
   『●つまり、アベ様は《堂々と、司法の場でも違法性が指摘されている》
      統一協会の《実質トップの名前を自ら挙げ、敬意を表したのである》
   『●キシダメ首相は「民主主義を断固守る」ために国葬を行うというが、
      (政界地獄耳)《よほど民主主義を逸脱し独裁的ではないのか》?
   『●統一協会名称変更問題…《実体が変わらないのに、名称を変えることは
        できない》はずなのに、《あり得ない》ことがなぜ可能になったの?
   『●元文科相からして、統一協会とズブズブだったのではないのか? 反面
      教師として、文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』に載せては?
   『●伊達忠一前参議院議長が元総理に統一協会票を依頼したと驚きの証言…
     《今回…安倍さんは…。『井上(義行氏)をアレ(支援)するんだ』…》

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https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/24185

記者座談会 安倍晋三は神様なのか? やるなら統一教会葬でどうぞ 英雄扱いする報道の異様さ
2022年7月21日

 カルト宗教である統一教会への恨みから、その親派として元首相が射殺されるという衝撃的事件から1週間以上が経過した。その後、メディアは気味悪いほど元首相である安倍晋三の神格化に勤しみ、お涙頂戴キャンペーン一色に染まっている。問題の宗教団体と自民党の癒着やその構造、戦後からこの方に至る歴史的な経緯、政教分離の実態について迫るものは乏しく、むしろ亡くなった途端に生前の数々の疑惑は帳消しとなり、まるで国家の英雄であったかのような持ち上げっぷりである。そして、岸田政権はあろうことか吉田茂以来、55年ぶりの国葬(開催費用はすべて国家負担)を実施するなどといい始め、その是非を巡って波紋が広がっている。各種媒体や関わってきた弁護士等々の努力によって、徐々に明るみになってきた自民党と統一教会の関係やその実態について見ながら、記者たちで議論を深めてみた。


 A その後のメディアの扱いがあまりにも酷すぎると各所で話題になっている。異様さを感じとっている人は少なくない。こぞって「悲しみに暮れる日本国民みたいなものばかりを強調し、泣きながら献花を捧げる人にインタビューしたりして、まるで「安倍晋三天皇」の如く偶像崇拝しているのに特徴がある。突然射殺されて、それ自体ショッキングな事件であることは疑いないが、「日本国の父・安倍晋三様の逝去みたいな世界観が滲み出ていて、極めて宗教的であるし気色悪さすら感じる
 淡々と事実報道に徹すればいいのに、同調圧力をともなったプロパガンダを仕掛けている。ウクライナを巡ってもそうだが、異論は許さぬといわんばかりに染め上げていく。ファッショ的だ。小学生が「安倍元首相は天に昇られるのだと思います」とインタビューに答えているのを見て、「天に昇る」ってまさに統一教会の教えじゃないのか? ひょっとして信者に動員かかってるんじゃないの? と鳥肌が立ったほどだ。いったい延々と何を見せられているんだろうか…と思う。「鬱陶しいからテレビを消す」という人も多い。

 B 何年か前に選挙の街頭演説で「安倍帰れ!」コールをくらって、「あんな人たちに負けるわけにはいかない」と叫んだ後の街頭演説を東京で取材していた際、アンチに対抗して脇を固めるように応援部隊として動員されていたのは明らかに宗教団体だった。今思うに統一教会だったのではないかという気がしてならないが、一般人ではない人々、勢揃いするように目つきの厳しい集団が一群を占めていて、異様な光景だったことを思い出す。安保法制を巡って国会前に群衆が押し寄せていた際も、それに対して統一教会の学生組織が安倍晋三支持でデモを仕掛けるなど、きわめて戦闘的な印象がある。統一教会が安倍親衛隊として動いていたのだろう。
 いずれにしても、その後のキャンペーンはあまりにも安倍晋三を持ち上げ過ぎで、生前の実態についてかき消すように神様扱いしていて驚かされる。日本会議とか統一教会、あるいは安倍晋三教団の信者でもない者としては、事件そのものへの衝撃こそあれ涙を流すほどの感情もないし、そこに同調せよと迫られても正直引く。偶像崇拝したい人々がいるなら勝手に崇拝すれば良いしそれは自由だと思うが、周囲に迫ってくる圧がそれこそ統一教会ではあるまいか? と思うほど強引なのだ。「立派な政治指導者だった」「国のために尽くした偉人だった」と思わない人々は、サタンにとり憑かれているとでもいい出しかねない空気が煽られている個人崇拝も大概にしなければならない

 C とはいえ、世間はメディアが思うほどプロパガンダに染まっていないし、冷静に眺めている人がほとんどだと思う。国葬についても「やるならホテル・ニューオオタニで会費は5000円サントリーが酒を無料提供し、統一教会葬として実施したらよいのではないか」と桜を見る会前夜祭に重ねて提案する声だってある。それに共感する人々も意外に多い。本当にその通りだなと思う。死に様が衝撃的だったとはいえ、それだけをもってどうして国家あげて葬儀する必要があるのかと――
 国葬に法的根拠もないが、どうして統一教会との密接な関係があったが故に狙われた一人の政治家に対して、統一教会の信者でもない者までが「一億総喪中」をしなければならないのかだ。ボスを失って安倍派とか清和会が悲しいというなら、彼らが政教分離など知ったことかと宣言して、統一教会や日本会議などといっしょに身内でやればよいだけで、国家あげて天まで持ち上げて葬儀をあげるなどどうかしている。吉田茂以来55年ぶりというが、だいたい吉田茂の国葬そのものがおかしいのだアメリカの対日支配に協力した為政者ほど崇め奉られるようなのが伝統なのかだ。

 D 国費を投じた国葬といっても、どうせ電通とかパソナが請け負うんだろうと思うとゲンナリする。なんのことだか。それで国をあげてのお涙頂戴キャンペーンが秋になってもまだくり広げられ、「一億総号泣」でもしろというのだろうか。いい加減にしてもらいたい。

     (統一教会の関連団体・UPF(宇宙平和連合)の大会に
      送られた安倍晋三元首相のメッセージ)

 A 今回の事件は、自民党のなかでもとりわけ清和会と宗教団体との歴史的なつながりが仇になったもので、日本の政治の裏側を引きずり出すものになった。日本の独占大企業や資本家にとって、またその上段に君臨して戦後の対日支配を実行してきたアメリカにとって、岸信介(CIAのエージェント)から安倍晋三につながる政界の権力というのは、彼らが与えて育んできた権力にほかならない。いわゆる戦後の冷戦期から今日に至る右の軸なわけだ。そこにカネが集まるから最大派閥というものができあがり、日本の政界において隠然たる地位を築くことができたのだ。
 自民党の結党資金をCIAが提供していたことなども既に周知の事実ではあるが、親米右派であったり、親米左派をも培養し、いわば右手と左手を使いこなしながら対日支配を実行してきたのがアメリカだ。そのなかで、統一教会や勝共連合も右派運動の一翼として存在を認められ、右派政治家たちと密接な関係を切り結びながら今日に至るも活動をくり広げているに過ぎない。「神様のご加護」ではなく「為政者及び権力者のご加護」、力添えのおかげで統一教会みたいな宗教団体がのさばり、どれだけ信者が苦しもうが存在を許されてきたのだ。

 C 「統一教会はCIAがカネを突っ込んでつくった右派セクター」という指摘もあるが、教祖の文鮮明とつながってその設立に関わった岸信介自身がCIAのエージェントとして戦後の歩みを進めたわけで、まったく無関係とも思わないし、特にビックリ仰天するような話でもない。60年安保とか70年安保など、冷戦期の激動の時代にあって、対日支配の道具として過激な右側である国際勝共連合は育まれたし、その必要から笹川良一や岸信介が立ち上げたのだ。
 だいたい世界中で宗教組織、テロ組織を培養して政権転覆なり恐怖支配をくり広げてきたのがCIAで、謀略などなんでもあり。その基準は民主主義の実現とか善悪ではない。アメリカにとって都合が良いなら恥も外聞もなくテロ組織だろうが宗教団体だろうが培養するのだ戦犯の岸信介だろうが手先として使う。その岸信介をルーツとした統一教会についても、政治的な存在として捉えないといけない。信者を塗炭の苦しみに追い込むほどカネを巻き上げるひどいカルト宗教であるが、そのようなものがどうして自民党政治と癒着し、存在を許されてきたのかだ

 D 統一教会そのものは朝鮮動乱を経た50年代頭に韓国で産声を上げ、アメリカが作り上げた韓国の軍事独裁政権ともつながって、まさに右派セクターの一翼として出発している。日本と韓国の戦後出発は、ともにアメリカの軍事支配から始まった。韓国ではアメリカ仕込みの李承晩が送り込まれて軍事政権で国内を抑え込み、一方の日本では天皇のみならず岸信介をはじめとした日本軍国主義の為政者や統治機構が丸ごとアメリカに屈服して武装解除をやり、戦後の地位を保証されたもとで占領統治が実行された。つまり、日本の独占企業なり為政者はアメリカに屈服したもとで首の皮をつなぎ戦後出発したのだ。
 官僚機構もそのまま。大本営を主導した朝日新聞の緒方竹虎や読売新聞の正力松太郎などもCIAのエージェントとなってメディアの世界に居座り続けた。先程から論議になっているように、岸信介もCIAのエージェントだったことが明らかになっているし、笹川財団の笹川、右翼のドンといわれた児玉など、アメリカの占領支配に協力するものはみな抱えられ、戦後もポストを与えられた。いわば間接統治の駒として機能していく。アメリカが最上段に君臨したもとで、それら対日支配の協力者の国内での権力は与えられたのだ。

 A 一方で、統一教会と日本国内の右派がズブズブだった関係と関わって韓国でどうだったかというと、これもあまり日本国内では報道されないものの、日本の占領統治に協力していた朝鮮総督府の面々や日本陸軍士官学校関係者などが復職を許され、アメリカはおおいに統治に利用した。それこそ徴用工問題と関わって1965年の日韓請求権協定を結んだ朴正煕は日本陸軍士官学校卒の軍人で、昵懇(じっこん)の関係を結んでいた岸信介などは占領時代の上司みたいなものだ。
 それで8億㌦の経済支援で戦後賠償は終わったみたいなことをいうが、要するにODA方式で三菱重工業はじめとした大手企業が地下鉄工事その他の事業を請け負い、日本にバックさせる、自民党政治家にバックさせるという手法だった。総元締めにいたのが岸信介であり、脇を固めたのは満鉄調査部の幹部だった連中など植民地支配を実行していた面面だ。満鉄調査部の人員は戦後、電通がごっそりとひきとり、それがメディアを支配する電通の今につながるルーツでもある。その電通に首根っこを抑えられたメディアが「安倍晋三様のご逝去」報道をくり広げているのだから笑えない。

 D 岸信介といえば韓国利権で有名だが、いわゆる韓国の保守というのが、日本の旧植民地主義者たちにとってはかつての目下の部下であり、彼らは深くつながりを持ちながら共にアメリカの支配下で戦後出発を迎える。日米韓を又にかけて宗教活動をくり広げた統一教会も反共右派の一翼だったというだけだ。アメリカにも拠点がある。そうして、日本国内から巻き上げた信者からの多額の献金によって、韓国では財閥のような存在となり、系列の有名な飲料会社がサッカーチームを持っていたほどだ。

     (政治と宗教の解明必須 統一教会野放しの背景)

 A 『週刊文春』が山上某の伯父へのインタビューを掲載していたが、まことに過酷な人生を歩んでいたことがうかがえて、ちょっと言葉がない。詳しくは『文春』を読めばいいが、宗教団体に家族を狂わされた二世の気持ちを想像すると、どうしてこのような宗教団体が野放しにされてきたのかと心底思う。弁護士たちものべていたが、このような社会悪がとり締まられることなく、むしろ政界にも侵食していたのだから異常事態だそれこそ民主主義への挑戦だろう。

     (統一教会の機関紙の表紙を何度も飾っていた)

 なぜ安倍晋三を狙ったのか本人が理由にもあげていた統一教会の関連団体であるUPFの大会メッセージを見てみたのだが、「ご出席の皆様、日本国前内閣総理大臣の安倍晋三です。UPF主催のもと、より良い世界実現のための対話と諸問題の平和的解決のために、およそ150カ国の国家首脳、国会議員、宗教指導者が集う希望前進大会で、世界平和を共に牽引してきた盟友のトランプ大統領と共に演説機会を頂いたことを光栄に思います。特にこの度出帆したシンクタンク2022の果たす役割は、大きなものであると期待しております。今日に至るまでUPFと共に世界各地の紛争の解決、とりわけ朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきた韓鶴子総裁(統一教会総裁)をはじめ、皆様に敬意を表します――」の挨拶に始まるメッセージは、広告塔としても十分過ぎるが、単純に広告塔だったというだけでは済まない

 D この間の報道で明らかになったことを見てみると、統一教会のイベントに祝電を送ったり、講演したり、来賓挨拶したり、機関紙のインタビューに応じたり、公に関係を持っている政治家だけあげつらっても相当数にのぼる。安倍晋三に始まり、菅義偉麻生太郎下村博文高市早苗稲田朋美細田博之加藤勝信萩生田光一岸信夫平井卓也山谷えり子猪口邦子逢沢一郎衛藤征士郎といった清和会を中心としたメンバーの他に、野党関係者のなかでも前原誠司細野豪志なんかも関係がとり沙汰されている。竹中平蔵も日韓トンネル財団の関係の催しで挨拶している。まだまだこんなものではないのだろう。統一教会が姿を変えるのを得意技とし、企業に扮したり様々な業態に七変化することから分かりづらいものの、「政治と宗教」の関係がどうなっているのか実態解明は必要だ。

 B 残酷な献金や詐欺まがいのカネ集めはどう見ても反社会的なもので、オウム真理教と同じように犯罪捜査の手が及ばなければならないのに、2006年の第一次安倍政権のもとで公安が統一教会を重点監視対象から外し、第二次安倍政権下の2015年には、1994年から認めてこなかった統一教会の名称変更を文科省が承認した。あの宗教団体の衣替えを公認したのだ。当時の大臣は清和会所属の文教族・下村博文だ。そして安倍晋三の私物化疑惑と同じように同教団のおこないは厳しく報道されることもなく、むしろ闇の勢力として政界でも存在感を強め、暗躍していたのが実態なのだろう。政治家がこぞって統一教会とつながり、隠すことなくメッセージを寄せたりするのが常態化し、むしろ統一教会にすり寄った者ほど安倍政権のもとで大臣に出世したのだ。
 信者からの激しい献金の巻き上げで悲劇がいくつも起きていることは霊感商法対策弁護士連絡会の会見でも浮き彫りになったが、そのカネは政界にも流れていたことは容易に想像がつく。それが自民党だけでなく民主党にも及んでいる。国会議員の秘書として三桁に届くくらい統一教会から送り込まれているというが、これをズブズブといわずしてなんというのだろうか

 A 国際勝共連合の運動方針を見てみると、第一次、第二次安倍政権で安倍晋三やそのとり巻きたちが力を入れてきた政策とぴったり符号するものばかりだ。非核三原則の改廃、日本版NSCの設置、集団的自衛権の行使容認、武器輸出三原則の改廃、防衛産業を成長戦略に盛り込む、宇宙の軍事利用促進、緊急事態基本法の制定、憲法改正、男女共同参画社会基本法の改廃、青少年健全育成基本法の制定、勝共思想の定着、共産主義の脅威から国を守る、ジェンダーフリーや過激な性教育の廃止、夫婦別姓の阻止などがテーマとして掲げられている。家族の絆云々をことのほか強調するのも特徴だ。まあ、山上一家みたく家族を切り裂いておいて何をかいわんやでもあるが、日本会議とか自民党右派の特徴ともかぶる

 C 軍事的な要求としては、アメリカの対日政策ともぴったり符号するもので、まさに安倍政権の8年で実現してきたことばかりなのだ。日本版NSCを発足させ、特定秘密保護法を制定し、消費税は二度の増税を実施し、内閣人事局を発足させて官僚支配を強めたり、憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法案を成立させ、共謀罪を盛り込んだ組織犯罪処罰法を成立させ、一方ではモリカケ桜、お気に入りのブレーンを検事総長につけようとしたり、河井案里事件があったり大暴走をくり広げてきた八年といえる。それ自体前代未聞の権力の私物化がとり締まられることなく黙認されたり、何もなかったように誤魔化されてきたのも、対中国の軍事的拠点としてアメリカの盾となる道を進み、そのための法整備を大暴走してでもやり遂げる駒だったからであり、独占資本にとっては大企業天国を保証してくれる政策の実行者だったからにほかならない。

