今日で最終日となってしまった、
鎌田あや展を京橋のギャルリー東京ユマニテ で見てきました。
案内ハガキの画像からは、ガラス作家の繊細な表面を削った
透明のなにか、オブジェを想像していましたが、
なんと、古いガラス板を自ら探し手に入れたものに
物語の文章のアルファベットをつらつら米粒以下の極小文字を刻んで
それが繋がってひとつの絵となっているのでした。
削られた物語のイメージが編み物のように
椅子になったり、シダの葉っぱのようになったり、
幾何学的なマークになったり、トルソーになったり。
近づいてみても大きなガラス板にレース編みされたものが
張り付いているかのようで、
光莉を帯びると二重三重にずれてまた思惑ぶりなぶれが生まれます。
本が好きで、椅子が好きという鎌田さん、
案内状の裏にぼんやり文字が透けて見えたのですが、
これを無理矢理はがすと印刷した日本語の回文のような
延々と続くエッセイのような文字の連なりが見えます。
一筋縄ではいかない、こだわりが
ガラス板に透けて私に語りかけてきました。
同時に、廃材オブジェを得意とする富田菜摘さんの
雑誌の切り貼り人体が並びました。
もう、身につまされる題材もあったりなのですが、
その人の持っているキーワードが慈愛あふれた文字をひろって
全体を包みます。
仕事場でどんな雑誌が切り取られていくのか、興味津々です。
京橋、今は工事中の明治屋の斜前のビルの地下ですが、
隠れ家的、楽しい作品と遭遇できるところです。
*写真はギャラリーの許可を頂戴して私がiPhoneで撮影したものです。