あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

皇國大道 スメラミクニノオホミチ 佐々木誠展 ・羽黒洞

2014-03-24 16:04:16 | 個展
 
 前回の個展記事の日付を見ると
 2012,12.2
 とあるので、その年の2012の春、アートフェア東京会場で
 山下裕二さん監修による展示ブースで初めて佐々木誠さんの
 木彫にぶつかり、以来その迫力に引き寄せられ続けています。

 今回二年ぶりの個展のご案内を頂戴してわくわく作品との出会いを楽しみに出掛けました。

 ご案内葉書からもゆるがない木彫への偏愛にぞくっとしました。









 夜久毛多都 と言う名の木の根から生まれ出た、百獣の王のような毛並みを
 振るわせ鎮座する神様。

 夜ごとこの世の荒ぶれる悪行に怒髪天をつき
 雷鳴し地を動かし荒ぶれた後の静けさを
 いまだ余震つきぬその姿に心奪われます。

 静かである、ということに至るまでのその荒ぶれたさまを想像するも恐ろしく
 ただ鎮まってくれたことに安堵するのです。

 人はいつの世も愚かないきものであると思い知らされることばかり。
 
 そしてその心を誰かにどこかに預ける先があれば、
 身代わりとなってそこに置いていけるものと思いますが、
 なにしろ今は神様仏様におすがりする信心が薄いので
 困っているのは現代人。

 どうか、ここにすべてを置いて私の心を軽くしてくれますようにと言う
 救いを求めても許されるのではないかと
 厳しさの中にも引き受けてくれる度量をも見る気がします。

 大迫力の木彫のサイドにももろく壊れそうな
 雌鹿の頭蓋骨、両性具有の偶像人体、
 竹の祠、木版画、またちいさな祠、狛犬たちも。

 写真をわがままに撮らせて頂きました。
















 
 今後展覧会参加の予定など、親しくお話しを伺うことが出来ました。
 やはり、あのシャッフル展示は本当に鳥肌ものだったと改めて
 山下裕二先生の美術史を超えた現代生きている人にアピールする
 ステージの出現に改めて感嘆しました。
 今回も山下先生は初日に訪問されたとか。
 佐々木さんご本人は、とてもスマートで、
 激しい鑿目の跡からは想像もできないほどの華奢な手をお持ちです。

 この展覧は今月29日まで。
 湯島天神さま目の前のマンション一階にある
 羽黒洞でぜひ実物を目にして欲しいと願っています。

 今後のご活躍に熱烈エール送ります。

 画像は佐々木さんにも見て頂いたのですが、
 ともかく実物から発するオーラ体験をお勧めしたいと願っています。

 
 
 

 

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