 A 安保法制などが最たるものだが、それはすなわち自衛隊の米軍の二軍化であり、一連の法整備や安倍政権のもとで進んだ軍事戦略・配置は、アメリカの盾となって日本をウクライナのように最先端の戦場にしてしまいかねないものだ。それらは強面の右傾化勢力にガッチリと支えられ、自民党内でも他がチンとおとなしくなるような力でもっておし進められた。最終的に改憲で戦争できる国作りの総仕上げにかかっている。口先とは裏腹に「日本を守る」ではなくミサイルの標的に立候補して「アメリカを守る」をやっているわけだ鉄砲玉になる道に誘っているのだから売国奴といわなければならない。そのような政治を実行してきた者を、なぜ神様の如く国葬で一億総号泣して送らなければならないのかだ

 B 安倍晋三の射殺事件後、なぜかネトウヨが統一教会には寛容でおとなしいことが不思議がられている。実はこの何年来かの右傾化の主体的勢力だったのではないかという見方もされているが、過激で戦闘的な宗教団体が組織的にこの数年来の右傾化なるものの担い手となり、安倍晋三親衛隊として支えていたとしても何ら不思議ではない。それはもう、お爺さんの代から密接なのだ統一教会と自民党及び政治の関係について、引き続き報道の手を緩めてはならないし、依存している政治家の存在に光を当て、一人残らず引きずり出すことは重要だ。依存しているとは要するにカネもかかわった話であろうし、それは統一教会信者たちへの残酷な搾取の賜であることからも許しがたいものなのだ。号泣するどころか、むしろ激怒しなければならない性質の問題だ
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●無恥・無知・鞭…《厚顔無恥の嘘つき政治家》《この稀代の恥知らず男》《まさに無知であることをまったく恥じていない》アベ様が未だに…

2022年05月12日 00時00分15秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


(2022年04月30日[土])
日刊ゲンダイのコラム【適菜収 それでもバカとは戦え/「自分の力を過信した」安倍晋三の低レベル発言が招く日本の危機】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/304313)。

 《安倍晋三の大学時代の恩師である政治学者の加藤節は、安倍は2つの「ムチ」に集約できると言う。ひとつはignorantの「無知」、もうひとつはshamelessの「無恥」であると。…この「恥知らず」が、ここのところ連日のように妄言を吐いている》。

   『●《そんな「捏造体質」の持ち主が…メディアに対して「捏造体質は変わら
        ないようだ」などと特大ブーメランを飛ばすとは……》(リテラ)

 再度、リテラの記事【安倍晋三「朝日の捏造体質は変わらない」発言に「お前が言うか」と非難殺到! コロナ対策放り出して改憲本部最高顧問に就任する厚顔無恥】(https://lite-ra.com/2021/04/post-5864.html)によると:

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 実際、2013年3月29日の参院予算委員会でも、民主党(当時)の小西洋之・参院議員から「芦部信喜さんという憲法学者ご存じですか」という質問を受けた際、私は存じ上げておりません」「私は憲法学の権威でもございませんし、学生だったこともございませんので、存じ上げておりません」などと平然と答弁したことが話題を呼んだが、この答弁について、安倍前首相の出身学部である成蹊大学の法学部で当時、教鞭をとり、安倍前首相も授業を受けていたはずの加藤節名誉教授は、ジャーナリスト・青木理氏の著書『安倍三代』(朝日新聞出版)のなかでこう語っている。

「(晋三は)政治学科ですし、憲法も法律もしっかり勉強しなかったんでしょうね
「しかも、憲法改正を訴えているんですから、(芦部を)『知らない』なんて言うべきではないまさに無知であることをまったく恥じていない。戦後の日本が、過去の世代が、営々と議論して築きあげてきた歴史を学ぼうともせず、敬意すら持たないおそるべき政治の劣化です

 このように、憲法について無知であることを恥じることさえない安倍前首相が深く関与してつくられた2012年の自民党の憲法改正草案では、安倍氏の一声で自衛隊が「国防軍」と記述されたほか、人権を制限したり、公助を放棄し家族の助け合いを「義務」とするなど恐ろしい内容になっていた。にもかかわらず、こうした憲法改正草案の問題点を野党議員が2016年に国会で指摘すると、安倍前首相は「(草案を)世に出したのは私ではない。谷垣総裁のときに出された」「憲法について論評はできるが、答える義務はない」などと逃げたのだ。

 そんな人物が、総理を投げ出したのをいいことに、今度は憲法改正推進本部の最高顧問に就く──。憲法改正推進本部長の衛藤氏は安倍前首相の起用について「菅総裁から『憲法改正推進については挙党態勢でお願いします』と言われた」「挙党態勢でやろうということだ」と述べているが(朝日新聞デジタル20日付)、こんな時期にこんな体制を発表すること自体、安倍前首相や極右勢力に支配された自民党が、感染症や災害から国民を守る体制づくりなどには何の関心もなく、国民の自由や権利を制限するグロテスクな「改憲」の欲望を具現化しようと狙っていることを証明していると言えるだろう。
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   『●沖縄イジメ: アベ様…「大学時代の恩師は
      二つのムチ(無知、無恥)を挙げ「彼は歴史を知らない」」
   『●《恥を知》らない《日本新悲劇の座長》(星田英利さん)な
          裸のアベ様…予算委員会のための時間が無いらしい
   『●アベ様の無恥・無知・鞭…(リテラ)《とりわけ安倍首相
        だけが何段も上のレベルでタブー視されている》現状…
   『●青木理さん《そこまで政治家に期待するほどウブではない。ただ、
     子どもでもわかる嘘をこれほど連発して恥じない首相がかつていたか》?

 アベ様の無恥・無知・鞭…。《安倍晋三の大学時代の恩師である政治学者の加藤節は、安倍は2つの「ムチ」に集約できると言う。ひとつはignorantの「無知」、もうひとつはshamelessの「無恥」であると。》
 《厚顔無恥の嘘つき政治家》《この稀代の恥知らず男》《まさに無知であることをまったく恥じていない》…アベ様。さらに《火事場ドロボー》1号。未だに政治家で居る不思議…、壊れたニッポン。《火事場ドロボー》1号アベ様という《安全保障上の脅威》…《またぞろ…物騒なことを叫んでいる》《アベノマスク着けて黙っとれ!

   『●台湾有事を煽り《ロシアのウクライナ侵攻のような軍事衝突にまで
     エスカレートさせてはならない…外交による対話を強めなければならない》
   『●誰が壊憲を望んでいる? COVID19禍のドサクサ、ロシア侵略の
     火事場ドロボー1号、2号、3号…らによる壊憲など許されるはずもない
   『●《思考力あるならば殺し合わずに済む方法…、政治力を持って開戦に
     至らない道を見つける事だ。ところがその政治家本人が核武装を…
   『●《当事者でない他の国が声をあげ、国際世論をつくり出すことが、理不尽
       な状況の抑止につながるというのは、国際社会の常識ではないか》!
   『●小出裕章さん《国と東電が策定したロードマップは「幻想」です…
     つまり、デブリの取り出しは100年たっても不可能》、石棺しかない
   『●《政府は過去に原発が武力攻撃を受けた際の被害予測を報告書に
     まとめていたからだ。しかも、その被害予測は凄まじい内容だった…》
   『●《【原発耕論…】福島事故で被ばくしたこどもたちに、不安なく過ごせる
         未来を!(311子ども甲状腺がん裁判)》(デモクラシータイムス)
   『●《政府機関の地震予測「長期評価」に基づく試算から原発への大津波の
      到来は予見できた…対策の先送りを許した国…国に重大な法的責任》
   『●《武藤類子さん…が講演し、今も続く過酷な被害を訴えた。ロシアに
     よるウクライナの原発攻撃にも触れ「胸がふさがれる思い」と語った》
   『●《ひとたび制御を失った原発が、後世にどれだけの重荷を残すのか。
     …廃炉作業が遅々として進まぬ現実が、原発の巨大なリスク》を顕在化
   『●東電核発電人災…《あまりに切ない一枚です。…犬。…鎖につながれた
     まま…取り残されたわが家で、何を思いながら力尽きたことでしょう》
   『●斎藤貴男さん《ロシア軍のウクライナ侵攻をダシにした、帝国主義への
     妄執と言うべきか…日本の対米従属度が、いっそう高められるだろう》
   『●《火事場ドロボー》1号、2号、3号…を支持し、投票する人々に、
     壊憲して戦争する国になる自覚はあるのか? 予想されるその結果は?
   『●《それは「お花畑」などといって茶化される話ではなく、日本社会の
       将来を決定づける超現実的な選択なのである》(コラム 狙撃兵)
   『●「失敗から学べ」? 《火事場ドロボー》1号がよくもまぁ…《自分が
     プーチンを増長させた張本人であるという事実を消し去ろうとしている》
   『●火事場ドロボー…《このような状況で便乗型の様々なショック・ドクト
     リンが出てきている…その一つが安倍晋三元首相による「核の共有論」》
   『●「あほか」…3.11から11年、ウクライナへのロシア侵略に乗じて
     《火事場ドロボー》らがウヨウヨ、ワラワラと湧いてくる始末なニッポン
   『●《「ストップ・プーチン」に動く気が岸田にあるのなら、あらゆる
     アベ案件から直ちに撤退しなければおかしい。二枚舌は通用しない》
   『●《火事場ドロボー》ぶりがとみに異常さを増してる? 前から正気では
     ないと思っていはいたが、酷過ぎる…まずは数多のアベ様案件の清算を
   『●《悲願の「核なき世界」へと…被爆者たちが心血を注いだ核兵器禁止条約
       の発効から一年余》…《火事場ドロボー》どもがウヨウヨなニッポン
   『●《火事場ドロボー》1号アベ様という《安全保障上の脅威》…
     《またぞろ…物騒なことを叫んでいる》《アベノマスク着けて黙っとれ!》
   『●3.11から11年で、この有様…《配管は…事故直後…炉内の汚染蒸気を
     放出する排気(ベント)で使われた。11年が過ぎても、人が近づけない》
   『●《火事場ドロボー》1号のアベ様は「憲法上は原子爆弾だって問題では
      ないですからね、憲法上は。小型であればですね」が持論だもの…

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/304313

適菜収 作家
近著に「日本人は豚になる」「ナショナリズムを理解できないバカ」など。著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。本紙連載が書籍化「それでもバカとは戦え」好評発売中

それでもバカとは戦え
「自分の力を過信した」安倍晋三の低レベル発言が招く日本の危機
公開日:2022/04/23 06:00 更新日:2022/04/23 06:00

     (安倍元首相はつい最近までプーチン大統領(右)に
      全力で媚びておいて…(代表撮影・共同))

 安倍晋三の大学時代の恩師である政治学者の加藤節は、安倍は2つの「ムチ」に集約できると言う。ひとつはignorantの「無知」、もうひとつはshamelessの「無恥」であると。

〈「無知」についていうと、彼はまず歴史を知らない。戦後の日本が築いてきた歴史を踏まえていないんです。歴史はよく知らないから、そんなものは無視しても良いと考えているのではないでしょうか?
 ある政策を決定する場面で、現代にいたるまで過去の政権がどういう議論と決定をしてきたか、そのプロセスを知ることは非常に重要なことです。しかし、安倍首相はそういう過去の世代へのリスペクトがまったくないんです〉(「FRIDAY」2016年5月27日号)

 この「恥知らず」が、ここのところ連日のように妄言を吐いている

 つい最近まで全力でこびていたロシアのプーチンについては「ウクライナの祖国を守るという決意の強さを見誤った。そして自分の力を過信した結果、こういうことになっている」と発言。結局、遠くで吠えるだけ。いざプーチンの前に出たら、何も言えないどころか、ロシアへの送金を約束しかねない。北方領土は持参金と一緒にロシアにむしりとられたが、「自分の力を過信したバカは一体どこのどいつなのか?

 また、中国公船が尖閣諸島周辺への領海侵入を繰り返していることに関し、「習近平国家主席と会談するたびに尖閣を守り抜くという日本の覚悟を見誤らないでもらいたいと言ってきた」と発言。過去の記録を調べたが、少なくとも「会談するたび」というのは明確な嘘である。

 安倍は、さらに調子にのり、トランプとの「ゴルフ外交」について、「あれだけ仲が良かったら(日本が攻撃を受けた場合)米国は絶対に報復するだろうと(他国は)思うだって頭が悪いにも程があるヤクザの仁義ではあるまいし、ゴルフ仲間という理由で他国のために軍隊を出す国がどこにあるのか?

 安倍は戦争を防ぐためには「抑止力が大切」などと言っていたが、安倍の無責任かつ低レベルな発言が日本を危機に追い込むのである安全保障上、日本が最初にやるべきは、安倍の議員辞職とこれまでの愚行の責任を取らせることである

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 「それでもバカとは戦え」(日刊現代・講談社 1430円)
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●核兵器先制不使用宣言に反対…当時の首相・アベ様「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。小型であればですね」

2021年04月20日 00時00分33秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


(20210411[])
金杉貴雄記者による、東京新聞の3つの記事【【独自】核兵器の先制不使用案は「日本の反対で断念」 オバマ政権元高官が証言】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/95967)と、
【日本の矛盾 核軍縮の国際宣言を主導も…アメリカの「核なき世界」には反対】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/95968)と、
【唯一の被爆国なのに…日本が核保有国より核抑止に固執する理由は】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/95991)。

 《米オバマ政権が2016年に検討した核兵器の先制不使用宣言に関し、国務省の核不拡散担当だったトーマス・カントリーマン元国務次官補が本紙の取材に対し、対中抑止力の低下を懸念した日本政府が反対したことが宣言を断念した最大の要因だったと証言した。日本が反対していたことはこれまで米紙などの報道で伝えられていたが、日本政府は一貫してコメントを差し控えてきた。今回、当時政権内にいた米元高官が認め、裏付けられた形だ》。
 《米政権が検討した核兵器の先制不使用宣言に日本が反対していたと、米元高官が証言した。日本政府の対応は、唯一の被爆国で核廃絶を目指す立場だけでなく、自らが主導して設立したはずの国際的な有識者会議が提出した報告書の内容にも矛盾している》。
 《米オバマ政権が核兵器の先制不使用宣言を断念したのは日本の反対が最大の理由だったとの米元高官の証言で浮かび上がるのは、唯一の被爆国として核廃絶を呼び掛ける立場の日本が、核保有国の米国以上に核の力に依存し、核抑止論に固執する姿だ》。

 「核兵器の廃絶」を主張できない、「核兵器の先制不使用」を支持できない、哀しき被曝国…。当時、もし民主党政権であったとしても、政府は同じように「反対」しただろうか?

