あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

北京故宮 書の名宝展 ・江戸東京博物館

2008-09-08 17:29:02 | 美術展
あぁ、はたしてその恐怖が当たり、
入り口には、団塊世代以上のシルバーさん達の団体が・・・・

いったん入り、会場をぐるっと見渡して、諦めた。
音声ガイドをぶら下げ、
ケースに張り付いて、
その後ろにも微動だにしない人々の垣根・垣根。
私にはそれを受け入れる心の余裕がない。

どうにも致し方がないので、
入り口のお姉さんに再入場のお願いをした。
本日中ならどうぞ~
そういってもらって、
腹ごしらえをすることに。

7階はとても見晴らしが良くて、いごごちが良さそう。
広い和食屋さんでうどんを食べることにした。
冷たいうどんにネバネバ系とろろ、納豆、
オクラに温泉卵が乗っかったもの。
写真では美味しそうなのに、
できてきたものには、愛がないんだなぁ。
ここは、後で知ったけれど、しばらくで閉店なんだとか。
しょうがないか、これじゃ。
食べるものにも、「愛」を!!

その後、常設をさっと見ることに。
案外いいものがあった。
浮世絵コーナーは、人気相撲の図。
草紙ものの中に「田舎源氏」があった。
源氏が田舎人になるのか?
男と女の営みは時代が変わっても本質は変わらない。
下卑たるものの方が面白かったりもするし。

夏の装いも格好良かった。
江戸には江戸のイキな着物があったのだ。

気持ちを入れ替え、書に名宝に再度入場。
さっきよりはマシだけれど、
なんか、気持ちが入らない。
こういう時は、心にストンと落ちることはない。
東博の東洋館で蘭亭序を今年4月に見たけれど、
この時は厳かに、しずしずと拝見したのだったが。

そもそも王義之の蘭亭序の序文は、
かの太宗皇帝のお墓と共に埋葬されたのではなかったか?

新・日曜美術館で取り上げていたから、
何とはなしに理解はできたようなものの、
その、息づかい、筆使い、抑揚の心がどう写ったのかは、
不明のまま、
にぎわう環境に打ちのめされた。

その中でもとてつもなく美しい楷書が目に残った。
・楷書節録張載東銘冊 姜立綱 

また、自由な息使いの良寛に通じる文字。
・隷書五言聯  伊秉綬

ビデオコーナーには人が入りきれず、溢れていたし、
まぁ、行った時がまずかったのだと、
自戒して、ミュージアムショップを楽しんで、
そこを後にした。

両国国技館は、丁度物議のあるメッカ。
相撲取りは、いつから美しくなくなったのか?
前から美しくはなかったのか?
武士道、サムライを誇らしく思う日本人は時代遅れなのか?
いや、何をしても、美しさは求められなければならない。
それが日本人魂なのだ!と信じたい。

って、何を見に行ったんだっけ?
乱体所、だったなぁ。
ちらしの「あぁ、すごい、すごい。」が空しい。

さっきテレビから、北の海理事長辞任のニュースが流れた。

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