10月のアート鑑賞記録、やっとこさ、顧みることとしました。
*あおひー展 ー道草模様ー ART POINT .bis
ブログでご紹介しました。
*鈴木祥太 個展 "SECRET GARDEN" プラグマタギャラリー
こちらもブログでご紹介しました。
*根津青山の至宝 根津美術館
久しぶりの根津美術館で、財団創立75周年記念特別展としての企画展に
行ってきました。
初代根津嘉一郎のコレクション展の奇跡ということからも
明治から大正にかけての収集のすばらしい名品を目にすることとなりました。
国宝から重要文化財などがザクザクお出ましです。
根津のお宝と言えば、那智瀧図、なのですが、
まだ拝見していないことに気がつきました。
新しくなった根津美術館の開館記念にも出品されたと思いますが、
会期が合わずに、残念なことでしたが、
ようやく、目の前にすることができて、終にこの時がきたと
瀧のご神体との初対面を喜びました。
東博東洋館での名品陳列でも中国南宋の唐絵を拝見しましたが、
こちらの国宝、鶉図や、重文、夕陽山水図の著名なものをみると
青山氏の収集のレベルの高さにただ感嘆するのでした。
茶会記に記された茶器が紹介されていたり、
茶に対する思い入れがどれほどのものだったのか、
当時の事業家の茶に対する情熱がどのくらい熱いものだったのか、
茶室が点在する深々とした緑の庭園に静かでも整然とした筋の通った
コレクションに茶人としての意気込みを感じられたのでした。
次回は、物語をえがく、として王朝文化から御伽草子までが並ぶそうです。
絵巻となった源平の物語も熱を帯びることでしょう。
*琳派と空きの彩り 山種美術館
特別展、琳派400年記念
こちらの展覧会に会期ギリギリに滑り込めてホッとしました。
根津美からお散歩気分で歩いて移動してみました。
暑い夏は厳しくとも、季節に良いお天気の日にはお散歩もいいものです。
こちらでは展覧会にあわせて色とりどりの和菓子がデザインされ、
それを頂くことも楽しみの一つでもあります。
今年は琳派400年の記念之一年あちこちで琳派の作品が並べられています。
山種所蔵品で宗達と光悦の短冊の愛らしさを再見して嬉しくなりました。
乾山、芳中のやわらかな表現と、抱一のしっとりした情緒の作品群は
下絵も展示され、興味深いものでした。
のちのち、継承されていった琳派。
加山又造の華扇屏風に見惚れました。
そうした、琳派に学んだ昭和の日本画家の作品を見るに付け、
日本デザインの根底に琳派が流れていることは
避けられない事のようだと思います。
誰のためでもなく、所有し,飾る人のために
肩肘張らず、ゆったり紅葉狩りをするように、絵を愉しむ、
それだけでいいではないかと、素直に思うのでした。
現在は、重要文化財指定記念として村上華岳ー京都画壇の画家たち
が、開催中です。
オークラに現れた、岡本神草の「口紅」が展示されますし、
華岳の「裸婦図」目の前に見てみたいものです。
そして鑑賞後のお楽しみのお茶タイム。
美味しゅうございました。
*杉本博司今昔三部作 趣味と芸術 味占郷 千葉市美術館
この展覧会についてもブログでご紹介しました。
この味占郷の世界は本当に好みのツボでしたので、
本を片手に杉本氏の慇懃な語り口ににやにやしながら
しつこく咀嚼をいじいじ愉しんでいるところでございます。
というところで、10月が終わっていました。
11月は既に半ば過ぎですが、無理せずに目の前の事を真面目に取り組もうと
思っています。
いい加減、衣替えもしませんとね。
各美術館も今年最後の展覧会が開催されています。
そんなことに気づいて、ギョッとしますが、一年は早すぎます。
紅葉も色づいていることでしょう。自然界との対話不足も痛感中です。
体調管理、おこたりませんように。
また、しばらくブログアップが遅くなるような気配~ですが、
アンテナだけはしっかり立てておこうと思っています。