あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

流 麻二果『角ぐむ』 ギャルリー東京ユマニテ

2016-02-01 20:59:06 | ギャラリー

 今年初めてのギャラリーは
 京橋のギャルリー東京ユマニテで開催された
 流 麻二果さんの『角ぐむ』展でした。

 流さん、という名字からはひょっとして、彫刻家の流政之氏との関係があるのかと思えば
 やはり、娘さんだったと知りました。
 しかし、あの流政之氏の血流かと思うと、その濃度にくらっとします。
 野太い石の巨大彫刻を精力的に世界を舞台に大活躍されてきた
 巨匠ですが、90を過ぎた今も尚、お元気に制作活動を続けていると伺って
 またくらっとしました。
 
 何年か前にオペラシティの一角で、
 また国立新美術館で開催されたDOMANI展で、
 流、という名前にぴったりな色の流れ混ざり合いが特徴の
 鮮やかな画面を記憶していました。
 今やコンテンポラリーアートではしっかりと名前が刻まれた画家となられて
 まぶしい限りです。

 今回、ユマニテの会場に入るとまだ油絵の具の匂いがほんのり漂っているくらい、
 新作が並びました。
 大きな壁面にすっくり一枚掛けの空間は清々しいものでした。
 画面からたゆたう色のせめぎ合いは
 大変静粛なのに、凛とした潔さが迫ってきます。
 しかし、厳しさという強さより何かを受け止めている心地よさがあり、
 漂流している長い時間の気配があります。
 タイトルが一作一作が謎めいていて、勝手に色々妄想してしまいます。
 実際のイメージを描くということがどういうことなのか、
 なかなか理解できるものではありませんが、
 あぁ、ステキだな、と思うだけでその絵と接点が生まれるようです。
 人気のないことからも安心して夢想する視覚界へ誘ってくれます。

 ともかく、一度見たら忘れることができない、魅力が溢れています。

 画像を紹介しても良いとお許しを得たので、upします。
 展覧は既に終了していますが、
 2月3日まで展示されているそうです。
 作品にはあちこちに赤丸シールがしっかりと貼られていて
 人気と実力を知らされました。



 展覧ご案内ハガキになった作品「その次/One After Another」



 「しの字/Halfpipe」



 「飴ふらず/Candy Sky」



 「その先に/Further and Further」



 「はじき/Flick」
 


 ユマニテの情報はこちら。
 
 なにかと親しくお話を伺えるところなので、ついつい甘えてしまいますが、
 楽しい時間を頂きました。

 次回、どんな作品と出会えるか、楽しみなお気に入りのギャラリーです。
 同じフロアーにある骨董店、「草友舎」こちらも
 小さな愛らしい草花を何気なく活けてあるステキな場所ですので、
 併せてお立ち寄り、お勧めです。

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