あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

よみがえれ!シーボルトの日本博物館 国立歴史民俗博物館

2016-08-24 17:39:27 | 美術展
 
 老舗で充実のお蕎麦ランチを仕込んだ我らオバサンズ3名は
 歩いて歴博へ行く気力など毛頭なくて、
 タクシーを呼んでもらって、いざ、民博。
 あっという間の車移動に感謝です。

 (しかし、ギラギラ太陽、暑すぎる!!)
 という枕を抱いたまま、
 いざ、初歴博潜入です。

 一人はすでにここに来たことがあって、
 何処にナ二があるって事をぼんやり覚えていたようです。



 歴博、中庭から。
 
 大変大きな建物で、企画展は民博のほんの一部を使用していることが
 あとでわかります。
 地階の企画展示室A,B室がシーボルト展の会場です。
 それで、地階のほぼ4分の1程度。
 その他が常設展示で、驚いたことに
 第1展示室〜第6展示室まで日本の歴史を辿る事になっているのでした。

 中庭側からの階段入り口。





 総合案内所フロアからミュージアムショップをみると、
 大きな窓一面に朝顔がグリーンカーテンとなっていました。

 さ、会場に入ります。



 シーボルト、この方はドイツ生まれの医師で1823年に長崎に来日します。
 出島オランダ商館の医師として派遣されたそうです。
 来日したシーボルトは日本のありとあらゆる事に興味を示し、
 医師としての仕事をしながらも、様々な研究を日本人と交流しながら進めていくのでした。
 それにしても日本人絵師の描く、シーボルト肖像の鼻のとんがりようは
 西洋人を初めて見た日本人の驚きが集約されているかのようでした。



 シーボルトの直ぐ側に絵師 川原慶賀がいたようです。
 展示されている絵に随分登場していました。
 彼の生活を支えた日本女性がタキさん、その間に女児イネが生まれ
 しあわせな日本生活を営んでいたことと感じました。
 イネちゃんの肖像も川原慶賀でした。



 シーボルトが鳴滝塾を開設して医学の伝授と日本の資料を集めることに
 没頭した時代、国外に地図を持ち出そうとした嫌疑がかかり、
 1829年に国外追放という厳しい処分が下されました。
 
 日本に再度渡りたいと熱望していたにもかかわらず、
 なかなか希望は叶えられず、ようやく1859年に再来日を果たします。
 
 その間、タキさんとイネちゃんはどうやって暮らしていたのでしょう。

 国外追放をうけて帰国したシーボルトが日本の出版刊行を進め、コレクションした日本展示にも
 精力的に取り組んだのだそうです。
 1832年に最初のコレクションを公開し、
 1859年の再来日の折にも、日本展示の充実のために積極的な収集をし、
 帰国後の1863年に再度展覧会を開きます。
 1864年生まれ故郷の公立マックス職業学校で日本展示を移設します。
 そして、1866年、ミュンヘンの王宮庭園、宮殿内のギャラリー棟で
 4度目の日本展示がオープンされましたが、
 その年、10月18日にシーボルトは亡くなります。

 そのコレクションがどんなものだったか、
 今回、ミュンヘン五大陸博物館の所蔵品が日本初公開となったのでした。

 その全貌の質量に驚愕しました。
 歴博シーボルト展のご案内はこちら

 見所は
 150年前のシーボルト日本博物館の復元コーナーでした。
 花鳥衝立、阿弥陀如来立象、蛇身弁財天、僧形座像、麒麟香炉、
 燈籠などなど、立派な展示品に驚きです。
 このシーンが雑誌に掲載されたようで、その展示風景を元に復元を試みたそうです。



 日常のもの生活品などもあり、みるもの触るものに興味津々、熱気を帯びて
 収集し、それを母国で日本を紹介することを夢見たのです。
 ものすごい物量でした。
 佐倉歴博では9月4日まで。
 
 9月13日からは東京江戸博物館に巡回する予定です。
 妖怪のあとはシーボルト!!
 展覧案内はこちら

 江戸博でのシーボルト展もどんな展示となるのか、そそられます。

 展示作品リストはなくて、図録をお求め下さい・・・というのは、
 ちょっと残念ではありました。
 upした画像は歴博のシーボルト展の解説案内書、のものです。


 そのあと、延々と魔界の常設展巡りに陥り、
 さらりと見るわけに行かないのでした。
 所蔵品の分厚さに驚愕でした。
 第一展示室はリニューアル中で閉室で、縄文土偶には
 お目にかかれず、無念でした。次回、リベンジです。

 つぎは常設めぐり、お届けします。

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