   『●「核なき世界」無き国…「日本や韓国など米国の
      「核の傘」の下にある国々は「勧告に同意しなかった」」

 核兵器の先制不使用宣言に反対…当時の首相・アベ様の〝お考え〟《「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。小型であればですね」と語っている》…正気でない〝お考え〟

   『●「核なき世界」: 「核廃絶に向けた決議の採決で、
       唯一の被爆国の日本が反対票…日本はあまりにも鈍感」
   『●「唯一の被爆国」で原発人災も起こしたニッポンが
        「原発は『プルトニウムをつくる装置』」を理解できず…
   『●肥田舜太郎さん「せめて未来の子どもたちのために、
       放射能の心配のない日本を残していけるよう…努力」を
   『●オバマ氏の広島訪問さえも単なる選挙対策…
       …自民党は「口だけ」、選挙で同じ過ちを繰り返してはいけない
    「「核なき世界」どころか、「核兵器のない世界」ですらアベ様の
     「息吐く様に嘘つく」、アベ様のウソ吐きだったようです」

   『●サーロー節子さん「自分の国に裏切られ、
      見捨てられ続けてきたという被爆者としての思いを深くした」
    「「核兵器なき世界」さへ目指さないアベ様の言う「核なき世界」が
     如何にいい加減かが分かろうというもの…
     「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。
     小型であればですね」というアベ様の思想は何も変わっていない
     のでは?」

   『●核兵器禁止条約…核発電「麻薬」中毒者への忠告、
       近衞忠煇氏「実際にはそれしか選択肢はないのです」
   『●室井佑月さん「安倍さん率いるこの国に、誇りが持てない」
                       …アベ様の辞書には「倫理」無し
   『●「核廃絶の訴えは政府だけの役割ではない」…
        とは言え、そこに居るべき国が居ない恥ずかしさ
   『●核兵器禁止条約不参加で、「どこの国の総理ですか」な 
          アベ様の「わが国のアプローチ」とやらは一体全体?
    「《核兵器禁止条約…日本は条約に不参加》《首相は…
     「わが国のアプローチと異なる署名、批准を行う考えはない」》…
     居るべき国がそこに居ない、という大恥。
       「平和祈念式典」は、平和を祈るための式典では?
       平和を祈念・希求しないアベ様は、よくノコノコと「あいさつ」に
     行けるモノだ…「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、
     憲法上は。小型であればですね」という発想は何も変わっていないでしょ?
       広島や長崎の皆さんに、あまりに失礼でしょ!」

   『●「核なき世界」の足を引っ張る、平和を希求しないアベ様は、
                  よくノコノコと「あいさつ」に行けるモノだ…
    《参列した約5万人を前に「『核兵器のない世界』の実現に向けた歩みを
     着実に前に進めると誓ったその歩みの足を引っ張っている人こそ、
     安倍首相自身なのである》。
    《「核廃絶」より「トランプからの寵愛」を優先させたのだ

   『●ささやかな核兵器廃絶の願い…高校生の言論封殺: 
       アベ様のメンツを守るための外務省の横やりという大愚
   『●「核兵器禁止条約」…「核なき世界」への
     その先頭を走るべきアベ様やニッポン政府は一体何をしていたの?
   『●「核の傘」の下のニッポン…オーストリア軍縮大使
         「世界で唯一の被爆国として特別な役割がある」
   『●ICAN・フィン氏、「核の傘」による核抑止は「神話だ。
          …時代遅れの政策を継続していることこそ脅威」
   『●トランプ氏「学校の先生たちを銃で武装させる」…
      アベ様は「戦争できる国」になり、「銃を持った善人」に
    《日本政府、つまり安倍首相の考えは、
     核の保有や核兵器の使用は認められるべきなのだ。
     …安倍首相は官房副長官時代の2002年に、早稲田大学で
     開かれた田原総一朗氏との対話のなかで
     「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。
     小型であればですね」と語っている」》

   『●《非核三原則や日本の憲法9条がハメネイ師から
      高い評価を受けたとの一部情報もある》…なぜ主張しないの?
   『●(マハティール首相)「日本は核兵器が使われた際の
     悲惨さを知っている」はずなのに、アベ様ときたら核兵器保有論者
   『●適菜収さん【それでもバカとは戦え】…《われわれ日本人が目指すべき
        なのは「核兵器のない世界」の前に「安倍のいない世界」である》
   『●「核兵器なき世界」は未だに………自公お維を直接的に支持している
     方々、選挙にも行かず眠り猫に徹している間接的支持者の皆さんの責任

 もう一つ、「原発はプルトニウムをつくる装置」(内橋克人さん)。
 《だが核抑止が今の中国の抑え込みにどれほど役立っているのかむしろ核軍拡競争を呼び込み、逆に国民を危険な状況に立たせているのではないか日本政府はこうした疑問について国民に説明する責任がある

   『●「原子力の平和利用」という核発電への幻想…「原発は『プルトニウム
         をつくる装置』」(内橋克人さん)にこだわる周回遅れのニッポン
   『●「ビキニ事件は遠い過去に終わったことではなく、未来の命にかかわる」
       ――― マグロ漁船「第五福竜丸」の船員・大石又七さんが亡くなる

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/95967

【独自】核兵器の先制不使用案は「日本の反対で断念」 オバマ政権元高官が証言
2021年4月6日 06時00分

 【ワシントン=金杉貴雄】米オバマ政権が2016年に検討した核兵器の先制不使用宣言に関し、国務省の核不拡散担当だったトーマス・カントリーマン元国務次官補が本紙の取材に対し、対中抑止力の低下を懸念した日本政府が反対したことが宣言を断念した最大の要因だったと証言した。日本が反対していたことはこれまで米紙などの報道で伝えられていたが、日本政府は一貫してコメントを差し控えてきた。今回、当時政権内にいた米元高官が認め、裏付けられた形だ。


核の先制不使用 敵の核攻撃を受けない限り、核兵器を使用しないとする政策。米ロ英仏中の5大核保有国では中国のみが宣言。ほかの核保有国ではインドも一部条件付きで宣言している。核攻撃に対する抑止や反撃のみを核兵器の「唯一の目的」に限定することでも、先制不使用宣言と同様の効果があるとの指摘がある。

     (取材に応じるカントリーマン元米国務次官補=Zoom画面より)


◆中国への抑止力低下を懸念

 カントリーマン氏は16年当時、同省内の核不拡散問題の責任者で、同年秋からは軍縮問題トップの国務次官代行も務めた。

 オバマ大統領はこの年の5月、原爆を投下した米国の現職大統領として初めて被爆地広島を訪問。カントリーマン氏は当時のホワイトハウス内の議論には直接は加わっていなかったものの、間接的に知り得た情報によると、オバマ氏の広島訪問後から始まった核の先制不使用政策の議論は、ホワイトハウスの高官の間で賛否が割れていた。

 カントリーマン氏は、同盟国の一部の中でも特に日本が「宣言は同盟国を守る米国の決意について、中国に間違ったサインを送る」と懸念を示したと説明。「このことがオバマ大統領が当時、先制不使用政策の断念を決定した理由だった」と明らかにした。

 政権はその後も、核兵器の役割を低減させる方策を模索。カントリーマン氏によると、先制不使用宣言を断念した代わりとして、バイデン副大統領(当時、現大統領)が退任直前の17年1月に行った演説に、米国の核兵器は核攻撃の抑止や反撃のみを「唯一の目的」にすべきだとの考えを盛り込んだ。


◆米国はトランプ氏の軍拡路線から転換

 バイデン氏は昨年の大統領選公約でも当時の演説内容を引き継ぎ、米国の核兵器の役割を「唯一の目的」に限定すべきだと主張。バイデン政権は3月3日に公表した国家安全保障戦略の暫定指針にも「核兵器の役割低減の措置を取る」と盛り込んだ。具体的にどう取り組むかが焦点となる。

 米国はソ連を仮想敵とした冷戦期から、核兵器以外の攻撃にも核兵器の先制使用を排除しないことで紛争を抑止するとの論理を維持してきた。トランプ政権は核兵器の役割を低減しようとしたオバマ政権の方針を転換し、爆発力を抑えた「使える核」の開発を進め、核軍拡を推進した。


外務省の話 米側とのやりとりを明らかにすることは差し控える。一般論では核の先制不使用は全核保有国が検証可能な形で同時に行わなければ有意義でない。米政権の安保戦略の暫定指針は承知しており、現実の脅威に適切に対処しながら核軍縮を進めることは適切と考える。

【関連記事】唯一の被爆国なのに…日本が核保有国より核抑止に固執する理由は
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/95968

日本の矛盾 核軍縮の国際宣言を主導も…アメリカの「核なき世界」には反対
2021年4月6日 06時00分

 米政権が検討した核兵器の先制不使用宣言に日本が反対していたと、米元高官が証言した。日本政府の対応は、唯一の被爆国で核廃絶を目指す立場だけでなく、自らが主導して設立したはずの国際的な有識者会議が提出した報告書の内容にも矛盾している。(ワシントン・金杉貴雄

【関連記事】核兵器の先制不使用案は「日本の反対で断念」 オバマ政権元高官が証言


◆福田首相時代、オーストラリアと主導…7年後

 「核兵器が偶発的に、間違って使われないと信じることはできない」「大惨事を免れてきたのは単に幸運だったからだ。核武装国が増加した今、奇跡に近い状況が永遠に続くはずはない」

 核兵器使用の危険性が近年ますます高まっている―。2009年12月、そうした危機感を訴え核廃絶への取り組みを各国に求めるある報告書が発表された。

 提言したのは「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会(ICNND)」。画期的だったのは段階的措置として、世界の核弾頭を9割削減し2000発以下にすることに加え「全ての核武装国は可能な限り早期に、遅くとも25年までに明確な先制不使用宣言を行うべきだ」と掲げたことだった。

 特に米国に関しては、核兵器の役割低減の取り組みが単独でも世界の核軍縮に「非常に重要な起爆剤となる」と指摘した。

 このICNNDの設立をオーストラリアと共同で主導したのが日本だった。前年に当時の福田康夫首相がオーストラリアのラッド首相と合意。川口順子、エバンズ両元外相が共同議長で、米ロ中などの元閣僚ら委員との議論をまとめた。

 その7年後。カントリーマン元国務次官補の証言によると、米国が先制不使用の宣言を検討した際、日本政府は自ら設置したICNNDの報告書に基づき支持するどころか、反対するという真逆の行動に出た。


◆冷戦期の戦略家、欧州の同調も

 ICNND設立は、米国発の新たな核軍縮の機運に影響を受けたものだった。

 米国のキッシンジャー、シュルツ両元国務長官、ペリー元国防長官ら4人は07年1月、米紙に「核兵器のない世界」と題した核廃絶を求める提言を寄稿した。北朝鮮やイランなどへ核が拡散する世界では核抑止が効かず「不測の事態や判断ミスでの使用の危険が高まっている」と警告した。

 特に冷戦期の現実主義で冷徹な戦略家と知られるキッシンジャー氏が加わっていることは、大きな重みと説得力があった。欧州でも同調の動きが広がり、オバマ大統領(当時)の「核なき世界」演説にもつながった。

     (2017年3月、ニューヨークの国連本部で、核兵器禁止条約交渉の
      会議を欠席した日本政府代表の席に置かれた折り鶴。英語で
      「あなたがここにいてくれたら」とのメッセージが
      添えられていた(共同))


◆通常兵器の攻撃も抑止?

 自ら設立を主導した会議が提言したにもかかわらず、日本はなぜ反対するのか。米国が核の先制不使用を宣言しても、日本への核攻撃には米国が核で報復すると威嚇することで相手を抑止する「核の傘」の提供は変わらない。政府関係者の話を総合すると、通常兵器の攻撃にも「核報復があるかもしれない」と思わせる抑止力が宣言によって失われることを懸念しているという。

 しかし、ICNNDは、米国の通常戦力と同盟国の通常戦力が結びつけば、「核兵器が提供する抑止力と同等に信頼できる抑止力となる」とし、核の先制不使用宣言をしても同盟国には強固な保証が与えられる、との考えを示す。

 トランプ前政権は核の役割を減らすオバマ政権の方針を転換し、爆発力を抑えた「使える核」開発で役割を拡大。バイデン現大統領は役割低減に再び意欲を示すが、同盟国、特に日本の対応がその成否に大きく関わってくることになる。
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/95991

唯一の被爆国なのに…日本が核保有国より核抑止に固執する理由は
2021年4月6日 06時00分

     (平和記念公園を訪れ被爆者と抱き合った
      オバマ米大統領(当時)=2016年5月27日、広島県中区で)

 米オバマ政権が核兵器の先制不使用宣言を断念したのは日本の反対が最大の理由だったとの米元高官の証言で浮かび上がるのは、唯一の被爆国として核廃絶を呼び掛ける立場の日本が、核保有国の米国以上に核の力に依存し、核抑止論に固執する姿だ。

【関連記事】核兵器の先制不使用案は「日本の反対で断念」 オバマ政権元高官が証言

 核軍縮の専門家によると、核保有国が核兵器の先制不使用を宣言することには複数の利点が考えられる。一つは、核を持たなければ核で攻撃される恐れがなくなるため、持たざる国が核兵器を保有する動機が薄れることだ。例えば米国の核におびえる北朝鮮に、核開発放棄を促しやすくなる。

 また、核保有国同士の誤解や不信に基づく偶発的な核使用の危険性を低くすることができる。


◆日本政府は国民に説明を

 このような点を踏まえ、米国は一定の核抑止は維持しつつ先制不使用宣言を検討したが、それを止めたのは「核の傘」の提供を受ける日本などで、理由として強調したのは核開発を急ぐ北朝鮮よりも、通常兵器で海洋進出を続ける中国への懸念だったという。

 だが核抑止が今の中国の抑え込みにどれほど役立っているのかむしろ核軍拡競争を呼び込み、逆に国民を危険な状況に立たせているのではないか日本政府はこうした疑問について国民に説明する責任がある

 バイデン大統領は、核兵器の役割低減に意欲を示している。核兵器禁止条約も1月に発効した。日本は国民の安全のためにも、その核軍縮への取り組みを率先して後押しすべきだ。(ワシントン・金杉貴雄
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●《絶望的な内容に打ちのめされました。武器産業がいかに巧みに政治をコントロールし、戦争を作り、暴利を貪っているか。歴史は古い》

2021年02月19日 00時00分59秒 | Weblog

[※《“人を殺すための道具”である武器。戦争が続く限り需要が無限に生まれる──。莫大な利益を生む国際武器取引を暴く、衝撃のドキュメンタリー!》『シャドー・ディール 武器ビジネスの闇』(https://unitedpeople.jp/shadow/)]


(2021年02月14日[日])
望月衣塑子記者による、東京新聞のインタビュー記事【「日本は平和でなく戦争の側に立つのか」 映画「シャドー・ディール 武器ビジネスの闇」原作者と監督インタビュー 望月衣塑子】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/85142?rct=tag_movie)。

 《「テロとの戦い」や「正義」を掲げて世界で繰り返される戦争が、権力者と軍事企業武器商人らとの武器取引から生まれている実態を描いたドキュメンタリー映画「シャドー・ディール ビジネスの闇」が東京都渋谷区の「シアター・イメージフォーラム」などで上映されている》。

   『●経団連は、「プルトニウムをつくる装置」再稼働を後押し。
              そして、国家戦略としての「武器輸出」を推進!
   『●平和憲法を壊憲し軍隊を持ち「戦争できる国」の時代に:
               「ネジレ」を取り戻し、「厭戦」の世に戻したい
   『●「人殺し」に行くのはアナタ、「自分は
     “お国のために死ぬのはゴメンだ”と」言うヒトを支持する人って?
   『●望月衣塑子東京新聞記者、議論無く「「欧米列強に倣え、進め」
               と武器輸出推進の道に歩みを進めている」
    「野尻民夫氏の記事【安倍政権の武器・技術輸出がなし崩し拡大!
     イスラエルと軍事研究画策、無人攻撃機でパレスチナの市民殺害も】…。
     《まるで日本を守るための予算ではなく、アメリカの軍需産業を
     守るための予算のような趣なのだ…》」

   『●「防衛装備移転三原則」と「武器見本市」…《歴代政権が
      踏襲していた武器輸出禁止政策に立ち戻るべき》(琉球新報)
    《二〇一四年に安倍政権は「武器輸出三原則」を撤廃し、原則解禁する
     「防衛装備移転三原則」を閣議決定してから、武器輸出の動きは加速
     「平和国家」を標榜(ひょうぼう)する国で繰り返される武器見本市に、
     批判が上がっている》。
    《政府が武器の輸出を後押しするのは日本が戦後、築き上げてきた
     平和国家の理念に逆行する。改めて強い危惧を抱かざるを得ない…
     過去の歴代政権が踏襲していた武器輸出禁止政策に立ち戻るべきだ

 レイバーネットの記事【戦争を作り暴利を貪る人たち〜映画『シャドー・ディール 武器ビジネスの闇』】(http://www.labornetjp.org/news/2021/0131eiga)によると、《絶望的な内容に打ちのめされました武器産業がいかに巧みに政治をコントロールし、戦争を作り、暴利を貪っているか歴史は古い日露戦争時には、日本、ロシア双方に同じ所から武器が供給されていたという。人の命や幸福、日常を、死や破壊や血や憎悪に変えることでお金を得る鬼畜のような武器商人たち。偉そうな総理も大統領も大臣も、彼らの前には単なる操り人形のセールスマン。どうする? 私たち、「中国が攻めてくるのに備えて、日本を外敵から守るため、軍備を強化した方がいい」と思う人にこそ見てほしい。軍需産業は国を守る意思など微塵もない、私たちはいくらでも容易に思想をコントロールされてしまう、ということにいい加減に気づけ、と強い語気で言いたい。(村田マユコ)》。

 「防衛装備移転三原則」と「武器見本市」…「武器輸出三原則」の《歴代政権が踏襲していた武器輸出禁止政策に立ち戻るべき》だ。本当に悍ましい…人の親として子や孫にそんなに〝人殺し〟させたいものかね。それに、《日本の技術が市民の殺戮に使われる》…、考えただけでも悍まし過ぎる。《政府の武器輸出支援》…輸出されたその武器の矛先には、誰が居るのか?
 記事中に貼り付けてありますが、【映画『シャドー・ディール 武器ビジネスの闇』予告編】(https://youtu.be/22Yfw4XB6cY)を、是非、見てみて下さい。村田マユコ氏の上記コメントが理解できます。《原作の著者と監督がインタビューに応じ、武器輸出解禁にかじを切った日本について「武器ビジネスはコストパフォーマンスが悪い。日本は平和でなく戦争する側、賄賂や汚職の側に立つつもりなのか」と疑問を投げかけた》(望月衣塑子さん)。《「武器取引は経済的な効果は非常に悪い。武器取引の4割は賄賂日本は平和でなく戦争の側に、賄賂や汚職の側に立つつもりか市民は武器輸出のような税金の使い方は絶対に認めないと強い意志を持ち(政治に)訴えなければいけない市民が武器輸出への規制を強く求めれば、現状を変える力になるはずだ」と力を込めた》。

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https://youtu.be/22Yfw4XB6cY

映画『シャドー・ディール 武器ビジネスの闇』予告編

ユナイテッドピープル(cinemo)

『シャドー・ディール 武器ビジネスの闇』 https://unitedpeople.jp/shadow/ 2021年1月30日(土)シアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー“人を殺すための道具”である武器。戦争が続く限り需要が無限に生まれる──。莫大な利益を生む国際武器取引を暴く、衝撃のドキュメンタリー!

