ご無沙汰しています
今日は、カンボジアでの3年間の派遣の任務を終え、
帰国してきたマくんの話を聴く機会がありましたので。
以前、ここにupした内容そのままではあるのですが、
水上村~パート3~として、upし直しておこうと思います
◎マくんが働いていた、【水上村 コンポンルアン】とは??
『水上村コンポンルアン』は、
カンボジアのほぼ中央にある、
トンレサップ湖という大きな湖の上にあります。
200以上あると言われる水上村の中でも
ここは1600世帯以上の人々が
舟を住まいとして生活している大きい規模の村です。
うち70%は無国籍のベトナム人です。
(もともとは、ベトナム戦争の時代に川伝いに避難してきた、とのことです。)
住民のほとんどは漁業で生活をしています。
水上村に住む人々には、さまざまな困難があります。
カンボジアの雨季(6月~11月ごろ)は、稚魚を守るために
大規模な漁が禁止されていますので、
半年間はほぼ収入がありません。
それに加え、漁の道具を揃えるための借金、漁業の税金などに
苦しめられているため、水上村の人々の大部分が、貧困家庭です。
また人々は、湖の上に暮らしているにも関わらず、
きれいな水を得ることができません。
人々は生活に使う全ての水を、湖の水でまかなっていますが、
生活廃水や家畜の排泄物、
ゴミなどがそのまま垂れ流しになっている水ですので、
健康に著しい害を及ぼします。
赤痢、腸チフス、肝炎、皮膚疾患、中耳炎などの病気が蔓延しています。
このような厳しい環境の中で、たとえ病気になっても、
カンボジア語を話せないベトナム人は、病院に行くことができません。
水上村ではちょっとした病気でも死にいたるケースが少なくありません。
また、子どもたちはカンボジア語が話せないために、
公立学校に通うことも出来ません。
水上村の住民の多くが、公共のサービスにアクセスすることが出来ず、
カンボジアの社会から孤立しています。
以下は、
マくんからまわりまわって送られてきて手に入れた、
(2012年7月に手に入れたものです)
コンポンルアン村の写真です
湖に浮かぶ水上村に住むひとたちの多くは、
ベトナムからカンボジアへ川伝いに移り住んできた、
【カンボジアに住む、無国籍ベトナム人】です。
水上には、お店も学校ももちろん家も、何でもあり、
商店では、ありとあらゆるものが売られています。
こちらのお店は、何と、携帯ショップ。
電話線を引くより、携帯の基地局を立てた方が安上がりらしい。
夜になると、商店はライトアップされて、とてもきれい。
小さな小船でも、いろいろなものを売りに来ます。
果物や野菜。
おかゆやおかずも。
こちらの船は、揚げバナナ。
すごくもりだくさんのお店。
トラブルがあっても、すぐに引っ越しができるのだそうです。
(引っ張ってもらっている。)
こんな一寸法師みたいな小船も。
子どもたちは、通学船で学校に通います。
クメール語の数字の勉強中。
大きく「101010」。黒板の右上には「2012年」と書かれている。
ベトナム人の子どもも、カンボジアの公立学校に通うことができるが、
授業は当然クメール(カンボジア語)で行われるため、
識字教室では、子ども達が授業についていけるように、
就学前にクメール語の読み書きを勉強する。
「識字教育プログラム支援」
教会も水の上。
子供達の催しを行なうと、村中の人々が次々訪れる。
娯楽が少ないので大人にとっても大きな楽しみなのだそう。
湖の上で暮すと言っても、屎尿も排水も垂れ流しの湖なので、
きれいな水が不足している。
なので、湖の水を浄水器でろ過した水を買って使う。
湖が濁っている時は、沖の方まで水を汲みに行きろ過して売る。
売上げは水をくみ上げるポンプのガソリン代や人件費になる。
こちらは湖の水を飲み水に変える浄水器。
これはマくんの先輩たちの支援により導入されたもの。
水上村の人々の現金収入は、主に漁業。
漁の時期を除いて現金収入はほとんどない。
(季節により、漁は制限されている)
病院へ通うのに必要なお金もないことがあることから、
マくんたちは、重症の場合に限り、
病院受診のための交通費を支援したり、
通訳を兼ねて、一緒に病院まで付き添ったりもしている。
子どもたちは、暮らしを助けるため、
湖の底に沈んでいる、まだ使えるゴミを集めて売る。
子供達は、陸上を思いっきり走ることはできないが、
みんな生き生きと目が輝いている。
教会や識字教室を利用して、マくんたちは、週1回、
子ども達を対象にした水浴びプログラムも行っていた。
水浴びと一緒に衛生指導や栄養指導も行っていた。
子ども達の水浴びを手伝っていると、
子ども達の健康状態が分かるのだそう。
水上村の絶景その1
絶景その2
絶景その3
絶景その4
マくんの、これらの活動の原点は、
私も経験した、フィリピンでの体験学習だった、とのこと
マくんは、私が心の奥底でずっと「したかった」ことを
実践してきてくれた‥そんな気がしています
日本で暮している私たちには、想像もできないような
貧しい暮らしをしている人々と直に接すると、
価値観が根底からひっくり返る‥そんな気がします
不便なことが山ほどある彼らであっても、
決して、【貧しい=不幸】だとは思っていないのです。
むしろ、私たちより心が豊かで、
幸せに暮らしているといった面が、絶対にあります!!
もちろん、安全な暮らしの確保という点に於いては、
支援が必要な面が多々あるのも事実です。
今、この世界が抱えている問題は、大きすぎて
このちっぽけな私が何をしたところで、
大して何も変わりゃしないけど
でも。
きっと、多くの人が力を合わせれば、
少しずつでも、この世界をよりよいものへと変えていくことができる
そのために、今、私ができることは、
彼らのような暮らしをしている人々がいることを
忘れないこと。
そして、伝え続けること。
マくんの写真で、一人でも多くのひとに
【何か】を伝えることができれば‥と思います。