米メディアが「背筋が寒くなる」と酷評する韓国サムスンのネット広告 袋叩きされた戦略商品の“炎上”CMとは…
韓国サムスン電子がインターネットで配信している動画広告が米国で酷評されている。中央日報(日本語版)によると、米国の専門メディアから大手有力紙までが「最高の安物広告」と批判し、「低評価」が「高評価」の6倍に達しているという。サムスンは『ナンバー2のことなど誰も覚えていない』というCMをかつて流し、「傲慢(ごうまん)すぎる」と非難が集中した古傷を持っており、今回の“不評”広告からもサムスンの企業姿勢が透けてみえる。
3日間で再生150万回も、内容は陳腐
米国で袋叩きにあっているのは、人気動画サイト「ユーチューブ」でサムスンが昨年12月から「Are You Geared Up?」という題名で公開している動画広告。昨年発売した戦略商品であるスマートウオッチ「ギャラクシーギア」のCMで、ギャラクシーギアを着けている男性が女性にモテて、着けていない男性は相手にされないという陳腐な内容だ。
再生回数は3日間で150万回に達するほどの注目度の高さだが、米メディアの評判はきわめて低い。中央日報によると、米IT専門メディアのThe Vergeは男性が女性の写真を撮り、見せる部分について「背筋が寒くなるような行動」とし、Gizmodoも「ぞっとするほど無理がある」と批判。
米ロサンゼルス・タイムズは「サムスン電子は今年(2013年)多くの広告を出したが、最低の広告は最後に見せようと大切に持っていたようだ」として「今年出てきた最高の安モノ広告」と酷評した、という。
「低評価」が「高評価」の6倍に
動画を閲覧したユーザーの評価は「低評価」が「高評価」の6倍に達するほどで、まさに“炎上”していたため、今では評価できない設定に変更されている。
デジタル家電分野に詳しい関係者は「CM自体は一昔前からある陳腐なもので、炎上するほどの内容でもない」と前置きした上で、「アップルやグーグルなどのCMに比べると、センスはゼロ。しかも、個人的には『サムスンの商品を買っていればよいんだ』という、どこか上から目線のような傲慢さ、不遜(ふそん)さを感じずにはいられない」と手厳しい。