監督:ヨハン・グリモンプレ(『ダイアル ヒ・ス・ト・リー』(1997))原作:アンドルー・ファインスタイン著 『武器ビジネス:マネーと戦争の「最前線」』脚本:ヨハン・グリモンプレ、アンドルー・ファインスタイン配給:ユナイテッドピープル90分/ 2016年/アメリカ,ベルギー,デンマーク©Shadow World Productions, LLC

知的で辛辣!世界中で公開されるべき作品。 ─ Variety誌

《エディンバラ国際映画祭2016 ドキュメンタリー最優秀作品賞》
《グアナファト国際映画祭2016 長編特別賞》
《バリャドリッド国際映画祭2016 ドキュメンタリー最優秀作品賞》
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/85142?rct=tag_movie

「日本は平和でなく戦争の側に立つのか」 映画「シャドー・ディール 武器ビジネスの闇」原作者と監督インタビュー 望月衣塑子
2021年2月10日 11時52分


【映画『シャドー・ディール 武器ビジネスの闇』予告編】
 (https://youtu.be/22Yfw4XB6cY

 「テロとの戦い」や「正義」を掲げて世界で繰り返される戦争が、権力者と軍事企業武器商人らとの武器取引から生まれている実態を描いたドキュメンタリー映画「シャドー・ディール ビジネスの闇」が東京都渋谷区の「シアター・イメージフォーラム」などで上映されている。原作の著者と監督がインタビューに応じ、武器輸出解禁にかじを切った日本について「武器ビジネスはコストパフォーマンスが悪い。日本は平和でなく戦争する側、賄賂や汚職の側に立つつもりなのか」と疑問を投げかけた。(望月衣塑子

【関連記事】「死の商人 日本にいらない」 幕張で武器見本市 市民ら抗議の声


◆原作者は南アフリカの元国会議員

    (原作者のアンドリュー・ファインスタイン氏
     ©Shadow World Productions,LLC)

 映画の原作「武器ビジネス マネーと戦争の最前線」の著者アンドリュー・ファインスタイン氏は、1994年に南アフリカの初の民主選挙で国会議員に選出され、ノーベル平和賞を受賞したマンデラ大統領の経済顧問も務めた。

    (BAEシステムズが開発した戦闘機
     ©Shadow World Productions,LLC)

 そんな中、マンデラ氏後継に指名されたムベキ大統領らが、英大手軍事企業「BAEシステムズ」などからの兵器購入に100億ドル(約1・1兆円)費やし、うち3億ドル(330億円)が所属するアフリカ民族会議(ANC)幹部や政府指導者、高級官僚らに賄賂で送られている実態をつかんだ。与党は、アンドリュー氏に調査の中止を求めたが、アンドリュー氏はこれを拒否し議員を辞職した。

 アンドリュー氏はその後、南アフリカの武器取引の実態をノンフィクション「After The Party」に記した。さらに、15年かけて集めた武器取引に関する公文書や告発文書計20万8000枚を基に7年半かけ、今回の映画の原作を書き上げた。原作本はベストセラーとなり、翻訳含め世界9カ国で売られている。アンドリュー氏は武器ビジネスの調査や追跡を行う市民団体「Corruption Watch UK」も創設、理事もつとめる。


◆執筆中にさまざまな圧力

 アンドリュー氏は、原作を執筆する間、最大手の米軍事企業「ロッキード・マーティン」含めて大手軍事企業や武器商人から何度も執筆をやめるよう圧力を受けたり、金での解決を求められたりしたが、10人の弁護団を結成して出版に臨んだ。武器商人から手書きの脅迫文が何通も届いたが「自分以上に取引を告発した人々の方が身の危険はずっとあった」と明かす。

 映画では、BAEやロッキード、米大手軍事企業「レイセオン」などが、駐米大使だったサウジアラビアのバンダル王子らを介し、英国のサッチャー、ブレア両首相や歴代の米大統領、チェイニー米副大統領やラムズフェルド米国防長官(いずれも当時)ら世界の首脳とつながり、公然と武器取引を行い、その後、戦争が繰り返される状況が克明に描かれる。

    (談笑するブレア首相(左)とバンダル王子
     ©Shadow World Productions,LLC)


◆ヨハン監督「武器ビジネスは白昼堂々、首脳同士が」

 ヨハン・グリモンプレ監督は「世界の武器ビジネスは決して闇で取引しているのではなく、白昼堂々と首脳同士の話し合いで行われている。日ロ戦争で双方に武器を売り、荒稼ぎしたのは同じ売人だった」と話す。

 映画ではまた、米政府が中東や南米でウサマ・ビンラディン含めテロリスト側に武器や資金を与え続け、紛争を悪化させていく状況も描く。

 米国のトランプ前政権はイスラエルやサウジとの自らに有利な武器取引を進める一方、昨年のイラン革命防衛隊のスレイマニ司令官の殺害など、イランとの戦争を視野に圧力をかけ続けた。アンドリュー氏は「イランのロハウニ大統領は、バイデン新政権にイラン核合意への復帰とイランへの制裁解除を求めたが、米国が武器支援を続けるイスラエルが、まずは核兵器を破棄しなければならない」と、米政府の姿勢を批判した。

 映画化は制作に5年を費やした。約10カ国を回り、武器取引を捜査した検察官や武器商人、ジャーナリスト、元欧州連合(EU)軍最高司令官、元米中央軍司令官らの告発も撮影。武器を巡る賄賂や汚職と戦争とのつながりを浮き彫りにした。

 多くのジャーナリストや活動家が出演し、告発している姿も印象的だ。米紙ニューヨーク・タイムズで7年間、中東取材をしていたクリス・ヘッジス元中東支局長は、米政府のイラク侵略を真正面から批判し、懲戒解雇された。イラク戦争後、ブッシュ大統領に会見場で靴を投げ付けたイラク人ジャーナリストらの告白も流れる。


◆「市民が強く求めれば現状を変える力になる」

 2014年4月に安倍前政権は武器輸出解禁に踏み切り、日本はこれまでフィリピンに戦闘練習機TC90を無償譲渡し、防空レーダー4基を輸出するなど、少しずつだが確実に武器輸出を進めている。ヨハン監督は「ドイツも日本も第2次大戦後、軍を持たないことで成長した国だ。軍事的なことで繁栄できるというのはまやかしでしかない」と批判する。

 アンドリュー氏も「武器取引は経済的な効果は非常に悪い。武器取引の4割は賄賂日本は平和でなく戦争の側に、賄賂や汚職の側に立つつもりか市民は武器輸出のような税金の使い方は絶対に認めないと強い意志を持ち(政治に)訴えなければいけない市民が武器輸出への規制を強く求めれば、現状を変える力になるはずだ」と力を込めた。


◆「愛と思いやりは取り戻せる」

      (第1次大戦中のクリスマス・イブで兵士たちは、
       一瞬だったが敵と握手を交わし、たばこを吸い合い、
       クリスマスを祝い合った©Shadow World 
       Productions,LLC)

 一方、映画では、第一次世界大戦中のクリスマスイブに何万人もの兵士が一時、戦争をやめて敵方と握手し、タバコを吸い祝い合う映像も流れる。ヨハン監督は「あのシーンには人間のストーリーがある。愛と思いやりの状況は、どこにいても取り戻せる。映画で言いたかったのは(戦争という)限られた状況の中でさえ、人々の連帯は取り戻せるのだという事実だ」と希望を語った。
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●山口正紀さん《この国は今、憲法を尊重、擁護すべき立場にある公務員=教員、警察官、裁判官が結託して憲法を踏みにじるようになった》

2020年08月13日 00時00分38秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



山口正紀さんによる、レイバーネットの記事【最も重大なニュースが報じられない!~山口正紀のコラム「高校生ビラまき事件」】(http://www.labornetjp.org/news/2020/0725yamaguti)。

 《7月8日朝、東京都目黒区の公道で、高校の水泳授業のあり方を批判するビラを配っていた高校生が近隣の中学校副校長に「公務執行妨害の現行犯で私人逮捕」された。レイバーネットに掲載されたレポートを読みながら思った。この国は今、憲法を尊重、擁護すべき立場にある公務員=教員、警察官、裁判官が結託して憲法を踏みにじるようになった。長引くアベ政治の下、もはやまともな人権感覚はマヒしてしまったのか……。》

   『●青木理さん「テロは確かに怖いかもしれないけれど、
       国家の治安機関の暴走はテロよりはるかに怖い」
    《ああいう違法捜査の描き方だけは実態に近いかも(笑)。警察官の
     手を払っただけで逮捕っていう場面が映画にも出てきたでしょう。
     実際に『転び公妨』って呼ばれる公安のお家芸があって、狙った人物を
     公安警察官が取り囲み、1人か2人がいきなり転んで
     『公務執行妨害だ!』といって逮捕してしまう。ただ、これも非常に
     気になったのは、映画の登場人物が『公安お得意の違法捜査』を
     半ば自慢げに語り、作品全体を通じても肯定的に描かれていたこと。
     ああいう違法捜査も『国を守るためならアリ』というニュアンスが
     プンプンと漂っていた》

 《副校長は「アイタタ」「スマホで殴られた」などと言い出してIさんの身柄を拘束》…副校長が《転び公妨》とはねぇ。呆れた《私人逮捕》。《私人(常人)による公務執行妨害罪の現行犯逮捕》って、どういう意味ですか? 私人が《転び公防》?
 《こんな「表現の不自由」な社会を誰が望んだ》?  (琉球新報 社説)《言うまでもなく、憲法21条の保障する「表現の自由は民主主義の根幹を成す権利である。戦前の日本にこの権利はなかったといってよい》。《憲法21条違反、表現の自由を侵害する人権侵害以外のなにものでもない》。
 《この国は今、憲法を尊重、擁護すべき立場にある公務員=教員、警察官、裁判官が結託して憲法を踏みにじるようになった。長引くアベ政治の下、もはやまともな人権感覚はマヒしてしまったのか……》。
 さらに、《悪名高い「地裁429号警備=弾圧法廷」》ってなんですか? 信じられない…、唖然とした。《東京地裁は、こんな国家権力むき出しの暴力法廷を、ビラ配りをしていただけで公務員たちに不当逮捕された高校生のために「用意」した》。
 おまけに、メディアまで腐敗。《それをチェックする最後の砦が、マスメディアだ。ところが、問題の429号法廷について司法記者クラブは無視。《憲法を尊重し、擁護する義務(憲法99条)を負う公務員――教員・警察官・裁判官たちが、ビラを配る高校生から表現の自由を奪い、逮捕監禁の罪を犯している憲法をあからさまに踏みにじる公務員たちの権力犯罪は、「知る権利」に奉仕するはずのメディアが市民に伝えるべき最も重大なニュースではないか》。

   『●山口正紀さん《冤罪…だれより責任の重いのが、無実の訴えに
            耳を貸さず、でっち上げを追認した裁判官だろう》
   『●憲法《37条1項が保障する『公平な裁判所による裁判を受ける権利』が
       侵害され》ている…飯塚事件、大崎事件の裁判に「公正らしさ」は?
   『●《首相の演説にやじを飛ばしただけで、警官に排除される時代…
              こんな「表現の不自由」な社会を誰が望んだ》?

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http://www.labornetjp.org/news/2020/0725yamaguti

山口正紀のコラム:憲法21条を踏みにじる学校・警察・裁判所一体の権力犯罪

山口正紀の「言いたいことは山ほどある」第5回(2020/7/25 不定期コラム)
憲法21条を踏みにじる学校・警察・裁判所一体の権力犯罪――ビラ配り高校生の不当逮捕・勾留

     (*高校生Iさんを逮捕・勾留している碑文谷署)

 7月8日朝、東京都目黒区の公道で、高校の水泳授業のあり方を批判するビラを配っていた高校生が近隣の中学校副校長に「公務執行妨害の現行犯で私人逮捕」された。レイバーネットに掲載されたレポートを読みながら思った。この国は今、憲法を尊重、擁護すべき立場にある公務員=教員、警察官、裁判官が結託して憲法を踏みにじるようになった。長引くアベ政治の下、もはやまともな人権感覚はマヒしてしまったのか……。

 レイバーネットの記事、映像によると、「事件」の概略はこうだ。8日朝、目黒区立第九中学校近くの路上で、高校生Iさんが「寒くてもコロナ禍でもプール強行!」との見出しのビラを中学生に配っていると、同中の高橋秀一副校長がビラ配りをやめるよう言ってきた。近くの都立小山台高校の水泳授業を批判する内容だ。 前日もこの副校長からビラ配りの妨害を受けていたIさんは、「公道上でのビラ配りであり、何も問題はないと抗議したが、副校長は執拗にビラ配布の中止を要求。そのうち校長も現場に現われ、ビラ配りをやめさせようとした。

 Iさんはその様子を記録しておこうと、スマートフォンで撮影を始めた。すると副校長は「肖像権の侵害だ」などと言いながら、スマホを取り上げようとした。副校長は「アイタタ」「スマホで殴られた」などと言い出してIさんの身柄を拘束し、警視庁碑文谷署に通報した。約20分後、署員が駆けつけ、Iさんは同署に連行・勾留された。

 逮捕の「体裁」は、「私人(常人)による公務執行妨害罪の現行犯逮捕」だという。勾留の「被疑事実」は、「被疑者は高橋(副校長)の右手を携帯電話機で殴打する暴行を加え、もって同人の職務の執行を妨害したもの」とされている。

 公安警察の実態を少しでも知る人は、「なんだ、これは。まるで転び公防じゃないか」と思うはずだ。被疑事実のない市民を何が何でも逮捕するため、公安警察官が「標的」の体にぶつかるなどしてわざと転び、「公妨」と叫んで同僚警察官に標的を逮捕させるでっち上げの手口副校長はこんな公安の常套手段をいったい、いつどこで学んだのだろうか

 そもそも、ビラ配りをやめさせることは、副校長の「公務」(校務?)なのか。現場は中学校の敷地ではなく、校門からも200メートル以上離れた公道だ。Iさんが中学生の登校を妨害した事実もない。

     (*逮捕・勾留に抗議する人)

 この「事件」で問われるべきは、ビラ配りを妨害した副校長たちの行為であろう。憲法21条違反、表現の自由を侵害する人権侵害以外のなにものでもない。

 副校長らによるIさんの身柄拘束は、「私人(常人)逮捕」とされている。だが、これも常軌を逸した違法かつ重大な人権侵害だ。 私人逮捕は、「現行犯人は、何人でも、逮捕状なくしてこれを逮捕することができる」(刑事訴訟法213条)との規定に基づく。ただし、それには条件がある。犯人が現行犯人であること(同212条)、犯人が逃亡する恐れがある場合(同217条)などだ。その要件を満たさない私人逮捕は、逆に逮捕監禁罪や暴行罪に問われる

 Iさんがスマホで副校長らの行動を撮影しようとした行為は、どう拡大解釈しても「公務執行妨害の現行犯」にはならない。副校長らのビラ配り妨害は「公務」ではない。「逃亡する恐れ」もなかった。現にIさんは現場にとどまっていた。

 副校長による身柄拘束は、「私人逮捕の要件」を満たさない。不当にIさんの身柄を拘束したものであり、刑法220条の逮捕監禁罪が成立する明らかな犯罪行為だ。

 高橋副校長に「私人逮捕」の手口を指南したのは、おそらく公安警察官だ。碑文谷署は、副校長の言い分を鵜呑みにし、でっち上げた容疑でIさんの身柄を拘束、勾留した。

 こんな学校と警察が結託した不当逮捕、人権侵害をチェックするのが、法の番人たる裁判所の本来の役割だ。ところが、東京地裁はIさんの勾留・勾留延長をノーチェックで認めた。そればかりか、Iさんに対する「勾留理由開示」の手続きで、学校・警察による権力犯罪・人権侵害を追認する共犯者になった。

 傍聴者のレポートによると、17日の勾留理由開示手続きは、悪名高い「地裁429号警備=弾圧法廷」で開かれた。私はこれまで何度も429号法廷を傍聴・取材してきた。

 傍聴者は、裁判所入り口、法廷入り口で2回にわたって所持品・身体検査をされ、バッグや財布、携帯などの持ち物を取り上げられる。法廷では、笑い声を洩らしただけでも退廷を命じられ、屈強な警備員に抱えられて裁判所構外に放り出される。レイバーネットではおなじみの「裁判所前の男」大髙正二さんの裁判、秘密保護法強行採決に反対して国会で議場に靴を投げた男性の裁判など、権力に逆らった人々を傍聴者ともども「凶悪犯」扱いしてきたのが、この429号法廷だ

 東京地裁は、こんな国家権力むき出しの暴力法廷を、ビラ配りをしていただけで公務員たちに不当逮捕された高校生のために「用意」した。佐藤薫裁判長は、弁護人が何を聞いても「答えられない」を連発し、勾留理由を開示しようとはしなかった。そして、それに抗議した傍聴者に退廷命令を出し、法廷外・裁判所構外に暴力的に放り出した。

 学校・警察・裁判所が結託したあからさまな権力犯罪。それをチェックする最後の砦が、マスメディアだ。ところが、問題の429号法廷について司法記者クラブはこれまで、「知らぬ顔」を決め込んできた。私やビデオプレスの松原明さんが大高裁判で「弾圧法廷の実態を報道してほしい」と記者クラブ幹事に取材を要請しても、無視されてきた。

 今回は、『東京新聞』が429号法廷を取材し、7月18日付「こちら特報部」欄に、《表現の不自由 次々に/中学校近くの公道でビラ配り/副校長注意でトラブル、現行犯逮捕》の見出しで大きく報道した。弾圧法廷の暴力実態までは記事化されなかったが、弁護人の質問にほとんど答えない裁判官の姿、勾留理由「不開示」の実態は報じられた。

 だが、『東京新聞』以外のメディアは、今回も沈黙している。憲法を尊重し、擁護する義務(憲法99条)を負う公務員――教員・警察官・裁判官たちが、ビラを配る高校生から表現の自由を奪い、逮捕監禁の罪を犯している憲法をあからさまに踏みにじる公務員たちの権力犯罪は、「知る権利」に奉仕するはずのメディアが市民に伝えるべき最も重大なニュースではないか

2020-07-25 18:21:44
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●地上イージス計画停止、遅すぎる《当然の帰結》…辺野古の工事は中止してください! 海を殺すな! 辺野古も白紙にして原状回復を!

2020年06月26日 00時00分48秒 | Weblog

[※ 辺野古は破壊「損」 【米軍飛行場の移設先として工事が進む沖縄県名護市の海岸】(東京新聞 2020年4月3日)↑]



沖縄タイムスの【社説[地上イージス計画停止]辺野古も白紙撤回せよ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/586542)。
琉球新報の【<社説>イージス計画停止 政府の説明はうそだった】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1139785.html)。

 《河野太郎防衛相が、秋田県と山口県で進めてきた地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を停止すると表明した。代替地を検討しない考えも示した。事実上の白紙撤回だ》。
 《当然の帰結だが、決断が遅過ぎる。河野太郎防衛相が地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を停止すると表明した。事実上の白紙撤回となる》。

東京新聞のコラム【筆洗/変わった古道具を集めるのが趣味の男。ある日、古道具屋で振り…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/36009?rct=hissen)によると、《…振り子のない古い振り子時計を買った…▼本体と振り子が一緒になって初めて時計である。ばかばかしい小咄(こばなし)だが、それを上回るばかばかしさではないか。…▼当初の見立てでは五千億円以上。ブースター問題を改善しようとすれば、さらに数千億円がかかる。米国の商売人の言いなりだった政府もようやく、その商品の購入は「合理的ではない」と気付いたようだ。無論、気付いてよかったで済まされる話ではない》。
 《「合理的ではない」と気付い》て下さい、辺野古は破壊「損」です。#辺野古の工事は中止してください#海を殺すな#辺野古も白紙にして原状回復を そして、石垣島宮古島など島嶼での対中国のための、番犬様をお守りするための〝防波堤〟・《標的の島》にすることにも反対します。 

   『●与那国島や石垣島、《沖縄は名護市辺野古だけでなく、
         宮古島もまた国防のために政府に翻弄されている》
   『●沖縄イジメ…《この74年間、沖縄戦以来、陸兵が軍服を
          着て宮古島を闊歩する姿など誰も見たことはない》
   『●直ぐに辺野古破壊の中止を! 《最悪の場合、埋め立てた盛り土が
          崩れ、護岸が崩壊する恐れ…安全な施工は保証できない》
   『●防衛省と「技術検討会」による《ずさん》な《「結論ありき」の
     出来レース》…《軟弱地盤調査せず…何のための「検討会」か》?

 日刊ゲンダイの記事【工事再開の辺野古はイージス・アショア以上の壮大なムダ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/274724)によると、《「コストと期間を考えたら、辺野古の方がよりムダな工事」。沖縄県の玉城デニー知事は16日、安倍政権にそう苦言を呈した。名護市辺野古の新基地建設の壮大なムダは、配備計画停止の「イージス・アショア」とは比較にならないほど。河野防衛相は「フェイク大臣」の汚名を返上したければ、辺野古もあきらめたらどうか。…河野氏が「コストと配備時期」を理由に挙げるなら、辺野古の方がヒドい。政府は昨年12月、総工費が従来想定の2・7倍の約9300億円、工期が当初の8年から約12年とする見直し案を発表。これすら大甘で、沖縄県は独自の試算で総工費2兆5500億円、基地使用まで13年かかると主張している》。
 工費と工期は∞。N値はゼロの超軟弱地盤、水面下90メートル下で(どうやって?)地盤改良し、埋め立てるという愚かな計画。完成することはない。100万歩譲って、新基地が完成したとしても、普天間は返還されない。つまり、辺野古は破壊「損」。

 沖縄県議会議員選挙後、最低の官房長官は、辺野古新基地建設への沖縄の市民の〝認識〟が浸透…的な発言があったが?? 一体どこが?
 琉球新報の記事【辺野古反対61% 安倍内閣支持率18%  琉球新報・OTV・JX通信県民調査】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1139957.html)によると、《安倍内閣を「支持しない」と回答した人は66・33%を占め、「支持する」の18・73%を大きく上回った。共同通信社が5月下旬に実施した全国緊急電話世論調査によると、安倍内閣の支持率は39・4%、不支持率は45・5%で、県内は全国より、現政権に対して批判的な見方が強いことが浮き彫りになった》。
 また、琉球新報の【<社説>基地 県民意識調査 辺野古反対の民意強固だ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1140399.html)によると、《新基地建設について「反対」「どちらかといえば反対」との回答が合わせて61・95%を占めた。「賛成」「どちらかといえば賛成」は計27・69%だった。…玉城デニー知事を「支持する」との回答は61・55%で、「支持しない」の21・31%を大きく上回った。支持率は新基地建設反対の回答とほぼ同じ数値であり、基地問題の解決を玉城知事に託しているものと考えられる。これに対し、安倍内閣の支持率は18・73%にとどまる。「支持しない」との回答は66・33%に上った。…反対意見は黙殺し、許認可権限を持つ首長を懐柔して承認を取り付ければいいのであるいずれ国策の名の下に、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)最終処分場の建設さえも強行されかねない。そんな暴挙が横行すれば、もはや民主国家とは言えなくなる。そのような未来は何としても避けたい》。

 琉球新報の記事【辺野古工事37件で345億円増 14~19年度発注 契約変更後、1352億に】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1140610.html)によると、《8割以上の76件で契約変更があったことが分かった。37件で金額が増額され、当初契約から計345億円多くなっていた。減額変更は30件で減額幅は計221億円だったが、この中には再発注のため契約を打ち切ったことで大幅減になったものが含まれ、再契約による増額も見込まれる。減額分を差し引いても変更後の金額は1352億円に上り、当初の1228億円よりも124億円多い。コストが膨らみ続ける一方、軟弱地盤の影響で先送りせざるを得ない契約もあり、工事の停滞ぶりもうかがえる》。
 ずっ~と反対の民意が示され続けていた中、やりたい放題やっていたわけです。デタラメ、やりたい放題。

 元職までが批判…でも、現職の時に気づいてたでしょうに…。
 琉球新報の記事【「辺野古も見直し必要」 中谷・元防衛相 イージス停止受け】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1140611.html)によると、《米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設についても見直しが必要だとの認識を示した。「十数年、1兆円かかる。完成までに国際情勢は変わっている」と述べ、辺野古移設の不合理性を説明》。

 なにもかも、杜撰の極み。
 【春秋/レーダーとミサイルの最高の共演である。地上配備型迎撃システム…】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/617620/)によると、《▼この計画は「ありき」と「ずさんのひどい共演である。米国からの巨額の武器購入ありき、山口と秋田への配備ありき、に見える。適地調査で民間の衛星写真を流用した上、山の高さを間違えるずさん、住民説明会で防衛省職員が居眠りするずさん ▼システムは実は危険でした、と今頃言い出すずさん。北朝鮮や中国の技術進歩で、このシステムでは対抗が難しいとの指摘もある。防衛政策そのものがずさんに思える》。

   『●「FMSは武器取引を通じて、米国が他国を
     従属させるシステムでもある。日本の対米追従は強まる一方だ」
   『●アベ様の《国民観、人間観には共通点が多すぎる…
       彼の目には私たちが己の財布、兵力、労働力だとしか…》
   『●「どっからどうもってきて出すのか」…軍事費を削り、
        弱者救済や災害復旧、防災にこそ血税を使って下さい
   『●対外有償軍事援助FMS…《アメリカからの援助》? アメリカへの
                   「援助」、狂気な「思いやり」の一種?
   『●「国策の名の下に研究者が軍事研究に加担させられた
          歴史を繰り返そうとしている…亡国の施策だ」
   『●《韓国…国防予算の削減…新型コロナウイルス対策に振り向け…極めて
        合理的な判断…その合理は日本では通用しない…》(立岩陽一郎氏)
   『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる天文台】
         …《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減

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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/586542

社説[地上イージス計画停止]辺野古も白紙撤回せよ
2020年6月17日 07:30

 河野太郎防衛相が、秋田県と山口県で進めてきた地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を停止すると表明した。代替地を検討しない考えも示した。事実上の白紙撤回だ。

 迎撃ミサイルのブースター(推進補助装置)部分を、海上や自衛隊演習場内に確実に落とせない技術的問題が分かったことを理由に挙げた。

 河野氏は衆院安全保障委員会で、計画継続は「導入を決めた当時としては正しかったが、コストと期間を考えると合理的な判断とはいえない」と語った。

 イージス・アショアは、イージス艦と同様のレーダーやミサイル発射装置で構成する地上迎撃システムだ。北朝鮮のミサイル防衛のため、2017年に2基の導入を閣議決定した。秋田県と山口県に1基ずつ設置する計画だった。

 防衛政策の柱とされる地上イージス配備計画が停止に追い込まれたのは、計画のずさんさや、住民の強い反発があったからだ

 秋田市の陸上自衛隊新屋演習場を適地とした防衛省調査では、米グーグルの衛生写真のデータを流用して、山の標高を誤って表記していたことが分かった。

 レーダー施設の設置場所は住宅地から700メートルと近く、有事に攻撃対象となる懸念やレーダー波の人体への影響を不安視する声があった。

 関係経費は4千億円以上に膨らみ、運用開始時期は当初目標の23年度から25年以降にずれ込んだ。

 配備計画の停止は当然の結論だと言っていい。

■    ■

 計画のずさんさ、住民の反発-。イージス・アショアが停止に追い込まれた要因は、まさに名護市辺野古の新基地建設で問題になっていることとピタリと重なる

 計画のずさんさで言えば、軟弱地盤だ。建設予定地の大浦湾に、政府が想定していなかった「マヨネーズ並み」の軟らかい地盤があることが明らかになり、7万本もの杭(くい)を打ち込む大規模な改良工事が必要になった。

 工期は8年から12年に延び、工費は3倍近い約9300億円に膨らんでいる。

 県民の反発で言えば、昨年2月に実施された辺野古の埋め立てを問う県民投票で明確に示された。7割が反対票を投じた。

 衆院選、知事選、参院選、県議選でも反対派が勝利し、幾度も基地建設反対の民意が示されてきた。

 現地での座り込み行動は2172日を数える

■    ■

 河野氏は「地元の皆さまにはご迷惑をお掛けしてきた。おわびを申し上げなければならない」と秋田、山口の県民に謝罪した。

 間違いがあれば認め、撤回する。ダメージを最小限に抑える基本だ。イージスではそうした。なぜそれが辺野古でできないのか

 「コストと期間を考えると、辺野古の方がより無駄な工事ではないか」

 玉城デニー知事の言葉はまさに県民の思いだ。

 辺野古も「合理的な判断」で、白紙撤回するべきだ。二重基準は許されない。
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1139785.html

<社説>イージス計画停止 政府の説明はうそだった
2020年6月17日 06:01

 当然の帰結だが、決断が遅過ぎる。河野太郎防衛相が地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を停止すると表明した。事実上の白紙撤回となる。

 迎撃ミサイルの発射後に切り離す推進装置「ブースター」を自衛隊演習場内や海に確実に落とせない技術的な問題が判明したためだ。そんな初歩的なことがなぜ、分からないのか

 防衛省はこれまで、イージス・アショアは安全に運用することが可能と強調していた。性能を確認せずにうその説明をしていたことになる。住民の危険を顧みない、でたらめな対応だ

 安全を確保するにはハードウエアの改修が必要になるという。既に関係経費は4千億円以上に膨らんでいる。実現の時期も見通せなかった。当初から、断念すべき理由はいくらでもあった。

 日本の防衛力整備では、米国から高性能の兵器を調達する「対外有償軍事援助(FMS)」の増加傾向が顕著だ。

 第2次安倍政権以降、一気に増えて、2019年度で過去最高の7013億円に達し、20年度も4713億円を計上した。地上イージスの配備計画では調査費などで、約1800億円分が契約されている。

 FMS米側の提示額や納期を日本政府が受け入れるため、事実上、米側の言い値だ。それにもかかわらず、米側による納入遅れや過払い金の未精算が頻発している。会計検査院は防衛省に対し、繰り返し改善を求めてきた。国費のずさんな運用は目に余る

 トランプ米大統領の要求に応じた米国製兵器の「爆買い」の一環と言えよう。

 イージス・アショアが本当に必要だったとは思えない。北朝鮮や中国の最新鋭ミサイルには対応できないとみられていたからだ。導入すれば無用の長物になる可能性が大きかった。

 河野防衛相が16日、代替地を検討しない考えを示し「この投資はすべきではない」と述べたのはその証左だ。

 候補地とされた秋田、山口の両県は米ハワイ、グアムと北朝鮮を結ぶ直線上にある。米国を守るためともいわれる防衛装備に巨額の国費を支出するのは極めて疑問だ。

 計画の停止は技術的な問題が理由とされた。技術的な問題が大きいのは名護市辺野古の新基地建設も同じだ。大浦湾側にマヨネーズ並みの軟弱地盤が存在し、実現性は見通せない。しかも、県民投票で7割超が埋め立てに反対しており、地上イージスの配備候補地以上に民意が具体的でかつ明確に示されている。

 地上イージスの計画停止は技術的問題を理由にしているが、配備候補地の根強い反発が判断を後押ししたことは間違いない。辺野古の埋め立て強行は二重基準と言える。

 沖縄でも、民意を重く受け止め、新基地建設は断念すべきだ
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●《イージス・アショアが米国防衛に貢献…「爆買い」…合計すれば、約一兆八千億円もの武器購入費が米政府に》

2019年09月07日 00時00分05秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



半田滋さんの、東京新聞のコラム【【私説・論説室から】/米国を守る地上イージス】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2019073102000168.html)。
AERAのコラム【浜矩子「戦後最悪の政治指導者トリオに戦前に引き戻されるのは御免だ」】(https://dot.asahi.com/aera/2019073100063.html)。

 《合計すれば、約一兆八千億円もの武器購入費が米政府に支払われる。米国の対日貿易赤字を減らし、しかも米国防衛に役立つのだから、トランプ氏はさぞお喜びだろう。そして今、政府は米国から対イラン有志連合への参加を求められている。護衛艦を中東に送り込む、自衛隊派遣は秒読み段階にあるのではないのか。(半田滋)》。
 《間違いなく、戦後最悪の英国首相だと思う。これで、戦後最悪の政治指導者は3人目だ。1人目が日本の安倍首相。2人目が米国のトランプ大統領。そして、今回のジョンソン英首相だ。彼らには、三つの共通点がある。一に幼児性二に不寛容三に未熟な涙腺》。

 《イージス・アショアが米国防衛に貢献…「爆買い」…合計すれば、約一兆八千億円もの武器購入費が米政府に支払われる》。いったいいくら、米軍や米軍事産業のためにドブガネすれば気が済むのか?
 子どもたちのために未来への投資や社会保障などに軍事費を回しなさいよ。血税をドブガネするな! そして、《対イラン有志連合》などに、絶対に《参加》してはいけない! 

   『●アベ様のおかげで《自衛隊が名実ともに米軍の傭兵に》…
         9条壊憲と緊急事態条項で《米国の「グルカ兵」》が完成

 多くの市民が納得するはずの《戦後最悪の政治指導者1人目が日本の安倍首相》…でも、ニッポンでは、な~ぜか高い内閣支持率という不思議。下足番広報紙では、6割にも達しようという勢いとか。正気じゃない、「1/4」の自公お維支持者の皆さんと「2/4」の間接支持者な眠り猫な皆さん。
 《大人の寛容さともらい泣き力をもって「戦後」を守護する側にいたいと思う》、まったく同感だ。《これから先、二度と再び「戦前」という時代が戻ってきてもらっては困る。「戦前」の次に来るのは戦争だ。我々は、これからずっと、未来永劫、「戦後」という状態を守り抜かなければいけない》。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2019073102000168.html

【私説・論説室から】
米国を守る地上イージス
2019年7月31日

 昨年五月、米国の保守系シンクタンク「戦略国際問題研究所CSIS)」は「太平洋の盾・巨大なイージス艦としての日本」との論考を発表した。

 かつて中曽根康弘首相が「日本列島を不沈空母にする」と発言したことを引き合いに出し、日本政府が秋田市と山口県萩市への配備を計画している地対空迎撃システム「イージス・アショア」の「有益性」を論じた。

 「日本のイージス・アショアは、米国が本土防衛のために高価なレーダーを構築する必要性を軽減する」「ハワイ、グアム、東海岸、その他の戦略的基地などの重要地域を弾道ミサイルなどから守るため、イージス・アショアを使うことができる」

 この論考からもイージス・アショアが米国防衛に貢献するのは間違いないだろう。

 政府が導入を閣議決定したのは、安倍晋三首相がトランプ米大統領から米国製武器の「爆買い」を求められた後だった。さらに政府はF35戦闘機の追加購入も決めた。

 合計すれば、約一兆八千億円もの武器購入費が米政府に支払われる。米国の対日貿易赤字を減らし、しかも米国防衛に役立つのだから、トランプ氏はさぞお喜びだろう

 そして今、政府は米国から対イラン有志連合への参加を求められている。護衛艦を中東に送り込む、自衛隊派遣は秒読み段階にあるのではないのか。(半田滋
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https://dot.asahi.com/aera/2019073100063.html

浜矩子戦後最悪の政治指導者トリオに戦前に引き戻されるのは御免だ
連載「eyes 浜矩子」
浜矩子 2019.8.1 16:00AERA #浜矩子


浜矩子(はま・のりこ)/1952年東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業。前職は三菱総合研究所主席研究員。1990年から98年まで同社初代英国駐在員事務所長としてロンドン勤務。現在は同志社大学大学院教授で、経済動向に関するコメンテイターとして内外メディアに執筆や出演

     (英国のボリス・ジョンソン首相  (Getty Images))

 経済学者で同志社大学大学院教授の浜矩子さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、経済学的視点で切り込みます。

*  *  *

 ボリス・ジョンソン氏が英国の首相に就任した。間違いなく、戦後最悪の英国首相だと思う。これで、戦後最悪の政治指導者は3人目だ。1人目が日本の安倍首相。2人目が米国のトランプ大統領。そして、今回のジョンソン英首相だ。彼らには、三つの共通点がある。一に幼児性二に不寛容三に未熟な涙腺

     (【写真】英国のボリス・ジョンソン首相)

 幼児性がこの3人組の共通点だというのは幼児に失礼ではある。だが、彼らのあの忍耐力の無さや自己中心性は、やはり幼すぎるというほかはない。不寛容な彼らは、自分にとって異質なものを受容することが出来ない。違和感があるものを極端に恐れる。怖いから排除しようとする。不寛容の背後には、臆病者の怯えが見え隠れしている

 彼らは他者のために泣くことが出来ない。他者の痛みがわからない。だから、他者の痛みに思いを馳せてもらい泣きすることが出来ない。自分以外の人間のためには涙腺から涙が出てきそうにない。もらい泣き力は、涙腺成熟度の証しだ。

 戦後最悪男(幸い、今のところ男だけだ)が、どうしてこうも次々出現するのだろう。それはつまり、戦後という時代が危機に瀕していることを意味しているのだろう。これは恐ろしいことだ。これから先、二度と再び「戦前」という時代が戻ってきてもらっては困る。「戦前」の次に来るのは戦争だ。我々は、これからずっと、未来永劫、「戦後」という状態を守り抜かなければいけない。戦後最悪男たちの野望や勘違いや愚かさのおかげで、「戦前」状態に引きずり戻されることは、断じて御免被る必要がある。

 幼児的で不寛容で涙腺が未熟な戦後最悪男たちは、口汚く他者をののしる。ジョンソン首相は大陸欧州の人々を。安倍首相は野党とそのサポーターたちを。トランプ大統領は、手当たり次第、誰でも彼でも。ののしりの雄叫びは、人々の戦闘性を鼓舞する。戦闘とは無縁の「戦後」を保持していこうとする我らは、ののしりにののしりをもって逆襲してはいけない。そんなことをいうアンタこそののしり屋だろう。そう言われそうだと思いつつ、大人の寛容さともらい泣き力をもって「戦後」を守護する側にいたいと思う。

※AERA 2019年8月5日号
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●〈猛省と自重の決意の証…議員在職中において公私一切酒を口に致しません〉…飲酒で片づけられる暴言か?

2019年05月21日 00時00分29秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



リテラの記事【「北方領土を戦争で取り返す」発言の丸山穂高衆院議員だけじゃない、維新はネトウヨの巣窟だ!】(https://lite-ra.com/2019/05/post-4713.html)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/自民と府民のこれから】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201905140000106.html)。
日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/戦争だけは嫌なにがなんでも憲法改正に賛成しちゃダメだ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/253989

 《またもや維新議員のトンデモ発言だ。日本維新の会の丸山穂高衆院議員が、北方領土をめぐる「ビザなし交流」の日本側訪問団に同行した際、「戦争しないとどうしようもない」などの発言をした》。
 《維新の会が推進する、いわゆる「大阪都構想」に対して「住民投票に賛成する。選挙結果が民意を示しており、政治家は民意が示されたら柔軟に対応することが必要だ」…確かに大阪府連と官邸の関係は維新と官邸が蜜月》。
 《丸山穂高衆議院議員・元日本維新の会…いやぁ、久々にびっくりしたな。ひょっとして、ひょっとして、そういういかがわしい思想なのかもと訝しんでいたが、実際、そうだと知って驚いた》。

   『●《戦争が廊下の奥に立つてゐた》…
      《そんな時代にしてはならない》はずが、癒党お維や与党議員ときたら

 〈猛省と自重の決意の証として自主的に、禁酒宣誓書を今井幹事長へ提出してまいりました。あらゆるトラブルを予防するため、今後の議員在職中において公私一切酒を口に致しません〉…国会の「戦争しましょうよ」発言は、飲酒を言い訳に、片づけられる暴言ではない。
 それにしても、癒党お維にマトモな議員無し、「ト」な方ばかり。《こうした人物に公認を与えている維新という政党のグロテスクな正体を象徴》。

 東京新聞の記事【戦争発言、維新丸山氏が離党届 辞職すべきだと松井代表】(https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019051401002009.html)によると、《「戦争でこの島を取り返すのは賛成ですか、反対ですか」と元島民に発言したのは不適切だったとして離党届を提出…日本維新代表の松井一郎大阪市長は「自ら判断し辞職すべきだ」と語った。松井氏は「国会議員として一線を越え、これまで北方領土返還に向け、尽力されてきた全ての皆さんの行為を踏みにじる発言だ。党代表としておわびする」と陳謝。「離党などで許される話ではない。党として、除名を含めて厳粛な処分をする」と述べた》。
 正論だ。でも、我が振り直せだな、前大阪「ト」知事殿。

   『●《差別の歴史、力の差を無視して
     「どっちもどっち」論に持ち込む》(阿部岳さん)低民度…抗い続けねば
    《高江に派遣された大阪府警の機動隊員が県民を「土人」とののしった時、
     松井一郎府知事は「相手もむちゃくちゃ言っている。相手は全て許されるのか
     と言った》

 室井佑月さんは《政治家って、他国と話し合いをし、なにがなんでも戦争を回避するためにいるのかと思ってた。それが政治家のいちばん重要な仕事だと思ってた》…与党自公や癒党お維の議員を見ていると、大いに疑問だ。《うちら戦争に駆り出されたら、五体満足で戻って来ることしか希望がなくなるよいやだよ、戦争だけは嫌!》、大賛成。まずは、《戦争絶滅受合法案》制定でしょう。彼/彼女らに壊憲させるなんて、狂気。

   『●壊憲への暴走: シビリアンが暴走し、
     アベ様の「我が軍」も既に暴走を始めているようだ…戦慄を覚える
   『●トランプ氏「学校の先生たちを銃で武装させる」…
      アベ様は「戦争できる国」になり、「銃を持った善人」に
    《日本政府、つまり安倍首相の考えは、
     核の保有や核兵器の使用は認められるべきなのだ。
     …安倍首相は官房副長官時代の2002年に、早稲田大学で
     開かれた田原総一朗氏との対話のなかで
     「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。
     小型であればですね」と語っている」》

 アベ様も同様ですね。…なんといっても「我が軍」ですもの。さらには、《憲法上は原子爆弾だって問題ではない》!? 狂気な凶器。
 リテラの記事【安倍首相の思想は“戦争しないと”丸山穂高と変わらない! 過去に「日本人も血を流せ」「尖閣は外交でなく物理的な力で」発言】(https://lite-ra.com/2019/05/post-4715.html)によると、《あの発言の根っこにあるネトウヨ丸出しの浅薄な戦争扇動思想は丸山議員にかぎったものではないからだ。歴史修正によって過去の侵略戦争を美化し、国民が国を守るために命をかけることを迫り、日本人が血を流す未来の戦争を煽る──。こうした姿勢の議員は政権与党である自民党にこそ、やまほどいる。そして、この頂点にいるのがほかでもない、総理大臣である安倍晋三だ。…国民が血を流してでも国の領土を守らなくてはならない……こんな発言が野放しになり、再び総理に登り詰めたことには戦慄を覚えずにはいられない外交努力を放棄して物理的な軍事力でどうにかするしかないなどと主張するとは自分が政治家として無能だと曝け出しているに等しい…そして極めつきが、「核武装肯定」論だろう》。

   『●《実際、元大阪市長の橋下徹は都構想の目的として
       「大阪市が持っている権限、力、お金をむしり取る」…》

 で、お維の”本国”では…お維の「ト」構想がまだ続くらしいです…お気の毒に。お維の悪夢=「ト」構想が達成されるまでは何度でも蒸し返すつもり。お維に投票している府民の皆さんの問題。投票している皆さんは、どうやら「ト」民になりたいらしい。
 それにしても、お維やその関係者はデマやヘイトを垂れ流す「ト」な方ばかり…リテラの記事【丸山穂高「戦争」発言でも長谷川豊百田尚樹はマスコミ報道を批判!「テレ朝がこっそり録音」とデマ】(https://lite-ra.com/2019/05/post-4717.html)によると、《やっぱりバカはどんなときも止められないらしい。どう見ても擁護できないにもかかわらず、当の丸山議員でなく、発言を報道したマスコミに噛み付いたネトウヨ文化人がいたのだ》。

 日刊ゲンダイの記事【「戦争で」暴言の丸山議員に国費2000万円ちょろまかし疑惑】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/253972)によると、《「言われたまま黙り込むことはしない。可決されようがされまいが任期を全うする」――。議員辞職勧告決議案の提出の動きに、ツイッターでこのケンカ腰だ》。
 アノお維に除名され、議員辞職を迫られるなか、まだ議員なのね? どうなってんでしょう??

 あ~、そうそう。ま~さか、野党・癒党が求めている議員辞職勧告、与党自公が加わらないなんて、あり得ませんよね?
 日刊スポーツの記事【丸山氏の辞職勧告決議案、17日中に6党派で提出へ】(https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/201905170000312.html)によると、《一方、衆院議院運営委員会の野党筆頭理事を務める立民の手塚仁雄氏は、与党側の筆頭理事、自民党の菅原一秀氏と国会内で会談し、与党も共同提出に加わるよう呼びかけた。菅原氏は党内での協議を理由に、持ち帰った》。

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https://lite-ra.com/2019/05/post-4713.html

「北方領土を戦争で取り返す」発言の丸山穂高衆院議員だけじゃない、維新はネトウヨの巣窟だ!
2019.05.14 12:50

     (丸山穂高twitterより)

 またもや維新議員のトンデモ発言だ。日本維新の会の丸山穂高衆院議員が、北方領土をめぐる「ビザなし交流」の日本側訪問団に同行した際、「戦争しないとどうしようもない」などの発言をした。

 報道によれば、丸山議員は11日夜、ロシア側住人と日本側住人との「ビザなし交流」の友好の家で、訪問団の大塚小彌太団長が記者から取材を受けていたところへ、このように割って入った。

   丸山議員「団長は戦争でこの島(北方四島)を取り返すのは賛成ですか、反対ですか」
   大塚団長「戦争なんて言葉は使いたくないです
   丸山議員「でも取り返せないですよね」
   大塚団長「いや、戦争はするべきではない
   丸山議員「戦争しないとどうしようもなくないですか」

 言葉を失いかけるが、一応、つっこんでおこう。丸山議員は「戦争で北方四島を取り返す」と軽々しく言う。では、自衛隊員が奇襲をかけ、島々で生活する民間人を殺して制圧するというのか。それとも、主権をかけてロシアに宣戦布告し、全面戦争でも始めるのか。ロシアの反撃と報復、国際社会からの制裁はどのように想定しているのか。いずれにせよ、多くの血が流される。むろん、憲法違反でもある。

 そもそも「ビザなし交流」は、日本側とロシア側の住民同士の対話と相互理解によって、領土問題の平和的解決を目的とした取り組み。そこに、「戦争で島を取り返す」「戦争しないとどうしようもない」としゃしゃり出てきた丸山議員は、はっきり言ってどうかしているとしか思えない。

 日本テレビの報道によると、丸山議員はその後「基本的に酒をたくさんの飲んでいた」などと釈明し、謝罪した。丸山議員は2016年にも、都内で飲食した後、トラブルになった男性の手を噛むという不祥事をしでかしたことがある。当時、丸山議員はツイッターで〈猛省と自重の決意の証として自主的に、禁酒宣誓書を今井幹事長へ提出してまいりました。あらゆるトラブルを予防するため、今後の議員在職中において公私一切酒を口に致しません〉(2016年1月13日)と投稿していた。

 しかしながら、今回の発言は、酔っているかとか以前の問題だろう。むしろ酒が入っていたからこそ「戦争しないとどうしようもない」とあまりに軽々しく口をついたのではないか。ようは、この輩が常日頃から考えている本音にほかなるまい。

 そもそも丸山議員といえば、知る人ぞ知るネトウヨ議員。ネトウヨ御用達のネット番組『報道特注』の元メンバーであり、Twitterでも「帰化履歴を公表しろ」というようなヘイトまがいの発言や、露骨な安倍政権援護のリベラル派バッシングを繰り返してきた。そのタカ派気取りでネトウヨ気質丸出しの姿は、まさに、野党でありながら安倍政権にすり寄る「ゆ」党と揶揄される維新を象徴するような議員と言える。


■衆院に立候補した橋下徹の元秘書の講演会を在特会元幹部の団体が主催

 今回の「戦争しないとどうしようもない」発言は、そんな愚か者による最も頭の悪い発言だが、もちろん、これは丸山議員個人だけの問題ではないだろう。周知の通り、維新の会は自民党と比肩するネトウヨ議員の巣窟と言っていい。

 その代表格が“暴言王”などと呼ばれて悦に入っている足立康史衆院議員だ。周知のように「アホ」「バカ」「死ね」が口癖で品性下劣そのもの。たとえば、加計学園問題では、朝日新聞の記事にリンクを貼るかたちで、〈朝日新聞、死ね。〉とツイート。また、森友学園問題では、辻元清美議員が豊中市に補助金を出させたなど、ネトウヨの間で流通していたデマをテレビで垂れ流し、街頭演説でも「森友問題は辻元のヤラセ」などと喧伝した。もっとひどかったのが、立憲民主党の蓮舫参議院議員(当時は民進党)の二重国籍問題のときだ。足立議員は、“蓮舫代表の言動は中国の回し者”とTwitterに投稿したあげく〈国籍のことを言うのはポリコレに反するので本当は控えたいのですが、ストレスたまると午後の地元活動に影響するので書いてしまいます〉などと「ストレス発散」でヘイトスピーチをバラまくことを自ら宣言してしまったのである。

 地元・大阪ではもっと露骨だ。2017年の衆議院選挙には、橋下徹氏の大阪市長時代の元秘書である奥下剛光氏が維新から立候補したが、その直前、ヘイト団体・在特会の元関西支部長である増木重夫氏が事務局長をつとめる団体が奥下氏を応援する講演会を開催しようとしていたことが発覚した。講演自体は取材の動きを知った奥下氏がキャンセルしたが、会には辻淳子・大阪市議ら維新の地方議員が参加していた。

 大阪では、こうしたかたちで維新とネトウヨ・ヘイト勢力の融合が進んでいるのだが、それ以前に政治家としての資質が問われる言動をする府議、市議が多数いる。維新所属または当時所属していた議員の不祥事をいくつか挙げてみるとこんな感じだ。

 経営していた整骨院で療養費をだまし取り詐欺罪で実刑判決をくらう市議、忘年会帰りに泥酔してタクシー内で暴れる府議、女子中学生らを集会に勝手に誘ってLINEで無視されると「ただで済まさない」「身元を特定している」などと恫喝する府議、宴席で女性市議の胸を触る写真が報じられ「触診です」と苦しい言い訳の市議、その女性市議の足の匂いを嗅ぐ市議、飲酒運転でひき逃げする市議(有罪)……。

 というか、そもそも松井一郎代表じたいが、今年4月の大阪W選挙でネトウヨサイトのデマをリツイートして拡散するような政治家だ。「透析患者は殺せ」の長谷川豊氏を2017年総選挙に続き今年の参院選と国政選挙に擁立しているという“実績”も忘れてはならない。


■橋下徹が「自民党と協力して憲法改正のほうに突入していく」と宣言

 そうしたことを踏まえれば、今回、丸山議員がぶちかました「戦争しないとどうしようもない」発言は、彼自身の問題というよりも、こうした人物に公認を与えている維新という政党のグロテスクな正体を象徴するものと考えたほうがいいだろう。

 しかも、看過できないのが、このネトウヨかチンピラが入り込んだ政党が、ヨダレを垂らしながら自民党との連立政権を狙っているという事実だ。いまも維新に多大な影響力をもつ橋下氏は、大阪W選挙で勝利した翌日に出演した『とくダネ!』(フジテレビ、4月8日放送)で「公明党を壊滅させる」と宣言。「そうすると、日本の政治構造も大きく変わります。自民党との協力がね、公明党じゃなくてもしかすると維新となって、憲法改正のほうに突入していく」とまで言い切っていた。

 一方、大阪では維新のプレッシャーに負けた公明党が「大阪都構想」を決める住民投票への協力を約束、強く反目していた自民大阪府連も住民投票の実施容認の方針を決めた。中央政界で、改憲をめぐって、同じような動きが起きる可能性は非常に高い。

 その意味でもやはり、維新の丸山議員の問題発言は、大阪での限定的な人気しかない「ゆ」党の妄言として片付けるべきではない。繰り返すが、現実問題として、維新は安倍政権を支える存在なのだ。領土問題でナショナリズムを煽りながら、自衛隊を名実共に軍隊化しようとしている安倍首相と、「戦争しないとどうしようもない」なる言葉が飛び出す維新の結託がもたらすものは、何か。言うまでもないだろう。

(編集部)
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201905140000106.html

政界地獄耳
2019年5月14日8時53分
自民と府民のこれから

★大阪政界に地殻変動だ。先月の大阪の府知事と大阪市長のダブル選挙、衆議院大阪12区の補欠選挙などで敗北したことを受け、新たに就任した自民党大阪府連会長の衆院議員・渡嘉敷奈緒美は争点だった維新の会が推進する、いわゆる「大阪都構想」に対して「住民投票に賛成する。選挙結果が民意を示しており、政治家は民意が示されたら柔軟に対応することが必要だ」とした。

★この府連の会議でも一騒動あった。府連会長・左藤章が辞任するための新会長選任が渡嘉敷選出ありきだったようで密室の談合の批判が出た。府連関係者が言う。「渡嘉敷ありきがどうのというより、維新に敗北したという事実と、もうこれ以上官邸に逆らえないという複雑な空気が会議にあった。国会議員たちは官邸や首相・安倍晋三と何とか手打ちをしてうまくやっていきたいというムード。だが統一地方選挙でも苦戦を強いられ、維新にやられた自民党地方議員の気持ちはそう簡単には収まらないという雰囲気だった」。

★確かに大阪府連と官邸の関係は維新と官邸が蜜月で、府連の存在意義が問われることが続いた。そのため、首相が維新でなく自民党府連と共にあるという位置づけが希薄だったのも事実。大阪府連市町村議員連盟総務会長で貝塚市会議員・田中がくは会議での発言を自身のフェイスブックで「統一地方選の後半戦を戦っている我々に12区の補選で、安倍総理が来るからと動員のファクスがあった。ふざけてるのかと思いましたし、安倍総理が吉本に出るとこの会議に出席されている中に喜んでいた国会議員が居てましたが、選挙を戦っている仲間や党員の皆さんはかなり怒ってました。そんな時間があるなら、八尾市の市長選挙や同志の応援をするべきでは無かったのか、統一地方選挙、後半戦の結果は、多くの同志のバッチが無くなりました」と記している。民意に従ったのか忖度(そんたく)したのか。自民党の急務は府民の信頼回復だ。(K)※敬称略
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/253989

室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
戦争だけは嫌!なにがなんでも憲法改正に賛成しちゃダメだ
2019/05/17 06:00

     (丸山穂高議員(C)日刊ゲンダイ)

「戦争しないと、どうしようもなくないですか?」(丸山穂高衆議院議員・元日本維新の会)

 いやぁ、久々にびっくりしたな。ひょっとして、ひょっとして、そういういかがわしい思想なのかもと訝しんでいたが、実際、そうだと知って驚いた。

 14日の毎日新聞によると、「北方四島ビザなし交流の訪問団の一員として国後島を訪問した日本維新の会の丸山穂高衆院議員(35)=大阪19区=が11日夜、滞在先の国後島古釜布で元島民の男性に対し、北方領土問題について『戦争をしないとどうしようもなくないか』『(戦争をしないと)取り返せない』などと発言し、トラブルになった。」という。

 丸山氏はその後、「不適切な発言を撤回したい」といって離党届を出したが受理されず。日本維新の会の松井代表は14日、丸山氏に議員辞職を促すとともに、党として除名処分にした。

 これで終わり、って思える? あたしゃ、思えない。この国の国会議員に、「戦争もやむなしと考えている輩が紛れ込んでいたってことだよ。恐ろしいったらない。

 政治家って、他国と話し合いをし、なにがなんでも戦争を回避するためにいるのかと思ってた。それが政治家のいちばん重要な仕事だと思ってた。

 国はうちら国民の、生命と財産を守る責任があるんじゃないの? だからうちらも、税金を払って、国会議員を先生と呼び、その身分を支えてるんじゃねーの?

 うちら戦争に駆り出されたら、五体満足で戻って来ることしか希望がなくなるよいやだよ、戦争だけは嫌!

 そんなこともわかってない人が、国会議員やってた? 戦争もしょうがないと思ってる議員は、あと何匹くらいいるの?

 もうこうなったら、なにがなんでも憲法改正に賛成しちゃダメだ。危険すぎるだろ。
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●青木理さん「テロは確かに怖いかもしれないけれど、国家の治安機関の暴走はテロよりはるかに怖い」

2018年10月17日 00時00分52秒 | Weblog


以前に掲載されていたリテラの記事【『名探偵コナン ゼロの執行人』の公安礼賛がヒドい! 元公安担当記者・青木理が大ブレイクの“安室透”に絶句】(http://lite-ra.com/2018/08/post-4202.html)。

 《本サイトは元共同通信の公安担当記者でジャーナリストの青木理氏に、嫌がるのを説得して無理やり『ゼロの執行人』を観てもらった。ちなみに、青木氏の著書『日本の公安警察』(講談社現代新書)は、安室透の公式ファンブックで参考文献にも挙げられている…「子ども向けのアニメにいちいち目くじら立てたくないけど、あまりの公安礼賛に正直絶句しました(笑)。…根本的なことがわかっていない。…」…ようは公安が「国のため」「国を守る」などと言っているのは大嘘で、その実態は自分たち組織の予算や権益を守っているだけということなのだ。…「国家の治安機関の暴走はテロよりはるかに怖」》。

   『●「そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候」の行きついた先
                     …「平成の治安維持法」が衆院を突破
   『●室井佑月さん、「なんで2週間余りの祭りのために、
      大切な人権を蔑ろにされなきゃならないの?」
    《■第2の「菅生事件」が起きるのは確実 …1952年に大分・菅生村
     起きた「菅生事件」は、捜査当局が共産党内部に警察官を
     スパイとして送り込んだだけでなく、自作自演の駐在所爆破事件を起こし、
     共産党員らを犯人にでっち上げた。「共謀罪」が成立すれば、
     第2、第3の「菅生事件」が起きる可能性があるのだ》

   『●教員について密告させ、労組を監視する=
        自公支持者の皆さんの大好きな「超・監視管理社会」
   『●「検察・警察も冤罪防止のために“前向き”」?…
       刑事訴訟法の「改正案が成立すれば、新たな冤罪を生む」
   『●青木理さん「供述が立証の柱…もっと物証が欲しい。
         「通信傍受を縦横無尽に使いたい。司法取引も」と…」
   『●《日本の刑事司法はおそろしいほどに後進的…代用監獄…人質司法》
                          …さらに、司法取引まで投げ渡す大愚

 《安室は、作品中でも証拠の捏造、盗聴、でっち上げ逮捕……等々、違法捜査のオンパレードで“事件解決”にこぎつける》…アニメとはいえ、《あまりの公安礼賛に正直絶句》ですよね。でも、青木理さんは《ああいう違法捜査の描き方だけは実態に近いかも(笑)》…だそうです。例えば、例の転び公妨などね。《非常に気になったのは、映画の登場人物が『公安お得意の違法捜査』を半ば自慢げに語り、作品全体を通じても肯定的に描かれていたこと。ああいう違法捜査も『国を守るためならアリ』というニュアンスがプンプンと漂っていた》。
 無批判に礼賛を受けている公安警察、その実情は…《安倍政権は特定秘密保護法盗聴法共謀罪といった強力無比な武器を公安に次々投げ与えそのに報いるかのように公安は首相の政敵や政権批判者を監視する謀略機関化の色彩を強めている》。
 青木理さん《テロは確かに怖いかもしれないけれど、国家の治安機関の暴走はテロよりはるかに怖い》。そして、《実際に戦前・戦中の日本はそうだったし、今だって北朝鮮や中国を見れば分かるように、治安機関の力が強大な社会はロクなもんじゃない。いわば諸刃の剣である治安組織が内包する危険性、負の側面に触れないのは、いくら子ども向けのアニメとはいえ、表現作品としてどうなんだろうと思ってしまいますね》。


   『●『日本の公安警察』読了(1/2)
    「1章 厚いベールの内側」、「2章 特高から公安へ」、
     「3章 監視・尾行から工作まで」、「4章 公安秘密部隊」、
     「5章 戦後の公安事件簿」、「6章 オウム・革マル派との〝戦い〟」、
     「7章 警察の外にある公安」、「8章 監視社会と公安警察」
    「奇々怪々な「菅生事件(すごう)という謀略とその後の無茶苦茶な経緯、
     〝爆弾犯〟の異常な出世」

   『●『日本の公安警察』読了(2/2)
    《情報は、大物政治家や警察OBの代議士に流れているというのが、
     仲間内での公然の秘密であった。元来、秘密のベールに
     包まれているはずの『第四係』の懇親会終了後に自民党選出の
     国会議員が顔を見せるというのも、警察と自民党との癒着
     物語るものであろう》

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http://lite-ra.com/2018/08/post-4202.html

『名探偵コナン ゼロの執行人』の公安礼賛がヒドい! 元公安担当記者・青木理が大ブレイクの“安室透”に絶句
2018.08.22

     (映画『名探偵コナン ゼロの執行人』公式サイト)

 「安室透ブーム」なるものをご存知だろうか。アニメ化もされている人気マンガ『名探偵コナン』(青山剛昌/小学館)のキャラクター・安室透。その人気が最近ブレイクし、一種の社会現象となっているのだ。

 『名探偵コナン』シリーズといえば、主に小中学生を中心とした子ども向けマンガではあるが、安室透なるキャラは大人の女性にも絶大な人気を博している。8月9日発売の『女性セブン』(小学館)合併号では、巻頭でキムタクと並んで安室特集が組まれ、安室を主人公にしたスピンオフマンガ『ゼロの日常』(新井隆広/小学館)は発売から1週間足らずで60万部を突破。作者の地元である鳥取の空港には安室のオブジェまで立てられたという。少し前には、『ゼロの日常』の作者がイラストをツイッターに投稿したところ、そのイラストに安室と女性が一緒に収まっていたことを理由に「女性とのツーショット画像が流出」と騒ぎになって謝罪に追い込まれるという、どうでもよすぎる“炎上騒動”まで起きている。

 そして安室をフィーチャーした映画『名探偵コナン ゼロの執行人』も4月の公開以来大ヒット。いまなおロングラン上映が続きシリーズ最大のヒット、7月はじめには興行収入85億円を突破し上半期映画興行収入第1位となり、シリーズ初の「邦画年間第1位」まで視野に入っている。

 その安室なるキャラ、普段はコナンが居候する毛利小五郎の弟子の私立探偵であり、喫茶店ポアロの店員として生活しているが、実は警察庁警備局の秘密組織“ゼロ”に所属する「降谷零」が正体だという設定。ようは公安警察なのだが、これに女性ファンが熱狂しているのだ。


●「安室の女」「執行女子」と呼ばれるファン、応援上映の熱狂

 彼女たちは「安室の女」と呼ばれ、映画のヒットも牽引。安室を「100億の男」にする(=興行収入100億円を突破させる)ために繰り返し映画を鑑賞し、そうしたリピーターは「執行女子」とも呼ばれているらしい。

 なかでも彼女たちの心をつかんでいるのが、安室が映画終盤に口にするこんなセリフだという。「僕の恋人は、この国さ」――。

 このセリフを聞くだけでも、背中がぞわぞわしてくるが、いったいどんな映画なのか、都内で「応援上映」なるものがあるというので覗いてみた。上映中にペンライトを振ったり、掛け声をかけることができるというイベントで、すでに公開から数カ月経つというのに館内はほぼ満席。大半は女性だが、コスプレ姿のいかにも濃いファンから制服姿の女子高生、さらには20代、30代の仕事帰りと思しき女性まで幅広い層が訪れている。

 映画のストーリーは「東京サミット」を目前に控え、東京湾岸の埋立地に新しく完成したIR(カジノも備えた統合型リゾート)で原因不明の爆発が起きるものの、最終的にはコナンと安室が協力して真犯人を解明し、大規模テロも未然に防いで一件落着という、単純なもの。しかし、すごいのは、観客の熱気だ。

 観客の大半がリピーター=「執行女子」なのか、人気キャラが登場するたびに「コナン君っ!」「小五郎っ!」などと声援があがり、機動隊の装甲車が登場した際は「機動隊っ!」という意味不明の掛け声までが飛び交う。

 なかでも安室人気は確かに凄まじく、安室と思しき人物の足元が映っただけで「キャーーッ!」と大歓声。なかでもひときわ激しい歓声があがったのは、安室が「僕の、恋人は……この国さ」とタメにタメて例の決めゼリフを放ったときだった。安室のカラーだという黄色いペンライトが劇場中で振られ、まるでアイドルのコンサート……。

 いや、でもちょっと待ってほしい。アニメとはいえ安室の正体は公安。アイドルのように歓声を浴びせ、手放しでヒーロー視するような対象なのか。そもそも実際の公安は、こんなカッコいい代物ではなく、むしろ様々な危険性や問題点を指摘されている組織だ。それをここまで礼賛、するというのは、いくらなんでもやばいんじゃないのか。


青木理に『名探偵コナン』“安室透”を無理やり観させたら…

 そこで今回、本サイトは元共同通信の公安担当記者でジャーナリストの青木理氏に、嫌がるのを説得して無理やり『ゼロの執行人』を観てもらった。ちなみに、青木氏の著書『日本の公安警察』(講談社現代新書)は、安室透の公式ファンブックで参考文献にも挙げられている。

 鑑賞後、さっそく青木氏に話を聞くと、困惑しきった表情でこう口を開いた。

子ども向けのアニメにいちいち目くじら立てたくないけど、あまりの公安礼賛に正直絶句しました(笑)。安室透だっけ? たしかに警察庁警備局には“ゼロ”のような秘密組織はありますが、中途半端にリアルっぽく見せているだけで、現実とはまったく違います。僕の本も含め、公安本や小説などを読み漁って、つぎはぎしたのでしょうが、根本的なことがわかっていない。まず、細かいことで言えば、サミット警備の現場を担うのは地元の都道府県警であって、都内なら警視庁の公安部や警備部。安室が所属するという警察庁はキャリア官僚ばかりですから、現場で捜査や警備に当たることはありません

 映画では、その安室が縦横無尽に活躍し、人工衛星を警察庁に墜落させるというテロを間一髪のところで防ぐ筋立てになっている。実際の公安もこんなふうにテロを未然に防いだりしているのか。巷では「無用の長物」「金食い虫」「予算の無駄遣い」という悪口しか聞かないが……。

実際に公安警察がテロを防いでいるかどうかはわかりません。彼ら自身、『未然に防いだテロは永遠に知られない』なんて自画自賛してるくらいですから(笑)。でも、現実にはほとんどないんじゃないですか。公安警察が大金星的にテロ集団を摘発した例として有名なのは、1970年代に連続企業爆破を起こした東アジア反日武装戦線ぐらい。一方、オウム真理教の一連の事件はまったくノーマークで防げなかった。1995年のオウム事件当時、僕は警視庁記者クラブで公安警察を担当していましたが、オウムについて公安警察は事前にまったく動いていませんでしたから

 では、いったい公安は具体的に何をしてきたのか。映画の中では安室も盛んに「国のため」と言っていたが……。

公安警察は、戦前・戦中の特高警察の流れを組む思想警察の性格が強い組織です。戦後は、長く続いた東西冷戦体制を背景とし、反共を最大の存在意義にして予算や組織を膨張させてきた。ようは共産党や新左翼セクトの監視活動に膨大な人と金を注ぎ込んできたわけです。対象組織の内部に『協力者』と呼ばれるスパイを作ったり、果ては組織ぐるみの違法盗聴や爆破工作にまで手を染めたこともあったほど。ところが、冷戦終結後も同じような活動を延々と続け、警察内でも公安警察の存在意義に疑問の声が出はじめた。もともと警察内で公安部門はエリート意識が強く、けた外れの人員と予算を独占していましたから

 しかもオウム事件で無能ぶりをさらしたことで、「多額の予算を消費するだけで何の役にも立たない」という公安への風当たりはさらに強まった。存在理由を失った公安が膨大な予算と人員を死守するため、新たに目をつけたのがテロ対策だという。

米国で起きた2001年の9.11事件に便乗し、翌年には国際テロ対策と称して警視庁公安部に外事3課を新設しました。鳴り物入りで200人以上の捜査員を配置しましたが、現実にはモスク(イスラム寺院)に出入りしているムスリム(イスラム教徒)をかたっぱしから追い回すだけ挙句の果てには彼ら、彼女らの個人情報を満載した捜査資料をネット上に流出させる大失態を犯しています。ようするにこの十数年の公安警察は、組織と予算、権益を守るのに汲々としてきたのが実情でしょう


■公安・安室透を英雄視する『ゼロの執行人』に欠けている視点

 ようは公安が「国のため」「国を守る」などと言っているのは大嘘で、その実態は自分たち組織の予算や権益を守っているだけということなのだ。

 そう考えると、今回の『名探偵コナン ゼロの執行人』は、公安にとって「組織維持と拡大」の格好の宣伝映画になったともいえるだろう。安室の女性ファン=「安室の女」は興行収入を上げるために映画を観に行くことを、安室が公務員であることにちなんで「納税する」と言っているらしいが、ある意味、的を射た表現なのかもしれない。

 もうひとつ、安室は、作品中でも証拠の捏造、盗聴、でっち上げ逮捕……等々、違法捜査のオンパレードで“事件解決”にこぎつけるのだが、いささかの逡巡もなく「自ら行った違法作業のカタは自らつける」などと見得を切る。再び青木氏が苦笑して言う。

ああいう違法捜査の描き方だけは実態に近いかも(笑)。警察官の手を払っただけで逮捕っていう場面が映画にも出てきたでしょう。実際に『転び公妨』って呼ばれる公安のお家芸があって、狙った人物を公安警察官が取り囲み、1人か2人がいきなり転んで『公務執行妨害だ!』といって逮捕してしまう。ただ、これも非常に気になったのは、映画の登場人物が『公安お得意の違法捜査』を半ば自慢げに語り、作品全体を通じても肯定的に描かれていたこと。ああいう違法捜査も『国を守るためならアリというニュアンスがプンプンと漂っていた

 こうした描き方に、青木氏は大きな問題を感じたという。

公安警察が仮に治安維持の任務に当たっているとしても、行き過ぎれば重大な人権侵害を引き起こす。テロは確かに怖いかもしれないけれど、国家の治安機関の暴走はテロよりはるかに怖い。実際に戦前・戦中の日本はそうだったし、今だって北朝鮮や中国を見れば分かるように、治安機関の力が強大な社会はロクなもんじゃない。いわば諸刃の剣である治安組織が内包する危険性、負の側面に触れないのは、いくら子ども向けのアニメとはいえ、表現作品としてどうなんだろうと思ってしまいますね

 青木氏が言う通り、公安をここまで礼賛する映画も珍しい。そもそも日本には警察をヒーロー視するドラマや映画があふれかえっているとはいえ、たとえば『相棒』(テレビ朝日)などは公安の暗部をそれなりに描いてきた。『外事警察』(NHK)や『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』(フジテレビ系)といった公安を主役にしたドラマでも、「自分たちが守っているのは何か」「本当に国民を守っているのか」といった逡巡が多少なりとも描かれた。

アニメや特撮ものだってそうでしょう。かつての『ウルトラマン』や『ゴジラ』にしても、最近では宮崎駿監督の一連の作品も、作中には反戦や人権、環境保護といった人類共通のヒューマニズム的な要素が通奏低音のように流れていた。だから世界的にも高く評価されたのでしょう。でも、今回のコナン映画の通奏低音は何ですか。国を守る? 愛国? 少し前に賛否両論を巻き起こした『シン・ゴジラ』だって、左右どちらの解釈もできるような多層性があり、これほど単純じゃなかった」(青木氏)


■安倍応援団?『コナン』のカジノ推しとセガサミーの協力

 しかも『名探偵コナン』がここまで公安礼賛になっているのは、たまたま、安室という公安捜査官のキャラを出したらヒットしたから悪乗りした、というだけでもなさそうだ。

 『名探偵コナン』シリーズのアニメ映画をみていると、どうも政権や権力機関のPRのにおいがちらつくのだ。たとえば、2013年に公開された映画『名探偵コナン 絶海の探偵』も防衛省と海上自衛隊が全面協力し、自衛隊の最新鋭イージス艦を登場させていた。

 そして、今回の『ゼロの執行人』も、物語で重要な舞台となっていたのは「東京サミットの会場」であるIR(統合型リゾート施設)、あのカジノ法で設置が認められたカジノ施設なのだ。物語の後半では、テロの危機から逃れる人びとをわざわざカジノに避難させ、クライマックスの舞台となるのもカジノ。

 この映画が公開されたのは4月半ばで、カジノ法は、成立どころか国会での審議入りすらしておらず、むしろ国民から厳しい批判を浴びていた。ところが、作品中ではすでにカジノが日本に存在するのを当たり前であるかのように華やかに描かれている

 しかも、エンドロールでは、撮影協力者としてセガサミーの社名まで刻まれている。ご存知の通り、同社は安倍首相とは蜜月の関係にあり、政権がカジノ法をごり押し成立させたことを受け、その運営者になることも有力視されている。これははたして、たまたまなのだろうか

 これまで述べてきた公安礼賛もそうだ。安倍政権は特定秘密保護法盗聴法共謀罪といった強力無比な武器を公安に次々投げ与えそのに報いるかのように公安は首相の政敵や政権批判者を監視する謀略機関化の色彩を強めている。そんななかで、いくらキャラクターが当たったからといって、ここまで露骨な公安礼賛の映画をつくるというのは、製作者側にそういう権力礼賛、安倍応援団的な志向があるとしか思えない。

 しかも、それ以上に気になるのは、こうした公安プロパガンダ・アニメが邦画興行収入1位を独走し、「僕の恋人は、この国さ」という決め台詞を口にする公安捜査官が社会現象まで引き起こすほど人気を博しているという事態だ。このバーチャルな熱狂が、現実の政治、警察国家化に反映されないという保証はどこにもない

(編集部)
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●「武力によって平和を創造することはできない」…「真の平和をつくっていく…「憲法宣言」を採択」

2018年06月03日 00時00分50秒 | Weblog

【※ 「世界から支持されてきた憲法9条東京新聞(2018年5月3日)↑】



沖縄タイムスの記事【憲法9条への自衛隊明記で「徴兵制も可能となる」 伊藤真弁護士が指摘】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/246916)。

 《法律家や行政官を育成する「伊藤塾」を主宰する伊藤真弁護士が講演。安倍晋三首相が憲法9条への自衛隊明記を表明していることを受けて、石垣島宮古島への陸上自衛隊配備などを念頭に「沖縄の基地負担への影響が大きい」と指摘した。改憲の動きに対し、萎縮せずに反対の声を上げるよう呼び掛けた》。

   『●最近のつぶやきから: 「原発」「沖縄」「戦争」「教育」「改憲」
    「■今危機にある憲法についてとても勉強になりますので、是非聞いてみて下さい。
     伊藤真さんと青木理・江藤愛さんの対談
     『…ニュース侍&ED+Dig
     「憲法とは何か?」2013.03.21』
     (http://www.youtube.com/watch?v=sOHrnqUjfew …)」

   『●死にゆく平和憲法: 伊藤真さんの憲法の絵本
     『あなたこそ たからもの』と松本ヒロさんの「憲法くん」

    《面倒な掃除当番をある子どもにずっと押しつけた-。
     不当なことだ。このエピソードをてこにして話は続く。
     みんなが賛成したことだからといって、正しいとは限らない
     権力が好き勝手に法律をつくって、国民の自由や権利が
     不当に害されてはならない

      <わたしたちが、えらんだだいひょうも、いつも、
        ただしいことをするとは、かぎらない。だから、
        ほんとうにたいせつなことを けんぽうに、
        かいておくことにしたんだ>》

   『●アベ様に白紙委任を勘違いさせてはいけない:
       「A君が毎日、一人で掃除当番をする」という案が過半数に…
    《安全保障関連法の強行可決にみられるように、国会ではますます
     数の論理」が幅をきかせていますでも、多数決は本当に
     万能なのでしょうか……みんなで多数決をした結果、
     「A君が毎日、一人で掃除当番をする」という案が過半数になって
     しまいました……実は掃除当番のエピソードは、弁護士の伊藤真さんが
     書いた憲法の絵本「あなたこそ たからもの」に出てきます》

   『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
      押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」
    《生まれながらにして持つ権利は憲法で明文化する必要はない
     と主張しているのだ。弁護士の伊藤真さんに解説してもらった。
      「明文化すると、明文化されていない権利が無視されることを恐れたのです。
       人間の持つ自然権は、すべてを書き尽くせません。基本的なことを書き、
       時代に即して解釈していく方が幅広く人権を守れると考えたのです」》

 《石垣島宮古島への陸上自衛隊配備などを念頭に「沖縄の基地負担への影響が大きい」》…壊憲が及ぼす影響は、沖縄では計り知れない。「森」を殺し、「美ら海」を殺し続け、沖縄の市民を分断、基地から出撃する番犬様は「人」を…。
 沖縄の地で、《「武力によって平和を創造することはできない」とし、日本国憲法の精神米軍基地のない平和を求める沖縄の心を大切にし、真の平和をつくっていくことを掲げた「憲法宣言」を採択》にも肯ける。

   『●「政府は沖縄を分断し、苦渋の判断をさせ続けている」: 
               「住民分断」「沖縄差別」を恥じぬアベ様ら
    《六十年前の本土復帰運動で歌われた「沖縄を返せ」という歌は、
     辺野古で座り込む市民らに受け継がれている。変わったのは、
     訴える相手に米国だけでなく、日本政府も加わったことだ。
      「軍隊がいる所が最も危険というのが、沖縄戦の教訓
     辺野古に基地ができれば、沖縄は出撃拠点として固定化してしまう
     だから歌は、沖縄を、沖縄に返せと言っているんです」》

   『●「だが我が国は成熟国家になってから粉飾を始めた
       相当情けない国家」(阿部岳さん)だなんて、哀し過ぎる
    《▼2014年、たまたま訪れた沖縄が米軍のイラクへの出撃拠点だった
     ことを知る。「日本も沖縄も加害者だった」。ちょうど辺野古新基地の
     建設が始まり、「また同じことが起きる」と、反対運動に加わった。
     そのさなかに罪に問われ、一審有罪判決を受け控訴している。
     身をもって戦争を体験した稲葉さんの総括は続く ▼一方、
     開戦を全面支持し、後に自衛隊を派遣した日本政府。イラクに
     大量破壊兵器なかった米英の指導者が誤りを認めた後も押し黙ったまま

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http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/246916

憲法9条への自衛隊明記で「徴兵制も可能となる」 伊藤真弁護士が指摘
2018年5月4日 10:30憲法9条憲法記念日安倍晋三日本国憲法 伊藤真弁護士

 日本国憲法が施行されて71年となった3日、憲法講演会(主催・県憲法普及協議会など)が宜野湾市民会館で開かれた。法律家や行政官を育成する「伊藤塾」を主宰する伊藤真弁護士が講演。安倍晋三首相が憲法9条への自衛隊明記を表明していることを受けて、石垣島宮古島への陸上自衛隊配備などを念頭に「沖縄の基地負担への影響が大きい」と指摘した。改憲の動きに対し、萎縮せずに反対の声を上げるよう呼び掛けた。

     (沖縄の歴史などから憲法について講演する伊藤真氏
                         =3日、宜野湾市民会館)

 講演会には約千人(主催者発表)が参加。「武力によって平和を創造することはできない」とし、日本国憲法の精神米軍基地のない平和を求める沖縄の心を大切にし、真の平和をつくっていくことを掲げた「憲法宣言」を採択した。

 伊藤氏は、自民党案が憲法9条に「自衛隊」表記を盛り込もうとしていることに「9条が書き換えられることと同じだ追加された条文が優先されるようになる」と危惧。その上で、国を守るという名目であらゆる人権が制約され徴兵制も可能となると警鐘を鳴らした。

 また、昨年の憲法記念日に安倍首相が「『自衛隊が違憲かもしれない』などの議論が生まれる余地をなくすべきである」と発言したことに、「民主主義や言論の自由の否定だ」と批判した。

 誰もが政治や憲法に無関心ではいられても無関係ではいられないと強調。「この国を、この島を、この地域をどのようにしたいのか、ビジョンを持つことが大事だ」と語った。
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